素晴らしきこの世界。

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1:もえ:2012/06/19(火) 15:59 ID:I..



――――素晴らしいこの世界。

壊すのはもったいない。

2:もえ:2012/06/19(火) 16:06 ID:I..

迷った。

私迷った。

迷っちゃった・・・・。


新学期早々迷うなんて。

やっぱ私ついてない。

占い12位だったしな・・・・・


自分の上履きは緑色。

行き交う人たちは青色。

どうやらここは、高等部の校舎のようだ。

中学生の校舎は・・・・・


あっちだ。









つまんない。

何もかもが、つまんない。

去年と同じ校舎。

代わりばえのないメンツ。

同じ友だち。

「おーーいっ」

なんて声をかけてくるやつも、うっとうしい。

世界はつまらない。

3:もえ:2012/06/19(火) 16:13 ID:I..

キーンコーンカーンコーン・・・・・・


予鈴がなった。

よかった、間に合った。。。。

ほっとため息が漏れた。

おずおずと上を見ると、先生がニコニコと笑っている。

「大丈夫よ若美さん。みんな、優しい子達だからね。」

「は・・・はい・・・・」

心配だ。

みんなの前で倒れないかな。

自己紹介できるかな。

心配だなぁ・・・・。

「じゃぁ、呼んだら入ってきてね。」

先生はにこりと笑いかけると、教室の中に入っていった。


よかった。


やっとひとりになれた。


若美萌愛。14歳

超人見知り。

今日ここ、花咲学園に転校してきた。

ここは中学生と高校生の校舎がつながっているらしくて、

私は早速高等部の校舎に迷い込んでしまっていた。

話しかけるにも話しかけれなくて、

ようやく到着した頃にはへとへと。

こんな状態で、ちゃんと挨拶できるのかな・・・・・・・?

4:もえ:2012/06/20(水) 16:56 ID:I..

ざわざわ・・・・・ざわざわ


あーーうるせ。

朝からなんでこんなにテンション高くなれるってんだ。

私の机の周りでは、いつもの女子4人がさかんに恋バナをしている。

混ざる気は、0。

でも、そいつらは私にも話しかけてくる。

「ねぇ。瑠羽って、好きな人とかいるの?」

「え?別に・・いないけど・・・」

けっ、バーか。

すきなひと?恋人?

そんなんつくたってめんどくさいだけじゃん。

1人が気楽で良いさ。


小鳥遊 瑠羽。14歳。

可愛いらしい名前には似合わない、サバサバした性格と容姿。

目つき?怖いって言われる。

性格? いいほうではないね。

なのに、どうもクラスメートがよってくる。

こりゃどういうこっちゃ・・・・・。





「席に着きなさーい」

ガラッと教室のドアを開けて、先生が入ってきた。

先生の名前は好川 奈春。よしみかわ なはる だ。

独身の24歳で、まぁどこにでもいそうな平凡な女性だ。

みんなは、なっちゃんと呼んでいる。

生徒が先生にタメ語を使うのはどうかと思うが、まぁ本人もそれなりに楽しそうなのでよしとしよう。

「はい、静かにしましょうっ。今日は転校生がきまぁす。」

ちょっと高めのテンションで、先生が言った。

「転校生っ!」

せっかく静かになった教室が、またざわざわとなった。

先生はパンパンッと手を2回たたくと、「静かにっ」といった。

「はい、では、転校生の、若美萌愛さんですっ」

先生が呼んで、入ってきたのは―――――



背の低い、おどおどした女子生徒だった。

5:もえ:2012/06/22(金) 21:43 ID:I..

ざわざわざわざわ・・・・・

「ちっちゃぁーい」

「かわいい」

「小学生サイズw」

「だ・・、大丈夫?あし、震えてるよね・・・・」


わぁ・・・

やっぱり。

最初呼ばれて入ってくるときって、こんな感じ・・・・・・。

みんなの目が、私を見つめている。

どうしよう?

顔赤くなってないかな?

め、回ってないかな?

あぁ、足がふらふらする・・・・。

「わっ、若美さん。がんばってっ!」

先生が、隣で私を励ましている。

私は青ざめた顔で、なんとか作り笑いを浮かべた。

「わっ・・、わかみ・・・・」

「えーーなにぃー?きこえなーーい」

「若美さんっ、がんばって、もうちょっと大きな声で!」

うぅ・・・どうしよ・・・泣きたい・・・・。

もうくらくらするよ・・・。

どうしようっ・・・・・!

6:もえ:2012/06/24(日) 11:32 ID:I..

「おいおいあの転校生大丈夫かよ〜」

「顔が真っ青・・・・・」

周りがざわざわとしだした。

前に立っている転校生・・・・なんて読むんだ?

わかみ・・・・もあい?

モアイ像?

にしては全然似てないなぁw

私は一人で笑っていた。

「なに?奈に笑ってんの瑠羽?」

後ろの席の女子が不思議そうに聞いた。

「あ?うん、あの転校生の名前wなんて読むかわからんくて。

 モアイっつーの?」

「はぁ?瑠羽ばかすぎwあれで、『もあ』って読むんだよっ。なっちゃンがいってたじゃん」

あぁ、!わかみ もあねっ。

私は一人でうんうんとうなずいた。

「みなさんっ、静かにしましょうっつっ。若美さんが話しづらいでしょっ?」

先生があたふたしている。

でも、みんなは一向に静かにならない。

若美萌愛は、今にも泣き出しそうな顔で、じっと地面を見ている。

やれやれ。

これじゃぁいつまでたってもHR(ホームルーム)終わりそうにないなぁ。

私ははぁとため息をついた。

いすにもたれかかって、何気にドアを見ていたとき―――・・・・

「すんませぇぇーーん。遅刻しましたぁ!」

うげっっっ!!!!!

聞いたことのある、陽気な声が、入り口から聞こえてきた。

そう。そいつは、私が一番会いたくないやつ。

「こら〜。早坂くん。遅刻!」

先生が怖い顔になっていった。

「ごめんごめんなっちゃん。ちょっと、目覚まし壊れてて」

そういって入ってきたのは、早坂康介。

私の隣の席の、ちゃらんぽらんなクラスのムードメーカ。

その速さかが・・・・・・・


転校生をじっと見ていた。

7:もえ:2012/06/26(火) 16:31 ID:I..

えっ?

この人誰?????

なんでっ私を見てるの・・・?

みんなは静かにしてくれないしっ・・・・・

本当にこの人誰?

私は先生に助けを求めた。

しかし、先生は私を見ている人に色々言うのに夢中で、私の視線には全然きずいてくれなかった。

「何々っ?転校生???」

その人が私に聞いた。

「えっっっ・・・はっははは・・・・・」

緊張して、うまくしゃべれない。というより、びっくりして、舌がもつれて、もう何がなんだかわかんないよぉ・・・

「名前は?」

「あっ・・・、わかみ・・・・もあです・・。」

「もあって言うのかっ」

「・・・は・・・はぃ・・・・・・・。」

「どこから来たのーーー?」

「よ・・・横浜から・・・・」

「へぇ。横はまぁ。いいねぇ。」

「は・・・」

「好きな食べ物はっ?」

「あっ・・・えと・・・・プリンです。」

「プリンっ。かわいい〜〜!!」

私は顔から耳まで真っ赤になった。

あれ?

さっきまでうるさかった教室が、静かになってる。

それどころか、この人、私の代わりに、自己紹介してくれてるの?


「はいはい早坂君っ。若美さんを口説くのはそこまでよっ」

「口説くなんてっ・・・・・」

私の小さな声は、教室のみんなのどっという笑い声にかき消されてしまった。

「俺、早坂康介。よろしくなっ」

早坂君が、右手を差し出した。

この人いい加減で、軽くて、苦手だなぁ・・・・・。

と思いつつも、私は恐る恐る手を出して握手をした。

「みっっっ・・・、みなさん・・」

私は消え入りそうな声で何とかみんなの目線を受けた。

たくさんの目が私を見つめている。

でも―――・・・・・・


今度こそうまくやるって決めたんだ。

ちゃんと、まずは、自己紹介をしなきゃ。

「わっ、若美萌愛ですっ・・・・。よっ、横浜からきました。

 すっ好きな食べ物は、プリンです。

 わっ・・・、私、すッごくひと見知りで、みんなが声をかけてくれても、うまく返せないかもしれませんっ。

 でも、声をかけてくれたらうれしいですッッッ。

 こんな私だけど、どうかヨロシクお願いしますっ。」


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