桜色の初恋

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1:姫♪:2012/08/02(木) 09:14 ID:j2A

初恋ものを書かせていただきます。

ルール
1・雑談は控える。
2・荒らしは全力無視。
3・暴言、ケンカ禁止。
4・アドバイスは歓迎です。

まぁ簡単にこんな感じです。
守れる人は来てくださいね。

2:姫♪:2012/08/02(木) 09:22 ID:j2A

プロローグ

はじめて知ったこの気持ち。

何にも知らない私に、恋を教えてくれたのはあなただったんだよ?

お願い…この手を離さないで…。

そんな願いもむなしく、きみの手はするりと私の手から抜けちゃったんだ―――

届かないと思うけど、きみに言うよ。

“大好きだよ”ってーーー。

3:瑠香:2012/08/02(木) 09:31 ID:i-JNU

姫ちゃん頑張ってな〜!

4:姫♪:2012/08/02(木) 09:34 ID:j2A

本編


桜の花びらが舞い散っている校庭。
「今日から中学生、かぁ」
白鹿優里(はくしか ゆうり)。今日から中学1年生。
友達は…いない。彼氏なんてもってのほか。
別にそんなの欲しくない。一人でも夢は見れるし、生きていける。
…そんなの今日までだったけど。


「白鹿優里です。よろしくお願いします」
自己紹介は苦手。自分の事なんて言わなくってもいいと思っちゃうから。
「白鹿の次ー、えっと…新城!」
「あ、はい」
私の後ろから男の声。興味がない私は、肘をついて外を見ていた。
「新城春樹(しんじょう はるき)、よろしく」
肘をついて雲を眺めている私は、何も聞いていない。
人になんか、興味ない。

5:姫♪:2012/08/02(木) 09:37 ID:j2A

>>瑠香様
ありがとうございます〜っ!
がんばりますね!

6:瑠香:2012/08/02(木) 09:38 ID:i-JNU

白鹿ちゃんはドライなのかな(>_<)

7:姫♪:2012/08/02(木) 09:40 ID:j2A

>>瑠香様
ドライというかなんというか…。
この後は一応優里ちゃんの初恋のあたりから書くつもりですが…。
もしよければこれからも宜しくお願いできますか?

8:瑠香:2012/08/02(木) 09:43 ID:i-a9w

もちろん〜♪

9:姫♪:2012/08/02(木) 09:50 ID:j2A


―――キーンコーンカーンコーン
ホームルームの時間が終わる、チャイムが鳴る。今日は入学式だから、もう帰る。
私はさっさと立ち上がると、スクールバッグを手に取って教室を出ようとする。
「ねぇ、白鹿さん」
不意に声をかけられる。実際はうんざりしていたけど、笑顔で振り向いた。
「なにかな、えっと…?」
まぁ笑顔は作れても、覚えてない名前が脳裏に映るわけがない。
「上村有香だよ」
あ、確かそんな名前だったかな。上村有香(かみむら ゆか)さんね、よし多分覚えた。
「今日、クラスの皆で遊ぼーって言ってるんだけど、白鹿さんもどう?」
あ、来たこのパターン。ベタなパターンだなぁ。
「ごめんなさい、今日用事があるんで」
まぁ断るけど。用事があるのは本当だし。
「あーそっかぁ…、じゃあまた今度ね!」
「はい」
また今度も用事があるんだなぁ、それが。


「『たとえどんな理由があっても、私は絶対あなたを許さないから!』」
「はいOK!」
白鹿優里は声優を目指している。だから養成学校に通っている。
いまはその養成学校に居る。演技をしている時だけが、私の楽しい時間。
「白鹿さん、すごく良くなったよ」
「ありがとうございます」
これでも一応優等生。先生たちも認めてくれてるんだけど、自分ではまだまだだと思う。
この完璧主義がいけないのかな。

10:姫♪:2012/08/02(木) 09:51 ID:j2A

>>瑠香様
ありがとうございます!
時間がある時にはバンバン書きますね!

11:姫♪:2012/08/02(木) 10:27 ID:j2A


「優里!お風呂入っちゃいなさい!」
「…はい」
お母さんに呼ばれて、着替えを持ってお風呂に入る。


髪をふきながら、テレビをつける。ちょうど大好きな声優さんがでてるアニメがやっている。
「…本当すごいなぁ、桃神早苗さん…」
桃神早苗(ももがみ さなえ)さんは、私が一番尊敬する声優さん。
「『勇気を持てばいいじゃない!』」
早苗さんの声を聞いてると、すっごく頑張ろうって気になれる。
「『あたって砕けなさい!結果なんてそれからなのよ!』」
ポジティブな役柄が一番あってる。この声で励まされたら、すごい頑張れる。
まぁ、そんな気になるだけなんだけど。
…私も、こんな声優さんになりたいな。


「お母さん、養成学校行ってきます!」
「行ってらっしゃい!」
―――タッタッタッ
養成学校に向かうときだけは、笑顔になれる。大好きな事をするとき、だけ。
今日の練習メニューは活舌練習と、台本のアフレコだったかな。


「…あれ、白鹿さんじゃない?」
「え?嘘、本当だ」
「あんな顔する人だったんだ」
クラスメイトの女の子たちが、私を見ていたみたい。
次の日に質問攻めにされるけど、そんなこと知らない。


「―――はい、じゃあアフレコ行こうか!」
「「はい」」
活舌練習を終えて、アフレコ練習に入る。これがすっごい楽しいんだ!

「―――じゃあ次白鹿さん!」
「はい!」
―――すぅ…ッ
小さく息を吸って、呼吸を整える。台本はわずか3ページ。
でも与えられたものは、全力でやりきる!
「『いつからか分からないけど、私は一人孤立してたんだ。ただ、それだけ…。
それだけのことで、痛みも苦しみも味わわなくて済んだ。それでも、胸は少しいたんだ―――』」


「『―――でも、私は強く生きて行く』」
2分くらいで終わるアフレコだけど、もう汗だくで、息も上がっている。
「お疲れ、白鹿さん!じゃあ次―――」


「ふぅ、疲れた…」
―――コツコツコツ
行きとは違って、ゆっくり歩く。体が少し重い。
もう夜だから、すっかり辺りは静か。だから私もゆっくり歩く。
「ねぇきみぃ…可愛いねぇ…」
「は…?」
不意に声を掛けられて足止める。これが世に言うナンパだとは全く思わない。
「誰?」
「…か〜わい〜、俺と遊ぼうぜ〜」
「遠慮します…」
「いいから行こうぜぇ〜」
「触らないで…」
あぁ…イライラしてきた…。駄目だ…感情が高ぶると、スイッチが入っちゃう…。
「いこ〜よ〜…ひっく…」
酔っ払いか…。早く行こう。
さっさと歩きだす私に、まとわりつく男。
「ねぇ〜遊ぼう〜」
「…」
―――カチッ
私の中で、スイッチが入った。
「『さわんじゃないわよ!このド変態!!』」
いつかやったセリフが、ポンッと頭に浮かんだ。
吐き出すように過去のセリフを並べて行く。

12:姫♪:2012/08/02(木) 11:16 ID:j2A



「『―――二度と私に近づくな!!』」
急にスイッチが入り、セリフを爆発させる私に、声をかけてきた男はのけぞる。
「は…はい」
酔いがさめたみたい。ピュ〜ッと風のように逃げて行く。
「…あ、またやっちゃった…」
またスイッチが入っちゃった。反省反省。
感情の高ぶりで、スイッチが入ってしまうのが私。
優里は大きく一歩踏み出した。


「お帰り、優里」
「ただいまー…」
さっさとお風呂入って、寝よう。明日も学校があるんだから。


「あ…あの、白鹿さん」
「…何かな?」
「えっと…あたし、雪村佳里(ゆきむら かり)って言うんだけど…ちょっと聞きたいことがあって」
この人も同じクラスの人。
でも、私何もしてないはずだよ?なんだろう…?
「いいよ、なに?」
営業スマイルとも呼べるその作り笑いを雪村さんに向ける。
「あの…、昨日の夜男に絡まれてたよね…?」
「…あぁ、あれ?うん、そうだね。それがどうかした?」
あっさりという優里に驚く雪村佳里。言葉を続けようとする。
「あのとき…見ちゃったんだけど、白鹿さん…すっごく違う人みたいで…」
「あぁ…スイッチがはいっちゃったんだよ」
「…スイッチ?」
「そう。感情が高ぶると、スイッチが入っちゃうの。ごめんね、驚かせて」
営業スマイル(もうそう呼ぼう)を向ける。すると雪村さんは、
「あの…白鹿さん、すごいね」
「すごい…?」
「うん!すごい!あたしはあの状況だったらどうしようもないもの」
何なんだろう、この子。小動物みたい。
それが褒め言葉なのか、貶し言葉なのか、私にはまったく分からない。
「もし…よかったら、あたしと友達になってくれない…かな?」
「…友達?」
「うん!友達」
友達って…私はそんなものいらない!…って言えばいいのに。口も体も動かない。
あぁ、そっか。いらないって言ってきたけど…本当は友達が欲しかったんだね、私。
「…うん、ありがとう」
うまく返事できなかったけど、曖昧な言葉になっちゃったけど、本当は嬉しかったんだ。
「本当!?良かったぁ〜」
本当に嬉しそうな表情するもんだから、こっちまで嬉しくなった。
「佳里って呼んでね、優里ちゃん!」
「うん、分かった。佳里」
――――ギュッ
佳里は優里の手を軽く握る。
その感触はどこまでもリアルで、私たちの青春の始まりを告げた。


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