彼と私

葉っぱ天国 > 小説 > スレ一覧 [書き込む] Twitter シェアする? ▼下へ
1:麗香:2012/08/11(土) 15:51 ID:bAY

プロローグ

「は、はじめまして… 旗本 由利です……」
私は目の前に立っている彼にペコリ、と頭を下げた。
「はじめまして。 僕は池沢 巧一です。 よろしくね、由利さん」
そう言ってニコッと微笑む巧一さん。

その瞬間から、私は巧一さんに恋をしたんです…

2:匿名さん:2012/08/12(日) 21:01 ID:bAY

 〜プロフィール〜

 旗本 由利 (16)
 
 お金持ちの一人娘。
 幼い子頃から体が弱く、学校は休みがち。
 花里学園 高等部 2年 A組。
 クラスで浮いた存在で、いじめられている。

 性格…いたって温厚。
 小さい事でオタオタするが、大きい事になるととことん鈍い。
 恋愛には奥手で、恥ずかしがりや。



 池沢 巧一 (16)
 
 喫茶<ファンタジー>の一人息子。
 マジックが好きで、誰もかなわない。
 花里学園 高等部 2年 C組。
 クラスで浮いた存在。だが本人は平然としている。

 性格…優しい。 心配性。
 芯が真っすぐで、強い意思を持っている。
 恋愛には奥手。 やると決めたらとことんやる。

3:麗香:2012/08/12(日) 21:02 ID:bAY

上のは私です。すいません…

4:麗香:2012/08/19(日) 20:47 ID:bAY


#1  ある春の日。

 私、旗本由利は学校の門の前にいた。
さっきから心臓がドクドクいってる。
(うぅ…… 何か緊張してきた。)
私は小さい頃から体が弱くて、なるべく日の光には当たらないように、って言われてた。
だから夏でも長袖の服だったり、フードをかぶったり。
 かなり休みがちで、数えるほどしか学校に行ってない。
(だからかな―… いじめられるようになったのは。)
でも、お父さんの都合で引っ越す事になった。

 ゛花園学園

ここが私の新しい物語の原点。


「あの、どうしましたか?」
 ボケーっとしてたら、後ろから声を掛けられた。
後ろを向くと、男の人がいた。
「え、あ、あの……」
私、男の人が苦手なんだよなぁ……
しどろもどろの私。

―ポンッ

「…え?」
彼の手には、一輪の薔薇。
「あげる。」
へ? っていうか、どうして…?
「僕、マジックなら誰にも負けないから。」
……ふふっ。
なんか不思議、心が落ち着いた気がする。



           ☆


「は、はじめまして…旗本 由利です……」
私は目の前に立っている彼にペコリ、と頭を下げた。
「はじめまして。 僕は池澤 巧一です。 よろしくね、由利さん。」
そう言ってニコッと微笑む巧一さん。

私の心臓が、『ドキッ』っと言った。

「由利さん、転校生だったんですね。
 道理で見かけない顔だったわけだ。」
「う、うん……。」
教室が近付いてきた。
それと同時進行で、私の心臓もうるさくなる。

5:麗香:2012/08/25(土) 11:18 ID:bAY


……。
普通はさ、職員室だよね、転校生がまず行く場所って。
なんて言ったら、巧一君は。
「あぁぁっ!! そうだったぁ!」
あぁ、やっぱりそうか。
慌てて職員室へ。 先生を探すのにかなり時間がかかった。
巧一君は教室へ。 まぁ、そりゃそうなんだけど。

「転校生を紹介するぞー。」
勝手にしといてください。
「さ、自己紹介を。」
……先生がしてくれれば楽なんだけど。
「…旗本 由利です。 ………よろしくお願いします。」
教室をぐるっと見回すと、見事に知らない人ばかり。
また―…
「じゃ、旗本。 江崎の隣に座ってくれ。」
先生が私の思考タイムを遮る。


          ☆


「旗本さん、ちょっといいかしら。」
…誰?
放課後。
授業が終わって、部活などなどに行く人たちが教室を出て行った。
「今日は予定があるんで、失礼します。」
そう言ってその人の横を通り過ぎたら、ボソッと聞こえた。

「ターゲットは、あいつ。 明日から決行よ。」

あぁ… またいじめられるのか。
前の学校でもいじめられてた。
別にどうでもよかったんだけど。
なんて思ってたら、ドアが目の前でガラッと開いた。

―ビクッ!

「あ、由利さん! 良かった。まだいた…」
あ、この声。 覚えてる。
顔を上げると、目の前に巧一さんがいた。
「わぁっ!」
巧一さんがいるとは分かってたんだけど…
まさかこんなに近かったとは……
「由利さん! 今日はあいてる?」
私の様子に全然気付いてない……。 もしかして鈍い?
「え、えっと… あいてますけど…… あの…」
やっぱりしどろもどろになる。
巧一さんは相変わらずニコニコしてる。

―ポンッ

「…え?」
彼の手には、一通の手紙。
「よければ、僕の家のご飯。…来てくれないかな?」
その手紙を見ると、【招待状】ってあった。
「へ、え、あ、あの…」
言葉が出てこない。 いろんな意味でびっくりだから。
「やっぱり、駄目…?」
しゅん、と俯く彼。
「いいですよ。」
私の言葉に、巧一さんは一瞬で立ち直った。

6:麗香:2012/09/01(土) 21:45 ID:bAY


家に帰って、準備をする。
お母さんは、仕事。
お父さんは亡くなった。 病気で。
だから、家には今私だけ。

白いワンピースに着替える。
…うーん、どうだろ…?
その後は、いろいろと付け足してりしながら、やっと準備完了。
ドアを開ける。

「ごめんなさい… 遅くなりました。」
巧一さんは、ニコッ、と微笑んだ。
「いいよ。 それじゃ、行こうか。」
そう言って、歩き出した。



         ☆



カラン…
ドアを開けると、ベルが鳴った。
くるり、と巧一さんが振り返る。
指をパチン、と鳴らすと、一斉に中の電気がついた。

「わぁっ…!」

思わず歓声を上げた。
そこは、なんだか懐かしいような感じがした。
気付くと、頭の上に小さなティアラが乗っかっていた。
思わず微笑んでしまう。

「…ありがとう。」

心の中でそっと呟いた。
巧一さんは、奥に向かって呼びかけた。
「兄さーん! 来たよ、お客さん。」


私のその出会いは、今後、私の人生を狂わせる事になる。

7:麗香:2012/09/09(日) 15:49 ID:bAY


奥でドタン、と音がする。


―ドタドタドタッ
ものすごい足音がした。
奥から出てきたのは、若い男の人。

明るい茶髪。
高い身長。
綺麗な瞳。
真っ白な歯。


……ものすごい美形。
私は興味ないんだけど。
「はじめまして! 巧一の兄の修二です!
 親が再婚してね。だから名前逆なんだよ。」

そう言ってニッコリ、と笑う。
うわぁ―…
この人は苦手だ。
私の中で修二さんは“苦手な人”に入った。


書き込む 最新10 サイトマップ