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1:ユーリ ◆IXfo:2009/09/22(火) 11:36

プロローグ
俺は幸せだと思う。
君に出逢えたから。。

2:ユーリ ◆IXfo:2009/09/22(火) 11:58

第一章:出逢い
昔のことだ。
隣に小さな女の子が越して来た。
どうやら外国から来たようでしかもお金持ちらしく俺の一軒家を優に越し、城のような家を造った。
いつもお袋が言っていた。
「ほら、ゆーちゃん。お城よ〜メルヘンだわ。素敵!!」
メルヘン好きなお袋としては堪らなかったのだろう。
毎日庭に出ては隣の家を見つめていた。
そんなある日、お隣が挨拶に来た。
来たのは、赤髪で知的そうな空のような青い瞳と高い位置で結んだポニーテールのものすごく美人な女性と不機嫌そうな青い瞳と黒に近い灰色の髪の男性と黒髪で瞳のくりくりした3つくらいの女の子だった。
赤髪の女性は、「隣に越して来た……チッヴォルテールと申します。全く!!日本とは厄介な国ですね。男の姓を名乗らなくてはならないとは!」
「おかあさま、それがほーりつってものだってギュンターが言ってたよ」
「そ…そうですね。アリシア。コホン失礼。わたくしはアニシナと申します。そしてこの子がアリシア。このでかいのがグウェンダルです」
「で…デカイって」
「おだまりなさい!!」
ピシャリと言い捨てられた。
「では以後お見知りおきを」
そういって3人は帰って言った。
その日からあの女の子、アリシアの事が俺の頭から離れ無かった。

3:ユーリ ◆IXfo:2009/09/23(水) 00:44


翌日彼女は俺の幼稚園に越して来た。
集会で園長が「彼女は外国から来たアリシア・レシフェルトさんです。皆さん、仲良くしてくださいね」と言った。
「えっと……よ、よろしくおねがいしますです」
と彼女が挨拶し、集会はお開きになった。
彼女が来たのは残念ながら隣のひまわり組だった。
遊び時間にはひまわり組がごった返していたが彼女はそんな事はお構いなしにある人物を探していた。
「あ、けんちゃん。ここにいたんだね。さがしんだよ」
「ごめん。アリシア。ぼくああいうさわがしいのにがてなんだ」
「どうして。たのしいじゃない。それにしてもどうしてにんげんときょーぞんしなくてはなの。アリシア、にんげんきらいなのに」
アリシアは溜め息をついた。
「所詮、人間は魔術も使えないヘタレなんだよ?なのに」
「アリシア、難しい言葉は使うと怪しまれるよ」
「いいの!だってもう12だもん。なのに幼児と一緒だなんてお母様は何考えてるのかな」
彼女は声を荒げた。
俺はその一部始終を聞いていた。

4:ユーリ ◆IXfo:2009/09/23(水) 23:43


俺は驚きを隠せ無かった。
それというのは、彼女が12歳だと言ったからだ。
あの頃の俺は本当に純粋でそれを信じきっていた。
あの子は12歳なんだ。
そう思うといてもたってもいられず、彼女と友達になりたかった。
そして、彼女の元へと走っていった。
「ありしあちゃん。」
「なあに?」
「俺、しぶやゆーりっていうんだ」
「ゆうり君って言うんだ。そう言えばみんなが言ってたよ」
「なんて?」
「ユーリ君は園内で一番元気がいいって」
彼女の組とぴったりな向日葵のような顔で笑った。
「そうなんだ。俺さ、野球好きなんだ」
「やきゅう?なあに、それ」
「え、知らないの?」
「うん。聞いたことないよ。」
「野球っていうのはね、ばっどでぼーるをうったりぐろーぶでぼーるなげたりするんだよ」
「バッ…ドってなあに?あとボオルとかいうのとグローブっていうの」
「なんにもしらないの?ありしあちゃんのくにには野球ないの?」
「ないよ。」
「じゃあサッカーは?」
「それならコンラッドが地球で見てきて子供達に教えてたよ。」
彼女はまた向日葵のように笑った。
理解出来る話題があって嬉しかったのだろう。
俺はこうして彼女と知り合ったのだった。

5:ユーリ ◆IXfo:2009/09/27(日) 13:13


その日からおれは毎日のように彼女に会いに行った。
「ありしあちゃん。」
おれがその日もまたひまわり組に行くと彼女はいつもスケッチブックに奇妙な珍獣の絵を描いているのに今日はいなかった。
しかし、どこに居るのかはすぐに分かった。
声が聞こえたからだ。
「アニシナお姉様!!どうしてです?!戦況が一遍するだなんて!!領土に居るお母上様やにぃには、にぃにはどうなるの?!」
「アリシア、落ち着きなさい。周りに声が漏れます。まあ漏れたところで幼児に意味は分からないでしょうが。アリシア、あなたの領土は守られています。病弱なあなたのにぃにも今安静にして、兵が守っています。グウェンダルの兵です。大丈夫ですよアリシア」
アニシナさんの諭すような声が聞こえる。
「けど…っそれだけ軍の力が衰えたのでしょう?私なら止められるわ。あんな戦のひとつやふたつどうってことない!!」
「ええ、あなたの魔力なら容易いでしょう。疲れることもない。死人も救うことが出来る。本当に眞王陛下に劣るを足らない眞魔国の姫君です。でもいけません。」
「どうして?制御なら出来るわ。習ったもの。このままじゃジュリアが!!ジュリアがぁっ!!」
「何を言っているのです。ジュリアジュリアって………………」
おれは自らの不甲斐なさを呪った。
おれはあの子の涙の意味が分からない。
あの子の涙を拭えない。


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