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1:白川 比女菜:2009/10/05(月) 17:33

 1
 胸がカツンと鳴って、自分が壊れていくのが分かった。
 体中がぞくぞくして、とにかく寒かった。瞳から涙が零れる度に、心をくずしていくんだ…―と知った。
 そしてわたしは、泣かなくなった。

2:白川 比女菜:2009/10/07(水) 16:48


 2
 小学校六年生の時、最後の最後、「思い出欲しいよね、思い出」という意見から、劇 不思議の国のアリスをやる事になった。
 アリスをやりたいと言ったのは、細川悠麻―ユーマちゃんだけだったが、推薦でわたしも選ばれた。
 普通なら、立候補した人が優先されてもいいのに、先生ったら、
「やっぱり、最後は皆で決めたほうがいいわ。細川さんはもちろん評価しますが、皆の意見も捨てないほうがいいものね」
 なんて言って、テストをすることになった。
「やっぱ、演技力って必要じゃん。台本にもあるし、ここは嘘泣きできるかどーかってことで」
 いいよね?とユーマちゃんが訊いてきた。
「いーんじゃない?」
 わたしは、別に主役なんてしたくないし、と心の中でつけたした。
 嘘泣きなんて、小学生なんだもの無理に決まってるじゃんと笑っていたが、本番になると、なにかが変わった。
 涙って、なんて簡単に零れるのかしら、なんて思うほど、嘘泣きは簡単だった。
 でも、ユーマちゃんは想像より難しかったのか、「ふぇ…」と体を震わせたまま、動けなくなってしまった。  


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