ひまつぶしに解いた事件集めました。

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1:咲:2012/05/11(金) 20:11 ID:H5M

はじめまして。
アマチュア小説家の咲です。
これは中学生探偵の話ですが、あたしはトリックをつくるのが苦手です。
あと、あたしは探偵小説は途中まで書いて、すぐに破棄してしまうたち何です。
なのでこの話もトリックがわかりづらかったり、すぐに破棄してしまうかもしれませんが、どうぞよろしくお願いいたします。

2:咲:2012/05/11(金) 20:53 ID:H5M

ひまつぶしに解いた事件集めました。
T 桜色手帳の夢

1 中学生デビューしました。

 ざわざわざわざわ
「えー おれあいつと一緒かよー」
「やった あたし達同じクラスだよー!」
 うるさい。
 クラス替えの表を尻目に、僕は眉をひそめる。
 たかがクラス替えくらいでそんなに騒ぐな。
「蒼ー 蒼ーっ」
 え。
 まさか この声は。
 お願いだ。
 当たらないでくれ。
 でも僕の嫌な予感は強くなっていく。
「おっはよ 蒼!」
 ……。
「何朝からしらけた顔してんのよ。 周りに感染していくでしょ。」
 しらけた顔で悪かったな。
 それにこのしらけた顔はお前のせいなんだぞ。
「……何か用か? 澪」
「別に何にも。 でも置いてくなんてひどいじゃない。」
 それはお前が寝坊したせいだよ。
 僕の名前は永倉 蒼。(ながくら あお)
 目の前にいる騒々しいこいつは相崎 澪。(あいざき みお)
 澪とは生まれた時からの付き合い(事実だよ)で、いわゆる幼馴染というやつだ。
 自分的にはかなり迷惑なんだけど、あっちからくるんだから仕方ない。
「見たか? クラス替えの表」
「ううん まだ。」
「じゃあ見てみろ。」
「えーっと……あ!」
 気付いたか。
「由紀ちゃんと一緒だ!」
 は?
「おい それだけか?」
「何よ。 他に何かあるの?」
「僕とお前が、また同じクラスだってことだよ。」
「え? ああ ほんとだー」
 はあ……。
「でもいつものことじゃない。 幼稚園でも一緒 小学校でも一緒 となれば中学校でも一緒に決まってるわよ。」
 そういうものなのか?
 今日は、皆にとって新たな始まりの日。
 中学生デビューの日なのだ。
 そして、僕にとっても始まりの日だったというのは、言うまでもない――――――。
 
  
  

3:咲:2012/05/11(金) 21:32 ID:O3M

2 音羽崎殺人事件

「蒼 蒼」
 ったく 何だよ、うるさいな。
「今行くよ」
 ガチャ
「ああ やっと来た。 遅いじゃない。私が最初に呼んでからもう二分たってる。」
「お前よりはましだよ」
 ここは僕の家。
 って言っても、マンションに住んでいるから家とは言えない。
 ちなみに澪は隣の部屋だ。
「このオレンジジュースもらうよー」
 勝手に冷蔵庫を物色し、さらに窃盗までする気か。
「ん おいしい」
 ピッ
『今朝未明、音羽崎町二丁目のある住宅で、一人の遺体が発見されました。』
「何? 殺人?」
 勝手にシュークリームを食べながら、澪が反応する。

4:咲:2012/05/12(土) 15:25 ID:CJg

「みたいだな」
『殺害されたのは音羽崎町在住の会社員、片岡 樹(かたおか いつき)さん(37)』
「私知らなーい」
 そりゃそうだろ。
 音羽崎町二丁目はここから随分離れてるんだぞ。
「そっか。ここ四丁目だったんだ。」
 おい。
 ピッ
「よーし じゃあ聞いてくる!」
「誰に?」
「お父さんよ!」
 あ。
 澪のお父さんは警察の人間。
 だからこの事件の事聞くのにはもってこいっていう人材なのだ。
「じゃあねー ごちそうさまー」
「あっ おい!」
 今お父さん居ないんじゃないのか……?

         ☆

「ただいまー」
 PM 6:53
 お母さんが帰ってきた。
 近くのスーパーで働いている普通の主婦だが、その性格はとんでもない。
 それで僕が今までどれだけ苦労したか……。
「蒼 宿題やったの?」
「やったよ」
 澪のまでやったんだからな。
「あー 疲れた。 もう寝ちゃおうかな。」
 勝手にしろ。
 ピーンポーン
『蒼ー 入れてよー』
「澪ちゃん?」
「だろうな」
 ガチャ
「おじゃましまーす」
 おい 鍵はどうした?
「開いてた」
 お母さん……。
 僕はお母さんを睨みつける。

5:霧覇:2012/05/12(土) 16:44 ID:8Pc

入れてくれることを願います…。

6:匿名さん:2012/05/12(土) 21:14 ID:Z16

霧覇さん、書き込みありがとうございます。
それでは続きです。

「あ、蒼のお母さん。 こんばんはー」
「こんばんはー。じゃああたしは寝るわ。 あとはよろしく〜」
 お母さんはあくびをしながら行ってしまった。
「じゃじゃーん! 聞き出してきったよ♪」
「前置きはどうでもいい。 で、どうなんだ?」
「えーっとね……」
 ここから説明が始まったのだが、あちこちにいらない話が入ったので、単略しよう。
・死因は頸動脈切断による出血死
・推定死亡時刻は昨夜0時三十分頃
・凶器は果物ナイフとみられている
「………と、こんな感じ。」
「ふーん」
「あ、そうだ。 あとね、さっきこれを拾ったの。」
 そう言って、澪はスカートのポケットから何かを取り出した。
「…手帳?」
「そう。 わたし、お父さんから話を聞き終えて、一回部屋に戻ったのよ。そしたら窓の外にこれが見えて、下まで拾いに行ったの。」
「じゃあこの手帳はこのマンションの一階に落ちていたのか?」
「正確に言うと、下の駐車場だけどね。」
 なるほど……。
 今までの情報を脳内にインプットしながら、僕は少し考え込んだ。
 ……。
「ねえ、蒼。 調べてみない? この事件。」
「調べるって、何を?」
「んもう 決まってるじゃない! この事件の真相よ!」
 は?
「つまり、この手帳と殺人事件のつながりをあきらかにしようっての?」
「そう。」
「無理だな。 第一この手帳はお前がたまたま落ちていたのを拾っただけだ。殺人事件とは何の関わりもない。」
「あら、そうかな?」
 澪は意味深な笑みを浮かべている。
 なんだと……?

7:霧覇:2012/05/12(土) 21:27 ID:8Pc

何か関係があるんですかね?

8:咲:2012/05/13(日) 20:50 ID:Tag

はい あります。
でも、それはお楽しみ。
続きです。

「言っとくけど、先に中見ちゃったよ。」
 えー
「じゃあ見たって先に言えよ。」
「ごめんなさーい」
 澪が肩をすくめる。
「蒼も早く見てよ。 わたしだけだと不公平でしょ。」
 余計なお世話だよ。 
 パサ
「ずいぶん薄い手帳だな」
「そうよね。 破ってメモか何かに使ったのかな。」
 なるほど。
 澪の言う通り、最後の方にページを破った跡がある。
 でも、それは置いといて。
 僕は書かれている文章を読んでみた。
 ―――――「これは日記だな。」
「そうみたい。日付とかあるし。」
「………なるほどな。これは確かに、事件と関係ある。」
「蒼、読んでみてよ。読めない漢字もあって、わたしよくわかんなかったんだから。」
 じゃあちゃんと授業を受けろ。
 教科書に隠れて寝るのは、馬鹿のすることだぞ。
「バカで結構です。 とにかく読んで。」
 僕はため息をつき、最初から読み始めた。
「三月二十日 火曜 晴れ 今日も樹は姿を見せなかった。ちゃんと食事をしているのだろうか。心配だ。=v
「それが一番初めの日記よね。 なんかこの樹って人、心配かけてるみたい。」
「だな。」
「早く続き読んでよ。」
 はいはい。

9:霧覇:2012/05/14(月) 17:31 ID:8Pc

…これだけではつながりませんね…。
つづき頑張ってくださいね♪

10:咲:2012/05/14(月) 18:23 ID:R5M

「三月二十一日 水曜 晴れ後曇り 樹の部屋から声が聞こえた。樹だ。電話してるのか?=v
「へー 樹ケータイ持ってたんだ。」
「人を勝手に呼び捨てするな。」
 ってか、携帯電話ならお前も持ってるだろ。
「三月二十三日 金曜 雨 この前以来樹の声が一切聞こえない。まだ一日だ。心配しなくてもいい。=v
「えー ひどい。 少しは心配しなさい!」
 日記に怒ってどうするんだ。
「一日抜けてるな。この日記。」
「え? あ、ほんとだ」
 おい 気付かなかったのか?
「抜けてるのって、二十二日の日記だよね。」
「ああ。」
「たまたまかな?」
「そこは持ち主じゃなきゃわからないよ。」
 僕と澪は少し考え込む。
「――――澪」
「何?」
「この事件、調べてみよう。」
 澪の顔がぱあっと明るくなる。
「ほんと? 蒼」
「ああ。 この日記は、絶対にあの事件と関係がある。」
「そうよね。 わたしもそう思う。」
 澪がうなずく。
「せっかく僕達のもとへ渡ったんだ。 徹底的に調べてやろうじゃないか。」
「わたしも一緒にやる。 いいよね?」
 え。
 まあ、いいか。
 この手帳拾ったの、澪なんだしな。
 RRRRR RRRRR
「はい」
『あ、蒼くん?』
 誰かと思えば、澪のお母さんだ。
『そこに澪居る?』
「居ますけど。」
『じゃあちょい代わってくれへん?』
 そうだと思った。
「おい澪、お母さんだぞ。」
「えっ」
 澪が恐る恐る受話器を取る。
「何? お母さん―――――」
『澪ぉ――――――! 勝手に何してんねぇ―――――――ん!!』
 きぃぃぃぃぃぃぃん
 相変わらず声大きい。
「お、お母さん 声大っきいよ……」
『あんたがどっか行っとるけぇやぁ――――――!! さっさと帰って来んかぁ――――――い!!』
「わ、わかった わかった……。 じゃあ今から戻るね。」
『あ、そう? なら澪の好きなハンバーグカレー用意しとくわぁ。」
 変わり様がすごいな……。
『はよ帰りんさいよぉ〜』
「う、うん。」
 ガチャ
「じゃあね、蒼。 帰らないと殺されそう。」
「ああ じゃあな。」
 そう言って、澪は帰った。
 明日に持ち越しか、捜査は。
 ちょっと残念になりながらも、僕の胸はときめいていた。
 これから待ち受ける、数々の謎に。

11:霧覇:2012/05/14(月) 18:30 ID:8Pc

うわぁ〜!
わくわくしてきました♪

12:咲:2012/05/14(月) 21:22 ID:T2.

ありがとうございます!
霧覇さん、よかったらタメ口でいいですよ。
あと気軽に咲って呼んでください。
本名じゃないんですけどね。
霧覇さんのことは、霧覇でいいですか?
それでは続きです。

3 名探偵 澪?

 キーンコーンカーンコーン
 あー
 やっと終わった。
 数学は簡単すぎてつまらない。
 今にも眠ってしまいそうで困る。
「なによ そのお気楽な台詞は!」
 澪か。
「悪い?」
 ちなみにそれは、悪いとは言わせないという威圧をこめたものでもある。
 だが、目の前の澪は全く動じずに、一気にまくしたてた。
「わたしさっき返された小テストでサイアクの点数取っちゃったんだからね! 二点よ、二点! サイアク!! おまけにさっきの小テストで答えられたの、たった四問だし。 もう嫌!!」
 じゃあちゃんと予習しとけ。
 昨日の学習内容がそのまま出るだけだから、テスト範囲ぐらいわかるだろ。
「落ち着け。怒ってもどうにもならん。」
「わかってるわよ、そのくらい!」
 ……逆に怒ってしまった。
「澪、今日の夜ってあいてる?」
「あいてる。 お母さんは自分の友達の家泊まりにいったから、家にはわたしぐらいしかいないし。」
「お父さんは?」
「出張中。 めずらしいよね。」
 知らない。
「じゃあ今日は泊まりにくるんだな。」
「なんでわかったの?」
「当たり前だ。家にいるのが澪だけなら、毎回うちに泊まりにきたからな。今回もそうかと思って。」
「あ、そっか。」
 ったく。
「ベッド空いてるよね?」
「上はいつも空けてある。」
 僕は二段ベッドで寝ているのだ。

13:霧覇:2012/05/15(火) 19:01 ID:8Pc

では、泊っているときに要点をまとめて
事件を解決するんですかね?
小説、うまいですね!!
つづき楽しみにしています♪

私は、呼び捨て&タメ口OKです♪

14:咲:2012/05/16(水) 19:34 ID:Y5Y

うーん ま、そういう感じ。
事件解決は、もう少し先だよ。
澪にも活躍してもらうつもりだから、お楽しみに。
うまい? そうかな……。
じゃあ、続きだよ!

キーンコーンカーンコーン
「あ、鳴っちゃった。 じゃあまたあとでね〜」
 すぐ会えるんだけどな。
 次は国語か。
 僕は教科書を開きながら、事件を思い返していた。

            ☆

「あーおー 一緒に帰ろー」
 SHR(ショートホームルーム)が終わった途端、澪が寄ってきた。
 すごい速さだ。
 男子は澪を「バンビみたいでかわいい」というけれど、ありゃチーターだろ。

15:咲:2012/05/16(水) 20:41 ID:/pA

「蒼? 生きてる?」
 失礼な。
「じゃあ早く帰ろうよ。わたしひまなんだから。」
 宿題があるだろ。
 それに早く帰れば帰るほどひまになるよ。
「もう そんなにつっこまないでいいから。 帰るよ!」
 うわわわわっ
「澪、襟引っ張るな。伸びる。」
「伸びていいの。 ほら、靴はいて。」
 いつの間にか靴箱まで来ていた。
 っていうか、僕は幼稚園児か?
 ぶつぶつ。
 僕は仕方なく、家路を急いだ。

         ☆

「来たよー おじゃまです。」
「あら澪ちゃん、いらっしゃい。」
 お母さんが出迎える。
「おやつあるわよ。 食べる?」
「あ、あとでいただきます。」
 え?
 変だな。
 いつもの澪なら、喜んで食べ始めるのに。
 そう考えていると、澪が何か合図してきた。
 部屋へ入れ=H
「なんだよ」
「ねえ蒼、わたしあの日記を見て、少し考えたんだけど」
「考えた?」
「うん。 この日記ってさ、嘘の日記なんじゃないの?」
 そう言うと、澪はズボンのポケットからあの手帳を出した。
 ページをめくる。
「一番初めにちゃんと食事をしているのだろうか≠チて書いてあるでしょ?」
「ああ」
「普通は、あーやって書かないよ。」
 え?
「普通なら、ちゃんと生活できているのだろうか≠チて書くよね。 だって、この日記どう見ても他人が書いたものだもん。」
 ……。
「確かにそうかもな。 でも、本当にそう書くか?」
「書くわよ! 蒼は日記書かないの?」
「全く。」
「うっそぉ」
 悪かったな。
「そう言う澪は書いてるのか?」
「書いてる。毎日書いてるよ! この事件を調べ始めたってこともちゃんと書いたんだから。」
 ふーん。
 変なところでまめな奴だ。
 そうしてる暇があるなら、少しでも予習・復習をしろ。
「でも、それはないと思うよ。」
「なんでよ」
 自分の推理を否定されたからか、澪は少し不機嫌になる。
「この日記は、確かに他人が書いたものだ。 でも、この文章からして、他人は他人でも、ごく身近な人に違いない。」
「う……。どうしてそう言い切れるのよ?」
「ここにこう書いてあるだろ。樹の部屋から声が聞こえた=B 身近な人でないと、被害者の家まで入れない。」
 澪がはっとする。
「そんな身近な人が、生活なんか気にするか? あまり出入りしてなかった人ならまだしも、しょっ中出入りしていた人なら、生活状態くらいわかるだろ。」
「………そっか。そうよね。 蒼すごい。まるで名探偵みたい。」
 お世辞はいい。
「その調子で、この事件、ばばっと解いちゃってね。」
 ちょっと待て。
 僕に丸投げする気か?
「じゃあわたしはおやつ食べてこよーっと。」
 おい 待て!
 ………行ってしまった。
 チーターというより、キツネか。
 でもいいや。
 お世辞でも何でもいい。
 この事件と手帳のつながり、僕がきれいさっぱり解き明かしてやろう!
 

16:霧覇:2012/05/17(木) 18:02 ID:8Pc

いよいよですかね?

17:咲:2012/05/21(月) 18:49 ID:xkY

ごめんね。
家のパソコンが壊れてて、なかなか書けなかった。
うーん もうちょっと先かな。
だってまだ容疑者出てきてないし。
じゃあ、続き!

4 事件現場

「澪、早くしろ。」
「待ってよ。 これ大変なんだから。」
 ったく。
 今日は日曜日。
 僕と澪は、せっかくの休みを利用して、事件現場に行ってみることにした。
 だが……
「蒼もわかるでしょ。 この編み上げサンダル、履くのすっごく大変なんだから。」
 だったら履くな。
「なによ。ちょっとくらいおしゃれしてもいいでしょ。」
 する必要なんかない。
「ああ やっと履けた。 疲れたぁー」
 今から疲れてどうするんだ。
「今は……十時四十六分か。 五十分便には乗れるな。」
「そっか。今日バスで行くんだっけ。」
 ……。
「澪、ちゃんと手帳持ってきたか?」
「なに言ってるの。忘れるわけないでしょ。」
 忘れそうだ。
 今にも自分の部屋に飛んでいきかねない。
「蒼はメモ用の手帳持って来たの?」
「もちろん」
 いろいろ聞き込みするつもりだから。
「でも、一体どうするつもりだ? 本当に現場に入れるのか?」
「もちろんよ。 わたしが今まで嘘ついたことある?」
 たくさんあるぞ。
「もう、そこは言わないの。 ま、見てて。」
 そう言ってウインクする澪。
 こいつを信用していいのか……?

         ☆

 キキーッ
『音羽崎町二丁目 音羽崎町二丁目です。』
 僕と澪はバスを降りる。
「わあ、四丁目とは全然違う。 なんか空気が気持ちいい。」
 そりゃそうだろ。
「で、事件現場はどこなんだ?」
「あっち」
 それからくねくねと路地を進む。
 しばらくすると、一台のパトカーが見えた。
「あそこか?」
「うん。」
 すると、すぐそばにいた警察の人が、僕たちに気付いた。
「あれ? 澪じゃないか!」
「あっ お父さん!」
 え? ああ!
 どこかで見たことあると思ったら。
「どうかしたか? おや、蒼くんまで。」
「こんにちは。」
「あのね、お父さんこの事件担当してるでしょ?」
「そうだけど」
 すると澪は、いたずらっぽい笑みを浮かべた。
「わたしの友達がね、前樹さんに親切にしてもらったんだって。 だから、今回殺されちゃったことがとてもショックで、すごく落ち込んでるの。 せめて一言お礼が言いたかったって。」
 澪は少しもかまずに、ぺらぺらとしゃべっている。
「だからわたし、少しでもなぐさめてあげたいの。 で、殺された状況とか樹さんのプロフィールとか教えてあげたらどうかなって。 そうしたらその子も少しは元気になると思う。」
 すると澪のお父さんは、深くうなずいた。
「澪達の気持ちはわかった。協力しよう。」
 えっ
「いいんですか?」
「ああ、いいとも。 澪と蒼くんの友達のためだからね。」
 えー
「ありがと! お父さん大好き!」
 澪はお父さんに飛びつくし。
「おい 澪。 今の話絶対嘘だろ。」
「うん。 そうだよ。」
 あっさりと言う。
「こうしなきゃ、入れてくれないもん。」
 はあ……。

18:霧覇:2012/05/21(月) 18:59 ID:8Pc

嘘はいけませんよ…嘘は……。(汗

19:咲:2012/05/22(火) 18:20 ID:Y8w

あはは……。
でも澪、ちょっとこの嘘無理やりすぎるぞ。
ま、いいか。
続きをどうぞ!

「澪ー 入るなら入れよ。 閉めるぞー」
「あっ ちょっと待ってよ、お父さん!」
 あっ ちょっと待てよ、澪!
 ………あれ?
 何で、台詞かぶってるんだ……?

あっ ごめん!
お母さん帰ってきたから、終わるね。

20:霧覇:2012/05/25(金) 20:14 ID:UDc

つづき楽しみにしてます♪

21:ブラックキャット:2012/05/26(土) 16:36 ID:QSQ

こんにちわ。
「咲」ってあったし、「桜色手帳の夢」ってあったし……
こまっちゃんだったら、後で「怪盗ジョーカー」のスレ、来てくれる?

22:咲:2012/05/28(月) 20:19 ID:95I

はいよ 行きまーす
書き込んどくね〜

23:咲:2012/05/28(月) 21:03 ID:95I

ははは あたしバカだ。
自分で書いたやつ見てうけちゃった。
じゃあ、続きです!

「澪達も知っている通り、被害者は片岡樹さん。 死因は今居るリビングで頸動脈切断による出血多量だ。」
「ここの、どのへん?」
 澪が聞く。
「ちょうどこのソファの下だよ。 ソファには血痕がついていたし。」
「その血痕、片岡さんのと一致したんですよね?」
「ああ。 片岡さんは、そのソファから転げ落ちたような状態で発見されたんだ。」
 ふーん。
「第一発見者は?」
「ああ 第一発見者は―――――」
「樹! 樹ぃぃ!!」
 え?
 突然雄叫びが上がった。
 声のした方を見ると、二人の女性がいた。
「ちょっと幸菜、落ち着いて。」
「だって、真由紀!」
 ポニーテールの人が、ショートカットの人を叱る。
「そう言う真由紀は何で落ち着いていられるの!? 樹は、殺されたのよ! 落ち着いていられるなんて、おかしいわ!!」
 ショートカットの人が、顔を手に埋め、髪を振り乱して泣き叫んでいる。
「相波さん、落ち着いて下さい。 子供もいるんですから。」
 澪のお父さんがなだめにかかる。
「すみません。 幸菜! いいかげんにしなさい!」
 ポニーテールの人が、言葉のむちを飛ばす。
 すると、ショートカットの人が泣き止んだ。
「………すみません。動揺してしまって。 私、樹のことになると自分の気持ちをコントロールできなくて……」
 しょんぼりとしている。
「ね、ねえ お父さん、この人達は?」
 澪が恐る恐る聞いた。
「ああ この人達が、さっき言っていた第一発見者だよ。」
 え。
 この人達が?
「右から順に、相波 幸菜(あいなみ さちな)さん。白帆 真由紀(しらほ まゆき)さんだ。」
 相波さんはしゃくりあげながら、白帆さんは目を伏せながらお辞儀をした。
「はじめまして。相崎澪です。」
「永倉蒼です。」
「さっきはごめんなさいね。 私、気が動転してて。」
 相波さんが謝ってくれた。
「お気遣いなさらないで下さい。 気持ちはわかります。」
 澪がさらりと言う。
 お前は被害者の親族かよ。

24:咲:2012/05/29(火) 21:03 ID:QaA

はい 続きでーす。

「わたし達、この事件について調べてるんです。」
 おい さらりと言うなっ
 これで澪のお父さんに、僕達の本当の目的がばれてしまった……。
 僕が頭を抱えていると、真由紀さんが反応した。
「この事件? 樹は、自殺したんじゃないの?」
「殺人です。 ここを見て下さい。」
 澪のお父さんが、ある場所を指差した。
 ―――――ソファの、血痕?
「ここには、片岡さんの血液が付着していたと共に、凶器が置かれていたんです。」
 凶器が……?
「それは、果物ナイフですか?」
「よく知ってるね、蒼くん。」
「ニュースで見ただけでしょ。 でも、なんでそれが殺人の証拠になるの?」
「その果物ナイフに、指紋が検出されたんだよ。」
 指紋?
「検出された指紋は、片岡樹さん・相波幸菜さん・白帆真由紀さんのものだった。」
 ………。
「だから、今日は詳しい事情聴取を………」
 澪のお父さんの声が、徐々に小さくなっていく。
 僕の頭の中で、謎という歯車が廻る。
 何か、あるような気がする。
 この事件の裏に、潜む何かが。
 それを知る日は、そう遠くないのかもしれない。

25:マキチャン♪:2012/05/29(火) 21:44 ID:6AY

こんばんわ〜いつもお世話になってるね!

26:咲:2012/05/30(水) 20:38 ID:zVg

あれっ マキチャン!
もし読んでくれたのなら、ありがと!
時間がないので、ちょこっと続きです。

5 三人の関係

「で?」
 僕は澪に聞いた。
「え? 何よ、で?って。」
 そりゃそうだろう。
「何であの時手帳を渡しちゃったんだよ。 あれが真相に近づくための唯一の鍵だったのに。」
「だって、物は持ち主に返すものでしょ。 でも、心配しないで。」
 は?
「わたしがそこまでまぬけだと思う?」
 思う。
「だーかーらー そうはっきり言わないの。 ほら、これ。」
 え?
「手帳の、コピー?」
「そう! ちゃーんととっといたんだからね。」
 やることが早い。
「それに、もうとっくの昔に記憶してるし。」
 そうだった。
 澪は恐ろしく記憶力がいいのだ。
「じゃあ、謎解きタイム、開始!」
 また調子に乗る。
 仕方ない。 しばらく付き合ってやるか。
「ではあの二人について、どう思います? 蒼探偵。」
 何が探偵だ。
「ほらほら、早く答えて。」
 はいはい。
「あの二人は、被害者:片岡さんの幼なじみだよな。」
「そう。 そして、三人は三角関係だった。」
 え
「どういうことだよ。 僕聞いてないぞ。」
「わたしが陰で聞き出したの。」
 な……。
「最初は樹さんと真由紀さんが付き合ってたのよ。」
 それから、澪の説明が始まった。

27:霧覇:2012/06/02(土) 11:18 ID:5sw

いよいよ来ました!
この時が!

28:咲:2012/06/02(土) 19:31 ID:56k

ふふふ。
さあ、がんばれ 蒼探偵!(だから、何が探偵だよっっ by蒼)

 澪の話によると、片岡さんと真由紀さんが付き合っているらしい。
「樹さんが真由紀さんに告ったんだって。 『今までずっと好きだった』って。 ああ ロマンチック〜」
 意味不明 理解不能 訳が解からない。
「今は?」
「今も付き合ってるって言ってたよ。 でも、その時幸菜さんは変な顔してたけど。」
 なるほど。
「他には?」
「他にって、それだけよ。」
 は?

29:霧覇:2012/06/02(土) 20:43 ID:5sw

こ、これだけって・・・。
ほかにないんですか!?
あったほうがいいと思うのですが・・・。
・・・幸菜さんが変な顔してたって・・・。
まさか・・・でもまだ決まったわけでもないですよね・・・。

30:咲:2012/06/06(水) 18:41 ID:u9.

ははは。
ま、それには訳がありまして……。
じゃあ、ほんのちょっと続きです。

「だって、聞ける時間が一分しか無かったんだもん。しょうがないでしょ。」
 むくれる澪。
 ったく。
「蒼は蒼で、何か聞いてきたんでしょ。 聞かせてよ。」
 はいはい。

31:霧覇:2012/06/09(土) 15:39 ID:5sw

1分ですか…。
ははは…短いですね…。
ならしょうがないですね…。

32:咲:2012/06/10(日) 20:27 ID:yLA

ですよね……。
じゃあ、続きです。

「例の手帳、あれ、警察の手に渡ったらしい。」
「え」
 澪、絶句。
「えー! なんでぇ!? なんでよぉ!?」
 そりゃそうだろ。
「事件の重要参考品だそ。 真由紀さん達に渡したからって、すぐに警察が預かるさ。」

おっとごめん! 時間!

33:霧覇:2012/06/11(月) 17:25 ID:5sw

有力な情報はないんですかね〜?

34:くま:2012/06/11(月) 20:28 ID:GPM

よー。

35:咲:2012/06/11(月) 21:06 ID:2is

あっ ひとみ。
やっと見たか。
今度からちゃんと見ろよ。

どうでしょうね〜
ま、それは蒼の調査能力にかかっている。(プレッシャーかけるなっ by蒼)
がんばれ〜

さて、もう少しで謎解きです。
謎解きを楽しみにしている方、もう少し辛抱してください。
では、続き!

「そっか……。 ああ もう! お父さんにかまかけて取り返そうかな?」
 やめろ。
「まあ、いいや。 それより蒼、他にはないの?」
「一応あるけど……」
「あるんだったら言って。 ほら、早く。」
 そうせかすな。
「例の手帳、最後のところがちぎられてて、薄っぺらくなってただろ。」
「うん」
「手でちぎられたのかと思ってたけど、実際は、はさみで切られたらしい。」
「はさみ!? あのじぐざぐな切れ口が?」
 そう。
「たぶん、切れ味が悪いはさみで無理やり切ろうとして、破れたんだろうって、お前のお父さんが言ってたぞ。」
「やっぱりね。 あの人、そういうとこだけ目が効くんだから。」
 『あの人』かよ。
 一応父親だろうが。
「それだけ。」
「ふーん」
 あれ?
 怒鳴りだすかと思ったけど、違った。
 やけに落ち着いている。
「じゃあこれまでのことをまとめましょ。 えーっとね………」
 澪が、手に持っていた紙に書きつける。

・事件現場:音羽崎町二丁目
・被害者:片岡樹さん(かたおかいつき)
・死因:頸動脈切断による出血死
・樹さんと関係がある人:相波幸菜さん(あいなみさちな) 白帆真由紀さん(しらほまゆき)

わかった わかったよ かーさん!
ったく うっさいなぁ。
かーさんが風呂入れってうっさいんで、きりが悪いけど、続きはまた今度。
おやすみ。(なんとなく。)

36:霧覇:2012/06/12(火) 20:12 ID:5sw

意外とというより少ないですね〜…。
大丈夫ですかね?これだけで?

37:咲:2012/06/12(火) 20:44 ID:3hQ

大丈夫なはずです。
蒼、ファイト!(だから、プレッシャーかけるな!! by蒼)
でも、今日は描けないんですよ。
時間がないんで………。

38:咲:2012/07/02(月) 20:29 ID:jjQ

すみません 霧覇さん!
都合上破棄します!
トリックはこれから教えます。
蒼、よろしくね!

「あの手帳には、最後のほうにじぐざぐな切れ目が入っていました。 あの部分が、一番の謎だったんです。」
「蒼、どういうこと……」
 僕は澪の台詞を無視して続けた。
「幸菜さん、真由紀さん、片岡さんは、ひきこもりだったんですよね?」
「………ええ。」
 答えたのは、真由紀さんだった。
「真由紀、知ってたの? そのこと。」
 真由紀さんがうなずく。
「片岡さんと真由紀さんは、筆談で会話を交わしていた。 その手帳のページを破って。」
 真由紀さんがうなずく。
「そして、すべての犯人は、白帆真由紀さん、あなたですよね。」
 僕がそう告げたとたん、あたりは不気味な静寂に満ちた。
「………真由紀、それ、本当なの……?」
 口を開いたのは幸菜さんだった。
「―――――何? みなさん、わたしが犯人だと思うんですか? たかが子供の言うことですよ。」
「子供の言う事はすべて嘘なの? そんなの絶対に違うわ!」
 澪が叫んだ。
「ここは事件現場。すべての証拠があるの。 さあ、蒼、言って!」
 まかせとけ。
「アリバイは容疑者みんななし。 だから、誰にも犯行は可能なんです。」
「ほら みなさ――――――
「けど、真由紀さんは違います。」
 僕はきっぱり言い切った。
「ここの玄関の扉は、そばにある街灯に設置されている防犯カメラにきっちりおさまります。 その映像を澪のお父さんに無理を言って確かめたんですが、そこに、犯行時刻10分前にこの家へ入る真由紀さんが映っていました。」
 真由紀さんが、息をのんだ。
「そう それは、あなたは犯行時刻ここにいたという逆のアリバイになるんですよ。」
「ほらみなさい!」
 澪が勝ち誇ったように叫んだ。
 でも、話はまだ終わってない。
「あなたはその時刻に片岡さんの家へ入り、筆談で会話を交わした。 その内容に、なにか真由紀さんに都合の悪いことが書かれていたのでしょう。」
 僕は一回言葉を切った。
「そして、怒ってはやく返事を書こうと、無理やりページを破った。いつもならはさみを使うけど、勢い余ってね。」
「だから、あのような痕が……。」
 澪のお父さんが納得する。
「紙を扉の間から差し込み、返事を待った。すると、さらに真由紀さんを奮起させる返事が書いてあった。」
 全員が息をのんだ。
「そして………扉をこじ開け、犯行に及んだ。」
「ここまで言ってまだ降参しないつもり? さっさと白状しなさい!」
 澪がせかす。
 僕は、真由紀さんが話し始めるのを辛抱強く待った。
「――――――――そうよ。わたしが殺ったのよ。」
「白帆さん、あなた――――――
「あの日………わたしがいつものように、樹の様子を見にいったわ。 けれど、そこで事実を告げられてしまった。」
 事実……?
「真由紀、別れてくれって、言われたのよ。 もちろんどうしてって返したわ。 でも、あいつは………」
「あいつは なによ」
「あいつは、おれはもうずいぶん前から幸菜と付き合ってる。おまえがじゃまなんだって………」
 澪が絶句した。
「それだけなら、わたしも樹を殺さずにすんだわ。 でも、これが、二回目だったのよ……!」
 それだけ、悲しい気持ちを味わったのか。
「だから、あのとき幸菜さんは変な顔を………」
 澪が納得している。
「もうわたしは、自分をコントロールできなかった。 思うがままに殺して、今になって………」
 澪がそばに寄る。
「真由紀さん、あなたは………」
「さわらないで!!」
 あたりに緊張が走った。
「あんた達は、わたしのしたことを平気で暴いて、踏みつけた能無し野郎よ! この手で消してやるわ!!」
 すると、ポケットからナイフを取り出した。
「やあああああああ!!」
 危ない このままじゃ………!
「はあああっっ!」
 ―――――――ドサッ
 真由紀さんが、床に崩れ落ちた。
 ………?
「ったく、どうするかわかったもんじゃないわね。」
「澪!」
 そうだった。
 澪は、合気道五段の腕をもつ格闘技少女。
 このぐらい、なんでもないのだ。
「お父さーん 手錠ー!」
「あっ ああ」
 こうして、僕は謎を解いた。
 探偵、なってみてもいいかもな。

 ひまつぶしに解いた事件集めました。 T 桜色手帳の夢      完結

39:咲:2012/07/02(月) 20:31 ID:jjQ

一応このシリーズは完結です。
よければ、「SENTIMENTAL ―失われた愛情―」も見てみてください。
ご愛読、ありがとうございました。

40:霧覇:2012/07/06(金) 20:06 ID:Zvs

澪さん凄いですっ!!
無事解決してよかったです♪

41:咲:2012/07/06(金) 20:13 ID:ZpI

すみません いきなり謎解きシーンに……。
あと、また謎解き系の話のスレつくりました。
「かぐや姫の謎解き帳」です。
よかったらそちらも。


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