自殺島

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1:梨依:2012/08/19(日) 20:27 ID:FDY

タイトルはこんなですが、グロくはありませんっ
まあ、よろしくお願いします⭐

2:梨依:2012/08/19(日) 20:31 ID:FDY

真夜中に激しく道路に叩きつけられていた雨雲も消え、代わりに残った水たまりが、朝日にキラキラと反射している。
幻想的な風景を、無心でただボオっと見つめている少女。
彼女の名前は堀谷 美桜。
美桜の心は、美しい桜も、生きるという感覚も無かった。

3:梨依:2012/08/19(日) 20:37 ID:FDY

彼女がこんな風になったのは、理由があった。
それは、いじめられていたからーーー

美桜はクラスでも委員長に立候補したり、体育大会ではリーダーを務めたりと、活発で明るい存在だった。
しかし、クラスで1番絶対的位置にいる女子グループの、薫・真希・美希・詩穂・千華がその性格を気に入らなかったようだ。
美桜はたちまちいじめの標的となった。
前々から、クラスにはいじめがあった。
正義感の強い美桜は、もちろんそれを仲裁しようと試みた。
すると、女子グループの美希が、いじめられていた栞に言ったのだ。
「美桜とアンタ、どっちが大切?」

4:苺:2012/08/20(月) 11:18 ID:wRQ

初めまして!
>>2の世界観が美しすぎて
目に留まってしまいました。
これからも来ようと思います。
頑張ってください!

5:梨依:2012/08/20(月) 13:02 ID:FDY

苺さん>>ありがとうございます^^●
嬉しいです! 更新頑張りますっ

「私はーーー」
栞は、ぎゅっと自分の手を握った。

今朝はしとしとと雨が降っていた。
黒い雲からは稲妻と雨が交互に降り続いている。
洪水でもしなきゃいいけど……。
そのときだった。「おはよう、美桜」
「お、おはよう」
普段話しかけられることの無い女子たちがいきなり挨拶をしてきたのだ。
通学路とはいえ、雨が降る今日は親に送ってもらう生徒が多く、静まり返っていた。
「こんな日も歩くんだ。凄いね」
「ううん。薫さん達も」
「薫、でいいよ」
可愛らしく微笑むショートカットの少女、薫。
後ろでは美希や真希、千華がにこにこしていた。

6:梨依:2012/08/20(月) 13:12 ID:FDY

「へえ、朝連なんだ」
「うん。大変だけど、楽しいよ」
緊張も解け、自分なりには楽しく会話をしているつもりだった。
真希と美希は、双子だと言うこと。
バレーボール部に所属する自分を称えること。
詩穂は体が弱く、しょっちゅう入退院を繰り返していること。
薫はいろいろなことを話してくれた。
徒歩10分ほどで駅に着き、そこから30分かけて学校へ行く。
その間、今まで時間を持て余していたにも関わらず、こうして友人と会話できることが嬉しかった。
「初めて。こんなに友達と話せたなんて」
美桜は嬉し涙を抑えながらぽつりと言った。

7:梨依:2012/08/20(月) 13:29 ID:FDY

「友達? 私たちと貴方が?」
「え、違うの……?」
馬鹿にしたような、驚いたような。
そんな顔で美桜を見た。
思わず、縋るような目を向けてしまう。
「キャハ! なあに冗談言ってるのお?」
千華が楽しげに嘲笑った。
その瞬間、美桜の目からは1粒の涙が零れた。

8:梨依:2012/08/20(月) 13:37 ID:FDY

見ると、薫も千華も美希も真希も笑っていた。
電車の乗客は、こちらに気がつかないフリなのか、ただこの後どうなるのかを見たいだけなのか、何も言わない。
代わりに、ひそひそとした声が耳に入る。
「泣くんだあ〜。クラスで優等生ぶってるくせに。うちらはアンタみたいなのが大っキライなんだよ!」
真希と美希が、打ち合わせでもしたかのように同時に言った。
電車が止まるまでの15分間ほど、罵倒をされ続けた。
電車のドアが開かない限り、この地獄から逃れられない。
もし逃げようものなら、クラスではもういじめの対象として決定してしまう。
美桜は、耐えようと思った。
必死に自分のことじゃない、自分じゃないと自分自身に言い聞かせる。
しかし、もう心はズサズサに引き裂かれているようだった。
周りの乗客に縋るような目を向けるが、誰1人やめろとは叫ばない。
初めて、人間に絶望した。

9:梨依:2012/08/20(月) 21:47 ID:FDY

先程、Googleで自殺島と検索したら、同じタイトルのお話がありました。
パクったつもりはないのですが、出来るだけそちらに似せないようにします。
↓下から本編です↓

「さあ、もうすぐ電車が止まるけど」
期待するように、薫が言った。
その言葉に、美桜はどきりとする。
「逃げるかなあ? 逃げるかなあ?」
美希と真希が、交互に言い始める。
その顔は、全く笑っていなくって。
ーーー怖い。
そんな衝動に駆られた美桜は、アタフタと周りを見回す。
『まもなくぅ電車が止まりま〜す。ドアにお気をつけて……』
その声が聞こえた瞬間、美桜はドアへ駆け出した。
「………フフフ」
薫たちの、小さな笑い声が、脳裏に張り付いた。

10:梨依:2012/08/22(水) 22:34 ID:Zas

美桜は、走った。
無我夢中で。
通勤・通学ラッシュの道はちても混雑していたけど、いちいち人をよけてなんていられない。
どけどけ、私はお前たちなんかよりずっと大変な目にあっているんだ。
何だこの子はと蔑みの目を向けられても。
何かあったのかしらと心配そうに見つめられても。
とにかく走って、逃げたかった。
後ろから、ニタニタと笑った薫たちが追いかけてくるような錯覚が美桜に張り付いている。
逃げても逃げても追いかけられているようで、吐き気もした。
無我夢中で走ると、何時の間にか駅をすぎていた。
学校にはもう行けない。
私はもういじめの対象になってしまったから。
どうしよう。
家に戻ろうか。
いや、教育に厳しい母親だから、いじめなんかで学校に行かず、勉強を疎かにすれば行き場所も無くなってしまうかもしれない。
ああ、私には自由がないのか。


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