セカンド

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1:そよかぜ ◆Ujv6:2012/07/15(日) 19:55 ID:S0o

登場人物
中学2年・始 佐織(はじめさおり)女
中学2年・高野 実奈(たかのみな)女
中学2年・篠崎 豊(しのざきゆたか)男
中学2年・西田 海(にしだうみ)男
中学1年・日高 紅葉(ひだかもみじ)女
中学1年・南 弥生(みなみやよい)女

2:そよかぜ ◆Ujv6:2012/07/15(日) 20:22 ID:S0o

「ヤバイ、陸上の練習に遅刻するぅ!」
佐織は学校へと続く道を全力で走っていた。
「おはよう!」
声をかけてきたのは、佐織の親友であり、部活の仲間でもある高野実奈。
「おはようって、今はそれどころじゃないよ」
それを聞いて、実奈はクスクスと笑いだした。
「何言ってんの?遅刻ってwwまだ7:20だよ。練習まで時間ありすぎだよ!」
普段、特別なことがない限り、陸上の練習は8:00から始まる。
つまり、佐織は時計を読み間違えたみたいだ。
佐織は携帯を取り出して、時間を確認した。
「7月4日7:23」
とかいてあった。
「ええええええ!時計読み間違えてたあああああああ!」
佐織の声が辺りに響く。
と、同時にポカッと言う音も響く。
どうやら、実奈が佐織を殴ったようだ。
「バッカ、まだ朝早いんだよ!他の人が起きたらどーすんの!」
「……サーセン」
佐織は小さな声で謝った。
「全くもう!…ん?」
実奈は目を疑った。
「どうしたの?実奈」
「…佐織、今何時だかわかる?」
佐織はまた携帯を開いた。
「7月4日7:50」
練習まで、あと10分しかなかった。
「急げええええええええええええ!」
佐織達は全力で学校まで走った。

3:そよかぜ ◆Ujv6:2012/07/15(日) 21:03 ID:S0o

「遅れてすみませんでした!」
佐織達が学校についたのは、8:00。
それに着替えの時間も入れて、練習に参加できた時には8:10。
10分も遅刻してしまったのだ。
「大会も近いし、これからはあまり遅刻すんなよ。それじゃ、練習をはじめろ。」
顧問の先生はそれだけ言って、他の部員のところへと行った。
「でもさぁ、佐織は練習しなくてもよくない?記録もってるし。」
佐織は今年の初めにあった大会で中学生記録を塗り替えた。
「でも、練習しないと先生に怒られるじゃん。」
佐織は嫌味たっぷりに言った。
「おーい、佐織、実奈。聞いたか?」
「海、佐織達は遅刻したから聞いてないに決まってるだろ?」
佐織達に声をかけてきたのは、篠崎豊と西田海。
「なんのこと?詳しく教えてよ!」
実奈は興味津々になって聞いてる。
「実はさー、新しく部員が増えるらしいよ!しかも1年だとか。」
「へーえ、じゃあ唯一1年の南にお仲間が出来るってことだね!」
実奈はギャハハっと笑った。
「確かにそうだな!でさぁ、そいつはどうする?」
実奈は少し考えてからこう言った。
「うーん…南はもう飽きたから、ソイツも同じようにしてやるよ!」
「ハハッそうだな。アイツトロいし、パシったこっちが嫌になるよ。」
「早く来るといいな、新入部員。」
佐織達がこんなことを話しているとは検討もつかない弥生は、ただ一人、新入部員が入るのを、楽しみに待っていた。
「おい、2年達!喋るな!練習に集中しろ!」
佐織は舌打ちをした後、
「わかりましたぁ」
とやる気のない声で言った。

4:そよかぜ ◆Ujv6:2012/07/15(日) 22:41 ID:S0o

練習が終わり、佐織達は着替えに行くところだった。
そこに、弥生が現れた。
実奈はニヤニヤしながら弥生に話しかけた。
「弥生チャン、ちょっとお話があるんだけど、来てくれるかなぁ?」
弥生は怯えながらも頷き、実奈に着いていった。
「あのね、もうアンタのことをパシるのはやめることにしたの。これは本当よ。」
「え…!」
弥生は驚いた。
それと同時に嬉しくなった。
新入部員は来るし、パシられることはもうなくなった。
「あ、ありがとうございます!」
「じゃあねぇ、弥生チャン。」
実奈は手をヒラヒラとふりながら去っていった。
「お帰り、実奈。早かったね。」
佐織はもう着替え終わっていた。
「早いも何も、アイツ、嬉しそうにしてたわよ。」
それを聞いて、佐織はクスッと笑った。
「そりゃあそうでしょうねぇ…何せ、解放されたんだから。」
実奈もそれに続いて笑った。
「解放…ねぇ。今のアイツには、狂気がお似合いだよ…。」
確かにそうかも知れない。
これから始まる物語(イジメ)は弥生にとっては狂気となるかもしれない。

5:そよかぜ ◆Ujv6:2012/07/16(月) 20:53 ID:S0o

そして放課後、いつものように部活が始まる。
だけど、陸上部だけは特別だった。
新しい部員が入ってくるからだ。
陸上部は部員は少ないけれど、レベルは高い。
だから、入ってくる部員はそうとう腕に自信があるに違いない。
「楽しみだなぁ…新入部員。」
ただ一人の一年の弥生は新しい部員が入るのをとても楽しみにしていた。
「ずいぶんとうかれてるねぇ、弥生チャン」
「本当よ。バッカみたい。まぁ、元からバカだけどね。」
「先…輩…。い、いたんですか?」
弥生は怯えながら聞いた。
まだ恐怖心は消えていないようだ。
「本当に楽しみよねぇ、新入部員♪」
実奈は口を歪ませて笑った。
弥生は「まさか」と思って恐る恐る聞いてみた。
「先輩、もしかして何か考えてますか…?」
佐織は笑顔で弥生に耳打ちした。
「さぁね♪でも今日から色々と変わることがあるかもよ。例えば…とか♪」
弥生は震えだした。
それを見て実奈はクスッと笑った。
「じゃあ、練習する時に会おうねぇ♪」
そう言って、佐織と実奈は去っていった。
弥生はその場に膝を着いた。
ゆっくりと自分の手を見る。
小刻みに震えていた。
弥生はその手を片方の手で握り、さっきの佐織の言葉を思い出した。
「さぁね♪でも今日から色々と変わることがあるかもよ。例えば、いらない奴は排除…とか♪」
グランドでは、すでに何も知らない顧問の先生が練習の支度を始めていた。


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