枕話

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1:あしゅりー ◆SJiw:2012/03/20(火) 10:33 ID:Rc6

はい、みそっかすな作者。あしゅりーです((

今回は女の子のはーれm...げふげふ、純情ものにチャレンジしたいと思います。

何か指摘があれば何卒。
え?お前変態かって?

何を仰る兎さん!!
女の子は可愛いんですよおおおおおおry

...と、とにかく...すたー....t

2:あしゅりー ◆SJiw:2012/03/20(火) 10:40 ID:Rc6

『君と私と繋いだ歌』

-俗に云うプロローグ-

みーんみーん。
今や懐かしい夏の代名詞と成り果てた蝉の鳴き声がじわりと暑い風に乗って教室へと突入する。

私、こと櫻 里奈はぼうっと窓の外を見つめていた。

私のことを正確に、かつ迅速に伝えるならば日常を満喫してると口では云いながらも内心では新たな非日常を探す、どこにでも居るような中学2年生と云うべきなのだろう。

3:あしゅりー ◆SJiw:2012/03/20(火) 10:45 ID:Rc6

そんな私の求める非日常は何でも良い訳で。

熱い恋愛
 地球の崩壊
  転校生
 宇宙人の襲来
本に在るような魔法

だが、そのどれもが私には程遠く、きらきらと眩しいものだった。

4:あしゅりー ◆SJiw:2012/03/20(火) 11:15 ID:Rc6


前回までの登場人物(※軽くしか触れません)

櫻 里奈
中2、背は154cm。
自分をいたって普通と自負する女の子。

5:あしゅりー:2012/03/20(火) 23:11 ID:Rc6

コツリと断続的に背中を走る小さな感触に気付いたのは窓の外、ゆらめくような大気をただ眺めること三分程経った後のことだった。

前に立ち、僅かに汗を煌めかせながら授業を行う先生を横目で見つつ、私は後ろに手を回した。

手に載せられた小さな感触を確かめながらまた回した手を戻し、小さく下を向く。どうやら回し手紙、らしい。

送り主は幼なじみの七花からだった。

6:あしゅりー ◆SJiw:2012/03/21(水) 14:57 ID:Rc6

前回までのAUTb((黙

七花 こと 桶谷七花

里奈と同い年の女の子。
髪を茶髪に染めた為生徒指導部長とバトルが勃発しているという噂。本当かどうか定かではない。
身長、160cmとやや高め

7:あしゅりー ◆SJiw:2012/03/21(水) 22:33 ID:Rc6

あやかし緋扇多いわほんと

スレ埋まってほかの人も不便してるだろうしどうにかしたらどうやねん...

8:あしゅりー ◆SJiw:2012/03/24(土) 23:51 ID:Rc6

書きかけのノートを破って作ったらしいその手紙を開くと、特徴のある丸字で文がつづられていた。

『親愛なる我が友、里奈様へー!
ねーねー、この後暇ー?もし良かったら駅前に新しく出来た小物屋さんに一緒に行かない?あたし気になる物があってさー。ぁ、予定あったらこの手紙、返さなくてもいーよーん☆
あなたの親友、七花より』

そこまで読んだ私は思わず苦笑を洩らした。
夏なんて、恋の似合う季節に友達を誘うか普通。
内心で突っ込みながらも私の手は返事を書こうと動いている訳で。

新品のルーズリーフを一枚、鞄から引きずり出しながら

『OK、この後特に予定無いから大丈夫だお☆』

と返事を書き終えた私はふと考えた。

夏に恋が似合うなんて、誰が決めたんだろう...?

そんな私の疑問に答えるものなどあるはずもなく、ただ気怠い空気が過ぎて行くばかりだった。

9:あしゅりー ◆SJiw:2012/03/25(日) 00:03 ID:Rc6

'きーんこーんかーんこーん'

授業の終わりを響く鐘が緩やかに鳴り響く。それすらもどこか、倦怠感を背負っているように感じるのは夏という季節のせいなのだろうか。

閉じていた瞼を広げると、周りの皆はそれぞれに帰る準備を始めていた。

「里奈ーっ!」

未だに寝ぼけたままの重い頭がその言葉を認識するよりも早く、ずしりと両肩にかかる重み。

誰か、と問い返すまでもない。七花が抱きついてきたのだ。

「のわっ!!相変わらず抱きつく癖は治らないんだねー…。」

苦笑とため息を同時に零しながら抱きつく相手の腕にそっと触れる。

そうすると七花は笑いながら離れる。

いつも通り。
いつも通り過ぎて

何だか、そっけない。

勿論、私の内心の悶々とした思考を七花は知る由もなく。

「早く帰る準備してー!行くぞ行くぞー!」

と、一声張り上げるなり向日葵のように笑うのだった。

10:あしゅりー ◆SJiw:2012/03/25(日) 02:07 ID:Rc6

>>9
1行目、授業の終わりを告げるry
の間違いですww

11:あしゅりー ◆SJiw:2012/03/25(日) 13:48 ID:Rc6

-いざ出陣!!...多分。-


机の中で大体的に反乱を起こしている教科書共を鞄に流し込んで立ち上がる。

ここまでの所用時間3分20秒。
いつもより早く終えたのは、早く早くと私を急かす七花がいたから、だけではないのだろう。

小物屋さんとはどのようなところなのだろうか。

滅多にそういうお店に行かない私の心は少なからず好奇心に満たされていた。

だから、

「ほら里奈ーっ!駅まで競争だよっ!」

と早くも急ぎ気味の七花のかけ声にも笑って寛容に答えたのだろう。

私自身、この小さな非日常にわくわくしていた。

12:あしゅりー ◆SJiw:2012/03/25(日) 17:57 ID:Rc6

しかしさすがは夏。

うだるような空気が私に押し寄せた途端、早くも降参したくなる。

空を見上げれば雲一つない青空に鎮座するかのように、太陽が自己主張をしていた。

憎々しげに照りつける太陽を一睨みしようかとも思ったが、生憎目が持ちそうにもなかった為、黒く濃い自分の影を睨む。

13:あしゅりー ◆SJiw:2012/03/25(日) 18:20 ID:Rc6

>>12
文末、睨む→睨んだ。

14:あしゅりー ◆SJiw:2012/03/25(日) 18:39 ID:Rc6


そんな私に気付いているのかいないのか、七花はうずうずしたように、

「早く競争しよーっ!」

と足を小走りに早めていた。

「ちょ、七花早いって!!こんなに暑いんだからもう少しゆっくり…」

早くも音を上げる私。
こうも暑いと意欲がそがれてしまうのだ。

「んなこと言ってる暇あったら走る!生徒指導のやろーに見つかったらただじゃすまないよ!?」

そう言いつつなお足を早める七花。髪を黒くすれば問題ないだろうに...

小さく不平を洩らす私の小言が聞こえたのか急に止まる七花。

「それに、」

まだあるのかと視線で刺す私を征して七花は笑った。

「夏とか太陽とか暑いとか、そんなのに負けたくないじゃん!」

さも愉快だ、といいたげに笑う七花を横目に、そう言えばこの子は負けず嫌いだったなと目を眇める私。

いつも通りの日常だけれど、素直に幸せだと感じる一時を選ぶとしたら私は迷わず今を選ぶだろう。

「仕方無いなー!」

やれやれとかぶりを振りながら準備運動をする私。

その口許が僅かに笑っていたのは、言うまでもないだろう。

15:あしゅりー ◆SJiw:2012/03/25(日) 18:42 ID:Rc6

こうも感想ないと不安だお(°ω°;;)

大丈夫なのかコレwww

16:あしゅりー ◆SJiw:2012/03/25(日) 19:37 ID:Rc6

ぁ、癖っぽい書き方あるな私ww

ちょっと改善してみよ、

17:あしゅりー ◆SJiw:2012/03/25(日) 21:12 ID:Rc6


その決意も虚しく数分後。

「し、七花ー…はや、いよー…。」

必死に肩で息をしながら這いつくばるように進む私と

「なぁーに言ってんの!これからだよっ!」

きらきらと太陽のように眩しげな笑顔を振りまく、七花がいた。

いくら負けず嫌いだからと言えど、この差はいくらなんでもおかしい。

いうなれば、雲泥の差。

眉一つ動かさずにまた駈けていく七花の後ろ姿を呆然と見つめながらそれでも私の足はぜんまい仕掛けのように動き始めた。

18:あしゅりー ◆SJiw:2012/03/25(日) 23:42 ID:Rc6

そのまま進むこと20分。

否、実際には七花が先着し、そのおよそ10分後に私が駅に到着した、という次第だ。

「もーっ!遅いぞ里奈くーん!先に着いちゃったじゃない!今回は私の勝ちっ!」

ふふん、と笑う七花の口許にはこれ程日差しが照りつけているというのに未だなお涼しげな笑みが浮かんでいた。

「し、七花…さん…あんたは化け物か…。」

暑さの為、自分の手でばたばたと扇のように風を送りながら苦笑する私をよそに七花は一人辺りをきょろきょろ見渡している。

「んぁ…どうかした?」

首を傾げて問うと

「いや…小物屋さん探してるんだ。」

まるで見えない何かを探すように賢明に目を凝らしている。

19:あしゅりー ◆SJiw:2012/03/26(月) 00:00 ID:Rc6


「え?此処から結構あるの?」

続く言葉を想定しているというのに、私の口は言葉を紡ぐ。

どこか重い感覚が背筋を這い寄ってくるように感じるのは、あながち間違いではないのだろう。

だが、七花が続けたのは想定外の言葉で。

「いやいや、新しく出来たっつっても店内改装だけで外見は…ってあったあった!」

まるで格好の日向ぼっこスポットを見つけたかのような七花の瞳。その揺れる視線の先をたぐると案外近い場所に留まっていた。

20:あしゅりー ◆SJiw:2012/03/26(月) 03:46 ID:Rc6


そこは確か以前まで文房具屋さんだった所で、結構人気のあった店だった筈だ。

店員さんは2人、気前の良いお婆さんと綺麗なお姉さんで、そんな二人は子供達にとって日溜まりの中のようにぽかぽかと暖かい存在だった。

私も何度か訪れたことがあったが、初対面の私に臆することなく優しく接してくれていたのを覚えている。

あれから数年経過した今、私がその店に入ることは日に日に少なくなり、とうとう足を向けることすらしなくなった。

あのころの日常は、今の私には非日常へと化してしまったのだ。

21:あしゅりー ◆SJiw:2012/03/26(月) 17:35 ID:Rc6


あたかも時の砂が流れるようにさらさらとした流れる過去の回想に身を委ね、半ば放心していた私の意識を連れ戻したのは七花だった。

「なにボサッとしてんの!」

そう叫ぶなり私の手首を掴み、引きずるようにして進む。

痛い、痛いです七花さん。

勿論、声には出さずに心の壁にピンで止めておいた。

ずるずる引きずられながらそのまま店内へと突入する私とまるで獲物を探す鬼のような形相と鋭い眼孔を光らせてドアを思いっきり開ける七花。

最悪だ。

「いらっしゃーい!!...ませ」

最初は気前良く笑顔を向けていた店員さんの顔が、今や引きつっているように見えるのは幻覚だろうか。そうだと信じたい。

22:あしゅりー ◆SJiw:2012/03/26(月) 17:53 ID:Rc6

>>21

×さらさらとした→○さらさらと

PSP難しいp

23:あしゅりー ◆SJiw:2012/03/26(月) 18:12 ID:Rc6

「店員さん引きつってるって!!七花、はーなーせーっ」

未だ強くぎりりと掴まれている手首をぶおんぶおんと風を斬る音が立つ程勢い良く振る。

実際、勢い余ってこけてしまった程だ。

そこまでしてようやく私の手首から七花の手が離脱する。

「いったぁ…。七花ったら何するんだよっ!!痛いじゃんかっ!!…あれ?七花ー?七花さーん?」

立ち上がり、埃をばふばふと払う私には目もくれず、一心に何かを見つめる七花。

不審に思いその視線の先をみた私は思わず息を飲むと同時に理解した。

何故七花がこの店に来たかったのかを、だ。

やれやれと苦笑する私とそんな私は世界の外だとでもいいたげな七花の視線。

何故だろう、夏に恋が似合ってしまうのは。

24:あしゅりー ◆SJiw:2012/03/26(月) 18:39 ID:Rc6


とりあえず七花を異世界から引きずり降ろさなくては始まらない。

「おーい、七花ー。七花さーん。」

乙女特有の御花畑オーラを振りまく七花に呼びかけてみたはものの、返事はない。

これでは駄目かと動物の頭を撫でるようにくしゃりと頭を撫でてみた。

「んー…?里奈、どうしたの…?」

日向ぼっこ中の熊のような口調でぼんやりと元の眼光を取り戻し始めた七花は、大きな欠伸を躊躇いもなく放った。

そんな七花に微笑いと言いだけな優しげな視線を送る店員さん。

欠伸をしたことで意識を徐々覚ましていく七花はその視線に気付いた為か、頬を紅潮させていった。目は完全にあちらこちらを頼りなさげに泳ぎ、眉は自信無いとばかりに八の字を描いていて。

七花の意外な乙女な面を見つけた私もまた、母親のような目線を送っていたのは秘密の話だ。

25:あしゅりー ◆SJiw:2012/03/26(月) 18:42 ID:Rc6

色々抜けるww

>>23
これでも駄目かと今度は動物の頭を撫でるようにくしゃりとry

です。

26:あしゅりー ◆SJiw:2012/03/27(火) 01:10 ID:Rc6


「ほら、おそろのストラップ買いに来たんでしょ?」

冷たい雨の中、助けを待ちわびる仔犬を思い起こさせるその姿に私は思わず浮かびそうになった苦笑を堪えて助け船を出す。

「え、ァ、ああ!そウだッたソうだッタ!」

そう棒読みで言った後、しきりに頷いたものの七花の足は言葉とは反してハンカチコーナーへと歩を進めている。

コイツ駄目だ。放っておいたら誤爆する。
否、自爆テロの方が正しい。

「ほら、ハンカチは後だって!」

此処へ来るまでとは立場がうって変わり、今や私が七花の手首を掴んで引きずっていた。

大小様々に光沢を放つ綺麗なストラップが並ぶコーナーの前にまさに呆然自失、という表現がぴたりと当てはまるであろう七花を立たせる。

隣で未だふにゃりと佇む七花の耳は、これ以上ないだろうと言わんばかりの綺麗な赤色に染まっていた。

27:あしゅりー ◆SJiw:2012/03/27(火) 14:48 ID:Rc6


見てる限りでは火事でも起こったのではないかと思う程熱を持った、七花の赤く火照る其れに耳を寄せて囁く。

「あのなあ七花さん…いくらなんでもどもりすぎ。少しは落ち着け。」

びくりと肩を一頻りに震わせた七花はおびえる小動物のような瞳でみつめてくる。

いつもそれなら絶対にもててます貴女。
スタイルも良いし、顔立ちも可愛い。背だって高いし、よく目立つ。

性格が男勝りで、勝ち気でなければ十中八九男子から絶大な人気を貰えるだろう。

否、一部の男子の中には七花に密かに思いを寄せる子もいる。

一目惚れをした子達と、素性を知ってなお思いを寄せる子達。

前者は、素性を知った時に愕然とする子達。
休み時間に男子に鬼の形相でボールをぶん投げる七花を見たら大抵は呆然自室している。

現に私は休み時間が終わってなお運動場で立ち尽くす男の子を見かけたことがある。

今回の七花はまさに私が見てきたその子達だ。

28:美結:2012/03/27(火) 15:31 ID:HeM

読みましたっ☆★☆
内容は面白いのですが、
まあ一応アドバイスしときます。
「漢字がよめない」
私はまだ小学生なもんで・・・読めないものは、多いです。
あと、、、
「横に伸びてるからか、読みにくい」
ですね。
もう少し、行を変えていっては?
横に横に行くので少し読みにくいかもですね。

29:あしゅりー ◆SJiw:2012/03/27(火) 15:51 ID:Rc6


厳密に言えば、茫然自失している理由こそ違うものの恋焦がれてるという点は同じだろう。

否、そればかりか、七花の方が勝っていると思われる。

昔から今日まで相も変わらず、よく考えずに突っ走る七花は俗に云う猪突猛進型だ。

普段は私がついている為分かりづらいが今回はその私が事に追いつけていなかった為隠しきれなかったようだ。

30:あしゅりー ◆SJiw:2012/03/27(火) 15:53 ID:Rc6

>>28
ありがとー!助かった!、
あと…スレ上がってるの気付かんと書いてしまったorz

31:あしゅりー ◆SJiw:2012/03/27(火) 16:58 ID:Rc6


「とにかく今は、落ち着いてストラップかって帰ろ?話はそれから。」

七花の肩へ手を伸ばし、いたわるように手を置いて反応を伺う。

「ぁ、ええ、と…うん!そうしよっか!、」

それしか手はないと判断したのだろう、薄暗い店内の中七花の瞳は輝いて見えた。

「ねーねー、どれ買うよ?」

二人して額をくっつけるようにケースをのぞき込む。

七花の目はあちらこちらをくまなく探していて。

私もと目で綺麗に並ぶ羅列をなぞっているとふいに目が釘付けになった。

桜。桜のストラップ。それも雪の結晶があしらえてある。

其れは、きらきらと薄暗さの中で光を放つ他のものよりも一際輝いて見えた。

32:あしゅりー ◆SJiw:2012/03/27(火) 17:08 ID:Rc6

今考えて思った。
普通に危ない小説だと思われてもおかしくないスレタイwww

オワタww

単に頭の中で考えてたからという理由だったのに…

落とし穴ダッタwww

33:あしゅりー ◆SJiw:2012/03/27(火) 22:58 ID:Rc6


「んぁ、どうしたよ里奈ー?」

桜のストラップを見つめたまま微動だにしない私を見た七花が確認程度なのだろう、声をかけてきた。

あたかも稲妻に撃たれたような衝撃に捕らわれていた私は、その声でようやくそっとストラップから目を逸らした。

「これ、これに決めた。」

相手の答えを聞くのも忘れ、口が紡ぐ言葉に身を任せる。

「わぁ…!、綺麗だなー…。」

私の視線の先を追いかけた七花は桜と雪のストラップを手にして薄暗い店内の、それも淡い光にかざした。

まるで魂の灯がともったかのようにか弱く、かつ美しく光を反射する其れは手元を離れてなお私の心を魅了していた。

34:あしゅりー ◆SJiw:2012/03/27(火) 23:59 ID:Rc6


そのまま見入っていた七花は、何かに気付いたのか鋭い眼差しでケースを見渡す。やがて微かに首を傾げながらつぶやいた。

「ぁ…、でもこれ二つ無い…。」

これを買うものだと意気込んでいた私の体はその言葉を耳に入れた直後ぎくりと固まってしまった。

だが、またすぐにお揃いとは別に此を買おうと思い直した。

だが、その決意も虚しくすぐに砕かれた。

35:あしゅりー ◆SJiw:2012/03/28(水) 00:04 ID:Rc6

>>34
文末、 砕かれることになる に訂正!、

36:あしゅりー ◆SJiw:2012/03/28(水) 00:23 ID:Rc6


その引き金を引いたのは続く七花の一言。

「ていうか此処…同じヤツ一つも無くない?」

そんな馬鹿な、と目を丸くした私は弾かれるように改めて店内を見渡した。

薄暗く、淡い証明によって浮き上がるきらびやかな世界。

一見同じようでいてその全てが孤立していた。

37:あしゅりー ◆SJiw:2012/03/28(水) 15:18 ID:Rc6

不安。めっさ不安((

このまま書いてもいいのだろうか…

38:あしゅりー ◆SJiw:2012/03/28(水) 22:51 ID:Rc6


「…ぁ、ほんとだ…。」

がっくりと肩を落とす私を見て苦笑を浮かべる七花。

「なら、別々の買わない?でもほら、同じお店のってことで。」

ぱちりとウインクを一つ残した七花はまた改めて淡く輝くそれらを見渡す。

そして、或一つのストラップに目を止めて言った。

「これなんかどう?ぁ、良いじゃん良いじゃん!」

いや、自問自答するなら最初から聞かないで欲しい。

感想を心に秘めたままそっと七花が選んだ其れに目をやると、秋桜と紅葉が誂えられていた。

なんていうか、七花のイメージにぴったりのその一品に思わず笑みが洩れた。

39:あしゅりー ◆SJiw:2012/03/29(木) 03:21 ID:Rc6

「ゆし、じゃあそれ持ってくからここで待っててー。」

また乙女七花モードになっては帰りが大変だ。そう考慮した私は七花をその場に止め、妙に懐かしいレジへと足を向けた。

レジにつくと店員さんが爽やかな笑顔で迎えてくる。

「毎度、計840円です。御包みはどちらがよろしいですか?」

私が煌めく其れらを差し出すと、てきぱきと準備する店員さん。

顔は大人びているのに反し、声は若い男の人のもので。

疑問から顔を上げると目があった。

40:あしゅりー ◆SJiw:2012/03/29(木) 03:47 ID:Rc6


「ありがとうございます。」

不慣れな為、目を逸らしながらかろうじてそれだけ言うと私は差し出された包みを受け取った。

目を見られるのは気恥ずかしくてどうも苦手だ。

微かな苦笑を浮かべたまま七花の立つきらびやかなコーナーまで小走りで近づく。

「ね、どうだった?」

不安そうに目を泳がせる七花を安心させようと適当な言葉を口にすると同時に手を引いて店を出た。

41:あしゅりー ◆SJiw:2012/03/29(木) 03:56 ID:Rc6

呪☆……じゃなかった、祝☆40!!
わーw
此処まで暴走しまくったあしゅりーです、どうもーww

いやー、難しいね。年頃の女の子って。
しかも七花さん最初から見たらあり得ない位女の子だよ←

正直私も予想外で…
ホント無茶ぶりしないでください七花さんww

なになに、これからの展開?
ネタがねえええええ
一体どうすればwてかどうあがけばw

助けてあんぱんまーんw
以上、あしゅりーの
【ホット一息パート1】

でした☆((長。

42:あしゅりー ◆SJiw:2012/03/29(木) 04:21 ID:Rc6


店から出ると、街中だというのに空気をあたかも新鮮なもののように感じた。

「さて!''用事''も終わったことだし。…とりあえず作戦練るぞ」

深いため息を吐いたあと、硬直する七花に普段ならば考えられないような笑顔を向ける。

とっさにあからさまな作り笑いを浮かべながら鞄を探る七花。

しばらくしてようやく顔を上げた七花に突き出されたのは言葉で形容するならそう、悪魔の笑みが映り込んだ金属板。よく見ればその背景には何やら見覚えがあったような気がする。

とっさに後ろを振り向くと、全く同じ店が構えている。

43:あしゅりー ◆SJiw:2012/03/29(木) 09:21 ID:Rc6

これから明日まで更新出来ません。

さーせん!
誰も見てないのだけれど;;

44:あしゅりー ◆SJiw:2012/03/31(土) 20:58 ID:Rc6


「…で?私の顔が怖いとでも言いたいのか七花君。」

状況を理解した私は極上の笑みで七花の鏡を毟り取ると鞄に仕舞った。

叩き割られなかっただけ、鏡も運が良いのだろうか。そう思っておこう。

「いや、あのですね里奈さん?怖いです、怖いです」

鏡で私から顔を隠すことで安心していた七花の最後の砦が破られた今、焦燥感を露わにする七花がそこにいた。

ぽつり、ぽつり。

七花を哀れむかのように、いつの間にか空には重たく、灰色の雲が浮かんでいた。

45:あしゅりー ◆SJiw:2012/04/01(日) 22:29 ID:Rc6

「な、なんのことかなー、里奈たん…ぁ、雨降ってきたし!帰るよー!!」

ここぞとばかりに目を輝かせた七花は、いつもなら雨を毛嫌いする筈なのに救われたとでも言いたげに僅かな冷えが混じったため息を吐いた。

「ぁ…、うん。走ろっか。」

七花を責め過ぎるのもなんだか大人げないので、雨を理由に許してやろうと思った矢先、肩すかしを食らった私の声音には心なしか先ほどのような弾みが失われていた。

46:あしゅりー ◆SJiw:2012/04/01(日) 22:48 ID:Rc6

「え…あ…、、偉く素直なん…でもない。」

無理矢理言葉を繋げましたとばかりにぎくしゃくと笑う七花。一度、顔に気持ちがすぐに出ると言う言葉を学ぶすべきだと思う。

「もう良いから駅まで走れっ」

最後まで気にするのもアレだと、七花の手を引いて雨の中へと飛び出した。

47:あしゅりー ◆SJiw:2012/04/01(日) 23:14 ID:Rc6


思えばこの時の判断は間違っていなかったのだろう。

もしもこの時、その場に留まっていれば店の中で雨宿りをするはめになっていた。

そしてそうなれば七花は暴走しただろう。

そんな姿を見せない為にも、私は駅までの道を走る決意をした。

元々、そう長い距離ではなかった為、そうそう苦労は無いだろうとあの時の私は冷え性気味で、ほのかに冷たい七花の手を引き、走り出した筈だったのだが。

今、雨に打たれた私は痛切に後悔していた。

やっぱり店で雨宿りすれば良かった。

48:あしゅりー ◆SJiw:2012/04/01(日) 23:17 ID:Rc6

>>47
やっぱり雨宿りをすれば良かったと。

のミスです

49:あしゅりー ◆SJiw:2012/04/03(火) 14:19 ID:Rc6


「うげ…ちょっと濡れたわ…」

鞄を頭に乗せながら不満そうに呟く七花と同様、私も頭に鞄を乗せながら走っていた。

「ほら、駅まで後少しだからさ!」

限りなく零に近い体力を振り絞って声を張り上げる。
だが、そんな私の声もまた冷たい空気の中滲むように消えていった。

全力で走ること二分。ようやく埃っぽさを抱え込んだ、今となっては救いの神のように見える駅の全貌が見えてきたとため息を吐きながら足を滑り込ませるように駅へ突入する。

そんな私達をあざ笑うかのようにそびえ立つ時計が指し示している時刻は午後四時。

どうやらこの重たい雨は夕立のようだ。

小さな脱力感に苛まれた私はまた重いため息を吐く。

「今日という日に最悪だねー…。」

背後に気配を感じた私はそれを七花だと思い、苦笑しながら振り向いて。

固まってしまった。

50:あしゅりー ◆SJiw:2012/04/03(火) 14:51 ID:Rc6

50キタ。
長いようで短い50キタ。
うれしいいいいいいいいいいっ

でもこれ、枕話って短編集的なヤツであって(長すぎるけど、)このスレタイが本の題名という訳ではないのだよね。←

加えて駄作者あしゅりーがそんな長続きする訳無いしp`;;

皆書くの巧くて羨ましいぜ(#′○`#)=3

ネタ尽きたし。
アドバイスがあれば欲しいっ

みたいなp`
暴走なうっていうp`

51:ここな:2012/04/03(火) 15:32 ID:92c

応援してます!
いつも読ませてもらってます♪

52:あしゅりー ◆SJiw:2012/04/04(水) 00:40 ID:Rc6

>>ここなs
きたああああああっ
やばいテンションがry

こんな駄作者に応援ありがとうございます!!
ぃ、いつもだなんて…!
とても嬉しいです!^^
これからもよろしくお願いしても良いですかっ

53:あしゅりー ◆SJiw:2012/04/04(水) 01:34 ID:Rc6


そこには全く存じ上げない御方が立っていた。

少し茶色っぽさの混じった黒い髪に、栗色の色を持った大きな瞳。少し上向きな眉と、整った顔立ちに微かに上気した赤い頬、そして小さなえくぼ。

焦りと恥ずかしさに入り乱れ、混乱した私の頭でここまで観察できたのは奇跡だと思う。

頬どころか、体全体に熱がこもっていくのが分かる。

「ぁ、ぇ、あ、あの、その、…人違いです!ごめんなしあいっ!」

慌てて言葉と一緒に体にこもった熱を吐きだそうと口をついた言葉に身をまかせるが、焦りの為か噛んでしまい、逆効果だった。

54:あしゅりー ◆SJiw:2012/04/04(水) 02:11 ID:Rc6


「………ぁ、えっと。俺、気にしてませんから気にしないでください。」

目の前で私のような不細工不良品女が狼狽するのを見て気持ち悪くなったのだろうか。そうに違いない。

そんな思考が悶々と私の内心を渦巻くその時も、重たい錘のような沈黙が続き、熱を宿した体の熱が気まずさの為引いた頃にようやくその御方が口を開いた。

「あ、ありがとうございますっ!」

顔を隠そうと俯き勝ちになっていた私は弾かれたように、反射的に顔を上げて。

その栗色の瞳と目が合った。

55:あしゅりー ◆SJiw:2012/04/04(水) 02:40 ID:Rc6


私は、たった今日という一日だけで沢山の非日常を体験した。

小物屋さん。
七花の恋。
綺麗なストラップ。
滅多に見ないような夕立。

そのどれもが焼きたてのクッキーのような香ばしさを放っていて。非日常を求める里奈には新鮮だった。

しかし、今の里奈の視界から其れらは全て駆け足で遠ざかっていた。

56:あしゅりー ◆SJiw:2012/04/04(水) 02:52 ID:Rc6


知らない人と目が合ってる。

しかも私が七花と間違えて話しかけてしまった男の子。

心臓の鼓動が酸素を求めるように速まるのが分かる。

それに呼応するように、私の瞳もぐらつく。

にも関わらず目を離したら見失ってしまいそうな、そんな思考が頭を何度も横切り、目が離せなかった。

相手は相手で、何を考えているのか測れない意味深な瞳で縫いつけるように見てくる。

そんな時、ふと太陽が気まぐれに雲の隙間から待ってましたとばかりに顔を覗かせた。

57:あしゅりー ◆SJiw:2012/04/04(水) 03:02 ID:Rc6

>>56訂正、

そんな中

そうやって私とその子が何時間に及ぶのでは長く感じる程見つめ合ってたさなか、

58:あしゅりー ◆SJiw:2012/04/04(水) 03:18 ID:Rc6


「ぁ…まぶし…」

光輝く其れのこぼす光に私は目を眇め、とっさに目元に右手をかざした。

そしてそのままコツンと額に当たる小さな感触に気付く。

眩しさの為、目を瞑った私はそろりそろりと瞼をゆっくり開け、その正体を確かめた。

その正体とは、さっきのお店で購入したストラップと、それが入れてある袋だった。

59:あしゅりー ◆SJiw:2012/04/04(水) 17:53 ID:Rc6


『天野文具店』と青い色で印刷されたその袋は、さっきのお店が改装する前にあそこに建っていた文具店で使われていた物だ。

となると、改装したあの店も、天野さん一家で店を経営していたのだろうか。

ぼんやりと考え込んでいると私の近くでふいに息を呑む音が微かに、だがはっきりと聞こえた。
考え事を中断して我に返ると目の前にいた男の子が目を丸くして袋を…否、袋に印刷された字そのものを凝視している。

「その袋…どこにあったか分かる?」

袋から視線を逸らしたその子は、なぞるように私の目元を見つめた。

「ぁ、うん。此処ちょっと行って見渡したら小物屋さんがあって。そこで…」

普段はそんなことしないのに、身振り手振りで説明する私。

そうしなければ、熱でまた失敗してしまいそうだったからだ。

60:[ ◆SJiw:2012/04/04(水) 17:56 ID:Rc6

だったからだ。→だった

もうなにしてんのp`;

61:あしゅりー ◆SJiw:2012/04/04(水) 18:06 ID:Rc6

60ですとなp`;;
奇跡がry
短編じゃなくなっとるp`;
このままめざせ完結ううううう

…まだまだあるってのおおおおお!!!
続くのか私!?私いいいいいいいry

62:ここな:2012/04/04(水) 23:15 ID:CDU

ここ、こちらこそよろしくお願いしますッッ!
アァ、文才が羨ましい… 
私も書いてるんですけどこれが駄作だったら私のはもう…orz

63:あしゅりー ◆SJiw:2012/04/04(水) 23:18 ID:Rc6

>ここなさん
タメでお願いしても良いでしょうか?w
皆無ですよ、あったらほしいくらいですp`;
ここなさんも書いてるんですか?
駄作過ぎて終わってるorz
キャラが定まらないっす/(^O^)\

64:あしゅりー ◆SJiw:2012/04/04(水) 23:29 ID:Rc6


「俺、そこ行ってみたけど…店、無くなってたというか。変わってたというか…。」

寂しげにぽつりと相づちをうった男の子の言葉が、否、態度には、どこか引っかかるものがあった。

よくみれば、目の前に立つ男の子は私と同世代位の容姿をしている。

それなのに、この付近では見かけたことの無い顔だった。

「あの…この辺りに住んでるの?」

おずおずと疑問を素直に口にした。
それは、人見知りの私にとって、上々どころか奇跡のなせた所行としか言わざるを得ないものだろう。

65:あしゅりー ◆SJiw:2012/04/05(木) 00:00 ID:Rc6


「俺?俺はつい最近…つーかさっき引っ越しに来たんですけど…。」

ああ、だからか。男の子の言葉を聞いて納得した。
どこかこの街とは別の雰囲気を纏った、見慣れない顔。

常識的に考えればそうだ。
どう考えてもそれ以外に無い。
なのに私ときたら頭が回らなくなっていた。

意図せず、ため息がこぼれ落ちる。

そんな私をみて首を傾げる目の前の男の子はふいにまた、私の目を見つめた。

凛とした視線に射すくめられて、身動きが取れなくなる。

「君は、地元の子?」

ゆっくりと言葉を慎重に選ぶその様子に、思わず笑ってしまったのは内緒の話だ。

66:ここな:2012/04/05(木) 00:17 ID:CDU

え、全体あしゅりー様の方が年上なのでそんな無礼なことできません;;;;
全体文才有りますって!
書いてます…(((
私の文才は腐ってますよぉ、°(°´□`° )°
ファイト!!


この男の子は誰なのかな、ワクワクが止まりませんッ!

67:あしゅりー ◆SJiw:2012/04/05(木) 14:17 ID:Rc6

Σ様!?私まだまだ子供ですよ!!((
無いんだよね、書いた後にぐしゃぐしゃしたくなr((あ、
腐ってるのは私のあたm((ぁ。
ありがとおおおおおっ

前回までのAUTBしてないもんn((著作権。

68:あしゅりー ◆SJiw:2012/04/05(木) 14:35 ID:Rc6


「私はこの辺に住んでる櫻という者です!縁が在ればよろしくお願いします。」

小さく頭を下げて自己紹介をするも、縁なんてあるのだろうかと内心では苦笑が広がる。

それよりも、引っ越してきた子にこの挨拶で失礼はないだろうか?

緊張気味にこくりと息を飲み込んで顔をあげる私を見て、しばらく考え込む目の前の子。
しかしそれも束の間、やがてその子は正面から私を見据えた。

「俺は立…いや、天野って言います。よろしくお願いします。」

そう答えた目の前の…否、天野君は私同様、小さく頭を下げる。

どうやら挨拶は全国共通でこれらしい。

ほっと安堵の吐息を吐く中、ふいに肩に重みがかかるのを感じた。

69:あしゅりー ◆SJiw:2012/04/05(木) 15:05 ID:Rc6


「りぃーなぁー…。」

一体誰が、と思考を巡らせるより前に地の底から呻くような声が鼓膜を揺さぶった。

「し、七花さんなに怒ってるんですかあはは」

私の声の筈なのに、空々しく空回りして聞こえるのは気のせいではないのだろう。

「里奈が…私を…無視してどっかにプラプラーって行っちゃうから…今まで探してたんだよ…!?里奈って昔っからそう…!肝心な時に…!」

くどくどと説教モードに突入した七花はそのままロケットか何かが化けたのではないかと疑いたくなるような速度で過去話を語り始める。

もっとも、昔から迷子になっていたのは私ではなく七花なのだが。

不機嫌そうに身振り手振りで語る七花の周りには、水滴がはじき飛ばされて虹が浮かび上がっていた。

このままではまずい。何がって世間体がまずい。

鞄の中から飴玉を取り出して七花の口に入れる。
ボーリング選手の気分に少し近い。

飴玉を入れられた七花は暫く味を堪能した後、仕方無いとばかりに肩で息をついた。

すとらああああいくっ

頭の中でガッツポーズ。
勿論、頭の中に止めておかないとややこしいことになるからしない。

70:あしゅりー ◆SJiw:2012/04/06(金) 17:17 ID:Rc6


暫く間を置いて、ようやく肩から妙に覚えのある重みが外れた。

「ところで里奈はこんなとこで何してたのー?」

まるで亀が甲羅から顔を出すようにひょっこりと顔を出す七花の視線がふいにとある方に、とある場所に留まる。

忘れていたとばかりに慌てて見上げるとさっきの…天野君が、硬直していた。

その表情が妙に引きつって見えるのは何故だろうか。

71:あしゅりー ◆SJiw:2012/04/08(日) 02:23 ID:Rc6


「…完全に石になってるよこの子。」

石のように固まり、感情の片鱗すら提示しない天野君を指さしてため息を吐きだした七花は、自由奔放ですとばかりに何かを探すかのようにくるくると回る。

二重の重たさに頭を抱えた私のその頭の中では、七花をまわれ右させる寸法を考えている訳で。
暫くその場の空気から解放され、考え込んだ私は顔をあげた。

そして、未だ回り続ける七花の瞳に視線を絡ませ、その目を確実に捉えた同時に明後日の方角を指さして、叫ぶ。

「あ!さっきの店員さんが歩いてる!」

柔和な瞳の色を肉食獣の其れへと変え、このうだるような暑さの中走り出す七花の背中をぼうっと見送る。

72:あしゅりー ◆SJiw:2012/04/11(水) 22:23 ID:Rc6


それからまた暫くの間、オリンピックに出場出来るのではないかと思える程早い速度で遠ざかり、もはや小さな点と化した七花の背中をぼんやりと見つめていた私を呼び覚ましたのは天野君の洩らした吐息。

何かに気付いたようにじっと息をこらしていた天野君はふいに私を見て言った。

「その場所で合ってますか?俺、行ってはみたけど店無かったんです。」

疑問符をところどころに混ぜ返したような視線に切り返す言葉はどうしようかと迷うのも束の間。

「改装したみたいですよ?そのお店。おばあちゃんはいなかったけど、男の人が店員さんしてた。」

結局、事実をありのままに述べた私。
勿論、七花の為を思って店員についてはあまり触れなかったのだが。

73:あしゅりー ◆SJiw:2012/04/12(木) 00:03 ID:Rc6

最近は
○○:「      !」
みたいな書き方流行ってんのかな。←
あまり得意じゃないけど、やってみよー!!

もっとも、だべる的な感じでだけど。←
しかも番外編で。私出てくるしp`
小説ではありません←

74:あしゅりー ◆SJiw:2012/04/12(木) 00:10 ID:Rc6


あしゅりー:どうもー。駄作者のあしゅりーでーす
七花:帰れ←
あしゅりー:七花たん酷いおー!?りなたん、何か言ってやってよっ!!
里奈:頼むから寄らないで←
あしゅりー:(;ω;`)
里奈:それはともかく。最近のgdgdしたのどうにかならないの?
あしゅりー:ならんな!!((どや顔←
七花:このままじゃ私店員さんに嫌われんじゃん。この駄目丸出し←
あしゅりー:最低!!
里菜:人のこと言えないよね二人とも。
あしゅりー:そうだそうだー!!……って私もかあああいっ!!
七花:被りとか最悪…

gdgd←

75:あしゅりー ◆SJiw:2012/04/13(金) 23:17 ID:Rc6

漫才かっっ
というツッコミはさておき



「男…?ま、いっか。教えてくれてありがとうございました。」

「どういたしまして。…ではこれで。」

律儀に頭を下げられて私の内心は大反乱。そう返した表情は引きつってなかっただろうか。

大げさに手を振ると、そのまま逃げるように足が駆け出す。
そのまま小さく、規則的な吐息をこぼしながら何かを振り切るように空を見上げる。

オレンジ色の空に絵の具をまぶしたような綺麗な虹が一つ、目に飛び込んできた。

「…さて、暴走七花を探しますか。」

元凶は自分であることを忘れきっていた私の瞳には、普段では暗く、静かに映る明かりが今日は何故だか輝いて見えた。

76:あしゅりー ◆SJiw:2012/04/14(土) 01:30 ID:Rc6


その晩、布団に潜った私は沢山のことを瞼の裏に浮かべ、泳がせた。

普段には無いような非日常。焦る私と其れを楽しむ私が居た。

明日は何が起こるんだろう。

とくりとくりと小さく期待する胸に手を当てて、何かを見つけるように暗い部屋の中天井を見上げた。

結局、発見当時の七花は何故か上機嫌で公園のブランコで立ち漕ぎしていた。

はっきり言って不気味。
何があったのか口を割ろうともせず、頑なに秘密だと言い通した七花。

その頬が紅く染まっていたのは、夕日の為だったのだろうか。

あのお店にかざられたストラップはまるで個性だといいたげに煌めいていた。
もう一度、行ってみようかな…。

虹は綺麗だったな。


そうやって回想するうちに最後に行き着いた回想は。

天野君にももう一度会いたいな。

小さくそう呟いたのか、言葉の余韻が薄暗い部屋に反響して魚のひれのように軽く、ふわりと流れ去っていった。

77:あしゅりー ◆SJiw:2012/04/15(日) 12:40 ID:Rc6



そのままその残像を辿るように目を泳がせた私はやがて、閉じこめるように目を閉じた。

あれ、何で会いたいんだろう?

薄れゆく意識の中、ふと眠気に抗ってはみたものの、やがてそのまま流されるように眠りに身を委ねた。





-ピピピピッ。ピピピピッ。-

目を開けるのもままならない私の耳に響く音。


うっすらと目を開けると光る時計の文字盤が目に飛び込んできた。

AM 7:30

78:ここな:2012/04/15(日) 21:06 ID:TPQ

夏に恋が似合うなんて、誰か決めたんだろう…?
めちゃくちゃいいフレーズじゃないすかっ!!

79:あしゅりー ◆SJiw:2012/04/16(月) 02:20 ID:Rc6

>>78
ぇ、本当?
私暴走しまくりでp`;;
ありがとっ

80:ここな:2012/04/16(月) 19:59 ID:TPQ

やっぱり本当に面白いッ、実は何回も一話から読んだりしてたり………w
やっぱり私は書くより読むのが向いてるわwww
続きukukです☆

81:あしゅりー ◆SJiw:2012/04/16(月) 22:36 ID:Rc6


暫く固まった後もう一度時計を見る。

AM 7:30 SUNDAY

デジタル式の文字盤の淡い光を再確認した私の体に、急速に芯がさめるような感覚が突き抜けて行く。

つい今し方活動を始めた頭でも容易に理解出来た。

あと10分でみたい特番テレビが始まってしまう。

つまりそれは、あと10分以内に色々支度しろという訳で。

「…わああぁあぁあああぁー!!?」

急いで柔らかく覆いかぶさる布団をはねのけると、私服をあさり適当な物を着こなす。

階段を半ば転げ落ちるようにしてそのままリビングに突入すると冷蔵庫に突入。

お目当ての牛乳を取り出すとフレークにぶちまけてどうにか胃へと流し込んだ。

仕上げに歯を磨いて支度は無事に完了の音を響かせる。

ここまでの所用時間、9分34秒。

82:あしゅりー ◆SJiw:2012/04/16(月) 22:38 ID:Rc6

>>81
私も書くのは苦手ー、
読んでる方があってる気がする←

そんなに読んでくれてるとか嬉しすぎる...!!((

83:あしゅりー ◆SJiw:2012/04/16(月) 22:40 ID:Rc6

>>81

冷蔵庫に突入→冷蔵庫に突撃

>>82
はここなちゃん当て!!ごめんなさい!!

84:あしゅりー ◆SJiw:2012/04/17(火) 23:55 ID:Rc6


残り26秒という緊迫した状況の中、リモコンを視線で探し出す。

視界の中にリモコンを確認すると流れるような手つきでテレビをつけた。

間にあったと頬を緩めると同時に画面には特集の文字が踊る。

その中に堂々と映っているのは私の通う学校。これをリアルタイムでみる為、先ほどの私は獅子奮迅していたという訳だ。



85:あしゅりー ◆SJiw:2012/04/19(木) 19:01 ID:Rc6



軽快な音楽が流れると同時に学校が映し出される。

『はい!どうもー!本日は西灯中学校におじゃましています!生徒の皆さん、元気ですかー!』

ふいに場面が切り替わり、リポーターの女の人が笑顔で出迎える。
大きい身振りで生徒の方へとマイクを振りかざすと皆一斉に返事を洩らす。

『元気な御返事をありかとう!皆、個性豊かで明るいですね…』

86:あしゅりー ◆SJiw:2012/04/21(土) 00:13 ID:Rc6


「ええ、皆とても良い子供達ばかりです。」

リポ-タ-の漏らしたコメントを聞き逃さず、テレビカメラに向かって笑顔ん浮かべる校長先生。その額は、まるで照明とシンクロするかのようにゆらゆらと輝きを放っている。

「そんな子供達の通うこの西灯中学の歴史は…」

ここから校長先生のウンチクが始まった。

最初はにこやかに相づちを打つようにしていたリポ-タ-の表情にも苦悶の色が淡く、しかし時間が経過するにつれ段々と濃く浮かび上がっている。テレビの画面を通してこの有り様。収録時はさぞ疲れたであろう。
ご愁傷様です。

87: ◆SJiw:2012/04/21(土) 00:15 ID:Rc6

>笑顔ん
笑顔を、の間違いですorz

>淡く、しかし時間がry
→こくなっていく。

88:あしゅりー ◆SJiw:2012/04/21(土) 20:30 ID:Rc6



その後も校長の長話は続く。
編集者が手を抜いたのではないかと疑いたくなるような長さだ。

校長の話を要約するとこうなる。

我が西灯(にしあかり)中学校は創設27年と比較的新しいのか古いのか微妙な立ち位置に属する中学校。
校舎はどこも綺麗に掃除されており、印象も悪くないもので、更に大学まで内部から上がれる制度がある。

転校生も試験に合格さえすれば入れるという一風変わった私立だ。

ただしそこには、学校自体偏差値が低いから、という理由がある訳だが。

何より生徒が皆個性的な所で有名だ。

否、個性的過ぎるとでも言おうか。

代表的なの例を挙げるとすれば七花。七花は、女子男子構わずつるみに行くという度胸を持ちながらも意外と乙女な一面を合わせ持っていた。

他にもごまんといる為挙げていたらきりが無い。

89:あしゅりー ◆SJiw:2012/04/22(日) 19:40 ID:Rc6


更に目を引くのは広大な敷地。といっても言うほど広大ではないのだが。

クラスは一学年に10クラスまであり、それぞれ、学力と体力、名簿順などといったものを複雑に考慮された上で分かれていて1から順に並べられる。

学力、体力。それらが並の者はG、Oへ。

学力が特に高い者はB、I、Mへ。

同じく、体力が高い者はN、M、K。一字違えば某テレビ局と間違えられそうだということでこれになったらしい。

そして、体力、学力共に並より上回る者はS、Pへと分けられる。

ちなみに、名前の由来は知らされていない。
様々な憶測が飛び交う中、創設者の遊び心ではないかと七花はにらんでいた。

学校自体の偏差値は48〜76。隔たりがあると言えばあるのだろうか...?

90:あしゅりー ◆SJiw:2012/04/24(火) 02:33 ID:Rc6


これでもかと学校を精一杯アピールする校長先生の姿は、小さく淡く輝く画面からはなんだか暗く映った。

『…ぁ、押してるそうなので次行きましょう!!』
集めた披露感を微塵も隠そうとはせず、言い切るリポーターさん。

手を引かれ、不満げに頷く校長の隣で何故だか大きく映った。

91:あしゅりー ◆SJiw:2012/04/24(火) 02:56 ID:Rc6

その後はどうでも良いような内容だった。

学校行事の様子だとか、授業の様子だとか。

作られた仮の姿に心を動かされる人なんて居ないという事実をこの人たちは知らないのだろうか。

下らない、とため息がこぼれる。
それと同時に淡く光沢を操っていた画面が一面に黒を映し出した。

私は立ち上がると、これから何をしようかと悩みながら自室へと続く階段を上る。

92:あしゅりー ◆SJiw:2012/04/24(火) 03:03 ID:Rc6


http://ha10.net/test/read.cgi/novel/1294494143/l50
http://ha10.net/novel/1297017554.html


昔の黒歴史さん達。

この頃ネットとか初めてでたくさん迷惑かけて、それを隠そうとまた嘘を重ねて…

いや、今も迷惑かけてるけど。

分かってても黙っててくれた人とか居たと思う。
今から思えば感謝で一杯、、
御迷惑おかけして申し訳ありませんでした。

小説の方は目を覆いたくなる←

93:あしゅりー ◆SJiw:2012/04/24(火) 03:34 ID:Rc6

ばたりと背中合わせの木の質感が音を立てる。

見慣れた自分の部屋を改めて見渡すと携帯の受信ランプの明かりが存在を主張するように辺りへ光を散らしていた。

ぱかり。携帯をあける。

送信者の名前は七花。土曜だというのにあの子は何故休まないのか、謎だ。

94:あしゅりー ◆SJiw:2012/04/28(土) 16:53 ID:Rc6


開けた画面が光のコントラストを描く。
ぽちぽちと音をたてながらボタンを操作すると、ようやくメールを開けることに成功した。

『親愛なる里奈殿へ。』

『ねね、テレビ見た!!?校長の話長くね(′3`)
まぁ、余談はさておき!明日の時間割教えてちょ!!無くしちゃってさぁ…(>_<)
ぁ、わからなかったらそれでいいからね!?返事待ってるよー』

馬鹿か。馬鹿なのか。
メールを読み終えた後、妙な倦怠感が全身へと回るのが分かる。

『明日は学校ないでしょ?』

長時間格闘した末、ようやくメールに倦怠感を押し込むようにして返事をした私はぐったりとベッドへ倒れ込んだ。

95:あしゅりー ◆SJiw:2012/05/02(水) 01:52 ID:Rc6


どの位時間が経過したのだろうか。
依然窓からこちらへと差し込む光がまだ明るいのが確認出来る為、まだ昼であることは寝ぼけて容易に回らない頭でも理解出来た。

ぎしり。扉の外から重質を感じさせるような音が這い寄ってくる音で私は重たくのしかかる瞼を開けた。

生憎、母は出かけていて今は家をあけている筈だ。
父は単身赴任で神奈川まで。

つまりこの家には今現在私しか存在しない筈だった。
否、私一人と愛犬一匹。

その愛犬は今何を、というと、私の隣で静かに寝息をたてている。

96:あしゅりー ◆SJiw:2012/05/13(日) 22:29 ID:2QI



全神経を集中させた。

空気が鋭いようにすら錯覚させてしまう緊張感を肌で感じる。

きしり、ぎしり...

その音は静止することを知らずに動き回る時計の針のように重く、黒く、響く。


部屋の片隅へとおいやったままのボールペンを手へ手繰り寄せるようにして握らせた。

とす。

扉へ何か柔らかい物が触れる音。
その残響が止まない内から重質的に扉を叩く音が響く。

最初は小さく、徐々に大きく。

感覚を研ぎすませた故か、どこか冷たさをため込んだ部屋の空気で更に私はおびえるように愛犬を抱きしめた。


ついには壮絶な音を扉へと叩きつけるようにして響かせた其れはやがてとけ込むように気配を経った。

恐ろしさからくるものなのかじわりと汗ばんだ手を膝に擦りつけながら何気なく窓の外を見た私は、何かが張り付いているのを確認すると同時に目を覚ました。

97:あしゅりー ◆SJiw:2012/05/14(月) 19:52 ID:2QI


相変わらず明るい日差しの差し込む中呆然とする私。

愛犬はと見れば片耳を立たせて抵抗する素振りを見せるも睡魔へ誘われている様。

さっきのは夢だったのだろうか?

未だぼんやりと映る景色を眺めながら起きあがろうと体勢を変えると、何やら太股に冷たい感触がよぎった。

おそるおそるそちらへ目を向けると部屋の隅に放っておいた筈のボールペンが中心部から折られているのが霞む視界の中ですら確認出来る。

いつの間にか日は傾いていて、美しい夕日が顔を覗かせていた。
その為だろうか。

縦に裂かれたボールペンが私には血の色を帯びた何かに見えた。


得体の知れない物へと畏怖を抱く里奈を眺める存在が二つ在った。

一つは窓の外。

そしてもう一つは家の外の通りに静かに佇んでいた。
まるで、前者を監視するかのように。

そのことに里奈は気付ける筈もなく...

98:[ ◆SJiw:2012/05/14(月) 19:54 ID:2QI


はい、ミス

>得体の知れない物へry

→この時、得体の知れない物へry

99: ◆SJiw:2012/05/17(木) 00:52 ID:2QI



日はすっかり身を潜め、月が我が物顔で暗い空を闊歩する時刻。

恐怖からか収まることを知らない体をいなすようにテレビを点けていた私の耳に、それとはまるで異なる澄んだ音が届いた。
どうやら誰かが家の外にいるらしい。
救われた、と顔を輝かせてドア越しの空間へと目を走らせる。
ドアの外には見慣れた母の姿。

「お母さん!おかえりなさい!」

だが、導かれるように急いでドアノブを回した私の目の前には只風が吹くばかりだった。

状況を理解した私は一目散に駆け出しますた。
正体が見えない相手、そんな奴相手にかなう筈などないのに。

そんなことにすら気付けずに、私はサンダルのベルトを結ぶのすらままならないまま全力を振り絞って走っていた。

きのせいかポケットが熱く感じられる。

100:あしゅりー ◆SJiw:2012/05/20(日) 15:56 ID:2QI


100キタ-!!

色々みすってるけどとりあえず100キター!!

ここまであれなのもなかなかだよなww
ここからどう話は展開するのか!?

全くネタがありません(^ω^)←
幽霊ネタにしようかと思ってますが、被らないようにしまふw

まぁ私の塵みたいな話なんて誰も気にしませんよね((←

以上、『ぜんぜんほっと出来ねーよ一息の会。』でしたww


最後に
逃げ出しますた→逃げ出した
に訂正orz

101:大和:2012/05/20(日) 17:34 ID:ux2

あしゅりーさん100おめでとうございまふ〜♪
というかとてもなお久しぶりですね〜

これからもがんばって下さい〜!!

102:あしゅりー ◆SJiw:2012/05/21(月) 01:14 ID:2QI



>>101

ぶわっ(;ω;`)
こんなカススレにコメをくださるなんて...!!

感謝の言葉しか出ませんよおおおry

最近試験前なのでなかなか来れなくて..(((

103:あしゅりー ◆SJiw:2012/05/22(火) 02:18 ID:2QI



もう大丈夫だろうか。
何度も胸の内で繰り返される審議を後少し、後少しと先延ばしにする。

体に至っては崩壊寸前と言っても過言では無いような状態。

背後の気配へと気を集中させていた為なのか、突如目の前へと現れた存在に対処しきれず衝突してしまった。


「わっ...!!?...あれ、櫻、さん..?」

その場に不釣り合いな柔和な声音に胸をなで下ろすと同時に安堵のため息が洩れ出た。

104:大工:2012/05/22(火) 02:37 ID:09I

俺の方がカススレだがなw( T_T)\(^-^ )

105:あしゅりー ◆SJiw:2012/05/27(日) 20:50 ID:2QI



「ご、ごめ...貴方は天野さん、でしたよね...?」

ぶつかっておきながらタメ口で話すのもあれなので、敬語。これは鉄則だろう。

「ぁ、はい!...ところでこんなに急いで櫻さんは何を?」

息をあらげる私に何か思うところがあったのだろうか。何かを探るそうにじっと見据えてくる天野君に、答えるのを躊躇する。

まさか、お化けから逃げてましたてへ!なんて理屈が通用する訳もないだろうし、
第一印象の悪化へは繋げてしまいたくはなかった。
それがなぜだかは分からないけど。

きっと、社交辞令みたいなもの。そうだ、きっと。

内心で勝手な自己完結を強制的にさせると背後から厭な寒気が追いかけてくるのを感じた。

さっきのことだったのに妙に昔のことのような感じを漂わせるそれは私の背中へと手を伸ばすかのように一歩一歩と這ってくる。

「ぁ、あの...逃げてくださいっ..!」

天野君の胴を渾身の力を紡ぐようにして押し出すとともに、冷気が現実的な感覚を伴って私に手差し出した。

106:あしゅりー ◆SJiw:2012/05/27(日) 20:56 ID:2QI



>>104

いや、それは絶対ないよw

107:あしゅりー ◆SJiw:2012/06/01(金) 01:32 ID:2QI



身体を突き抜ける冷気が、意識をも蹂躙し始める。

ここまでなのか。

小さな絶望はまるで白い紙にインクを落とした時の様。
じわり、じわりと勢力を伸ばして征く。

《やっと見つけたよ、美味しそうなチカラ!》

ケタケタと甲高い声が鼓膜を揺らす。
冷たい笑い声を響かせたその主の姿はと目で追うも、見あたらない。

「やっと見つけたのは俺なんだけど?」

聞きなれた声が凛と響きわたる。
身体は反応するけれど、脳は現状況の整理に奔走している様で、何が起きたのか理解出来なかった。

「あんたがその子見たときに感じた違和感の正体、か?」

コツコツと音が近付く。
おそるおそる開けるまいと堅く閉ざしていた視界を開けてみる私。

108:あしゅりー ◆SJiw:2012/06/01(金) 01:50 ID:2QI



少しわかりづらいので解説。

前半、『冷たい笑い声を響かせた主は、と目で追うもry』

は、里奈さんの意識の中の話。
実際に目を開けてる訳ではなく、意識内に侵入したお化けを探してまふ。

後半は現実の話でふ!
以上、実は書き忘れてたてへぺろ補足口座を終了しまーす!!((←

109:あしゅりー ◆SJiw:2012/06/03(日) 00:24 ID:2QI



そこには何とも奇妙な光景が広がっていた。

長方形の紙らしきものと筆ぺんを携えた天野君と、お化け(仮)がにらみ合っているというおかしな状況。
いや、筆ペンかよ。みたいな。

しかし双方本気なのか、緊迫した見えない糸が張り巡らされるかの様に鋭く尖った空気がその場を包む。

《違和感もナニモ私は狙ってタンダヨ!?ズウウット前カラ!》
黒く細く笑むお化け(仮)。気のせいだろうか、その姿が大きく映える。

「へぇ...?俺たちも甘く見られたものだな。」

紙に流れるような所作で文字を書いた天野君はやがてにこやかな笑みを浮かべて言い放つ。

「だけどそれも今日今宵この瞬間までだ。」

笑顔の筈なのに、どこか冷たい声音を響かせて。

『言霊よ宿り給え。鎮至如律令。』

其れから響く金属音に目眩がした後、目を閉じた私の意識は深層へと落ちていった。

110:あしゅりー ◆SJiw:2012/06/03(日) 18:35 ID:2QI



意識を無くした櫻を見てチャンスとばかりに手を伸ばす目の前の御霊体。
先ほどとは打って変わって脆弱なその姿に哀愁を感じてしまうのだろう。

だから俺は躊躇わずに言った。

「おまえの叶えたい願いを叶えてやろうか。」

ぎりぎりと此方へ振り向いた其れは今にも泣き出しそうな表情を浮かべて告げる。

《お父さんとお母さんを殺した犯人を探して殺すの!じゃないとあたし、気が済まない..!》

先ほどまでの口調と威勢は何処へやら、核の姿だったのであろう小さな女の子へと姿を変えた其れは泣きじゃくり始めた。

「だからその子の持ってる力ごと乗っ取ろうと?」

何て人間じみた話。
でもそれはありきたりなものだから。

《だって話したところで信じてくれるはずないじゃないっ》

ぽろぽろとこぼれる涙はまるで朧気に輝く蛍の様。
その輝きが汚される前にと口を開く。

「ならさ。俺を雇わないか?」

驚いたように俺を見上げた御霊体。
その額に張り付いた札をぬぐい取った俺はペンダントをかけてやってから続けて告げる。

「それが俺達陰陽師の仕事だからな___。」

111:あしゅりー ◆SJiw:2012/06/03(日) 19:56 ID:2QI



《陰陽...!?》

陰におびえる子犬の様にふるふると体を震わせる其れは例えその姿を知らなくとも、生きていた頃の人の姿をほうふつとさせた。

「そうそう。とは言ってもテレビとかでやってるあれは嘘だけどな。あんな背徳的な除霊はしないよ。」

いくら霊体になろうとも元は人。
昇華出来なかった理由を探り、解決する...それが陰陽師。
ただし其れはあくまで相手に'害が無い'場合や'意志がある'場合に限って、なのだが。

112:あしゅりー ◆SJiw:2012/06/03(日) 21:09 ID:2QI


このままで良いのか私ww
キリ番げとー☆とか言ってたけど不安、かなり不安

誰かこめくださi((/厭^q

113:あしゅりー ◆SJiw:2012/06/14(木) 23:26 ID:2QI



「そういう訳だから。俺はおまえの用件を手伝おう。礼はいらない。それが俺達の仕事だからな!」

そう言った俺は御霊体へと手を差し出した。
おそるおそる俺の手に触れる御霊体。

-契約が完了しました-

直後、ペンダントから淡い光が漏れ始める。
何だとばかりに驚く御霊体。
無理もない、実際に陰陽師の内情に触れられることなど、そうそうに無い。
ましてや、まだ幼い少女。

「さぁ、ここからが仕事だ。」

小さく呟いた俺の声は、ひやりと冷たい風に乗って溶けていく。

114:あしゅりー ◆SJiw:2012/06/14(木) 23:34 ID:2QI


《契約...!?何したのっ!!》

ペンダントをもぎ取ろうとする御霊体。
だが、苦戦した挙げ句あきらめがついたのだろう。小さく肩で息をしたまま櫻さんを見据えていた。

乗っ取ろうか迷っているのだろうか。
不審に思った俺が口を開くよりも前に、新たな第三者の声が響いた。


『おやおや、何をしてるんですカァ?お嬢サン。』


発声源は櫻さん。
その筈なのに打って変わった様に異質な声が言葉を紡いでいた。

『ワタシが先客なのダカラ、譲ったら如何ですカ?』

例えるならば硬質な金属。
冷たく光る眼孔はまさしく金属のそれだ。

115:あしゅりー ◆SJiw:2012/06/16(土) 01:17 ID:2QI



《誰よあんたっ!》

驚きと警戒。二種類の危機感をおりまぜた様な瞳で新たに現れた其れを見る御霊体。

『これは心外。ワタシに聞くならまずは其方が名乗る。其れが礼儀でショウ?』

やれやれと言いたげに肩を竦めた其れはにたりと口を開いて答える。


畏怖、威厳。そのすべてを手にした様な微笑みさえ浮かべて。


『ワタシは櫻 里奈を主と認めた上で契約を交わした'式神'ですヨ。』

116:あしゅりー ◆SJiw:2012/06/24(日) 17:56 ID:2QI



《式神...?》
首を傾げる御霊体。其れとは対象的に俺の表情は堅くなっているのだろうか。

それを指し示すかの様、自称式神は愉悦とばかりに口元を引き上げていた。

『そう。もっとも其方の陰陽師が行う一般の契約とは全く異なった物ですけどネェ』

式神はと見れば、この状況下にも関わらずあたかも甘い物好物を眺める様に異様に瞳を輝かせている。

正規の契約じゃない手続きで式神と契約..
考えられる方法は一つしか重い浮かばなかった。

その答えが間違いであってほしかった俺はまたもや式神を見た。

俺を見おろす様に笑う式神の光彩にはまるで遊びを楽しむかの様な色が浮かんでいて。
肯定するように辺りの空気は心地の悪い物へと変化を遂げる。

それだけで俺は理解した。
空気を掴んでも何も残らないことを改めて実感するのと同じ。
当たり前のことなのに、子供みたいに目を背けていた。

117:あしゅりー ◆SJiw:2012/07/11(水) 23:36 ID:2QI


正規の契約を使わずに契約。

つまりそれは、


「...違法、契約。」

それは禁忌とされるもの。
契約者に関わるもの一つを犠牲にして、初めて成立する契約。

それは多大な力を得ることが出来る、というメリットがある。

只当然、暖かい陽の光が有れば冷たい影が有るように。メリットが有るならば当然デメリットも有る訳で。

この違法契約が禁忌とされる最大の所以の一つ。


つまりそれは、

契約者に関わる物を一つ、それを引き替えに式神と契約を交わす。
それは式神側から指定される。

例えそれが命でも。
自分の魂でも。

一度契約交渉、通称'契約の儀'を始めたからには後戻りは出来ない。


勿論、取り返そうと思えば取り返せる。
だがそれも、式神を従わせるほどの力があるなら、だ。

118:あしゅりー ◆SJiw:2012/07/14(土) 02:52 ID:2QI



実際そんな人間など、巫女や神子等、俺達のような陰陽師の家系出身者、あやかしの類しかいない筈。


しかしどう見ても櫻さんは普通の人。
つまりはリスクを伴うことを覚悟で契約したということ。
何かを代償に、だ。


『流石に陰陽師のぼうやと云うことはありマスネェ。』

思案に暮れる俺を、不気味な光を目に宿して見据えるそれは明らかに並の式神を越えていると見て取れた。

血に濡れた様な眼孔に思わず息を呑む音が二つ、その場の空気に染みる様に溶けていく。

119:大和:2012/07/14(土) 06:16 ID:ux2

あしゅりーさんんんん!!!!!
相変わらずオモシロイ。
ロリっ娘大好きあしゅりーさんが書く小説が面白すぎます(((謝!!!
というか覚えてますかね?僕のこと…………

120:うにゃ ◆4AUw:2012/07/14(土) 14:16 ID:ZBk

女の子のハーレム、嗚呼逆ハーってやつですね逆ハー大好物です逆ハーhshs。



…お見苦しいところをお見せしましたry
えーっと、審査を依頼されてきてみましたが、ストーリー性、小説の書き方などなど、もう素晴らしすぎて感嘆の息しか出ませんどうしてくれるんですかチクショー。
俺に文才を見せつけて自慢してるつもりか泣くぞ畜生コノヤロウ゚(゚´Д`゚)゚←

ただし、いろいろ話が混じって俺が置いてかれがち(おm
あとほーんのちょっとだけテンポをゆったりとさせてみましょう

それと、この小説が誰視点なのかがはっきりできない点があります。
そういうところにも注意を払ってみてください。

最後に“きーんこーんかーんこーん”
こういうのは、なるべく情景描写で書いた方がいいような気がします。


うへへ、更新頑張ってくださいww(何
引き続き読ませていただきますケタケタ(Σ


それでは、こんなヘボ審査でごめんなさい!!
依頼、有難うございました。

121:あしゅりー ◆SJiw:2012/07/15(日) 12:06 ID:2QI



ガチで文才無いんです(`・ω・´)←

やはり誰視点、とかは明記した方が良いのでしょうか、、
キーンコーンry、次回からは頑張ります←←



とてもご親切な審査、ありがとうございました!
助かりやしたうへうへうへ(*^ิ艸^ิ*)-3←

122:あしゅりー ◆SJiw:2012/07/19(木) 02:56 ID:2QI

>>119

大和さあああああああああん!
勿論覚えてますよーっ

そしてありがとうございまあああああああ((ry

123:あしゅりー ◆SJiw:2012/08/28(火) 16:45 ID:2QI



『まァそう云う訳なのでお嬢チャン。別をあたろうカ。それにその坊やは貴方と契約してマスカラネェ。何時でも、貴方は実体化出来ますョ、』

けたけたと愉悦を含んだそれを御霊体へと向ける式神。
俺を嘲笑っているのだろうか。

《え……?お兄ちゃん、信じてくれるの……?》

涙を湛えた眼差しで見上げられる。
情が移った訳ではないが、居心地が悪くなるのは何故だろうか。

「それが俺の仕事だから。」

何故だかこみ上げる罪悪感に唇を僅かに噛み締めた。

124:& ◆3BbE:2012/12/17(月) 17:05 ID:2QI



《あ、ありがと……っ。》

ぽろぽろと少女の瞳からは大粒の涙が落ては消えていく。
人間らしいからこそ、その光景は拭い切れない違和感があるけれど。

「ん……?あれ、天野さんと……幼女?」

俺が口を開こうとした時に丁度櫻さんが目を覚ました。
眠い眠いとばかりに口を開けたその背中には、先程のお化け(仮)が甘い砂糖が水に溶けていく様な、そんな自然な空気を醸し出しながら悠々と吸い込まれる様に消えていった。

櫻さんには問いかけたいことが沢山ある。
だがそれ以前に俺はその尖る様な冷たい視線を俺に向けるのを止めてもらう為の言い分を考えていた。

125:あしゅりー ◆SJiw:2012/12/18(火) 19:04 ID:2QI



「いやあの、これは違…!」

「何が違うの!!?さっきまでそんな子居なかったし!!」

《お、お姉ちゃん落ち着いてこれには深い訳が……》

「そこの幼女は今すぐ天野さんから離れないと!!手が早いのかなんだか分からないけど…っ」


傍から見れば只の痴話喧嘩。嵐の過ぎた後というのはどうにも平和さが目立ってしまう。


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