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1:Kの作者:2010/10/05(火) 23:19

ある学校に卒業式の日に伝説の樹の下で告白すると幸せになれるという言い伝えがあった。

それに似た言い伝えが彼の通う学校にあった。

卒業式の日にKをすると幸せになれるという言い伝えだ。

ほとんどの人がキスだと予想するだろう。

しかし、それは間違いであった。

卒業式の日にキスしたカップルは必ずとんでもない破局を迎えている。

借金、浮気ならかわいいもので、ひどいものになると母親が娘の彼氏を寝取る、麻薬にハマるなど碌な結末がない。

だが、それを解明した男子生徒が居た。

彼の名前は斉藤彰。

どこにでもいる一般的な地味な男子である。

彼には幼なじみの従姉妹が居る。

彼女の名前は水瀬伊月。

踝まで伸びている黒髪が特徴で物事をはっきりと言う男勝りな女性だ。

彰は伊月の家に居候している。

もちろん学校に通うためである。

彰はそれをクラスメイトには隠そうとしていたが、それを入学式当日に伊月がバラした。

「彰ってあたしんちに泊まってんのよ。」と。

2:匿名さん:2010/10/06(水) 10:04

期待してみてますね

3:Kの作者:2010/10/07(木) 00:14

クラスメイト達はざわめいたが、彰は居候ではなく子分だと伊月が言うと納得したかのようにざわめきが収まる。

「納得行かねえ…。納豆と烏賊が無いってわけじゃないぞ。」

「あんた、人の耳元で何くだらない駄洒落を言ってんの?馬鹿なの?死ぬの?」
なんだかんだで同レベルな二人。

幼なじみフラグの噂が立つには数日もかからなかった。

彰と伊月が並んで登校するたび、好奇の目に晒されていた。

伊月は気にしないと言っていたが、若干ながら彰のことを意識しての行動だった。

そんな初々しいカップルのような二人だったが、事件が起こる。

校長先生の頭の中を疑うような事件が。

校長が転校生を紹介すると朝礼を始めると転校生と呼ばれた三人が壇上に上がる。

一人は明らかに女性型のロボット。
彰たちはロボットについてはまだ納得が行った。

問題はあとの二人だ。

伊月が恐る恐る二人に聞いた。
「その白い三角巾と兎の耳は何ですか?」

「幽霊で〜す。生前はアイドルやってました〜!」

「妖怪ウサ!」

幽霊と妖怪を何の疑問もなく招き入れる校長に全校生徒が疑問を抱く。

「私の好みの女性なら幽霊でも妖怪でもアンドロイドでも宇宙人でも構いません!恋人募集中です!」

全校生徒ならびに校長以外の教職員も固まる。

4:Kの作者:2010/10/07(木) 00:27

「校長先生…、さすがにそれはどうかと思いますよ…。」

女性教諭がツッコミを入れる。

「みんな〜、私は幽霊だけど心はいつまでもアイドル!名前は古流縁(こりゅうゆかり)。覚えてね。あと忘れちゃ行けないことがあるわ。」

校長と転校生組以外の人間が息を呑む。

「私、成仏してますから無害でーす。」

懐かしのズッコケが雪崩のように起きる。

「ウサ!私も言うウサ!妖怪だけど彼氏募集中ウサ!」

最近は妖怪も少子化問題がと校長がフォローにならないフォローを入れる。

「私は人型テストロボット、試作6号機。感情についての実験を目的として製作されました。」

やはりロボットが一番まともだと皆が感じていた。

三人とも美少女には間違いないのだが。

5:Kの作者:2010/10/07(木) 00:39

縁は緑の腰まである髪と控えめな胸が特徴である。

兎の妖怪はパーマのかかったショートヘアーと赤い目、やや控えめな胸が幼さを引き立て、ウサ耳との相性が抜群という印象があった。

アンドロイドの娘はロボットだからそのまま硬いではなく、堅い口調ではあるものの、クロワッサンと言おうか、ドリルと言うべきかはわからないが縦ロールの紫の髪が一番印象に残る。
意外だったのは縁がモテる。

さすがに歴年のアイドルだけあって、相手の好みに合わせた口調をすることが出来る。

例えば古風な言い方を好む者には「申し訳ございません、大変失礼致しました、おやめください」などの丁寧な言葉遣いをし、マゾヒスト相手には「このブタ、鳴いてごらん」などのキツい言い方をすることが多かった。

6:Kの作者:2010/10/13(水) 00:06

混沌としているうちに朝礼は終わり、何の因果か編入生三人は彰のクラスメイトとなる。

投げ遣りになった担任は三人にとりあえず改めて自己紹介をさせる。

「古流縁と申します。ああ、そうそう。私はやり残したことがあるわけでもなく、なんとなくですのでお構い無く。」

成仏しているらしいが真偽の程は不明である。

「アタシの名前はあゐウサ。旧字体のゐウサ。年齢は三百を超えた頃から数えてないウサ〜。」

見た目とは違いすぎる年齢にクラスメイト達は驚きを隠せない。

「私は試作型6号機。名前はありません。お好きなようにお呼び下さい。」

便宜上とはいえ、名前が無いと困ると担任は彼女の愛称を募る。

縁がさっそく手を挙げる。
「カトリーヌ!縦ロールはカトなんとか決まっているのよ。」

あゐが「ちょっとだけよ」の人もカトなんとかだけどいいのかなとツッコミを入れる。

伊月が「窓ちゃん」と発言したが、あゐに版権がと止められる。

彰が彼女に何か良い案はないのかと尋ねると、あゐは待ってましたとばかりに胸を張る。

7:Kの作者:2010/10/13(水) 00:23

「カノン。」

そう答える。

彰はあゐになぜカノンなのか尋ねる。

試作型というのは言わば入門。

綺麗な曲で入門編といえばパッヘルベルのカノン。

試作型を完成型にして【披露】するためにカノンが良いと彼女は言う。

彰は成る程と頷くが、音楽の知識が無い者には意味がわからなく傾げる者も多い。

本能だけで生きている伊月にとっては拷問に近い話になっている。

「えーと、もしかして皆わかってないウサ?」

戸惑うあゐに彰がフォローを入れる。

「悲しいときー、悲しいときー、のあの人達がテレビに出ている時の音楽。」

しかし、彰のフォローもむなしく焼け石に水。

あの人は今に出てきそうな芸人を言ってもピンと来る人は少なかった。

カノンは保留となり、さらに愛称を考える。


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