エアーサムライ

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1:さむらイ@号:2011/04/14(木) 17:00

「動くな!」
とある交番勤めの警官が、たった今まで逃亡中であった指名手配犯に銃を向けている。
「そのままゆっくり日本刀を地面に置け!」
指名手配犯がゆっくりと、腰に吊ってある刀を置く。
「どうした?手錠をかけないのか?」
「居合の間合いに、入れようとしたって無駄だ!脇差も地面に置け!」
「ほう…、そち中々やりおるな」
手配犯が脇差を地面に置く。
「ゆっくりと刀から1メートル離れろ!妙な動きをしたら、足を撃つ!」
手配犯が、ゆっくりと刀から距離を取る。
「そのまま…手を頭の上に組み、ゆっくり地面に伏せろ!ゆっくりだぞ!」
しかし手配犯が手に頭を組んだ瞬間、犯人の右腕が一瞬霞み、超高速でナイフが放たれた。
おそらく、襟首に隠してあったのだろう。
警官はその速さに反応できず、心臓にナイフが刺さる。
「悪く…思わんでくれ。ワシはここで捕まるわけには行かんのだ」
手配犯は警官から銃と無線を奪い、その場を後にする。
警官の胸からは大量に出血しており、その時は心臓も止まっていた。
彼は死んでいた。その時は確かに、死んでいたのだが…。

2:さむらイ@号:2011/04/15(金) 07:46

パトカーのサイレンの音が近づいてくる
警官が指名手配犯を見つけた時、無線で応援を呼んでいたのだ。
しかし、そこに手配犯の姿は無く警官の死体も消えていた。

物語は…ここから始まる。

3:さむらイ@号:2011/04/15(金) 08:13

あの時、殺されたはずの警官、秋原直人は布団の上で目を覚ます。
「ここは…?」
彼の眼には木造建築の天井が見えたのだろう
「お、目が覚めたか。」
彼の横には、おじいさんが一人イスに腰かけている。
「あのーここは?」
「ここか?ここはダルス村にあるワシの家じゃ」
「ダルス村…?」
聞きなれない言葉に、警官はもう一度聞き返す。
「そうじゃ。アウス帝国の郊外にある小さな村じゃよ」
「アウス帝国?」
「おぬし、賊に襲われたんじゃろ?山道に素っ裸で倒れておったんじゃわい。
そりゃー見つけた時は、放っておこうかと思ったけどの、人助けは人の道じゃ
あんさんを家まで、担いできたという訳なんじゃ。」
そこで警官の意識が途切れ、眠りに落ちる。
まるでこの現実を拒否するかのように…。
「しかし、素っ裸で倒れておったという事はアウスかもしれんのー。」
おじいさんが呟いた『アウス』とは何なのか?
この時の直人には、知る由も無かった。

4:さむらイ@号:2011/04/15(金) 16:39

「おー、目が覚めたか。いろいろ話すこともあるじゃろうが二日間寝ていたのだから
腹が減っておるだろ?とりあえず下で飯を食わんか?」
そういって老人は部屋から出て行った。直人もそれに続き、階段を下りる。
階段を下りると廊下は長く、扉がいくつもあったが
廊下に漂う良い匂いのおかげで、迷うことは無かった。
「来たか、ほれそこに座りんさい。今取り分けてやるからのー」
「ありがとう…ございます」
囲炉裏に大きな鍋が吊るされており、そこに山菜などが入った雑炊がぐつぐつと煮えている。
そして老人から雑炊の入った丼を受け取り、食事を開始する。
「ワシはマーカス・ガルト。この広い家に一人で住んでおる。おぬしは名を何と申す?」
「秋原直人と言います。いろいろ助けてくれて感謝しています。」
「ふむ、アキハラ・ナオトとな。なかなかに変わった名じゃのー。
ナオト、この土地の人間じゃないな?どこから来た?」
直人はすぐに答えようするが、不思議なことに自分がどこから来たのか分からない。
「すみません、思い出せないんです。」
「そうか…。言いたくないなら言わんでええ。それよりこれからの事じゃがの
しばらくは、二階の部屋で寝泊りしてもええ、食事も朝・晩出す。
だが長期間おるんじゃったら、仕事の手伝いをしてもらいたいんじゃ」
「はい。できることなら何でもやります。」
「ワシは元鍛冶屋での、辞めた今でも注文が来るんじゃ。つまり
このダルス村からアウス帝国・帝都にある武器屋に品物を運搬するという仕事じゃ。
ナオト、馬は乗れるじゃろな?」
「はい、基本は分かります」
「よろしい、早速じゃが今から武器屋に品物を届けにゃならん。ワシは馬の準備をするから
ナオトは、この部屋の隣りにある武具倉庫で装備を整えるんじゃ。」
老人はそれだけ言い残すと、部屋から出て行った。
「武具?…。山道でクマが出るとか…かな」
数分後、鎧だけを身にまとった直人が外に出てきた。
「ナオト、武器はどうした?途中の山道では盗賊も出るぞ、無論ワシ一人で蹴散らせるが
自分の身は自分で守らんとのう」
そういって老人は、家に入り二分後に出てきた。
「ほれ。おぬしぐらいならこれを扱えるじゃろ」
老人が投げた剣は刃渡り1.5メートルはあろうかという銀色のロングソードだった。
その剣が見事に地面に刺さり、剣の刃がキラキラと太陽光を反射している。
だが直人はその剣の美しさよりも、重さに驚愕した。
重い!重さが3〜4キロあるのだろうか?とても振り回せる重さではない。
直人は、剣を鎧についていた鞘に納め、背中に吊るす。
「よし、おぬしは隣の馬に乗れ」
直人が馬に乗ると、老人はその隣の馬に乗った。
「出発進行じゃ!」

5:さむらイ@号:2011/04/15(金) 17:26

どれくらい山道を進んだだろうか…突然馬が停止し、ふと老人がこう叫んだ。
「ナオト!馬から降りろ!」
「あの…?なんですか?」
「盗賊じゃ!囲まれておる。おぬしは剣を抜いて、自分の身を守ることだけ考えるんじゃ!」
辺りを見回すと、さっきまで誰も居なかったのに武装した多数の人間が見て取れる。
その数およそ30!とても一人でどうこうできる数では無い。
「おぬしら!今度はみねうちでは済まんぞ!今引き下がるなら見逃してやってもええ!」
ガルトが叫ぶ(老人)
「ほざくなジジィ!この人数、一人で捌けるわけないだろ!ジイさんこそ荷物を置いて
尻尾巻いて逃げな!」
ガルトは荷車から長さ3.5メートルの巨剣を取出し
片手で軽々しく肩に担ぐとガルトの姿が消えた。
数秒後、30人のうち15人が一瞬の内にバラバラになった。
「おぬしたち。まだやるか?」
「クソ!まだ終わってねぇよジジィ!先生!先生!!」
すると…林の中からボロボロのマントに全身を包んだ人間?が現れた。
「先生!そこのジジィを殺してください!」
「ホウ…コンナ所デ会エルトハ…コレモ運命カナ?ガルト将軍。」
「そこのジジィを早く!殺してください!」
するとボロマントの姿が消えた。数秒後…残りの盗賊が全員斬り殺された。
「ヤレヤレ…雑魚ハ、ウルサクテコマル。ガルト将軍、アナタガ隕石デ作ッタトイワレル
剣ヲ渡シテクレタラ、コノママ見逃シテアゲル」
「あれは今持っとらん」


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