奇跡なんてない

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1:蜂:2011/12/04(日) 23:18

プロローグ

俺は奇跡なんて信じない。
小学校5年生の時、母さんが交通事故にあった。俺が病院に着いた時には手術が終わっていて、母さんは病室のベッドの上で寝ていた。
よかった!母さんは生きているんだ!
その部屋にはよくテレビに出てくる心音を写し出す機械も置いていて、ピッ―ピッ―ピッと音を一定のリズムで出していた。だから俺は母さんが生きていると確信した。でも・・・
親父は泣いていた。生きていたことに喜んで泣いているのではなく、別のことで泣いていた。なんとなくだが俺にはわかっていたのかもしれない。
「優(ゆう)っ・・・・・母さんな・・・・・起きなくなっちまった・・・・・っ!」
親父は何を言っているんだ?母さん生きてるじゃないか。泣くなよ、親父。明日になったらいつもみたいに起きるんだろ?そうなんだろ?
俺はベッドで寝てる母さんに目をむける。ただ寝ているだけに見える。起きない?そんなわけない。そんなこと信じない!母さんは生きてるんだ!だから、助かるんだ。
「正人(まさと)さん・・・残念ですが・・・奈緒子(なおこ)さんは・・・もう」
医者の人が何か言っている。
「奈緒子はもう・・・・・目を覚まさないのですか?」
「奇跡でも起きなければ・・・無理です。・・・我々の力が足りないばかりに・・・っ!本当に申し訳ありません!」
医者がその場でいきなり土下座をする。
「やめてください、先生。先生のせいじゃ・・・ないんですから・・・」
あぁ、この医者はいい人なんだ。根っからのいい人なんだ。
奇跡・・・・奇跡が起きれば母さんは目を覚ますんだ。なら願う。その奇跡が起きるように俺は願う。何か対価を支払えというなら俺は喜んでその対価を支払う。命をよこせと言うなら俺の命なんかくれてやる。だから、

母さんを助けてくれ!!・・・・・・

それから三日後、母さんの容態が急に悪くなり・・・本当のお別れになった。
葬式の最中、なぜか俺は泣くことができなかった。悲しいという気持ちで俺はいっぱいで、今にもその悲しいという気持ちに押し潰されそうで、でも涙は出なかった。
葬式に来てくれた人達は俺のことをとても気遣ってくれた。その気遣いも俺には・・・無駄だと思えた。
その気遣いで母さんは戻ってくるのか?いいや戻ってこない。
そうか。俺はこの世に絶望しているんだ。何をしても、どんなにいいことをしても、誰かを傷つけても、結局は死ぬんだ。
嫌だな。こんな絶望を味わうくらいなら生まれてこなければよかった。
・・・あれ?俺は何で生まれてきたんだろう?こんな絶望を味わうために俺は・・・生まれて来たのか?
「そっか・・・運命なんだ。これ。」
俺は小さく呟いた。誰にも聞こえないように、でも親父はその言葉を聞いたみたいで、俺を抱いて泣き崩れた。
親父?何泣いてんだよ。仕方ないんだ。これは運命なんだから。決まってたんだ。こうなることも、全部。
奇跡なんてないんだよ。
俺はこの日から泣くことも、笑うことも無くなった。

そして時間がたって、俺は高校2年になっていた。

2:蜂:2011/12/05(月) 17:43

一話目 

学校の授業が終わった。明日からは夏休みで他の生徒は
「明日どこ行く!?」
「課題終わったら見せてくれ!頼む!」
なんて言葉を発している。今日出された夏休みの課題はかなりの量だ。普通にやったら2週間は使ってしまうだろう。
俺は忘れ物がないか鞄の中身と机の中身のチェックをしていた。すると一人の生徒が俺に近づいて来た。
「おい、高倉(たかくら)。一緒に飯でも食いに行こうぜ!」
俺のことを呼ぶこいつの名前は西谷 宗一(にしたに そういち)。なぜか俺に付きまとう変人だ。中学2年のころ同じクラスになってからずっと俺に付きまとってくる。同じ高校に進学したのは偶然だ。
「悪いけど俺はやめとく」
「えぇ〜、何でだよぉ・・・はっ!もしかして女か!?女ができたのか!?」
こいつは何を言っているんだ・・・ふいにため息をもらす。
「違うから。だいたいお前は俺にそんな親しくするような女子いないって知ってるだろ」
「知ってるけどさー、もっとノリよくしようぜ〜」
すると西谷が急に俺の首まわりに腕をかけて
「お前知らないと思うけど、お前かなりモテててるだぜ?そういうこと言ってるとお前いつか後ろから刺されるぞ・・・・・俺に」
「お前かよ!」
・・・まぁこいつと一緒に飯食いに行ってもいいか。どうせこれも決まっている運命なんだから。
「・・・やっぱ俺ついてくわ」
「え?まじ?急にどうしたんだよ。あ・・・もしかしてお前・・・俺に・・・惚れたのか!?いや、まぁ俺は少し女子にも人気あるし、頭も少しいいけどそっちの趣味はないんだわ。悪い!」
「何勝手に話盛り上げてんだよ」
手に持った鞄で俺は西谷の頭を叩いた。
「痛っ!何だよ〜ふざけただけじゃねぇかよ〜」
「ふざけてないで行くぞ」
「あっ、待てって!」
俺達二人はそのまま教室を出て、学校を出て、夏休みに入った。

3:リリ:2011/12/05(月) 20:09

プロローグ長いですねww

4:蜂:2011/12/05(月) 20:25

リリさんどうもw
ちょっと長いと俺も思いましたがまぁそれは気になさらずw
完結するまでもしかしたらかなり時間がかかるかもしれませんが
よかったら読んでいってくださいwww

5:蜂:2011/12/06(火) 16:55

学校を出た瞬間に西谷は
「はい!この瞬間にもう僕の頭の中は夏休みに入りました!」
なんて言って一人で騒いでいる。ついには何か知らんが踊りだした。まだまわりには下校途中の生徒がいて、西谷の奇行に目をむけてはサッとそむける行為を繰り返している。
「おい、西谷・・・俺はもうお前と一緒に飯を食いに行くっていう目標だけでお腹いっぱいなんだよ。だからこれ以上俺の腹を膨らまさないでくれ・・・」
そう言って西谷に目をむけると・・・何だか不安になる笑みを浮かべていた。
「高倉・・・お前、やっぱり俺に惚れ」
「てねーから」
西谷の言葉をさえぎり、俺は西谷の背後から回し蹴りをくりだした。
「!、そんないつものようにくらってたまるかぁぁぁ!!」
西谷が叫ぶ!西谷が飛ぶ!西谷が前にいる女子の二人組に突撃!女子の二人組が西谷に気づく!西谷の凛々しい顔が女子の二人組の目の前にうつる!そして!!
「よるなぁぁぁ!!!!」
二人組の俺から見て左の女子が振り返ったついでに西谷を蹴り飛ばした。
「おぅふっ!!??」
西谷の短い声が聞こえた気がしたがまぁいいだろう。飛んでるなぁ〜。俺は西谷を見ながら思った。

―――3秒後

「ごはぁっ!!??」
西谷が降ってきた。
「お帰り」
「ただ・・・い・・・ま」
西谷は・・・死んだ。俺は尊い命を助けられなかった。すまない西谷。俺はお前の分まで生きるからな。

奇跡なんてない     終わり



「終わらないよ!!!???まだ始まったばっかだよ!?勝手に終わらせないで!?女の子とか全然出て無いじゃん!まだ俺を蹴り飛ばした子しか出て無いじゃん!!やめろよ作者!こういうメタな話は誰も望んでないよ!?とっとと続き書けよ!」

・・・西谷が壊れた。てか作者って誰だ?
「西谷?大丈夫か?頭壊れたか?」
「壊れてねーよ!危なかったぞ!?あとちょっとでこの話終わってたよ!?てか俺を死んだみたいな扱いしてんじゃねー!!」

6:蜂:2011/12/07(水) 17:29

西谷が落ち着きを取り戻してからさっきの女子二人に謝ることにしたのだが・・・
「おい!高倉!さっきの子達がいないぞ!」
「いや、見ればわかるから」
あいかわらず西谷はよくわからないことを一人でしゃべっている。俺はその言葉を聞き流しながら近くのファミレスにむかった。
「いらっしゃいませー!」
ウェイトレスの声が店内に響く。
「どうぞ、お好きな席に座ってください!」
俺と西谷は窓側の席に座り込む。目の前に座った西谷に目を見ると、ウェイトレスを見ながら鼻の下を伸ばしていた。
「はぁ・・・」
ため息をもらしながら俺は外を見た。車が道路を走っている。人が道を歩いている。何事も無い、普通の光景。でも今俺がこういう風に外を眺めて見ている光景も全部決まっていたことだと思うと少しさびしく見える。それでも悲しいことがあればそれも運命で決まっていたことと決め付ければその悲しみも和らぐ。だから俺は・・・
「おい!高倉!」
「ん?どうした?」
「どうしたも、こうしたも!ほれ!あの子達!」
あの子達?俺は西谷の指を指すほうを見る。そこには西谷を蹴り飛ばした女子と隣にいた女子が二人で何やら楽しげにしゃべりながら飲み物を飲んでいた。
「あ・・・西谷。どうする?謝りに行くか?」
「もちろんだ!けっこう二人ともかわいいしな!お近づきになろうじゃないか!」
「謝るだけにしろ」
俺は西谷の頭を小突いてから席を立ち、二人に近づいていった。
「あのー、すみません。ちょっといいですか?」
声をかけると一人は俺を睨み、もう一人は怯えていた。
「・・・何?」
西谷を蹴り飛ばした女子が返事をしてくれた。
「えっとさっき連れが迷惑をかけてすみませんでした」
と俺は頭を下げる。・・・あれ?そういえば西谷は?
「あ、えと、その、・・・頭上げてください」
気の小さそうな女子が俺に声をかけてきた。
「そんなに気にしてないので、ぜんぜんいいですよ」
俺はその子の笑みに少し見とれてしまう。
「あの?どうかしましたか?」
「いや、何でも無いです」
ふと我に返り俺は西谷を見つけるためにまわりに見ていく。すると・・・いた。西谷はこちらを見ながら何かジェスチャーをしている。
『俺・今・から・そこに・飛び込む・オーケー?』
・・・西谷の馬鹿らしさを今さらに俺は思い知った。
「あの、今から馬鹿が一人ここに来るから無視してください。いいですか?」
「は?何言ってんの?私達のこと馬鹿にして・・・!いいわ。その話乗った」
どうやら一人は西谷が見えたようだ。ノリがよくて助かった。
「美咲(みさき)、あんたも話あわせてね」
「え?何?なにかするの?」
美咲と呼ばれた少女は何だかあたふたしている。そして今から西谷がここに飛び込んでくる。こんな馬鹿みたいな付き合いが今日からはじまる。俺にはそんな気がした。

7:蜂:2011/12/07(水) 17:32

誤字を発見
ふと我に返り俺は西谷を見つけるためにまわりに見ていく
          ↓
ふと我に返り俺は西谷を見つけるためにまわりを見ていく


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