題名:夢の証

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1:匿名さん:2009/05/22(金) 07:58

さぁてと。

2:匿名さん:2009/05/22(金) 20:20


 平成19年ちょうどこの時期。我が家に初めてのPCが迎え入れられた。元々は父親が新聞の広告から
見つけてきた特売品だが、性能は良い。Windowsということでこちらとしての信頼はある程度大。
 
しかしこの方15年。当時中学三年生の受験真っ盛りな自分にとっては縁遠き物であり、本来なら触
ることさえ面倒な代物なのだ。ただでさえ忙しいこの時期、そう。まるで異文化交流するかの如く、
その手は偲び寄って来るものだ。だがモノは試しという言葉もあり、ある程度の教養は取っておくべ
きだろうと、キーボードとマウス片手に本格的且つジックリと時間を掛けて始めることにする。





これが、長く時間を掛けて物語を書くという切っ掛けになった・・・・・というのはまた先の話。

   さて、数多の世界が広がる薄型PCの中で、少年が起こした物語の始まりだ。

3:匿名さん:2009/05/22(金) 21:31


 
 少年はこれといって夢は持っていなかった。しかし少なからず野心家であり、しかし自分を表現すること
を不得手としている。これといって取り得も無く、世界に退屈も満足もしていない。希望もあれば絶望もあ
り、少年にとって人生とは『生きていれば見つかる何か』らしい。実際そんな大それた事を言える人柄では
無かったが、心のどこかでそう思ってはいたのだろう。

それ所ではないのは確かだったが。

4:匿名さん :2009/05/23(土) 01:43

年がそのPCに触ったのは5月25日

「・・・ポチっと」
 起動の仕方はもちろん、ある程度の扱いは知っていた。暇つぶし程度のものだったので、
これと言って意識せずネットに入った。少年はとりあえず掲示板の検索を始める。適当に
入って誰か話し相手でも見つけようというのがセオリーだ。別に深く関わるつもりなんて
無い。暇が潰せればいい。所詮は画面上のやりとりだ。どんどん検索した場所を転々して
いく。

「さて・・・どこか良い所は無い、か・・・お」
 ある掲示板を発見。スレ数も半端無く多い場所だった。これは色々と出来そうだと感じ
る。第一印象は結構シンプルだったが。
(そういや参加するのは初めてか・・・)
 とりあえずスレを立てることはしない。それこそ面倒なので。
「ふ〜ん・・・・」
 色々な板を一通り廻ってみる。面白いのは少ないみたいだが、話せる場所は以外にも多
かった。こういう場所だと、過疎地域が溢れているものだと思っていたが、案外人で賑わ
っているようだ。 そこである板が眼に止まる。

「・・・いじめ板か」
 別に珍しくもない。今や社会現象にだって抜擢されるぐらいだ。板なんて探せばそれこ
そ多種多様だろう。とりあえず入ってみる。
(うぉお・・・多いな)
 ザッと見て700ちょい。それ即ち、いじめられた人間の数だけこの板でスレが立った事に
なる。だがこれも一部に過ぎないだろう。1000以上スレが立っている場所もあるだろうから
な。しかしそういう『専門的』な場所には行かない。少年の性には合わない。同じ考えの人
間が多いほど厄介なものも無い。
「ん〜まずはどこから手を付けようか」
 いじめと言っても沢山の話が上げられる。とりあえずスレの題に沿って話してみるかと、
少年はその手をキーボードに置く。

5:匿名さん:2009/05/23(土) 17:38


 最初は挨拶のみだった。まずは交流を深める必要もあったが、まずは自分の存在を作っておく必要
があると少年は感じていた。
『こんばんは。sigumaと申します。これからよろしく』
そう最初の1レスを書き込むと、疎らながらも挨拶が帰ってくる。
(ん〜まずまず・・・か)
他のスレにも同じような文章でレスを繰り返す。
それで今日は終了だった。というか、そこから一年間はもうやらない。

 少年は受験生である。高校もまだロクすっぽ決めていないので、今年はこれで終了。おとなしく勉学
に勤しむことにした。今日の挨拶は、云わば『予行練習』なのだろう。

(さて・・・来年どうなってるかね)


それから一年後。さぁ本番だ。

6:匿名さん :2009/05/23(土) 20:27

高校は比較的普通に入れた。あれ?というほどに呆気なく入学したが、何分工業高校。もう大学への
道は限り無く0に近い環境に少年は身を置くことになった。まぁさっさと家を離れたいという心境でも
あったため、これはこれで最短距離だったと思う。女子なんて居ない方が高校生活は楽だろう。関わる
のも面倒だ。部活には入るらしいが、どこまで続くものかと悩む。

(卓球・・・バスケ・・・野球・・・空手に柔道・・・無理クせぇ)
 やはり自分にはこういう只管に疲れそうな部活は無理だ。ただ熱いだけではやってられないのが現状。

「やっぱり陸上しか無いか。通算6年頑張ってみますかねぇ」
 中学の頃から始めた陸上。どうにも身体の調子は悪いが。数ヶ月すればそれは戻る。ただ、共存の道
は続くかと少なからずの畏怖を少年は感じていた。中学とは違うのだ。赤点の存在は恐ろしい。1つ間違
えれば即人生のゲームオーバーが待っている。もちろんリセットなど効くはずなどない。
(・・・・・・・まぁなるようになる)


「さて・・・今日から解禁か」
 家に帰って椅子に座る。眼前のPC画面が妙に懐かしい。今から使うわけだが、少年はあることに気付く。
(・・・・・忘れた)
 ユーザーを選ぶ際(家族共有)にパスワードを入力したのだが。そのパスワードを最後に使ったのは一年
前。とてもじゃないがそこまで良い記録力は無い。
(・・・・こなくそ〜)
そこから、PCとの睨めっこが小一時間開始される。

7:si ◆WJAk:2009/05/24(日) 18:01


 大体思い当たるキーワードが100通りを超えたところで、要約解除された時には、すでに
キータッチは常人並には成長していた。
「・・・疲れた」
 すでに首が痛かったが、ここまで来たのだから止めるのは切ない。さっさと挨拶だけして消えれば
いいと考える、が。
「ただいまぁ〜お、やってんのかお前。じゃ、変わろうか」
 自分のユーザー立ち上げて二分で終了。この日はこれで少年はPCの前から消えた。にしても我が家族
はここぞと言う時に×が悪いのだな、と少なからず心に留めて置く。今後の教訓らしい。

8:si ◆WJAk:2009/05/24(日) 18:02

ハンネ(というかもう隠す必要も無いんだから普通にやってしまおう。隠すのも一々面倒だ)

9:si ◆WJAk:2009/05/26(火) 13:43


次の日

 すでに一年を経過している所為か、結構な風変わりをしていたのが分かる。まぁいじめ板なんて
ものは悩み解決して消えるか入り浸って傷舐め合うかの二択だろうと考えてはいた。実際そこまで
浅底な世界じゃないだろうが、普通に話す程度ならいいだろう。

前はいくつも雑談系のスレは立っていたのだから。今回はどうだろうかと少なからず畏怖してはいたが。
(うーわー・・・・)
 呆気らかんとしているわけでもなく、かと言って無関心に感じたわけでもない。ただ困った。
「・・・」
 いじめ板から雑談系スレ(そういうタイトルのスレ)が消え失せていた。普通に鬱になりそうな
ものしか上がっていない。おそらく過去に居た方々は全員消えたのだろう。どうしたもんかと頭を
抱え込みそうになるが、フリートーク板にはスキが無いし、喧嘩板だと荒れる。
「しょうがない。諦めるか」
 元がそうであったように、特に脳内で葛藤することは無かった。所詮は掲示板。どこに入っても
同じことだ。さて、始めよう。

まずは、自分の周りを整理していかないとな。

10:si ◆WJAk:2009/05/27(水) 20:36


例によってスレは立てない。比較的縛りの存在が少ないため、自由に廻れるようで助かった感が否めない。

「はぁさてさて」
 とりあえず自分の居場所を作る必要があったので、顔見知りを探すことにした。一番最初に入ったスレを
見つけたので、そこのスレ主にコンタクトを取る。たまたま覚えてくれていたので知り合いには発展した。

 一応いじめに関しては色々と経験があったので話に付いていくことにはしたが、今現代はまた違ったやり方
があるのを知る。

11:si ◆WJAk:2009/05/30(土) 16:08



 「いじめ」というジャンルの話は。奥が深いと表現するより、奥が無い。どこまで行っても果て
が存在しないのだ。終点が無ければそれは一層大きくなっていく。無限ループとまでは行かないが、
この場合生き地獄としては軽い部類の方なんだろうと思う。

(というか、他の国にして見れば、大甘にも程があるだろうに…)
 一日生きていられるかどうかも分からない世界。精神のギリギリまで切り詰めた生活。時には隣
で死んだ人間の肉さえ食料にする人間も居るのだ。その原因を作ったのが国であり世界情勢という
ことだ。大雑把だがこれが一番理解出来るだろう。
「しかし、悩んでいるのも人それぞれ。まぁ少なくとも日本人は他の国に比べて精神が細いな」

 毎日のように悩みを抱えて来る人も多かったが、やはりチャットの場として活用されるのが普通
のようだった。運営側は困っているようだし、手伝う意味で悩み相談を中心に進めることにする。
普通にやる分は関係無いだろうからな。趣旨に沿わなければ消えるだけ。


しかし、これがなんとも。以外にも嵌ってしまうわけで・・・

12:匿名さん:2009/05/31(日) 13:56


夏が終わり、9月に入った時期に。一つの事件が起こった。

 いじめ板でカップルが出来たことである。ネット内でそんなことが有り得るのか?と誰もが感じる
ことだが、それは少年の知るところではない。まぁ恋の形なんて人それぞれだろう。まぁ大概はすぐ
に別れてしまうんだろうがな。
「というか、いじめ板には合わない出来事だなぁ」

 少年としては早々と消えて欲しいものだったが、周りがそれを祝福していたため、「ああ、これは
うう駄目だな」と思いながらも他の人間の相談を聞いていた。

 その頃には少年もある程度その板で名前を知られている者になっていた。これと言ってただの暇潰
しでしか無かったのだが、少年に興味を持ち始めた者を多々見られた。
(応対するのはいいんだが…眠い)

それがこの時思ったこと。夜までやっていた日が以外にも多いのだった。

13:si ◆WJAk:2009/06/06(土) 12:13


それからと言うもの、少年は度々掲示板へとその足を運んでいた。
『嵌った』なんて柄でもないが、生活の一部分に成りつつあるのは確かだろう。

今日は休み。朝の二時間はPCの前で過ごしていた。
「あー……部活」
陸上に所属していた自分にとってそれはとてつもなく面倒だったのだが、意外にも
殺風景な部活風景は居心地が良かったようだ。

「というか、部員人数が10人手・・・」

14:si ◆WJAk:2009/06/09(火) 18:44


10月上旬

何か変わったことが在ったかと言えば、在った。
孤独板に足を運んでみた。実は気づいていなかったのだが、少年はこの時期になるまでいじめ板の
存在しか知らなかったのだ。良い機会だったので一応見るだけ見ていた。
「んん〜?」
入って最初に目にするのは、タイトル通りの孤独者の集まりである。

しかし、妙だった。

15:匿名さん:2009/06/11(木) 15:52


完全な孤独とは感じなかった。
孤独は一人だ。本当に一人ってことは、
誰とも、何とも接することも無く、ただ日々を一人で生きているということだ。

「だけ…ど」
孤独という言葉は何も日常的な問題じゃない。
どこの世界でも孤独感という言葉は存在する。
その孤独感が生まれる先は、やはり人の心に存在する。そこに少年は興味が沸いた。
(露骨で嫌味な人間だよなぁ〜俺)
しかしそれが少年だった。
 
 割と人は居た。それがどうしたって話ではないが、孤独な人間ってのはここまで居るもの
なんだなぁと少なからず感じる。今となってはどうでもいいが。

16:匿名さん:2009/06/13(土) 20:50



取り巻く人間というのは、なんというか。どんな状況でも居るものなんだなと感じた。
しかし、やはり孤独を感じた生活らしく、その言動はどことなく暗く、卑屈だった。

(とりあえず入り込まなくちゃ始まらない)
とりあえず知り合いも居たので割と容易く入ることは出来た。心の壁がもっと厚く、
外部の人間を入れないものかと思ったが、さすがにそこまで酷くは無かったと少なからず
安堵。

取り巻きもそうだが、周りの人間の共通点はあった。
『心の孤独』
何をしても、誰と接していても。いつも自分は一人だと感じてしまうという心地。

その中で暮らしを送り、毎日をそんな心の干渉が出来ずにいる。

同情も共感も、はたまた見下しもしなかった。

当然だ。人との関係はどこまでいっても平行線でしかない。決して交わることなんてない。
本当の意味で分かり合えることは出来ない。不可能だ。

だから衝突を繰り返す。戦争が起きる。民族が争い、人が死んでいく。
小さく言えば。喧嘩して傷つけあい、相手を騙しいじめ、そして人生を壊す。

しかし、それは当たり前なのだ。それが分かっているから今の人間社会が成り立っている。
その中でその思考が強く根付いてしまった末路がこの『心の孤独』なんだろうと勝手に
解釈する。
「というか、ここまで身勝手な板でも救われるもんだよなぁ」
とそんな馬鹿発言もした少年である。

17:匿名さん:2009/06/16(火) 19:28


少年にだって心はある。
だから、そんな事を考えている少年は日常生活の中で確かに心の孤独が存在していた。

しかし、それだけだった。
少年にはそれを感じてもそれで満足していた。今の状況が合っていたから。別段嫌な
わけではない。人生に詰らなさはあったが、それ以上を望んでいたわけじゃない。

楽しいこともあっただろう。平凡ながらも充実した日々だ。悲しいことも苦しいことも
あった。家族とも友達たもある程度基本的なコミュニケーションは取れていた。それを
感じていた。本当はそんな事を感じたくはなかったが。

少年は自然とこの掲示板に吸い込まれた、と言ってしまった方がいいのかもしれない。
なんだかんだと横着した説明をしてきたが、少年にとっての孤独とは、人生における
自分自身に対する孤独感だ。周りからじゃなく、自分に対するものだ。

ここはそういう場所ではなかった。共感を求めたわけじゃなかったが、知って欲しいと
は少なからず思った。しかし結局。それを言うことは無かった。


おそらく、今後一生は無い。少年は墓まで持っていこうと少なからず決心。もちろん
数秒で終わったが。

18:匿名さん:2009/06/20(土) 16:03


10月に入った。

なんとなく警戒心が無くなった頃、一つの事件が起きる。

「…ん?」
画面を凝視して、それをマジマジと見つめるその先には。
『死にたい』と一言だけ書かれているだけだった。

とりあえず呼びかけてみる。反応はすぐに返ってきた。
『もう誰も信じられない』
それだけ。

おそらくリアで何かあったのだろうと察しは付いた。しかし、ここでそれを聞いていいのだろうか…
「そう頭を過ぎっても、聞くしかないわなぁ」
他人の生活にズカズカ入ることにする。

もちろん異論は認めない。脳内会議は二秒で終了だ。

19:匿名さん:2009/06/27(土) 19:29

それからもそれは何度も起きた。

スレはどんどん1000を超え、色々な者の言葉が飛び、そしてぶつけられた。
キャッチボールというわけじゃないが、目に見えて会話が緩やかになったのも確かだが。
期間的には一ヶ月ちょいだが、その間に経験した事はかなり多いと思う。一ヶ月が一年
に感じたのもこの時期だっただろう。少年はまだ不可解な者を見ていたが、別段本人の
バラしたい気持ちを分からない訳じゃないが、興味があまり無かったようだ。

「というか、例えそうでもどうでもいい…」

しかし、その考えもぶち壊れる。

男を装うっていた男は、自分を女だと言った。もちろん誰もが騙されていたことになる。
普通ならこの世界、騙す騙されるなんて当たり前だ。しかしこの人は違った。それを反省
することを記している。と言ってもやはりチャットだ。当然叩く奴も居る。

少年はその光景を見逃さなかった。というか、割り込んだ。何故か?理解出来ない…



その時期に、少年の奥底で何かが変わろうとしていた・・・・

20:匿名さん:2009/06/30(火) 19:07


少し少年の話をしよう。もちろんリアルでの、だ。

少年は高校生だ。しかも一年。そうだな、この前まで中学生ということになる。
卒業して新しい学校生活。胸躍るであろう新しい仲間達。誰もが期待と不安が
募る中入学してきたであろう。

しかし、この学校は早々そんな容易い環境下では無かったようだ。

少年の通う学校は確かに共学だが工業高校だ。何故普通高校を目指さなかった
かと言えば、平凡に高校生活を送りたいとは思わなかったかららしい。その所為
でもう普通の人生感は無いが、それなりに楽しめそうで良かったと思うのだろう。


クラスは電気科B組OO番

席は一番端の後ろ。中々良い位置をキープ出来た。
(ここで…もう三年頑張るのか)

頭は相変わらず冴えない。

21:匿名さん:2009/07/04(土) 14:49


クラスに対する印象は、とりあえず「面倒」だった。

誰もが不安の学校生活が始まるのだ。そりゃ誰だって最初の印象を気にする。しかし、
その中で第一に「リーダシップ」というチャチなものを手にしようとした奴も居た。


委員を決める時間になった時だ。

「おい、お前も参加しろよ」
「…?」
どこになろうが興味が無かった自分にとってその言葉は要らなかった、がしかし。
「ああ、すまん」
軽く流して黒板を見る。
(もう…そんなに残ってないな……)
「お前、体育委員な!」
今話し掛けてきた野球部がそんなことを口走る。何を言っているんだこの男は。
「なんで俺が体育委員なんだ?」
「つべこべ言うな。皆もOKなぁ〜?」

 周りは止めようとしない。先生もどうでもいいのだろうか、あまり興味を示していない。そいつ
を取り囲む人間はぁ・・・なんというかその手の人っぽい。しょうがないか。
「分かった。やろう」
一応中学でも同じ経験をしているため、別段気にすることも無かった。暇な時間が一つ潰れただけだ。

22:匿名さん:2009/07/05(日) 23:51


仮入部の時期が来た。
中学と比べ割と早いようだ。
(とりあえず…)
自分がもう三年取り組む部活をどこにしようか、と頭を二割ほど動かして悩む。必ずしも入る
必要は無いのだが、どうにも就職には必要不可欠なようなので、入らざる終えなかった。しかし
別段部活に入って適当にやるつもりは無い。やるならある程度の成績を残すつもりだった。なので…


(選ぶとしたら個人種目のある部活…か)

23:匿名さん:2009/07/07(火) 19:19


 やはり部活は陸上部で決定した。今までも積み重ねを他に利用するのは面倒だったので、まぁ妥当な
判断だろう。それにこの部活、人数が極小だと聞く(部活紹介はあったが寝ていた)。

どうにも最近身体が鈍っていたのも真実。少し頑張る必要があったのだろう。

(さて・・・あ、そうだ)
入部届けを顧問に出しに行かなければならない。はぁ

24:匿名さん:2009/07/11(土) 09:43


「失礼しま〜す」
入った瞬間感じたのは異臭…ドウイウコトナノ?
とりあえず用件を言わなきゃならない。鼻が潰れそうになるが言い放つ。
「ええと…村田先生居らっしゃいますか?」
「ん?ああ、入部届け?」
「はい」
村田といわれる先生がこちらに来いと手を振る。異臭の中苦い顔しているのは分かっているらしく。
どことなく笑っていた。それもそのはずだ。

「……」
彼の机は、もう物を置けるレベルでは無かった。
机が見えぬほど積み上げられた書類やらプリントやら。何故か椅子が二つあるのは、一つはすでに
コーヒーカップによって占領されたいたからだ。この人…普段の仕事はどう片付けているのだろうか。
「え〜と名前は…ああ、日ノ本 静香ね。男なのに珍しい名前だねぇ」
「まぁ…親父の名前も直美ですからね。そこに習った名前ですよ」

「ふ〜ん」と鳴らしている間に、周りの先生の席も見る。
(汚い…とにかく汚い)
予想が的中したのか、周りの机も汚かった。グチャグチャ加減はこちらの方が上だと感じるところ、
ここの方々は大丈夫なのか?日常生活。と変な心配が伴ってしまった。

「じゃ、部活見学からね」
「あ!はい」
少し周りに目を奪われていたのはバレると、苦笑いで
「やっぱ汚く見えるだろ?」
「はは、…まぁ」

25:匿名さん:2009/07/14(火) 15:55


部室は予想外に広かった。何年か前はその部員数も多かったらしく、年季の入ったロッカーが
ギッシリ並んでいた。そのほとんどは汚れてはいたが、使えないこともなく、今も使用者がいる
ようだった。

(へぇ…一通り揃ってんだなぁ)
投擲と、棒高幅飛びの道具、そしてトラック…ん?トラックはどこだ??

26:匿名さん:2009/07/18(土) 17:26

結果から言って、これほど狭い陸上部は見たことが無かった。

(校庭の30%が野球部、50%がサッカー部、20%が陸上部…)

足りていない。明らかに敷地面積の限界がある。隣にはソフトテニス、ハンド部などなど犇めき合っていた。
どう考えても一つじゃ収まりきらないだろう。走る部分も投げる部分もかなり制限されている状態だった。

「うわぁ〜」
深くにも口にしていた溜め息混じりの言葉が出て来る。自分の三年間が見えたであろうこの学校生活。先は
見えた…


結局入ることになった陸上部だが、今更ながら後悔の念は否めない。それでも一応は自分で選んだ道なのだか
ら、やれることだけはやっておこうかって話で…


(いや、それでもやっぱりなぁ〜)

27:si ◆bUEU:2009/07/21(火) 12:25


家に帰って最初に昼を済ませた。その後PCの前に座り、起動させる。

今日から、ここは一つの居場所となる。

28:si◆Ghost:2009/07/26(日) 11:43


ここは一つの時間帯の中に収まった状態になっていた。
自然な感覚で、しかし確実な方向でそれは進んでいた。

生活の一部とも言うべき行動を自分は取っていた。
(・・・)
少し不安にも思った。依存症には違いないが、決して悪いわけではない。このまま進めば
ちょっと変わった人生も送れるが、自分は電気科の人間だという言い訳も使う必要は無い。

ただ、不安だった。



しかし止められるものじゃない。いつも通りに電源に手が伸びる。さて、今日も一日やるかな。

中心にした生活の中に、何を見出すかは個人の自由だが。少年の場合、それは無いに等しかったのかもしれない。
それは、これからの事で段々浮き彫りになっていくことだろう。

29:匿名さん:2009/07/28(火) 17:44


いじめ板にしばらく干渉して分かった事がある。過去のスレを見てのことだ。
ここは、人の出入りが極端だった。
(一つのスレに人が集まり、終われば同時に消えていく、か)
スレが1000になろうがなかろうが、話が終われば散っていく感覚だった。
それは少年もやっていたことだが、実際寂しい感が存在するのだろう。その相談者が残る
ケースは多かった。

拠所が必要なのは当たり前だが、それを決める権利は自由だ。その結果生まれたのが
こういった関係なんだろうか。

30:匿名さん:2009/08/02(日) 21:18


来る者と消える者は目ま苦しい光景だった。
誰かがいつのまにか消えていても、誰もその事には干渉しない。スレ主の消えたスレからは人が消え、
そして新しい場所へと移っていく。
何人かは残り、そのスレを埋めていく。

少年は前者だった。というより、少年は一定の場所には固定されていない。スレによっては行く回数
の上下はあるが、それでも少年はほとんどのスレを随時見ていた。待つのが面倒だったのは幸いだった
のだろうかと思うこともあったが、これは短気と言うより逃げだ。


一定に固執してしまうと、自分が形成されてしまうような気がして恐れた少年が起こした行動  逃げ

31:匿名さん:2009/08/10(月) 21:54


 少年には、目標と呼べるものが無かった。欲しいと思った事も少なく、これといって「目標」という
明確な意思を持って何かをやり遂げた事は無い。『やり遂げた』だけなら何度もあるが。

 集団においてもそれは一緒だった。周り、皆、全ての者が目指す一つに、少年は混じろうとはしなか
った。いや、出来なかった。少年はいつだってその目標とはズレていたから。概念を全て取っ払って考
えていたため、付いて行く事が出来なかったのだ。

(別にそれを苦に思った事は無かったんだけどな・・・)
 強がって生きているんじゃなく目標に対してあまりにも無気力なのだ。今までの勉強のツケは高校にま
で来ているが、未だにユラユラと進んでいる。こんなことでは駄目だろうと思う事もあったが、身体が一向
に意気込むだけで、やはりユラユラ進んでいる。難儀だと叫びたいが叫ぶのも面倒だった。

「なに、人間どうにかすれば生きていけるもんだ」

32:匿名さん:2009/08/13(木) 19:14


いじめ板にある一つの出来事が起きた。

荒らしである。
色んなスレに逐一暴言を吐き散らし、それぞれの住人の反感を受けた後アク禁となったが、
それは始まりに過ぎなかった。
次の日、掲示板を見ると。
「…あん?」
いじめ板に見慣れないスレが5個ほど立っていた。しかも全部中傷系のスレだ。
中身を開けると、スレ主が全部同一人物。しかも全部IDが異なっている。

タチの悪い荒らしだった。削除人によれば、数年前追い出された人間だとか。
結局全部アク禁にし終了した。きっと彼は諦めないだろうと思ったが、それからは姿を見ない。

次の日には、中傷された人達が嘆き、それを励ますために群がった人間が居る光景を見ていた。
何故か少年だけは、そういう気持ちにはなれなかったのは言うまでもない。

33:匿名さん:2009/08/20(木) 14:52

それからも何日か、特定の人間に対して中傷を送る匿名が増えた。

(こういう奴の思考はどうなっているのだろうか・・・)
最初に始めた人間が誰しも思うであろう最初の壁というやつだ。言われる側にとってはマイナスでしかない。
しかもいじめ板だ。ネットに縋った人間にとってはこれ以上無いほどの苦痛だろう。死にたいなどと言う出す
のが関の山だろうが、現実でそんな勇気を持つ人間も少ない。結局は周りの励ましによって事無きを得ている
わけだ。支えと言うより急拵えだろうと解釈出来る。

「荒らし…か」
荒らしにとってこういう行為そのものに意味は果たしていないんだろう。むしろその後に出る相手の反応、周り
の言葉を見て楽しむんだろうと思う。まぁ一例でしかないが、そうでなければそもそもの人間が形成されない。
何かしらの意向があるのは絶対なのだから、ある程度の事態も分かっていてやるということなのだろう。
だとしら、当事者は結構な道化だと思うのだが、それはそれで自分も同類か。


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