少女は偽善者の僕といっしょに暮らすことになりました

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1:梅雨:2012/01/12(木) 23:18

第一話

ザァァァッ――――

部屋の外から少し大きめの雨の音が聞こえてくる。

ふとベランダを見てみると乾かしていたはずの僕の洗濯物が雨にうたれて乾くどころではない状況になっていた。

雨の雫が洗濯物のTシャツに染み込んでいく。まるで何でも受け入れてしまう僕のようだ。

でもいつかTシャツは雨の雫を吸収しきれなくなり端から水滴を垂らしていく。

たぶん僕もあんな風に抱えきれないほどのものを持って少しずつそれを落としてしまうんだろう。

ブー、ブー、ブー

マナーモードにしてある携帯電話が机の上で音を立てて動き出した。

携帯電話の画面を覗き込むとそこには風野 泰助(かざの たいすけ)という名前を映していた。

風野 泰助。僕は泰助と呼んでいる。僕と泰助は高校生のときからの友達で今でも同じ大学にいる。

体格は少しごつく、髪の色はこげた茶色の色をしている。見た目だけで判断すると少し怖いかもしれないが

いざ喋ってみるとなかなか面白い奴だ。

ピッ。

「もしもし、泰助どうかしたのか?」

「おっ!やっと出たな!フミ、今からちょっとマンションの扉開けてくれ!」

「急にどうしたんだよ。僕の部屋の番号知ってるだろ?」

「いや・・・ちょっとど忘れしちゃってさ〜、頼む!」

「別にいいけど・・・あと部屋の番号は272号室だ」

「わかった。今度からは覚えとく!」

ピッ。それだけ言うと泰助は電話を切った。電話の途中でマンションの扉は開けたから今こっちに向かっているのだろう。

ピンポピンポピンポピンポーン。

部屋の中にチャイムの音が連続で鳴り響く。これだけで泰助だというのはわかった。

「わかったからそれ以上鳴らすなよー」

僕は一応タオルを用意してから玄関に行く。たぶん泰助のことだから雨でびしょびしょだ。

ガチャッ。

僕は扉を開けて泰助の方向を見るまで普通に喋っていた、玄関の扉を開けて数秒間だけ。

「来るなら事前に言っといてくれよ。飯は今日はな・・・い・・・」

一瞬、目を疑ってしまった。僕は目がいかれてしまったのだろうか?泰助の背中には黒髪の少女がいたのだ。

かわいい。そんな感情が最初に出てきた。今までこんな風に思ったことはあまりなかったから自分でも少し驚く。

でもここで僕はは我にかえる。

「・・・警察かポリス、どっちがいい?選べ。どっちかに連絡をいれてやる」

「ちょ!それ両方警察!俺何も悪いことしてない!」

「背中に抱えてる女の子は何だ?誘拐か?お前はそんな奴だったのか・・・」

「ちげーよ!それよりも早くタオル!」

「わかってるよ。泰助は乾くまで外の雨にうたれててくれ」

「よし!わかったこの子は任せた!」

泰助は僕に少女を預けるとそのまま外に出て行った。正直に言おう。あいつバカだ。

それよりもこの子のことを考えないと。さっき額に手をあててやっぱりと思ったがすごい熱だ。

すぐに体を拭かないと。僕はここで改めて気づいた。この子・・・女の子じゃん。

やばくないか?女の子の介抱と称して服を脱がせるのって・・・僕この歳で犯罪者?

すると少女が、

「さ、さむい・・・」

この一言で僕の煩悩は消えてしまった。今はそんな事を考えてる暇は無い。

すぐに服を脱がし体を拭いていく。そして僕が使っているスウェットの余りを着せた。

2:ペッパー:2012/01/14(土) 23:23

第二話

スウェットを着せた後、僕は少女が着ていた服を洗濯機に入れて一度洗濯することにした。

・・・少女の素肌を見てしまったせいか少し顔が赤くなるのがわかる。

柔らかかったなぁ・・・ん?そういえば何か忘れているような・・・

少女の服をかえてから一時間、僕は泰助を外に放置していた。



「ぶうぇっくしょん!!!!!」

「汚いな・・・そこ、拭いてくれよ」

「冷たい!?俺への愛情はないのか!?」

「ないよ」

「そこは、『あるよ』って言ってくれよ!」

「知らねーよ。つか古いぞ、そのネタ・・・HEROとか・・・」

「うっせー!俺の中ではまだ古くねーんだよ!」

「まぁ・・・いいけど。というか話戻すけど、あの子どうし「拾った」」

・・・少しの間僕の部屋に静寂が訪れた。

「お前・・・やっぱ警察つれてっていいか?」

「ちょ!?話聞けよ!?いいか?聞けよ?」

そういうと泰助は少女との出会いについて話はじめた。

〜回想〜

「暇だな〜・・・そうだ、フミの家で飯食おう!」



「ちょっと待て」

「何だ?まだ回想始まったばっかだぞ?」

「何ナチュラルに僕の家で飯食おうとしにきてんだよ」

「いや、いいじゃんそれくらい。んじゃ続きな」

〜回想(2回目)〜

でさ俺は家を出てここにむかってたんだよ。そしたらさ雨の中一人で突っ立てる少女がいたんだよ。

その子がまぁ俺がつれてきた子なんだけどね。

とりあえず紳士の俺はその子に傘を渡してあげようと近づいたんだけどさ急に倒れたんだよ。

だからこういうのに慣れてそうなフミの家につれてきたんだ。

〜回想終了〜

「という感じでつれてきました!」

ビシッと決めた敬礼をした泰助を僕はなんとなく殴った。


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