その世界は暗い闇に包まれていて。
私はなぜがかびしょぬれで。
その暗い闇に一筋の光が差し込んできた。
私はその光に吸いこまれるように。
朦朧とした足取りで歩いていった。
急に目の前が見えなくなって体が変な感じで。
変な音がして、ついには何も見えなくなった。
私はどうしたんだろう。
また、暗い闇の世界に閉じ込められてしまった。
いつになったら出られるかな…。
この闇の世界から。
全くの初心者が書く小説です;
ただでさえ国語力無いのに;ww
評価、アドバイス、感想、募集してます。
ちゃんと完結できるかどうか不安ですが、
少しずつ頑張りたいと思います。
風が頬を撫でる。
春の匂いがする。懐かしい匂い…。
目を開けてみた。
体が上手く動かせない。
体中に痛みが走る。
「…病院…?」
隣にアイリスの花が花瓶に刺さっている。
春の匂いがしたのはこの花のせいか…。
個室のドアが静かに開いた。
そこには見たことのあるようなおじいさんが立っていた。
私を見たとたん、おじいさんが目が大きく開いて
「あぁ!目が覚めたんだね。」
そうにっこりと笑った。
明るい、優しそうな人…。
「あ、貴方は…。」
「あぁ、よく小学生のときにうちに遊びに来てたけど、覚えてないかな。」
「あ…」
だんだんと思い出してきた…。えっと…
「もしかして…おじいちゃん…?」
えっと、農業してるんだっけ…。
よくビニールハウスで遊んだっけ…。
「そうそう!農業のおじいちゃん。」
あ、やっぱり…。
会ったときはとっても小さい頃だったっけ。
すごく老けて誰だか分からなかった…。
あのときは眼鏡もかけてなかったし。
「これ、おじいちゃんが作った花。アイリスって言ってね、綺麗だろう?」
とても自身に満ち溢れた笑顔。
私も思わず口元が緩む。
明るくて、笑顔が素敵で、とても優しそう。
まるで私と正反対。
「あ、そうだ。目が覚めたってお父さんに伝えないとね。ちょっと電話してくるよ。」
そう言って席を立った。
私はあの夜車に跳ねられた。
いや、跳ねられたというか、車の前に飛び込んだ。
そう、私は自殺しようとしたのだ。
「死にきれなかった…。」
私はため息をつく。
もう生きられないと何度思ったか。
もう死にたいと何度思ったか。
何で死なせてくれなかったの?
確実に死ねると思ったのに。
やり方が甘かったかな…。
直前の記憶がない。気絶してた…?
自殺しようとして死にきれなかった。
しかも気絶してたなんて…情けない。
座ってるだけなのに体がだるい。当たり前だけど。
もう一回寝よう。
まだあの人の顔は見たくないし…。
いや、一生見たくない。
私は眠りについた。
起きた時、目の前には白い天井。
あれ、死んでない…。
そうだ、死にきれなかったのか…。
昨日の事を思いだし、またため息をつく。
コンコン
まるで私が起きたのに気づいたかのようにタイミングよくノックがした。
「はい…」
スーっとドアが開く。
目の前には見慣れた顔。
「…っ!!」
顔が足が背中が私の全ての細胞が固まり震えるのを感じる。
目が離せない。口が渇く。
見慣れた顔が口を開く。
「大丈夫?ま、大丈夫だよね」
憎い顔がニヤリと目を細め、こちらに迫ってくる。
体が動かない。声が出せない。
「…ぁ…っ…」
苦しい。息が出来ない。
「どうしたのー?そんな演技したって無駄だよ?構ってちゃん」
言ってる意味が理解できない。
「どうせヒビらそうとか思ってたんでしょ?馬鹿だねー
あんたが死ねるわけないじゃん死にたがりなんだから」
頭の中でこだまする。
「早く学校来てよ。つまんないじゃん。皆あんたで遊びたいって言ってるよ?」
誰か…助けて…頭がおかしくなりそう…
スーっとドアがまた開く。
見慣れた青いジャージ姿。
「どうだ?体調は?」
あ、あの声は…