催眠ハザード

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1:エルガ ◆x1bA:2011/03/28(月) 17:21

前作は色々と作業をやっている間に構成が頭から消え去ってしまいましたので
新作?を(汗
バイオのパクリみたいなモンですけど宜しく。


西暦20〜年なんてとっくの昔に過ぎた。
つまり未来だ
しかし「今」でもある
そうこうしている内に「今」が過ぎる
…そう「今」なんて言葉存在しなくなった
あるものは「未来」と「過去」

ある人間はこういう
「人間は物凄い速さで時間を生きている」と。

…時間と言う概念があったその時まで。

我々人類が語る「今」は
そういった全ての概念がなくなったような世界になっている
唯一の概念は
「自分が自分である」と言う事

だが
それも「その時」に終わりを迎えた

若者達が自分の世界で囁く
「自分がどんな人間なのか分からない」と。
しかし
それは今に始まった事ではない
俺の親父もお袋も一度は経験した事のある一種の「鬱」

大人には
「他人との足並みを揃えろ」と口うるさく言われた結果
若者達は「自我」をなくした

そんな中でも
己を保たんとする若者達が居なかった訳ではない
実を言うと俺もその口だった

「おっすヅラ!」
「ん?あァ、おっす」
「ナンだよ?ぼーっとして」
「何でもねぇーよ」

霞 桂吾
皆には「かつら」だ「ヅラ」だ「かすみちゃん」だのと呼ばれている
最初はイジメが発端だったが
友人にそう呼ばれると文句を言えずに馴染んでしまった
今は普通に学校生活を送る高校生だ

そして俺に話掛けてきたのが

佐和 儀(よしみ)
コイツこそ女っぽい名前だがちゃんとした意味があっての名前だ
それを聞いた時
俺は一概に馬鹿に出来ないと感じた

「なァヅラ」
「あ?」
「俺最近思うんだけどよ」
「おう」
「クラスの連中可笑しくね?」
「おう」

俺は雑誌を読みながら聞いていたため殆ど耳に入ってこず
空相槌していた

「ちゃんと話聞けよ!」
「…すまん。んで?」
「だからここ数日で一気にクラスが可笑しくなったって話!」
「あァ……!」

言われて見れば思い当たるフシがある
つい2日前
違うクラスの奴と肩がぶつかった
何時ものように文句を言いに振り返ったが
謝罪一つせず何事もなかったように歩いて去って行った
それだけじゃない
先生も何時も

「授業をやる気があるのか」
と怒鳴ってきたが
それも2日ほど前から聞いていない

ただその場でその行動を終わらせるマリオネットのように…

2:エルガ ◆x1bA:2011/03/29(火) 18:18

異変に気付いても
やはり状況が分からない。なぜそうなったのか…
この日もその事に付いて儀と話しながら帰っていた時だ

後ろから走ってくる学生
何に追われているやら必死だった
100メートルくらいの距離になってからだろうか
彼はフイに叫ぶ

「君たち!何してるんだよ!速く走れ」
「あァ?」
「逃げろォ!」
「…ざけんなよ、遊びに付き合ってるほど暇じゃない」

次の一言で俺と儀の態度が一辺する

「君たちも学校の人間みたいになっても良いのか!」
「…!何!?」
「ぼ…僕は忠告したぞ!もう知らないからない!」

そう言って走り去っていく男に
俺と儀は顔を合わせ苦笑いを浮かべながらも彼を追いかけた

彼はある公園へと逃げ込んだ
そして其処に倒れ込む

「おい!あいつ等みたいになるってどういう事だよ」

間髪居れずに儀が話を聞く

「何言ってるんだ…君たち…じゃァどう…やってアレから今まで…」

彼の言う「アレ」にすら心当たりがない
彼の胸倉を掴む儀を抑え話を聞いた

「なんで…逃げなきゃならない?」
「最初にヤられたのは先生だ!」
「?…どうやって?」
「それから1人ずつ放課後に呼び出すとかセコイ手で!」

疲れと恐怖からだろう全く会話が成立していない
しばらく彼を休ませ再び彼の話が始まる

「さっきはすまなかった。
だがさっきも言った通り最初の犠牲者は先生だったんだ」
「ちょっと話がいきなりだから聞くけど…」
「何?」
「俺達は何から逃げたんだ?」
「…」

急に彼は黙る

「教えてくれても…いいだろ?」
「…分からないんだ…」
「え?」
「アレの存在は誰も見た事がない
ただ追われてる。常に監視されてる!今もそうに違いない」
「…監視…」
「先生も言ってたんだ」

…………3ヶ月前…………
「河本!」
「はい、先生」
「たしか君の親父さんは警察の方だったな?」
「…そうですが?」
「では今度親父さんに先生との時間を作って貰えるよう話してくれないか?」
「良いですけど…先生、何かお困りなので?」
「…実はな…最近、ストーカーされてるかもしれないんだ…」
………………

「そうして父の協力の下話が進んだけど…」
「どうした?」
「途中、父が事故で怪我をしたんだ。それで先生の見張りが出来ずに居たら…」
「あァなったってか?
にしても随分と早い手さばきだな、犯人も」

儀の軽い茶々入れで話がまとまり沈黙が始まる

「なぜこの公園に?」
「僕も最初は分からなかった
だけど不思議な事に此処に来ると連中は追ってこないんだ」

謎は多い
だが公園で野宿をする訳にも行かない
しばらく時間を置いてそれぞれが自宅へと引き返して行く

コレをキッカケに
俺達の逃亡と謎解きのゴングが鳴った…

3:エルガ ◆x1bA:2011/03/31(木) 20:31

その日の夜
俺は河本の話を頭の中で繰り返していた

『アレの存在は誰も見た事がない
ただ追われてる。常に監視されてる!今もそうに違いない』

もし
その「アレ」が俺達に害成すものならあの公園に行っても平然と襲ってくるはず
いくら姿を見られたくないとしても…いくら3対1だったとしても。

翌日も俺達は逃げるハメになった
と言うのも昨日と同じように河本に捕まり走り出した
が…彼は俺達の他に2人も人数を増やし逃げていた
公園に着くなり昨日の俺達のように口論となる

1人は全く状況が読めず混乱している
もう1人が激しく河本へと文句を言う

「い…いきなり強引にお遊びに付き合わせてくれるなんて…俺に恨みでも?」
そう言って文句を言う彼は
高石賢
学校じゃ有名な天才だ
と言うのも
彼は勉強第一で勉強の為なら先生にだって噛み付くような生徒なのだ
それなのに
授業に付いて行けない生徒に熱心に教えるなど
謎の行動が多い
それだけなら「ただのガリ勉」だが彼は女子に人気のある要するに「モテ男」だった

「ゴメンね。高石君。でも事情が…」
「事情?そんなの俺に関係ないだろ?それより…どうしてくれるんだ?
君たちのせいで20分も時間をオーバーした!
試験も近いと言うのに…」
そう言いながら足に付いた埃を払いながら顔を上げた

「おや…。河本君じゃないか
…君も落ちたもんだねェ…こんな、不良達とお遊びかい?
君もそこそこ頭が良いと関心していたが…」
そう言いながら高石は俺達の顔を眺める

「てめェ!」
儀が胸倉を掴んだが直ぐに取り押さえた

「高石君…事情を聞いて欲しい」
「仕方ない5分で説明してくれ。時間がないんだ」
そうこうして話が進み
高石の唖然な顔は俺達にも気持ちが分かる

「ほ、本気で言ってるのかい?」
半笑い気味に聞く

「馬鹿にしてるわけじゃないんだ!信じてくれないかな?高石君」
河本の必死の説明も虚しく
彼は大笑いを始めた

…しかし
笑っていられるのも此処までだった。
一緒に逃げてきたはずの一人が見当たらない

「あ!居た!」
河本の声に全員が顔を向ける

「ひ!…ヒィーーーー!」
彼は走って逃げた
そう不良の俺達から逃げ出したのだ

だが其処で俺達はとうとう「アレ」の本性を見る事となる
再び説明をしようと河本が口を開いた瞬間だった

「ギィィヤ゛ァァァァ」

「さっき俺達から逃げた奴の声だ!…行こう!ケイゴ」
「あ、あァ!」

無残にも其処には魂を抜かれたような顔をしたそいつが
力なく座り込んでいた

「おい!何が…!…うわっ!」

儀が肩を揺さぶり話を聞こうとしたところ
揺さぶった力で顔が起き上がる

「…ひ、酷い…」
河本がそう言い顔を伏せる
それもそうだ
力なく開いた口からは唾液が流れ出て白目を剥き出し意識がない

しかし儀は怖気付かなかった
ソイツの顔を数回引っ叩いたのだ
そうするとソイツは意識を戻したが…

「…帰ろう…うん。帰ろう…」と
小さな声でぶつぶつと独り言を呟きながら俺達の下を後にした

4人は顔を見合わせ動かなかったが
今日の事は「見なかったこと」にしてそれぞれが家に帰宅した

4:エルガ ◆x1bA:2011/04/01(金) 21:33

翌朝。学校にて…

「霞君は来ているか!?」
堂々とクラスに入って来たのは高石だった

「おう」
「お。来ていたか。昨日の事に付いて君に意見を聞きたくてね」
そう言って彼は俺を廊下へと誘導した
其処には既に儀が招かれていた。

「昨日の事なんだがちょっと妙でね」
「…」
「君たちも気になっている事だと思うが『公園』の中と外での境界を越えると
餌食になるだろ?
…だけど、今こうして無事に居られるのはどうしてだと思う?」
「…」
彼の意見は最もだが俺には皆目、検討も付かなかった

「俺が思うに『河本君』が何かの引き金を引いているんだと思う」
「!た、確かに!」
勢い余して愚痴を言い出したのは儀だった

「だってそうだろ!?アイツに出会ってから可笑しくなった!
確かに元々、他の連中が可笑しいってのは気付いてたけど
あいつのせいで要らない被害を被ってる!」
「や、辞めろよ…儀!」
「でもよ!」
廊下の一端から俺達を呼ぶ声がする

「3人とも〜〜〜!」
勿論、その声の主は河本だ

「どうした!?」

「そ…それが!」
彼の話を聞いて唖然とした。
そう、昨日あんな目にあったはずの生徒が何もなかったように席に座っていた

「…ど、どうなってやがんだ!?なァ?ケイゴ!」
儀はマジメな話をする時に限って俺を普通の名前で呼ぶのだ
彼も相当驚いていた証拠だろう

気付いた時には高石がその生徒に接触を試みていた
しばらくして高石が戻ってくるが首を横に振っている

「彼は昨日の事を覚えていなかった…それ以前に
『真っ直ぐ家に帰った』の一点張りだ」
「…高石君…」
「どうも、府に落ちないよ」

そして今日も公園に来て謎のヒントを探し求めていたが…

「よォ!霞ィ!」
「…!…こ、小太郎!」

前谷小太郎
昔、俺を虐めていた一人だ
だが俺が不良になったと同時に犬猿の仲にまでなった男だ

「何してんだ?」
「関係ねェよ」
「…そっちに居んのは…裏切りモンの佐和か?」
「おい」
「あ?」
「喧嘩売んなら俺が買うぞ?」
「……いや、辞めておくとするわ。縁切った人間に興味ねェーんだよ」
「お互い様だろ?」
「じゃあな、腰抜け」

そういい残して歩いていく小太郎を俺は思わず止めてしまった

「!…こ、小太郎!それ以上進むんじゃねェ!」
「あァ!」
そう、あそ数歩で小太郎は公園の外…

だが…俺達の考えていた常識は此処で脆くも音を立てて崩れる

「な…なんだ!?」
「どうした?小太郎」
「う…うわァ!辞めろ!やめえ゛ェ…ガァッ」
「小太郎〜!」
「う、動くな!霞君!」
静止の声を上げたのは高石

「それ以上動くんじゃない!直ぐにこっちに来るんだ!」
「で…でも!」
「理由は直ぐに話すから!」

半ば強引に儀が俺の腕を引き4人は固まった場所に移動した…

5:エルガ ◆x1bA:2011/04/02(土) 21:58

高石の推理では公園は安全の象徴ではなかった

「彼…小太郎だっけ?彼が倒れてる位置から察するに
『公園が安全』ってのは違う。
今、安全なのは…河本君、君だ!」
最初は何を言っているのか分からずにいた

「…大体、500メートルって所か。
なぜ公園が安全なのか…それは二つ理由が考えられる。
一つは
河本防衛案
これは河本君の無意識の内に『アレ』の接近を許さず
自身を防衛している事が考えられる
そしてもう一つ
河本攻撃案
コレも前者と同じように無意識に『アレ』の接近に対し
『アレ』自体に何らかの危害を加えているため接近ができないか…
どちらにしろ
俺達が考えていた『安全圏』には限度がある!」

その言葉にその場が凍りついた
しかしその恐怖を拭い去ったのも高石本人だった

「しかし、今までのパターンを見ても夕方意外は安全だ」
そう。夕方は丁度河本と一緒に帰る時間だ
寄って俺達が安全圏から出る事はまずなかった

誰もが肩を撫で下ろす中
高石はまだ真剣な顔つきで何かを考えていた

そして帰り始めたが
どうしても高石が気になった。
儀にこの事を話をし先に帰って貰った

「…高石」
「何だい?」
「何か都合の悪いネタがあるんだろ?」
「…」
「言えよ」
「確かに君たちは安全だ…だが」
「?」
「俺の安全が保証できない。」
「な…!」
「帰る手順を考えてくれ」
「河本が最初に家に着いて…俺と儀が次で……!!」
「そう、俺が一番最後。しかも君たちと別れて30分は歩かなければならない」
「…」

次の日
俺は地図を片手に学校へ登校した
と言うのも
俺達全員が安全に家に帰れる場所に合流ポイントを置くためだ…

6:エルガ ◆x1bA:2011/04/03(日) 10:01

合流ポイントは直ぐに決まった。
だが此処で思わぬ提案が高石から出る

「人数をもう少し増やそう」
「な…。何のために?」
「情報をより多く得るためさ」
「?」
「俺達は此処数日、4人で行動していただろ?だけど
俺達4人の情報には限度がある。現に手詰まりになってる」
「なるほど…でも学校にもうまともな奴は……居た!」
「何!?」

生き残りの居場所を知っていたのは儀だった

「旧校舎に溜まってる不良の後輩が居るじゃん!」
「あァ!八潟たちか!」
「放課後に行ってみるか?」
「だな」
4人は旧校舎前での集合を約束にしそれぞれが授業に戻る
此処で更なる異変に気付いた

『おい!おい。儀!』
小声で儀を呼ぶ
『何だよ。』
『クラスの連中に監視されてる気がする』
今までは感じなかった数多くの視線
そう
河本が言っていた「常に見張られている」とはこの事だろう
俺達がひそひそ話をし始めると一同は前に目を移した
『な、何だ?』
『あ!アレ見ろ儀!』

「授業が終わり次第、霞・佐和は職員室に来なさい」と
黒板に書かれ先生が教室を出て行く
そして次々に飛び交う野次

「お前達のせいで授業が出来ないじゃないか」
「お前達、先生に謝って来いよ」
「速く先生の所にいけよ」
「テストが近いんだぞ一秒も無駄に出来ないのに」

次々にクラスメイトが立ち上がり
こちらに詰め寄ってくる

「ま、マズイ!儀!」
「お…おう!」
河本と高石には悪いが先に旧校舎に避難した
だが
彼等もまた旧校舎へと避難していたのだ
「こ、河本!高石!」
「2人とも。無事だったんだね」
「あいつ等急に活発になりやがった」
「無理もない。自分のすべき事を妨害されたんだ」
「ととの詰まりそっちも同じようなネタで追い出された口?」
「多分ね」
河本は苦笑しているがコレは笑い事ではなかった

「少し早いけど後輩君の説得をしようと思う」
「賛成」
「賛成」
「…賛成だ」
答えを出ししぶったのは高石だったが
表情を見るからに深い意味は無さそうだった

そうして
新たにこの苦況を乗り切る仲間を求め旧校舎へと入っていく…


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