先生・・・。

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1:杏奈:2012/06/03(日) 15:20 ID:KIs

 *プロローグ*

 本当は、いつだって「好き」って言えたのに・・・・。
 分かってるよ。君の瞳に、私が映っていないことは・・・。

 だけどね、誰よりもあなたを好きだという自身はあるよ。 

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−-


 「ふぁぁぁ・・・・」

 放課後、教室で、友達と話している、中学2年の片山 美月(かたやま みつき)は、大きなあくびをした。

 「あくびすんなよー」

 「眠いのー?」

 クスクス笑いながら、美月を見る友達。



                  {ガラッ}

 「お前ら、5時過ぎてるぞ・・・!? もう、帰れよ」

 私たちを見て、驚く教師。

 桜井 遼(さくらい はるか)。美月の担任で2年間 美月の担任をしている。

 「はるかちゃーん♪」
 「おこんなよー」

 アハハハと、笑いながらも 教室から出るみんな。

 「・・・」

 教室に出る際、遼と目が合った美月。

 「気をつけて帰れよ」

 美月にそう言って、目を逸らした遼。

 
 「・・・・はい」

 そう言って、教室を出た美月。


 先生の声を聞くたびに・・・・胸が痛い・・・。
 先生、この気持ちは何ですか・・・。
 

 

2:杏奈:2012/06/03(日) 15:35 ID:KIs

           {キーンコーン・・・}

 「遅刻ーっっ!」

 ダッシュで校門から教室まで走る美月。


            {ガラッッッ!!!}


 やはり、みんなの視線を受けたし、笑われた。

 「早く、席について」

 フゥッと、ため息をつく先生。

 こんなときまで(横顔が綺麗)なんて想ってしまった美月。
 
 朝の会の終了後・・・・。

 「おい、美月。ちょっと」

 遼にそう言われて、一緒に入ったのは面談室。

 「またかよ。 遅刻」

 笑いながら 美月を見る遼。

 「すみません・・・・」

 謝る美月に対して、遼は笑顔を無くす。

 「わざと?」

 フッ、と鼻で笑い 美月と目を合わせる遼。

 「遅刻したら、俺と2人でここで面談って、分かってて遅刻したの?」

 「ちっ、違います!」

 「1年の時も、遅刻何回もしてただろ」

 追い討ちを掛けられ、何もいえなくなる美月。

 「・・・わざとなら、やめろ」

 そして、一言だけ冷たく言い放った遼は 面談室を出て行ったのであった。
 

3:杏奈:2012/06/03(日) 15:47 ID:KIs

あの後、私は 遼先生と目をあわせてもらえず 酷く落ち込んでいた。

 そして、私をさらに落ち込ませたのは・・・。 遼先生と、見知らぬ女子生徒が
空き教室に入って行く姿。

 美月は、ドアの前で立ち聞き。

 
 「先生・・・、私 先生が好きなんです・・・。」

 美月は 固まった。 女子生徒の言葉に。

 「俺は・・・・」

 遼先生の声も聞こえてくる。

 「俺は、教師だから・・・。・・・」

 そして黙った遼先生。

  女子生徒も まだ空き教室から出てくる気配もしない。

 (もし、わたしが遼先生に告白したら・・・さっきの子と同じ言葉が返ってくるんだろうな・・・)

 そう、想うと 涙で景色がゆがんだ。

 私は、走りながら 家に帰った。

 

4:杏奈:2012/06/03(日) 16:01 ID:KIs

           {キーンコーン}

 「美月、...ちょっといいか?」

 遼に呼ばれて、着いた教室は 昨日の空き教室。

 「昨日、国語の先生が 泣きながらお前が学校から出ていいく姿を
目撃したんだ。・・・なんかあったか?」

 心配そうに問いかけてくる遼にの顔が滲む。

 「おっ、おい!?」

 動揺する遼先生の声が 少し笑えた・・・。

 「昨日、告白聞いちゃって・・・」

 「・・・ッ」

 息を呑む先生。
 
 「・・・」

 「・・・おいで」

 遼先生は 優しく美月を抱き締めた。

 「おかしいよ・・・、なんで抱き締めるの・・・?」

 「・・・お前、泣いてるから」

 ギュっと、抱き締める先生の腕に力が入る。

 「・・・こんなの、おかしいよっ・・・」

 「うん・・・」

 頭を 撫でながら 黙っている遼先生。

 そう、私が子供みたいに泣いてるから 遼先生は抱き締めて、
落ち着かせてくれたんだ、と抱き締められたとき 静かに想った。

 涙は、止まってくれない。

 このときに、言ってしまいそうになった・・・・。


 「好きです」・・・と。


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