文章力無いヤツが、無理に書こうとするとこうなる

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1:テイル ◆c6ng:2012/08/07(火) 16:00 ID:A8Y

夏休みで少し暇になったため、無い文章力を振り絞って、ありがちなラノベ風物語を書いていこうかと…。

注意
・更新速度…のろのろ不定期
・途中中断、消滅…十分ありうる←
・題名未定…ネーミングセンス皆無のため
・自己満足

この物語は、冒険者養成学園に通う主人公、'六木 悠'の視点から語られる、とある数日間を描いた物語である。

主な登場人物>>2
第0話(プロローグ)>>3

2:テイル ◆c6ng:2012/08/07(火) 16:03 ID:A8Y

★舞台
とある冒険者養成学園にて

★主な登場人物

・六木 悠(むつぎ ゆう)
男。本物語の主人公。学園の新2年生、戦闘学科。服装は学園の制服。諸刃の剣を武器に、炎系統の魔法を操る。

・御神楽 由月(みかぐら ゆづき)
女。学園の2年生で、悠のクラスメイト。戦闘学科。ちいとは幼馴染み。服装は桜柄の振袖と袴。小刀を武器に、氷雪系統の魔法を操る。

・桜川 ちい(さくらがわ-)
女。学園の2年生で、悠達とは別のクラス。魔法学科。由月とは幼馴染み。服装は学園の制服。杖を武器に、回復・補助魔法を操る。

・小脇 真一郎(こわき しんいちろう)
男。学園の2年生で、ちいと同じクラス。魔法学科。生徒会副会長。服装は学園の制服に黒縁眼鏡。魔導書を武器に、攻撃魔法を操る。

3:テイル ◆c6ng:2012/08/07(火) 16:03 ID:A8Y

★第0話


「…はは…聞いてないっての。……まったく、笑えねえ冗談だぜ。」

今、俺-六木悠-の目の前にはとんでもなくデカいドラゴンが立ち塞がっていて、後ろでは怪我をして動けなくなった怯えた表情の女子が二人、地面に腰をついている。俺はと言うと、二人を守ろうと剣を構え、ドラゴンと対峙している訳だが…。

「グルルルル……」
ドラゴンの口に炎の様なものが見えた。あの様子だと次の攻撃は防ぎきれるか…微妙だな。

「む、ムリだよ!悠、逃げて!」
「はわわわ…」
ドラゴンが炎を含んだ瞬間後ろから声が聞こえたが、…俺が防がなきゃお前らに当たるんだよ。男として退くわけにはいかない。

「…来いよ。」
俺は虚勢を張って作り笑いを浮かべ、剣を構え直す。


その瞬間、俺の視界は灼熱の赤に染まった。

4:テイル ◆c6ng:2012/08/07(火) 17:00 ID:A8Y

第1話


キーンコーンカーンコーン…

新学期初日。もうここでの学園生活も2年目だ。聞き慣れた始業のチャイムの音を聞きながら、俺は自分の席へ腰を下ろす。この学園は、学年が変わったからといって特にクラス変えもなく、使っている教室も同じだ。ちなみに俺は戦闘学科、つまり攻撃に特化したクラスに所属している。

「いいか、今日から新学年だ!気を引き締めて生活するように!以上。」
1年から同じ担任も特に言うことがないのか、大した話もなく朝のホームルームを終わらせ、そそくさと教室から出て行った。それと同時に他のクラスもホームルームが終わったのか、外からもガヤガヤとした話声が聞こえる。
「…はあ、しかしつまんねえな〜。」
なんということもなく机に突っ伏しながら呟くと、前の席から声がかかる。

「ど、どうしたの…?具合でも悪い…の?」
突っ伏してる俺を見て、おどおどした声で明らかにズレた事を言ってきた少女は、御神楽由月。俺のクラスメイトであり、友達付き合いのあまりよろしくない俺にとって、この学園で数少ない友人の一人。名前の順的に席が前後だったのが大きかったか…。とにかく、学園に入ってからの友好関係でも十二分に分かるが、多分…いや絶対に天然だ。
「お前、やっぱ天然だろ。」
俺は顔だけ上げて、新学期の一言目として由月にいつものお決まりの文句を言ってやる。

「へ?なんでそうなるの?」
「…やれやれ。」
「??…で、でもゆー君が元気そうで…良かったよ〜。」
にっこりと、本気で安堵したように微笑んでくる。やれやれ。もう一度同じ事を心の中で呟く。

…まあ、俺らの学年の中でもコイツだけが制服を着ていないで、桜柄の振袖と袴なんて異様に目立つ格好をしてるんだが、その理由がなぁ…。あ、一応この学園は自由服なんだが、制服が動きやすい仕様になってるから、みんな結局制服を着てるって感じだ。1年は強力な魔物がいるダンジョンには行けない規則だし、装備は制服で十分だからってのもあるな。

「……?」
…しまった。どうでもいい事考えてた間も、由月はこちらを不思議そうに眺めつつ、忠犬よろしく待機していたらしい。
「あ、そういやいつものヤツは来な『バーンッ!』な?」
突如教室のドアが騒々しく開け放たれる。誰だよ、俺の台詞を邪魔したヤツは。

…いや、考える必要もない、か。

5:テイル ◆c6ng:2012/08/07(火) 18:18 ID:A8Y

★第2話


「由月〜っ!会いたかったよー!!」
開け放たれたドアから勢い良くこちらへ向かって来たのは、俺の予想した通りの人物、桜川ちい。隣の魔法に特化したクラスに所属している、由月の幼馴染みの親友だ。ちなみに由月に、単に可愛い由月が見たいから、という理由で振袖を着せている張本人である。由月本人には何かそれっぽい理屈をつけ、誤魔化し誤魔化し着せているようだが…、まあそれは俺には関係無い話だ。

「むぎゅ〜!」
「ちーちゃん、私たち…ホームルーム前に教室の前で別れたばかりだよね?」
ちいにハグされながら、由月は困ったように苦笑しつつ突っ込みを入れている。由月ってこういう突っ込みはできるのな、一応。
「何言ってんのさー?そのホームルーム中も、あたしは由月の事しか考えられなかったんだからねーっ!?責任取れー!!」
「え?せ、責任…?えっと…うーんと…?」
…無茶苦茶を言っているちいと、何やら本気で考え出した由月。そろそろ止めてやるか。

「おい、いい加減にしろ。由月が困ってるぞ?」
俺はようやく体を起こし、こちらの存在を完璧に無視して戯れている、ちいの頭を軽く小突く。
「あべしっ!?だ、だって困ってる由月も可愛いんだもーん…。」
「…お前、何歳だよ。つか、だもーん、じゃねえよ。アイツ、本気で考えてんだろうが。」
俺は色々頭を抱えながら、「責任…責任…」とぶつぶつ呟いている由月を指差す。

それを見たちいの反応といえば…、
「やだ…由月可愛い〜!」
「責…ひあっ!?」
この野郎…再び二人の世界に入りやがった。ちいと由月がイチャラブし始めたため、暇になった俺は、もう一度机に体を任せる事にした…刹那
「…って、ああああっ!!忘れてたよっ!!??」
ちいの耳をつんざく程の急な叫び声は、教室中の生徒の視線を集める事となった…。

6:ララ:2012/08/07(火) 18:24 ID:RPQ

すごいですね!続き楽しみです!

7:テイル ◆c6ng:2012/08/07(火) 19:54 ID:A8Y

あ、こんなのにコメントしていただけるとは…感涙です←
ありがとうございます。
>>6

8:テイル ◆c6ng:2012/08/07(火) 19:54 ID:A8Y

★第3話


「…うるせえなっ…今度は何なんだ一体!?」
仕方なくもう一度体を起こしながら、ちいに質問する。
「いやいや、ほらほら、早く行かなきゃじゃん!?」
「目的語はきちんと使え。どこに、何をしに、だ?」
「ど、どうしたの…いきなり叫んだりして…?」
よほど慌てているのか、訳の分からない事しか言わないちいに、詳細を求める俺たち。ちいはいつもは馬鹿ばかりやっているが、こういう時は大抵本当に何かある。俺も1年間の付き合いで、それくらいは分かるようになった。

「だから!体育館に!オリエンテーションだよ!」
その言葉に俺たち二人、いや、クラス中の生徒全員が静かになる。俺は、時計の針がホームルーム終了時刻から、だいぶ進んでいるのを確認した後、やっとの思いで静寂を打ち破る事にした。
「…ま、待て。いつの話だ?」
「は!?今に決まってんじゃん!!新学期の魔物討伐大会のオリエンテーションだよ!何で言ってくれなかったのさ、完全遅刻じゃん!?」
ちいのその発言に、静まりかえっていた教室から、焦りからの悲鳴のようなものが沸きだしてくる。
「詳しい話は後だな…。おい、みんな!今すぐ体育館に移動だとよ!!」
俺はクラス中に聞こえるように叫んでから、混乱している女子二人と急いで教室を飛び出し、体育館へと向かった。


「…あの筋肉馬鹿教師め…、また連絡忘れやがったな…。」
筋肉馬鹿とは俺たちの担任のことだ。戦闘学科らしいと言えばらしいのだが、教師も戦闘馬鹿な訳で。筋肉ムキムキ肉弾戦では負け知らず、なのはいいが、…大事な事を忘れてクラス中が大騒ぎ、って事が去年からしょっちゅうあった。
「ちーちゃん、今日もお手柄だね〜。」
「どうだー、もっと感謝したまえ!ま〜たあたしが来なくちゃ、みんな知らなかったってことっしょ!?」
「ちーちゃん偉い〜、ぱちぱちぱち〜」
廊下を走りながら、横で二人が緊張感のない会話をしている。廊下は走るな?そんなもん知るか。文句なら筋肉馬鹿に言え。

「お前さ、何で大事な事を毎回先に言わないんだよ?」
「いや〜新学期だし?さすがに大丈夫かと思ってさー?」
ちいに呆れ気味に疑問を口にすると、あははは…と苦笑混じりに言ってくる。まあ、確かにその言い分は一理あるな。
…そう、ちいは隣の魔法学科クラスのクセに、由月に会いに毎日のように俺らのクラスにやって来るから、情報伝達係みたいな立ち位置として俺のクラスでは認識されている。しかしご覧の通り由月一筋なため、無駄に混乱を呼び寄せることもしばしば。まあ何にせよ戦闘学科にとって、無くてはならない存在ではあるし、一部の男子からは、「由月ちゃんに振袖着せるとかGJすぎる!」、…とかいう意味不明な理由で人気があるらしい。


「や、やっと着くよ〜…。」
由月の言う通り、長い廊下を抜けた所にある、体育館の入り口が見えてきた。

9:テイル ◆c6ng:2012/08/08(水) 14:20 ID:Afg

★第4話


「……およ?」
体育館に着き次第、素っ頓狂な声を出したのはちいだ。何故驚いてるかって?そりゃ、
「まだ…オリエンテーション、始まってないね〜?」
由月も不思議そうに口にしたが、そういう訳だ。体育館を見渡せば、ほとんどの生徒は揃ってはいるものの、オリエンテーション自体は始まっていない。

「あー…そういや去年度末に、教室の時計10分早めたっけな。」
思い出した。去年あまりに同じ様な事が多かったから、予防策として俺が、これまた一騒動あった終業式後にずらしておいたんだった。ついでに言っておくと、筋肉馬鹿はいつも時計なんて気にしない。自分の好き勝手にやっている…ようで体内時計ってやつか、ほとんど時間通りに始まって時間通りに終わる。
「なにそれー…慌てて損しちゃったじゃん。」
慌てて損は無かったと思うが…、ちいは頬を膨らませている。
「でも…、急がないと間に合わなかった…かもよ?」
由月がそう言うのと同時に、後方から戦闘学科の残りの奴等が入ってくる。直後オリエンテーション開始のチャイムが鳴った。

「てめーら!遅いぞ、何やってたんだ!?早く並べ!!俺の顔に泥を塗る気か!!」
筋肉馬鹿の喧しい叫び声が壇上から聞こえ、事情を知ってか知らずかな他のクラスの連中からは、クスクスと笑い声も聞こえる。
「あの先公…一発ぶん殴りてえ…」
「ゆ、ゆー君、落ち着いて…。」
一先ず別クラスのちいと別れ、由月になだめられつつ、怒りでわなわなと震える拳を握りながら、急いで列を作り出した皆に混じることにした。


「いいかてめえら!今回の新春魔物討伐大会は遊びじゃねえんだっ!油断してやがると即お陀仏だからな!?」
オリエンテーションが始まり、どうやら魔物討伐大会担当係らしく、壇上で珍しく長々と演説をしている筋肉馬鹿を眺めつつ、一応俺は小声で突っ込みを入れておく。
「4月は新春じゃねえぞ…。」
「へ?そ、そうなの…?知らなかったよ…。」
……目の前から声がして、頭を抱える俺。
「お前、やっぱ天然だろ。」

とりあえず筋肉馬鹿の話をまとめると、こういうことらしい。
・本企画は新2年生のための実戦による腕試しである。
・今回の大会から簡単なダンジョン探索が許可。
・討伐魔物数、種類によって順位、成績がつく。
・1パーティー4人まで。メンバーの学科は問わないが、2年同士で組むこと。
・優秀なパーティーには商品が出る。
・無茶はするな、死ぬぞ。
…等。

1年かけてやっと実戦か、腕がなるな。で、グループ行動…、まあメンバーは決まってるようなもんか。

10:テイル ◆c6ng:2012/08/08(水) 21:27 ID:Afg

★第5話


オリエンテーションも終わり、体育館内はパーティーを組むために、あちらこちらでグループが出来始めている。
俺は…もちろんこの二人と一緒だ。
「なんだか…いつもと変わらないね〜?」
「由月と離れるなんてあり得なーい!」
まあ、当然だな。俺自身この二人以外、学園でまともに会話できるヤツなんていないし、正直助かる。

「そんで、もうこの三人でパーティー決定しちゃっていいんだよな?教室戻ろうぜ?」
そう俺が二人に提案した、その時だった。少し離れた場所から、一人の黒縁眼鏡の男子生徒が寄ってきたのは。
「うげっ!?で、出たー…。」
ちいがあからさまに嫌な顔をして、由月の後ろに隠れる。…てか、いくら学科が学科とはいえ、由月を楯にするか?お前…。

「…どうも、皆さんお揃いのようで。いつも仲がよろしくて結構なことですね。」
右手の中指でクイッと眼鏡を直している、この胡散臭い雰囲気を纏った伊達眼鏡君は、小脇真一郎。ちいと同じクラスで、生徒会副会長。今年の選挙で生徒会長の座は確実、と噂されている優等生だが、何故だか事ある毎に俺たちに付きまとってくる変なヤツだ。ぶっちゃけ俺も苦手なタイプだし、特にちいからは敬遠されているようだ。

「何しに来たんだ?…一緒にパーティー組んでくれるヤツがいない、とかか?」
見た通り堅物で個性の強すぎるヤツだ、俺以上に交友関係は酷いものなのは誰でも知ってる。
「ふっ…まさか。僕は自ら一人で優勝を狙うことを選択したのですよ。今日はあなたたちのパーティーに、勝負を申し込みに来ました。僕とあなたたち、どちらが優れているか、今回ではっきりさせましょう。」
クイッ。

…しかし一人で良く喋るなコイツ。まあ会長の素質はあるってことか?…じゃなかった、これで何度目だろう?真一郎が俺たちに勝負を挑んできたのは。思えば去年から一貫してこんなんだもんな。
「ま、いいけどさ。今度…」
俺が喋りだそうとした瞬間、ほぼ同時にワンテンポ遅れた由月が会話に割って入ってきた。
「小脇君…今年も友達いないの?可哀想…。」
「グハアッ!?…く、御神楽さんにまで同情されるとは…!?」
真一郎は大袈裟なまでに大きく退け反りよろめく。由月の後ろから「ぶっ」という笑い声も聞こえた。

「…笑わないでいただけますか?」
よろよろしつつもクイッと眼鏡を直しながら、真一郎は由月の後ろにいるちいを睨む。
「だって…あんた、ゆ、由月に…ぷぷぷ…」
そのちいはと言うと、お腹を抱えて床に転がっていた。この二人、意外と仲いいんじゃないか?

「い、いいでしょう…討伐大会が楽しみです。」
やっとのことで体勢を立て直した真一郎は、そう言い残すと俺たちの前から去って行った。
あーなんだ…同情するぜホント。

11:テイル ◆c6ng:2012/08/08(水) 23:41 ID:Afg

★第6話


さてオリエンテーションが終わり、今回始めてのまともな実戦授業とあって、大会前に一日準備期間が設けられた訳だが。
「なんかねー、最近森から弱い魔物が少なくなってるって噂だよ〜?あ、これ美味し〜!」
「あ…それ、私も先輩から聞いた〜。どうしてだろうね…?ほんと?よかった〜…。」
現在学園の屋上で、由月の作ってきたお弁当をみんなで食べながら、和気あいあいと作戦会議中。人付き合いの悪い俺にとって、いつもの情報源はもっぱらこの二人だ。

「森に強力な魔物が住み着いちまった、とかな?」
森というのは、学園からそう遠くない場所にある場所であり、弱いモンスターどもがうじゃうじゃしてる…つまりは初心者向けのダンジョンの一つだ。そんな訳だから
「え〜?ホントかなー?…でも確かに悠の予想が当たってたらさ、その強いモンスターを倒せれば一気にポイントア〜ップじゃない!?」
「…確かにな。」
ちいも俺も、横でこくこく頷いている由月も、所詮強いって言ったって大した事はない、等と半分鷹をくくっていたんだ。


とりあえず倒す数よりも質を優先し、予想に任せて大会当日は森へ行く事を選択した所で、一旦会議兼昼食は終了。装備を整えるために購買部へと向かう。
「…混んでんな。」
少し考えりゃ当然なんだが、購買部付近は2年生で込み合っている。
「ねーねー、あたし達出遅れてない?」
「先にこっちに来ればよかったね…。」
「…まあ、仕方ないだろ。」
三人で列に並び適当に会話していると、前から見知った顔が近付いてくる。

「うげー…。」
「…人の顔を見て、気持ち悪い物でも見る様な表情をしないでいただけませんか?」
苦虫を噛み潰した様な顔のちいを見て、購買部帰りなのか、袋を提げて近くにやって来た真一郎が文句を言う。
「だって、気持ち悪いし?」
悪びれた様子もなくスッパリ切り捨てるちい。…ちょっとは遠慮してやれ。可哀想だろ。
「ちーちゃん、それは…ちょっと可哀想だよ〜。」
…由月が代弁してくれた。真一郎、マジドンマイ。

「……まあ、いいでしょう。それより好敵手の誼みで忠告しておきます。」
クイッ。ふと疑問が浮かび発言してみた。
「待て、いつから好敵手になった?」
「……。僕の後ろに並んでいた方で、購買部の本日分の商品が完売だそうです。」
コイツ、スルーしやがった…じゃねえ!?
「うっそ!?じゃあ、あたし達並んでる意味…」
「無いってことか…。」
「そ、そんな〜…。」
肩を落とす俺達。
…さて、どうしたものか…。

12:テイル ◆c6ng:2012/08/09(木) 20:54 ID:WLI

★第7話


「…よろしければ、僕の買った商品の一部を…」
困り果てた俺たちを見て、真一郎が何やらとっても助かる提案をしようとしていた。おっ、案外コイツいいヤツなんじゃ…等と思いかけていたら、ちいが相手の言葉を最後まで聞かずに、
「断るねっ!」
「ちょ、待てちい!冷静に…」
「こんなのの買った物を使うくらいなら、あたしは大会放棄するもん!」
…ダメだコイツ。せっかくの真一郎の提案を一瞬でフイにしやがった。まったく、どこまで嫌ってるんだよ…。

「それは困りますね。あなたたちには、大会に出てもらわなくては。…それなら僕ができる事は無いようですし、この辺で失礼しますよ。」
クイッ。真一郎は最早気にする素振りもなく、そう言い残し去って行った。
「やれやれ…。」
もうため息をつくしかないな、これは。
「…どうして、ちーちゃんはそんなに素な…きゃうっ!?」
困り果てた俺の横で、由月が何か言おうとしていたが、ちいが口を塞いでしまい良く聞き取れなかった。

結局収穫無しの俺達は、アテもなく廊下をただただ呆然と歩いている。
「ご、ごめんなさい…。」
珍しくしょんぼりしているちい。何かやりづらい。
「だ、大丈夫だよ〜。きっと何とかなるから、…ね?」
「う、うん…。」
他にも購買部で買えなかったヤツが多数いるのは事実だ。だと考えれば、確かに何とかなる可能性がないことはないか。

「まずは自分の部屋に戻って、使える物を片っ端から持っていつも通り屋上集合だ。それでいいな?」
一先ず学園に隣接している寮に戻ってアイテムをかき集めてくること、という提案をして、一度俺達は解散することにした。

13:大工 ◆AUoo:2012/08/09(木) 20:57 ID:d3I

上手いじゃねぇかァァァァァ!!!
嫉妬嫉妬嫉妬嫉妬嫉妬ォォォォ!!(←←

14:テイル ◆c6ng:2012/08/10(金) 12:21 ID:mP2

あ、どうも、ありがとうございます。
…こんな人間に嫉妬されても困りますが←
>>13

15:テイル ◆c6ng:2012/08/10(金) 12:22 ID:mP2

★第8話


「んで、今あるのはいつも使ってる武器と、それ以外は何かないのか?回復薬とか。」
「そこは、あたしの魔法で…何とかする!」
屋上へ舞い戻った俺達は、早速持ち寄ったものを見せあって…いる予定だったのだが、甘かった。三人とも自分の武器くらいしか、まともなアイテムがない。今目の前にあるのは、枯れた薬草と賞味期限切れの増強剤のみ。
「…意外と常備アイテムって持ってないもんだな。」
「うん…私達、去年はほとんどアイテム使ってないもんね…。」
由月と俺は、例の筋肉馬鹿の体力勝負な授業のせいで、滅多にアイテムを使っていない。それがこんな形で痛手になるとは。

「それで、何でお前も持ってないんだよ?」
俺らとは対称的な魔法学科のくせに、何故かアイテム切れを起こしていたちいに、八つ当たりする俺。しかも一応持っては来たのが、まさか使えない物体とは…。
「だってほとんど全部、授業で使っちゃってたし!魔法学科の授業用出費、バカにならないって知ってるでしょ?」
「しかも去年、由月の振袖買うから半額出すとか言って聞かなくて、貯金ゼロになったから尚更な。」
「うぐ…。」
無駄な出費の件を引き合いに出し、ごちゃごちゃ言い訳していたちいを黙らせる。さて、本気でどうするかな。

静かになったところで、由月がおずおずと口を出してきた。
「せ、先輩に頼んで…わけてもらう、とか。」
「『!!』」
珍しく由月が冴えてる。いや、ここで珍しく、は失礼か。とにかくナイスアイディア!善は急げ、心当たりはあるのか尋ねてみる。
「それで、誰かわけてくれそうな先輩がいるのか?」
期待して由月の顔を覗き込む。
「ふえっ?あ、うん、寮で同室の白崎先輩に…聞いてくるね?」
由月はほんわか微笑むと、事態は把握しているようで、言い終わるなりトテトテと屋上から去って行く。

「じゃ、じゃ〜あたしも聞いて来ようかな?」
俺は周知の事実として人付き合いが悪い。先輩のアテもある訳がなく、寮も二人部屋に一人という状況だ。先程の失態から、そんな動く気配のない俺といるのが気まずいのか、逃げる様に立ち上がるちい。
「代金はあるのか?」
「なっ…、今はちゃんと持ってますよー。」
「ならいいが…いってらっしゃい。」
軽く手を挙げちいを見送り、俺だけが屋上に残された。

「何だかんだ言って、俺が一番役立たずか…。」
雲一つ無い青空を見上げながら、独り呟いた。

16:テイル ◆c6ng:2012/08/10(金) 21:30 ID:JgM

★第9話


かれこれ30分ほど経った。屋上にはさっき戻って来たばかりの由月と俺の二人。
「先輩、アイテムわけてくれたんだな。」
由月が満面の笑みを浮かべ、小さな袋を大事そうに抱えて戻って来たのを見れば、上手くいったのは一目りょう然だった。
「うん!白崎先輩、本当は自分が明日探索に持って行くのに買ってた道具、急ぎでもないからって言って、ほとんどわけてくれたの!あ、でも、簡単な応急薬くらいしかないんだけど……。」
次々言葉が出てくる、こんな由月は初めて見たな。

「そういや由月っていつも何してるんだ?」
「何って…例えば何かな?」
「あー…例えば……」
白崎先輩とやらの話を散々聞かされた後、何処ぞかのスイッチが入ったらしき由月と世間話に花が咲いた。思えば去年1年間、教室でちょっとした話をする事はあっても、大抵ちいが傍にいるせいで、二人でまともに長話をしたのも初めてな気がする。なんか今日は由月の意外な一面を見れたな。


そんなこんなで二人で喋り始めて暫く経った頃、後ろから静かに屋上のドアの扉が開いた音がした。
「どうだった〜?」
振り向き様に、にこやかに由月はちいに話かけるが……。そのちいの姿を見るなり俺たちは苦笑してしまった。
「おいそこの二人っ!なんであたしの顔見た瞬間苦笑してんのさっ!」
「いや別に。…お疲れ!」
「お疲れさま〜。」
今まであちこち奔走していて……それでもダメでした、そんな疲れ果てた表情をしているちいに、俺らはグッと親指を立て、苦笑したまま労いの言葉をかけた。

17:テイル ◆c6ng:2012/08/13(月) 16:35 ID:2gM

★第10話


「…何さあんたたち、やけに楽しそうな顔しちゃって!」
決してちいを笑っている訳ではないが、直前まで談笑していたそのノリが残っているせいか、ちい曰く、俺と由月の顔が緩んでいるらしい。誤解は解かなくては。
「いや、別にお前の事を笑おうとしてるんじゃなくてだな?」
「そ、そうだよ〜?ちょっとさっきまでゆー君とお話を……」
かくかくしかじか。先程までの経緯を説明する。

「……ふーんつまり、…ほ〜ぅ?へぇー?」
訝しげな眼で俺たちを交互に見比べるちい。しまったな……もしかして何か説明間違ったか?由月の顔からも、何やら焦りの様な表情が見て取れる。
「…ま、いいわ〜。そんで、これが例の回復薬?」
良く分からないが納得してくれた様で、今度は由月がもらってきた道具に興味が行ったらしい。そこからは再び明日の大会の作戦会議に戻る。

「まあ何だ、恐らく明日までにこれ以上のアイテムは望めないと思うが、しょうがないよな?」
「何、そんなにあたしの回復魔法が信用できないわけー?」
貰い物の薬瓶を囲みながら会議を再開すると、俺の発言に対してちいが不貞腐れた様子でツッコんできた。
「で、でも…ちーちゃんが怪我しちゃったら…?」
「そうだ。お前が学年でも優秀なヒーラーの一人なのは、俺たちだって分かってる。だからこんな状況でも、大して心配せずにいられてるんだからな。だが由月の言う通り、もしもの事を考えて、だな……」

別に変に持ち上げているつもりはない。事実ちいは魔法学科の中で1、2位を争う程の回復魔法の使い手なのだ。それ故か、ちいは自分の力を過信し過ぎている部分もあり、それを抑制してやるのはいつもの俺たちの役目ってとこだな。
「…ふ、ふーん…分かったよ。」
ちょっと照れ臭そうに目を反らすちい。どうやら理解してくれた様だ。
……全く世話がやけるぜ。

18:マガジン:2012/08/17(金) 20:19 ID:dug

あんたの話複雑すぎ!コメント二言しかもらってないじゃん!もっと上手い具合に書いて。ガンバレヨ!


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