スケッチブック

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1:驟雨 ◆NxBs:2011/03/07(月) 10:35

骨組みよりも簡素な、何か書こうか知らん。皆々様も、どうぞお気軽に。

2:銀鼠 ◆NxBs:2011/03/18(金) 23:53

ずっと夢をみていたような気がする。
ひょっとしたら、いまも夢の中にいるのかもしれない。
少しの違和感を除けばいつも通りの日常が有る。ただ、違和感の源が何なのか判然としない。
部屋のかたち、家具の配置、積んである本にも飲みかけのコーラにも不自然さはない。
食卓で父親がタバコをふかしながら新聞に目を通している。
目玉焼きを作る音、におい、母親の鼻歌、誰も見ていないニュースの音声すべてに怪しい影はない。

3:銀鼠 ◆NxBs:2011/03/19(土) 20:19

>>2の続き

「あら早いじゃない。」
皿を置く手を休めずに母が言う。なぜか少し嬉しそうな顔だ。
だが、リビングのソファにのびる俺には一瞥もくれていない。わかっている。
視界の端をそっと確認しなくとも、わかっているんだ。そんなことは。だから返事はしない。
ニュースが遠い国どうしの戦争を報道している。
テレビからの銃撃の音が所在なさげにリビングをうろついた。テレビの向こうは異世界というより異次元だ。実際の距離よりもっと遠くのことのように思う。ああいうところでいいから、どこか知らない場所に行きたい。

4:銀鼠 ◆NxBs:2011/03/20(日) 16:16

>>1ー2

ターバンを巻いた兵士たちが土埃の立つ荒野で戦っているなか、自分が部屋着のままで突っ立っているところを思い描こうとして失敗した。
ニュースは天気のコーナーに移った。
「さっ、食べちゃいましょう。和則さん、車を出してくださいね、今日はゆうちゃんのとこに行かなくちゃ。」父親に笑い掛ける母親。
父親は うん、と短く応えて新聞をたたんだ。俺もそれとなく食卓についてトーストをかじる。

5:銀鼠 ◆NxBs:2011/03/23(水) 22:58

ゆうちゃんというのは俺と一つ違いの妹のことだ。高校2年生で、名をゆうこという。拒食と過食をくり返し、それに伴って入退院もくり返していたためにあまり学校には通えていなかった。たとえ体調が安定して学校に通えるようになったところで、体型の変化が激しい彼女を奇異な目で遠巻きに見る人びとや、友達を作るチャンスの少なさが彼女を学校から遠ざけようとするみたいだった。

ゆうこと出会ったのは三年前。新しい父親と一緒にやってきたのだった。


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