◇■〜死角〜■◇

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1:ツリー ◆9hk6:2012/08/08(水) 17:52 ID:4b6

ー放課後ー
中庭

「…好きだよ。」

「えっ…。」

頭が混乱した。まさかクラスでかなりのかわいさを誇る木村さんがこんな落ちこぼれの俺に好きって…。

「好き。勇が。」

「それは…。どうも。」

「付き合ってくれない?」

「…うん。こんな俺でよければ…。是非。」

「うれしい!」(ガバッ…。

っ!抱かれてるよね。今。しかも髪の香りがほんのり甘くて…。ってヤバいよこんなとこ誰かに見られたら…。

匂いが遠ざかっていった。

「…じゃあ勇のメアド教えて?」

「ああ…。うん。」

紙がない…。こんなときに…。

「はい。」

「…ありがとう。」

「リナから頼んだんだからお礼なんていらないよ。」

笑顔がかわいい。こんなリナが俺の彼女なんて…!

ーガバッ

「よっしゃー!」

「うるさい!」

ドカッ!蹴られた。この痛さは元サッカー部キャプテン姉の優里の蹴りだ。ん?ということは…。

「夢か…。」

朝日が眩しい。となりにはとても年頃の女とは思えない姉がいる。

「こいつを見た瞬間、夢から現実に引き戻されたな。」

2:美麗亜:2012/08/08(水) 18:14 ID:/i.

入れてください
みりあっていいます
よろしくです
タメOKです

3:ツリー ◆9hk6:2012/08/08(水) 19:17 ID:4b6

…登場人物…

【雨野家】

雨野 勇(あまの ゆう)
博領中学校三年。成績中の下。顔は友人からの話では上の下。運動は中の中。性格はいい加減。リナに好意を寄せ始める。

雨野 優里(あまの ゆり)
勇の姉。中葉高等学校三年。学校ではかなりの美人で評判だが、家にいるときはぐうたらしている。自分ではそんなつもりはないらしい。

雨野 菫(あまの すみれ)
勇と優里の母。祐輔の妻。38歳。昔はコンパニオンをやっていたらしく、美人。家事もテキパキとこなし、傍から見れば理想の母親である。

雨野 祐輔(あまの ゆうすけ)
勇と優里の父親。菫の夫。いたって普通の父。それなりに稼いでそれなりの金で家族を養っている。45歳。

【博領中学校】
富川 新二(とみかわ しんじ)
勇と同級生。勇が唯一心から信頼している。瀬伊那と付き合っている。性格はバカ。

野本 瀬伊那(のもと せいな)
勇と同級生。リナの友達。新二と付き合っている。性格は優しい。

木村 リナ(きむら リナ)
勇と同級生。瀬伊那と親友。クラスでは美人と言われているが、それがコンプレックス。

〔校長〕
重森 たつや(しげもり たつや)
52歳。趣味は卓球。

4:ツリー ◆9hk6:2012/08/08(水) 19:18 ID:4b6

みりあ>いいよ☆

5:ツリー ◆9hk6:2012/08/08(水) 21:07 ID:4b6

ー雨野家リビングー

今日は一段と嫌な朝食だ。

「まったく…。朝からうるさいわね。」

「…悪かったよ。」

「寝不足は美容の大敵なんだから気使ってよ。」

あんな格好して寝てる奴がよく言うよという言葉を飲み込んだ。この姉と口喧嘩で勝ったことはない。

「優里、そろそろ電車の時間だ。早く行きなさい。」

父がコーヒーを啜りながら言った。

「罰としてシーブリーズ買っといてね!」

「へいへい。」

「行ってきます!」

姉がいなくなった。平和な一時だ。しかし姉と同じ部屋でしかも布団を並べて寝るのは辛い。鼾はうるさいし、蹴り入れてくるし最悪だ。

「勇も早くしないと新二君来ちゃうんじゃない?」

「ああ…。」

時計を見ると7時32分を回っていた。

「そろそろ行くか…。」

皿を片づけ、歯を磨いた。鏡に写った自分の顔を見た。上の下…。

「…まあ顔だけじゃないしな。」

初めて串を使った。姉のである。自分の串は無い。今まで髪型にこだわったことはない。いつも寝癖だらけだ。

「結構整うな…。」

文明の利器に関心を抱きながら洗面所を後にした。

「新二君が来たわよー。」

「分かったー。」

6:ツリー ◆9hk6:2012/08/08(水) 21:27 ID:4b6

ー外ー

「これは彼女いない歴イコール年齢の俺に喧嘩売ってんのか?」

「いいじゃねぇかよ。俺達付き合ってるんだから。邪魔はさせねぇ。なっ瀬伊那!」

「うん!」

俺だけだろうか。カップルの応答に腹を立てるのは。

「ラブラブだな。」

「かわいいんだよ〜。最高!」

なでなでと野本の頭をなでている。イライラするのは俺だけだろうか。

「新二にもなでなでしてあげる〜。」

「えへへっ。ニャ〜オ。」

「二人だけでラブラブしながら学校行けばいいじゃないか。」

「なに言ってんだ。二人で一つだろ?勇!」

新二がビシっと親指を立てた。こいつの親指を反対側に押し倒したい。

「…。行こうか。」

怒りを必死に押さえながら学校に向かった。その時も後ろでイチャついていた。

「…。」

なぜこんなに怒りが沸いてくるのだろうか。嫉妬?俺にも彼女ぐらい…!

「…リナ!」

「何?」

「いや、別に…。」

「さっきリナって言った〜。好きなの?どうなの?」

「いや…。別に…。」

「おお!クラス1の美少女を狙うとは…!すごいぜ勇!さすが上の下!」

「ちげえっつってんだろ!」

「うちからリナに言っとこっか?」

7:ツリー ◆9hk6:2012/08/08(水) 21:51 ID:4b6

「ちがうって…。」

言い掛けたときー

「おはよう!」

噂をすれば俺を抱いた…いや、夢の中でだけど…。

「木村じゃん。よかったな勇!」

「え?なにが?」

「いや…。その……!」

リナの後ろから人影が!しかもきらめくものが!

「あぶねぇ!リナ!!」

「え?」

グサッ…。今まで感じたことのない痛み。刺された。でもすぐ前にリナがいる。かばえた。良かった…。

「勇君…?」

「ちっ…。邪魔が入ったか。」

犯人が逃げたのだけは見えた。

「キャアアアアア!」

「おい勇!しっかりしろ!」

新二の顔がぼやけて見えた。

「い…いてぇ…。死に…たくねえ…。」

「救急車!瀬伊那!」

「う…うん!」



ー病院ー

「…?」

見慣れない天井だ…。

8:ツリー ◆9hk6:2012/08/09(木) 13:17 ID:4b6

起き上がろうとすると激痛が走る。

「いっ…!」

「勇!…よかったわ本当に…。」

母がいた。その隣には父と姉がいた。今朝見た顔だ。

「勇君…。ごめん私のせいで…。」

リナだ。瀬伊那と新二もいる。

「良かったぜまったく…!」

「怖かったよ〜…。」

泣きそうな瀬伊那を新二があやす。衝撃的だったであろう。

「かなり傷が深いからしばらく安静にしていなさいと医者が言っていた。しばらく入院だ。」

父が言った。仕事場から駆けつけてきてくれたのであろう。

「…うん。」

「大丈夫?勇…。」

姉が聞いてきた。よほど心配だったのだろう。

「平気だよ。」

「私をかばってくれたんだよね。ありがとう。でもあと少し刺されるところがずれていたら勇君死んでいたかもしれないって…。私のために勇君が死んじゃったらとか考えると…。」

「木村さん…。今僕はこの通り生きている。そんなことは考えないでくれ。みんな無事だっただけでも嬉しいんだ。」

「…ありがとう。」

そんな会話をしていると一人の女性が来た。別嬪だ。

「…リナの母親です。今回は大変申し訳ございませんでした。リナのためにお子様を傷つけてしまって…。」


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