サイコロ

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1:邑  ◆XwP.:2012/01/01(日) 19:33

1月1日。元日。 
 昨日は大晦日で、テレビの前でカウントダウンを観ていた。自室に籠り独りで虚しく画面を見つめる姿は我ながら滑稽に思えた。今年も独りでで大晦日を過ごすことになるかは分からないが、恐らくそうなるだろうと井上彰は悟った。
 何だかんだ、ダラダラと年越し番組を見入り、気が付いたら午前3時を少し回ったところだった。そろそろ床に就こうかと思いベッドに入る。中々、睡魔が襲ってこないが目を瞑り寝ることに集中する。気になって携帯電話で時刻を確認すると午前4時になっていた。1時間近く寝付けずにいる。逆に目が冴えてきたように感じ、一旦ベッドから出て水を一口飲んでみる。
 そのまま寝付けずに朝を向かえてしまい、今日は寝ないで起きていようと考えを改める。それ程、眠気は感じなかったので身体は大丈夫だろうと自らに言い聞かせ納得させる。
 基本、井上彰は朝食を採らない生活をここ何年も続けている。ミネラルウォーターを飲む程度で他には何も口にしない。
 まだ午前6時で取り分けすることもないので、テレビを一応点けて室内の静寂を紛らわす。煙草を1本吹かし、暫しニコチンに酔う。朝はシャワーを浴びるのが日課となっている為シャワーを浴びてサッパリする。
 新年が明けたというのに井上彰の携帯電話には、1通も着信メールが無かった。無論、年賀状など論外で1通も無い。それが極当たり前になったのはいつ頃からだったからだろうと思った。学生時代はそれなりに交友があったが今は当時の友人からの連絡は皆無に等しい状況だった。精々、連絡が来ても結婚や住所変更、メールアドレス変更など事務的な内容でしかなかった。


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