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1:そよかぜ ◆Ujv6:2012/09/01(土) 12:46 ID:S0o

貴方は、一人のために何ができますか?
貴方は、一人のために…


どーも!最近涙もろくなったそよかぜです!
歴史っていいですよね…
ザ・今夜はヒストリーで泣きました。
あと犬でも←

こんなバカが書いてる小説を見てくださると嬉しいです!
でも見てくれる人などいないわけで

2:彼方:2012/09/01(土) 12:51 ID:Bns

そよかぜさん、頑張って下さい!
たまに見に来ていいですか?

3:Cosmos:2012/09/01(土) 12:56 ID:jtk

小説って、どうやって自分で書くんですか?

4:そよかぜ ◆Ujv6:2012/09/01(土) 14:17 ID:S0o

雲ひとつない、綺麗な夜空。
夜空に散りばめられた月、星が輝く。
そんな夜空の下で

「待てぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!」

一人、何故か追いかけられている少年がいる。

それがオレ。
霜延琉一(しものべりゅういち)。

運動音痴でとりえは勉強ぐらいの中2だ。

こんな普通でどこにでもいるようなオレがどうして追いかけられるのだろうか。

というか、相手はめちゃくちゃ足が速い。

自転車でなければ確実に一瞬で捕らえられていただろう。

汗だくになって自転車をこいでいる中、助けを呼びたいけれど、今は夜中。

助けを呼べるわけない…。

「いつまでついてくるんだよ、アイツ」

後ろを向いたのがいけなかった。

前を向いた時に、目に写ったのは

「うわぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

電柱。

ドカッ

電柱にぶつかったのは言うまでもない。

「いってぇ…」

今の衝撃で、自転車から転落しておもいっきり地面に落ちて体を打った。

後ろに影を感じた。

「捕まえた」

ヤバイ。
非常にヤバイ。

誰か、助けて…

殴られる!そう思ったオレは目をつぶった。

ドゴッ

鈍い音が響いた。

だけど、オレは無傷だった。

おそるおそる目をあけてみると…

オレを追いかけていたやつが倒れていた。

変わりに、少女が立っていた。

夜空に映える白い。青い瞳。

その少女に見とれていた。

だけど、何故か眠気が襲う。

夜中だからか…

「…」

少女が何か言った気がしたが、その時にはもう意識がなかった。

5:そよかぜ ◆Ujv6:2012/09/01(土) 14:20 ID:S0o

ありがとうございます!
全然見ていいですよ!というか、こんなオレの作品を見てくれるなんて…
>彼方さん

6:そよかぜ ◆Ujv6:2012/09/01(土) 14:29 ID:S0o

小説版の一番下に、新規スレッド作成と書いてあるところがあるので、そこで作れますよ。
>Cosmosさん

7:けいおん:2012/09/01(土) 14:45 ID:xxY

そよかぜぃっっ!(#^.^#)
うちだよ、うち! ←(うちうち詐欺w

悪ネコ・・って覚えてます?(涙)
ま、いいや。
続き、頑張れっ!

8:そよかぜ ◆Ujv6:2012/09/01(土) 14:55 ID:S0o

覚えてるよ〜
続き頑張るね

9:クロス ◆gfIA:2012/09/01(土) 14:58 ID:95g

効果音をいれずに音を表現してみたら?

殴られたような鈍い音がした
衝撃がくるのが遅いのか痛みはない
恐る恐る・・・・

みたいな?

10:そよかぜ ◆Ujv6:2012/09/01(土) 15:01 ID:S0o

おお!
確かにそれっぽい!

11:クロス ◆gfIA:2012/09/01(土) 15:05 ID:95g

適当な効果音は台無しにするだけだよ
オレの考えだけどね

12:そよかぜ ◆Ujv6:2012/09/01(土) 15:07 ID:S0o

なるほど…

13:クロス ◆gfIA:2012/09/01(土) 15:12 ID:95g

細かくその場を表現してみるのはどう?

たった数秒のことを例えば殴られたシーンをどこまで長くできるかって挑戦してみたら?

14:そよかぜ ◆Ujv6:2012/09/01(土) 15:19 ID:S0o

おおー

15:クロス ◆gfIA:2012/09/01(土) 15:20 ID:95g

やってみそ

16:そよかぜ ◆Ujv6:2012/09/01(土) 15:22 ID:S0o

2話からそう書こう

17:クロス ◆gfIA:2012/09/01(土) 15:24 ID:95g

がんば

18:そよかぜ ◆Ujv6:2012/09/01(土) 17:28 ID:S0o

目が覚めた時には、自分の部屋にいた。

いつ、部屋に帰ったのだろうか。
昨日の出来事は夢だったのか…

それとも、本当にあったのか…

そんなことが頭をよぎる。

「朝よ、起きなさーい!」

母さんの能天気な声が聞こえる。

「はいはい」

素っ気ない返事をした。

窓が開いているのか、入ってきた風でカーテンが揺れる。

机の上にのっている宿題が風に揺られて音を立てる。
そして、自転車のカギが置いてあった。

いつもなら机の中に閉まっておくはずなのに…

不意にあの少女の姿がうかぶ。

その事を打ち消すように、部屋のドアを開ける。

階段を下りてリビングへ向かう。

もう朝食はできているのか、トーストと母さんお手製の卵スープの匂いがする。

欠伸をしながらリビングのドアを開けた。

ここまではいつも通りだった。

19:そよかぜ ◆Ujv6:2012/09/01(土) 19:09 ID:S0o

朝食を食べ終わった後、一旦部屋に戻った。

今日は土曜、学校はない。
でも、部活がある人は学校に行かなければいけない。

オレは部活をやってない。
それはめんどくさいから。

まぁ、やるだけ無駄ってこと。

カーテンを開けた。

眩しいくらいに青い空。

「この色って…」

あの少女の瞳の色にそっくりだった。

その時、何を思ったのか、急いで着替えて家を出た。

そして、昨日の場所へと向かう。

走ってる中、所々意識がなくなっていた。

着いた頃には、もう体力の限界だった。

辺りを歩いてる人はたくさんいる。

でも、あの少女はいない。

「やっぱり…気のせいだった…のか」

そう呟き、もう一度空を見た。

20:クロス:2012/09/02(日) 00:07 ID:m-VIo

たまに書くとき気を付けてることなんだけど
文の最後に連続で同じ字にしないほうがいいかも
個人的なことだけどね

21:そよかぜ ◆Ujv6:2012/09/09(日) 10:32 ID:S0o

なんだかんだで、家に帰れたのは夕方だった。

あの少女を探したけど、どこにもいない。

(やっぱり、夢だったのか…)

それにしても、昨日の場所に妙に人がいたなぁ。

なんてことを考えながら、家に入った。

「ただいま…」

「あ、お帰り〜」

母さんが台所で野菜を洗いながら返してきた。

「今日は琉一の好きな肉じゃがよ」

と、母さんが微笑みを浮かべながら言う。

「ふーん…」

素っ気ない返事をしながら、テレビをつけた。

アニメじゃなくてニュースだったから、チャンネルを変えようとした。

「昨夜、○○町△△市の◇◇辺りで男性が死んでいるとの通報がありました。」


あれ?ここって…

「ここ、琉一が塾で通る道じゃない。これから気を付けなさいよ」

そうだ、ここだ。



昨日、あの少女と出会ったのは。

「なお、この男性は行方不明になっていた田中山男さんだということがわかっています。」

「最近多いですよね、行方不明になった人が殺されてるの。」

「そうですよね、しかも共通点として、腕には番号が刻まれてあるんですよ」



共通点…

そういえば、昨日の少女の腕にも…

[No.01]



もしもこの事件を知らなかったら、こんなことにはならなかっただろう。




<あとがき>
ちょっとスランプ入ってた。
田中山男って名前適当だよ。
なんかごめんなさい

22:りっこ:2012/09/15(土) 08:46 ID:XCo

審査結果>


とても面白い内容なのですが、アドバイス点があります。


まず、一話。何故追いかけられているかがイマイチ分かりません。

後で書くのであれば良いのですが、それをナゾのままにしておくと、何があって、追いかけられて、あの少女が現れたのか…

と、言うのが把握できません。

そういう書き方ならば良いのですが…

その他の情景描写などは凄く分かりやすく書かれていて良いと思います。



以上です。

ご依頼ありがとうございました。

23:そよかぜ ◆Ujv6:2012/09/15(土) 09:26 ID:S0o

アドバイスありがとうございます。

一話のことは少し後の方に書きますので、今はまだ謎ということにしております。

>>22

24:そよかぜ ◆Ujv6:2012/09/15(土) 09:59 ID:S0o

「そうだ琉一。ご飯食べ終わったらお風呂入っちゃいなさい」

サラダにドレッシングをかけながら言う母さん。

「ん」

口の中に肉じゃがが入っていて、こんな返事しか出来ない。

「わかった?」

てか、母さんいい加減手元を見ないと…

「Σってアアッ!」

ほーら手元を見ないから…

「ド、ドレッシングが溢れたアアアアアア!ふ、布巾。布巾!」

慌てまくってる…

やっぱり母さんだ。

「ちょっと!琉一も手伝いなさいよ!」

「ご馳走様でした」

そう言って逃げた。

「もう!」と少し怒ってるような声も聞こえたが、気にしない。

そのまま風呂の道具を取りに部屋に行った。

25:そよかぜ ◆Ujv6:2012/09/18(火) 16:34 ID:S0o

何処からか、コッコッと誰かの歩く音が聞こえる。

靴はハイヒールだろうか、それとも他の何かなのか。

薄暗い廊下を脇目も気にせずにひたすら歩いている。

一瞬、月の光で照らされた廊下。

どうやら歩いているのは少女のようだ。

輝く銀髪。
快晴の澄んだ青色の目。

そして、白いワンピースに黒いレースのタイツをはいている。
靴はハイヒールだった。


「…もう少し」

目線の先には、1つのドア。

あと10mぐらいでたどり着けるだろうか。


『愛称番号ヲ、ドウゾ』

ロボットらしき声が聞こえる。

「暗号を入力して…」

1〜9までの数字が並ぶ暗号キー。

それを慣れた手付きで打っていく。

「………と、これでよし」

暗号キーが光る。

『愛称番号、確認シマシタ。ドアヲ、開きマス』

ドアが開くと向こう側には、独り、男が椅子に座っていた。

26:そよかぜ ◆Ujv6:2012/09/23(日) 13:28 ID:S0o

少女はヒールを鳴らし、その男に近づいていった。

男といっても高校生ぐらいだろうか?

そして、椅子の一歩出前に立つと、男を見つめる。

「ふふ、来たね」

で、あれは終わった?

声変わり前の少し高いような声で男は少女に問いかけた。

「はい、依頼されていたNo.42の排除は終わりました」

覚めたような声で返す。

男はそれを聞き、ただ頷くと後ろの方にあるコンピューターに目を向けた。

「アイツもアイツだよね。裏切ったのは自分の癖に、自分が助かるためにあんなことまでしてさ」

それが人間の醜いところです。と少女がポツリと呟く。

「最後は失敗に終わったけどね」

喋りながらも器用にコンピューターを動かしていく。

「あの少年のせいですか?」

「まぁ、そうだね」

次の瞬間、部屋中のコンピューターが起動した。

映っているのは、あの日の映像。

「この少年…」

映像に映った琉一をまじまじと見て、

「実に興味深い」

口元を歪ませて笑った。

「まぁ、すぐに仲間になるだろうからね」

チラッと少女の方を見る。

「この少年の大切なものを使って、新No.03を保護してきてくれ。スズ」

今度は画面に琉一の母さんの画像が映る。

「これは依頼だ」

「…かしこまりました、マスター」

深々と礼をして、スズと呼ばれた少女は部屋を出た。

「ふふ…霜延琉一、会えるのを楽しみにしてるよ」

27:そよかぜ ◆Ujv6:2012/09/23(日) 21:43 ID:S0o

「さぁ、今日は買い物よ!買いまくるわよ!」

母さんが朝からハイテンションなのには訳がある。

昨日のテレビが原因だ。

『○○デパートに、あの大人気俳優の野口賢(のぐちまさる)さんが来店するようです』

このおかげでデパートにいくはめになった。

「琉一、サインの用意はしたの?」

オレはその俳優のファンじゃないって…

というか駅で騒ぐなよ、恥ずかしい…

『まもなく○○行きの電車が到着します。白線の内側でお待ち下さい』

放送が鳴る。

どっと人が押し寄せてくる。

あの俳優の影響なのか!!
そんなにスゴいのか!?

なぜこんなことを気にしていたのだろうか

「なぁ、野口賢ってそんなにスゴい俳優なのか?母さ…」

今気づいたけど、母さんがいない。

いつの間にはぐれたんだ。

母さん方向音痴だから…

すると、

「キャアアアアアアアア!!」

突然の悲鳴。

何事かと思い、悲鳴のする方へと近づく。

そこには…

「!?」

どうしてだろうか。

いくらバカでも、いくら子供っぽくても、いくら…いくら…

いくら何でもこんな…

目の前にあるのは、血まみれの母さん。


誰かに押されて電車にぶつかったんだろうか…

28:そよかぜ ◆Ujv6:2012/09/24(月) 17:37 ID:S0o

手術中

そう書かれたランプが光る。

もう3時間は立っただろうか。

ずっと椅子に座って考えていた。

どうして母さんはああなってしまったんだろうか。

どうして今母さんが病院(ここ)にいるのだろうか。

どうして涙がでないんだろうか。

やっぱり、突然のことだったからか。

身を持って実感した。

『あぁ、ヒトってこんなにも壊れやすいんだな』

ちょっと前まで笑ってたのに。

ちょっと前まで傍にいたのに…



あの時誓ったはずなのに。

もう、誰も死なせないと。

なのに…なのに…

オレは何故人に危害を与えることしか出来ないんだろう。

父さんもオレを庇って死んだ。

じいちゃんもばあちゃんも。

もし母さんが助からなかったら…

今度こそ一人になる。

29:そよかぜ ◆Ujv6:2012/09/24(月) 21:02 ID:S0o

外は生憎の雨。

でもオレには丁度いいくらいだ。




〜1時間前〜

手術室のランプが消えた。

中からは先生が出てくる。

「先生、母さんは…」

母さんはどうなったんだろうか。
手術は成功したのか、失敗か。

オレは先生の答えを待った。

「大丈夫、手術は成功しましたよ。ただ…」

手術は成功したんだ…。

でも、[ただ]って何かあるのか。

「ただ、意識が戻るかどうかは…」

え…

「それは…それはどういうことですか!?手術は成功したんですよね、なら…」

ハッと気がつくと、母さんが手術室から出てきた。

静かに目を閉じている。

指1つ動く様子はない。

「手は尽くしたんですが…」

先生が「すいません」と申し訳なさそうに言う。

そのあとすぐに母さんは病室に運ばれた。

オレは、この現実を受け入れたくなかったのか、早くここを出たかった。

先生から話を聞かされ、やっと家に帰れる。

そう思った矢先。

「貴方も大変ね」

病室を出るとすぐに少女に声をかけられた。

何処か見覚えのある少女だ。

「貴方にいい話があるの。聞いて損はないわよ」

「どう、聞いてみない?」としつこく言う。

でも、それほど良い話なのだろうか…

オレは黙って頷いた。

「簡単に言うと、大切な人を取り戻せる方法よ」

大切な…人…

それって、母さんは目を覚ますってことなのか?

それなら…

「それはどんな方法なんだ…?」

少女はオレが聞き返すことを分かっていたかのような表情をする。

「じゃあ、着いてきて」




オレは少女の言われるがまま、着いていった。

「貴方は、ある組織に入ってもらうわ」

「それで母さんが救われるなら…」

「…」

少女が何か言った気がするけど、雨音で聞こえなかった。

「さぁ、もうすぐ着くわよ」

その途端、少女は目を大きく見開いた。

そうだ、思い出した。

あの空色の目は、あの時の少女の目だ。


そんな二人の様子を見つめる少年が一人。

「僕は雨の日が一番好きだな…君への愛が流れていく気がしてさ。心が溢れそうなほど愛してるよ…スズ」

30:彼方:2012/09/24(月) 21:14 ID:Bns

やばっ、面白い…!
>>29の最後の所の台詞に
キュンてキタアアアアア!!!

脳内ではスズちゃんが可愛すぎる←

31:ちゃっぴー ◆9s0k:2012/09/24(月) 21:17 ID:lcg

とても面白いです!
彼方と同じくスズちゃんかわゆす
です♪

32:そよかぜ ◆Ujv6:2012/09/24(月) 22:45 ID:S0o

「着いたわ。さぁここよ」

少女に連れて来られたのは、未来都市を思わせる、云わば秘密基地のような場所。

蛍光色のライトが眩しい。

透明なエレベーターまである。

全てがオレにとって新鮮だった。

「クスッ面白いわね、貴方…」

そういえばコイツいたんだったな…

今まではしゃいでた自分が少し恥ずかしくなった。

「あ、そうだ。自己紹介がまだだったわね」

私は空音鈴(そらねすず)。コードネームはスズよ。

と、手短に話してくれた。

わざわざコードネームまで…

というかなんでコードネームがいるんだろうか。

「さ、マスターのところへ行くわよ」

空音に手を引っ張られる。

女でもこんなに力が強いんだ…

透明な硝子のエレベーター。
その出前に来たときに、一人の少年が現れた。

「僕おいてどこいくの?スズ」

綺麗に整った茶髪。赤い瞳の少年がエレベーターに横入りしてきた。

スズと読んでいるからきっと知り合いなんだろうか。

そいつはオレの存在に気付いたようで、「コイツ誰?」とオレの顔をまじまじと見てくる。

「ああ、新入りよ。変な真似はしないでね」

呆れ顔で空音が言う。

少年は「ならいいや」と呟くとエレベーターのボタンを押した。

「どうせマスターに会いに行くんだろ?なら一緒に行ってやるよ。…僕以外の人と二人きりなんて…」

どうやら手伝ってくれるのか?

言葉の最後の方は聞こえなかったが。

悪いやつじゃなさそうだな。

「タツ、コイツは霜延琉一。お前も自己紹介しなよ」

空音が勝手にオレの名前を出す。

仕方ないなぁ…と呟くと、少年はオレの方を見た。

「僕は仁川龍(にかわたつ)コードネームはタツだ」

仁川龍か…

「そろそろ着くよ」

空音が言う。

「はいはい」

オレは母さんとのやり取りの時と同じように素っ気ない返事をする。

するとエレベーターが止まった。

そのマスターとやらのいるところに着いたのだろう。

「じゃあ、ありがとね。タツ」

琉一は行くよと、また手を引いてくる。

「あ、そうだ。琉一くん」

突然仁川に呼ばれる。

「スズに手を出したら…殺すよ」

耳元でそっと囁かれた。

さっき話していた声とは違い、低く、恐怖を感じさせる声だった。




「スズはこれまでも、これからも永遠に僕のもの…誰にも渡さないし、汚させないよ…」

33:ちゃっぴー ◆9s0k:2012/09/25(火) 13:33 ID:lcg

龍君出てきたー!!

34:そよかぜ ◆Ujv6:2012/09/25(火) 16:47 ID:S0o

「なぁ、まだ着かないのか?」

もう5分は歩いただろうか。

でも一行に目的地が見えてこない。

「こんなんでぐだぐだ言ってんじゃないわよ」

空音が冷たく吐き捨てる。

運動音痴に体力があると思うか?

くそ…運動音痴に産んだ母さんを恨めたいぜ…って、母さんを助けるためにここに来たんだ。

こんなところで弱音はいてたまるか。

気合いを入れるために、小さくガッツポーズをした。

「…何やってるのよあんた」

バカ?と言われるが、もう慣れた。

いつも言われるしな。

「まぁいいや、もう着くわよ」

空音の言った通り、目の前あるのは何かの扉。

「少しあっち向いてて」と指示される。

本当にコイツの言われるがままだな…

ピピピと、何かの音が聞こえる。

「開いたわ。さぁ入って」

空音が手招きをする。

中には、一人の…男?

「連れて参りました、マスター」

するとマスターと呼ばれた男はオレに視線を向ける。

「会えるのを楽しみにしてたよ、霜延琉一…」

何でオレの名前を知っているんだろうか。

「じゃあ、君には事情を説明しないとね。組織スバルの」

35:そよかぜ ◆Ujv6:2012/09/25(火) 17:29 ID:S0o

組織…スバル?

聞いたことのない名前だ。

「ではマスター。私はここで」

空音は一礼をして部屋から出ていった。

「組織スバルってのはね、簡単に言うと大切な人のために作られた組織だよ。ここには大切な人を無くした人達が集まってるんだ。どんな手を使ってでも助けるためにね」

どんな手を使ってでも…

「でも、ここに来たからにはその人の元に帰れないけどね」

「それって、助ける意味がないじゃないか!!」

男は一瞬うつ向くと、「それくらいの覚悟がないと出来ないんだよ」と呟いた。

覚悟か…
その覚悟がオレにはあるのか。


でも、ここでオレが諦めたら…

「で、どうする?」

諦めれば、母さんは助からない…

ならば

「やるよ。母さんが助かるなら、どんなことでもね」

男は分かっていたかのような顔をして話を進める。

「そういうだろうと思ったよ。今日から君は僕らの仲間だ。コードネームはそう、琉一のりゅうからとってリュー」

コードネームなんているのか分からないけど、これも母さんのためだ。

「それと、僕はマスターこと植原未来(うえはらみらい)ヨロシクね」






「ねぇスズ。今回こそあんなことが無いように…ね?」

昔のことを思い出すように遠くを見つめる。

「龍、お前がいつも勝手にやっていることだろ」

そっか…と龍が頷く。

「僕はスズを愛している。勿論スズも僕を愛してる…よね?」

36:そよかぜ ◆Ujv6:2012/09/26(水) 20:02 ID:S0o

まぁ、マスターの話で大体のことは分かった。

簡単に言うと、大切なものを無くした人をマスターがここに集めてるらしい。
人の選び方は適当らしい。
抽選的なものだ。

その中で選ばれたオレはラッキーなのか…

とりあえず話は終わったから、部屋を出よう。

扉に近づき、開いたを確認すると、一礼して部屋を出た。

「ずいぶんと遅かったね」

スズが扉で待っていた。

マスターが「スズに君の部屋の案内を頼んでおいたよ」と言っていたからか。

聞いたところによると、オレの元いた部屋とは何一つ変わらないようにできているらしい。

そんなことあるわけないな。



「着いたわよ」

勝手に扉を開けるスズ。


…本当に同じだった。

「ええええええ!!何で全く同じ!?」

「ああ、それはな…」

マスターが環境と言うか、ここが普通とは違う建物が多いから、少しでも自分に近い環境のものを取り入れるために。ってさ

うーん…よく分からん。

でも、スゴイってことは分かる。

マスターってやっぱりスゴイのか…

「そうだ、お前まだNo.もらってないよな?」

と、右腕にあるNo.01を見せてくるスズ。

このNo.は、大切なもののレベルで決まるらしい。

100が一番低くて、01一番高いらしい。

オレはNo.何を貰えるんだろうか?

37:ちゃっぴー ◆9s0k:2012/09/26(水) 20:11 ID:lcg

何番もらえるか気になります!

38:そよかぜ ◆Ujv6:2012/09/26(水) 21:20 ID:S0o

「じゃあ、No,を貰った奴等のところへ行くか」

そう言って部屋を出るスズ。

いい忘れてたけど、ここではコードネームか名前で呼べってマスターが…

「ここよ、琉一。ここがNo.60の山田さんの部屋よ」

大切なものは、足元にいた蟻の命。

ってオイイイイイイイ!!

「しょーもな!!そんなんで良いのかよ!」

他には

No,99の大口さん。
落ち葉を踏んでしまった。

No.33の續島さん。
鉛筆の芯を折ってしまった。

No.45の日大くん。
ドMだった。

No,53の五味さん。
好きな人がいなかった。


途中大切とか関係ないだろ!!

何だよ、このマスター…

「で、龍だけどね…」

表情を一変させるスズ。



No,02の龍。

自分だけを愛してくれる人がいなくなった。


愛してくれる人…?

「無くしたのよ、自分でね。好きだった人が浮気してて…」

スズが一言言おうとすると…

「それで…モガッ」

「はい、ストップ」

龍に口を塞がれる。

言ってはいけないことなのか…

39:そよかぜ ◆Ujv6:2012/09/27(木) 21:51 ID:S0o

「スズ。いずれ分かるだろうから、今は…ね」

そう言うと、スズの口を塞いでいた手を外す。

咳をしながら荒々しく息をするスズ。

流石にオレも心配になり、「大…丈夫か?」と、声をかけた。

スズは黙って頷くだけ。

タツを睨みながら。

「じゃあ、No.10〜No,4までの人を紹介しようか…」

No,10〜No,4か…

大切なもののレベルが高いな。

「それなら僕も手伝うよ」と、タツが割り込んでくる。

(こんなやつと二人きりになんかさせない。スズは、僕のもの…)

まぁいいか、手伝ってくれるなら。

簡単に言うと

No,10、日野藍(ひのあい)
コードネーム アイ
美容院AIの店長。
大切な店と仲間を火事で無くす。

No,9、永沢ルイ(ながさわ)
コードネーム ルイ
フランス人の父と日本人の母から生まれたハーフ。だが、虐待を受けていた。
大切な親友を父と母に亡くされる。

No,8、文月幸平(ふづきこうへい)
コードネーム コウ
代々斎(いつき)家の執事をしている文月家に生まれる。5代目執事。
大切な主人を亡くす。

No.7、三浦華恋(みうらかれん)
コードネーム カレン
ごく普通の中学生。
大切なペットの猫を事故で亡くす。

No,6、ミマ・カリアン
コードネーム ミマ
異国の姫の家庭教師。
大切な家庭を無くす。

No,5、夜神鈴(よがみれい)
コードネーム レイ
ある会社の社長秘書。
大切な会社を無くす。

No,4、夏樹海(なつきうみ)
コードネーム ナツ
芸能人で人気タレント。
病気で大切な声を無くす。

40:きなこ ◆H.KU:2012/09/27(木) 23:26 ID:QvQ

山田さんwwww


日大君ってまさか…(殴

41:そよかぜ ◆Ujv6:2012/09/29(土) 14:46 ID:S0o

それと、〜No,10までの人は『十狂員(とうきょういん)』と呼ばれているらしい。

大切な人を失ったんだし、そりゃ狂うよな…

その中でもNo.1のスズは、一体どんなものを失ったんだろうか。

なんて考えてると、何処からか足音が聞こえた。

「あら?噂をすれば…」

ざっと9人くらいだろうか。
そのくらい大勢(?)の人が突然現れた。


「こんにちは、スズ様。こんな時間からお目にかかれて光栄です」

始めに口を開いたのは、整った黒いスーツに白いシャツ。スーツに栄える赤いネクタイをした少年。

一言でいえば、執事。

「よぅ、スズ。そいつ新入りか?」

次に口を開いたのは、オレより少し背が低い男。

男にしては少し声が高いか…

黒い髪に吸い込まれそうな黄色の瞳。
オレがもし女だったら絶対恋してるなって思うほど美少年。

他にも、小麦色の肌に黒く長い髪。紫色の瞳の少女?

茶髪でふんわりとした髪、茶色の瞳の少女。

青色の髪に赤い瞳の冷血な女性。

など、色々といる。


「ああ、琉一に教えてなかったわね」

オレがまじまじと人を見ていると、スズが声をかけてきた。

「この執事がコウ、この色黒な人がミマ、この茶髪の人がナツ、このクールな人はレイ…」

どんどんと十狂員の人のことを説明してくる。

あとは赤毛で緑色の瞳の女性はアイ、金髪で赤い瞳の少女はルイ、こげ茶色で髪の毛先を丸めていて、瞳は髪の色と同じ少女はカレンだそうだ。

42:そよかぜ ◆Ujv6:2012/10/01(月) 13:32 ID:S0o

十狂員の説明は終わったが、あの少年のことは何も言われない。

特別な理由でもあるのだろうか。

チラッと少年の方に目をやると

「〜♪」

耳にイヤホンを付け、音楽プレイヤーを操りながら音楽を聞いている。

どうすればいいんだよ。

しばらくの沈黙。


そんな中

「あの…私、ミマ・カリアンです。よろしくお願いシマス」

おどおどと頼りない感じだけど、自己紹介をしてくれた。

それに続き

「私は文月幸平です。これからよろしくお願い致します、琉平様」

「あたしは三浦華恋♪よろしくねぇ〜」

「…夜神鈴。よろしく」

「天才美容師アイこと日野藍よ。よろしく(キラッ」

「僕は…永沢ルイ…よろしく」

執事の人も、美容師の人も、社長秘書の人もみんな自己紹介をしてくれた。

中でも永沢とかいう子、いわゆるショタなのか、とてつもなく可愛い。

オレの中にロリコンというスキルが芽生えそうだ。

って違う、違う。

何がロリコンだ。何がスキルだ。そんなものオレには必要な…

一瞬、目を疑うものが見えた。

向かい側の廊下にありえないものが…

「…スズ、何あれ小人?」

どこからかビームを出している危険な物体が廊下を歩いている。
背は90cmぐらいだろうか。
いや、遠くだから小さく見えるのか。

「あれは古くからここに住む妖怪。座敷わらしだよ。今じゃ頭だけ新しくなりやがってるけどね」

「それよりあの光線にあたると失明するよ」と呟く。

座敷わらし…か。
髪のない座敷わらしなんているか!?

まぁいいや。←

いいのかよ!?と心の中でツッコンでくる奴がいるけどほっといて。

「ああ、そうだった。忘れてた、コイツの紹介をしてなかった」

と、少年を指指す。

「コイツは一瀬カズ(いちのせ)。準狂員の一人だ」

43:そよかぜ ◆Ujv6:2012/10/01(月) 20:03 ID:S0o

準狂員…?

十狂員に続きいろんな名前があるんだな。

「No,11でコードネームはそのままカズよ」

もしかしてNo,10外の人はこう呼ばれるのではないのか…

ま、それはないか。

「で、カズの大切なものはね…」

スズが真剣な顔をする。

それと同時にみんなも真剣な顔をする。

「琉一は相川中ってサッカーの有名な中学知ってる?」

「ああ、知ってるよ。前テレビにも出てたよな」

あの試合はスゴイ迫力だった。
全国大会で惜しくも準優勝。

「カズはそこのチームのキャプテンでもあり、エースストライカーだったのよ」

へぇ…

ってええええええ!!

「まぁ、不自由は無かったんですがね…ある日こんなことが起きまして」



惜しくも優勝を逃した全国大会から一夜あけ、カズがいつも通りサッカーの部室へ行くと。

「!!?…何、やってるんだお前…」

「キャプテン!!これは…ち、違うんですっ」

目の前には、自分のよく知る部員と

「結坂中の…キャプテン?」

大会で戦ったあの結坂中のキャプテンがいた。

「た…すけ…て」

怯えているせいか震えがスゴイ。

「一体何があったんだ…」

「すいません!!キャプテン。実は…」

話によれば、コイツが結坂中のキャプテンに八百長を仕掛けたが、ドタキャンされたとのことだ。

「お前…そんなことしていいと思ってんのか…あの時『正々堂々頑張ろう』って言ったのはお前だろ。なのに…なのに…」

「本当にすいません!!オレ、サッカー部辞めます!!今までありがとうございました」

八百長をしていたのは悪いけど、反省のためにサッカー部を辞めるのはどうかと思う。

そんな時

「おい、もう練習始まってるぞ…ってなんで結坂中が…」

「そ、それは…」

コイツはサッカーセンスも良い。
将来良い選手になるだろう。

なら…

「監督、実はこないだの試合…オレ、結坂中に八百長を仕掛けてました」

「ちょっと、キャプテン…それは…」

『ここでお前を終わらせる訳にはいかない。オレが身代わりになるからさ。…頑張れよ、野崎』

そう言い残し、オレは選手生命と信頼を自らの手で失った。


「これが、カズの失ったものだ」



世の中には、こんな辛い過去をもった人もいるんだ…

オレの知っている世界は…小さすぎた。

44:小説.アドバイスします:2012/10/02(火) 17:51 ID:jtk

どうも...。アドバイス...依頼ありがとうございました。
アドバイスどころが見つからないのですが、どうすればいいでしょうか?セリフも情景描写も心情もすごくバランス良くかけています。雑談も少ないですし。一つだけ。改行が多いと思います。
以上でアドバイスを終わります。ご依頼ありがとうございました。

45:そよかぜ ◆Ujv6:2012/10/03(水) 20:06 ID:S0o

しばらくの沈黙。

そりゃあ喋れないよな、こんなの聞かされたら…

きっと今なら漫画でいう『しーん』とかいう効果音が似合いそうだ。

すると、この沈黙を打ち消す能天気な声が…

『ピンポンパンポーン♪お昼の放送…じゃなくて呼び出しをしまーす。リュー君、No,が決まったから僕の部屋に来てね〜。でもどうせ部屋分かんないだろうから誰かと一緒に来てね〜。それじゃ、待ってるよ』

最後にもう一度『ピンポンパンポーン♪』と言って放送は途切れた。

…いつでもこの人はこのテンションなんだろうか。

でもNo,が決まったって…

「良かったわね、琉一!!これで貴方も私達の仲間よ!!」

スズがいつもの倍のテンションで言う。というか叫んでる?

「それじゃあ、今すぐ行きましょ「僕が連れてくよ」

スズの声を遮るように、龍が割り込んでくる。

46:そよかぜ ◆Ujv6:2012/10/04(木) 17:27 ID:S0o

少し驚いてるスズとは対称的に、笑顔の龍。

「だってさ、スズ頼まれてる依頼あったでしょ?それ優先しなよ」

「いや、それくらい大丈夫だから」というスズの意見も無視して、龍は「さ、行こう」と前に進む。

こうされたらもう、着いていくしかない。
「おい、待てよ…」
10mくらい先に見える龍に向かって走った。




「…さて、今回の人は大丈夫でしょうかねぇ」
幸平が少し笑みをうかべながら呟く。

「さぁね♪でも結構イケメンよね…」
琉一の顔を思い浮かべ、うっとりとする華恋。

「あのお兄さん…怖い人じゃないよね?僕をいじめたりしないよね?」
と、少し涙目になり、見る人を魅了するような顔をするルイ。

そんなルイの顔を見て幸平は、服のポケットからカメラを取りだしシャッターを押す。

「Σ(・д・U|)ふぇぇ」

「私は歓迎しますヨ。新しい仲間なんて久しぶりですからネ」
人を疑うことを知らないような瞳で言うミマ。

「どちらにせよ、私達の足を引っ張ってもらいたくないです。確か母親を亡くしたんでしたっけ…」
どこか昔のことを思い出すかのように目を細め、遠くを見つめる鈴。

「母親…ね、前にもいたわね。確か…だったかしら」



なんて会話があったことを琉一は知らない。

47:そよかぜ ◆Ujv6:2012/10/05(金) 21:34 ID:S0o

マスターの部屋へと続く廊下。

そこをなんの会話もなく進む。
話したいとは思うけど、何を話せばいいのやら…

決して寂しいとは思わないけど…
いや、ウソです。本当はスゴイ寂しいです。

そんなオレの様子を見て、「…あのさ」と龍が口を開いた。

「君、やけにスズに気に入られてるよね…?僕には君がスズに特別気に入られる理由なんてないと思うんだけど…」

「…は?」
オレ、そんなにスズに気に入られてるのか?
自覚ないんだけどな…

龍はしばらくオレの顔を見て「何でだろう…」と呟く。

そりゃこっちの台詞だよ。

なんて思っているともう目の前にはマスターの部屋の扉。
の前でマスターが待っていた。

「やっほ〜、リューくん♪それじゃ、部屋に入ってね。あ、龍はここで待っててね」

早くも部屋に入ったマスターが「早く」と手招きをする。
それについていき、オレも部屋に入る。

「じゃあ、早速…」
ペタッと右腕に何かを貼られる。

チラッと右腕を見ると、そこには

「おめでとう、新No,3だよ」

No,03とかかれたシールが貼ってあった。

48:そよかぜ ◆Ujv6:2012/10/05(金) 22:39 ID:S0o

こういうのは普通、アニメとかでは何か刻印みたいに刻まれるんじゃないのか?
それをシールって…

「水に濡れても剥がれないし、肌にもいいからあんまり気にならないと思うよ」

…いや、思いっきり気にしてるんだけどね。違うことを。

「用はもう終わりだから帰っていいよ〜」

突然呼ばれて突然帰されるって…
まぁいいや。

でも、No,3って結構レベル高いよな。

そういえばスズは何をなくしたんだろう。

(今度聞いてみよう)

部屋の前で龍が待っていた。
「帰り方ぐらいは分かるだろ?」と聞かれ、「勿論」と頷いてしまった自分を恨みたい…

龍は先に行くし、道は分からないし、最悪だ。

そして側には誰もいない。
二重の苦しみ…

ジャンケンで負けてジュースを奢るはめになった時ぐらい虚しい…



結局オレが自分の部屋に着いたのは3時間後のことだった。

49:そよかぜ ◆Ujv6:2012/10/06(土) 17:21 ID:S0o

部屋についたが、体力なんて残ってるはずがない。
喉はかわいてるし、腹までなってる。

何か食べるものはないかと辺りを見回す。

確かオレの部屋には小さい冷蔵庫が置いてあったような…
なんて対して使っていなかった冷蔵庫を探す。

ところで中身は大丈夫なんだろうか。
腐ったりしてたら百円かと思って拾ったものがびんのふただった時ぐらい悲しい。

勉強机の近くにある冷蔵庫に恐る恐る近付き、中を調べる。

中には色々と入っている。どれも腐ったりはしていなく、今日買ったばかりに思える。

そっと冷蔵庫からオレンジ色の炭酸飲料を取りだし、飲み始める。

喉を潤すには丁度いいものだ。

このオレンジ色の炭酸飲料は母さんがオレ専用に作ってくれた『人参サイダー』という飲み物だ。
オレ以外好む人はいなさそうだが…

冷蔵庫の隣にはお菓子の入った棚。
その中から野菜チップを取り出す。
これも勿論人参だ。

一旦人参サイダーを置き、野菜チップの袋を開ける。

まず1つつまみ、口に放り込む。
そして人参サイダーを飲む。

叫びたくなる衝動を抑え、一言。
「…最高!!」

机に人参サイダーと野菜チップを持っていき、机の引き出しから何かを取り出す。

「あった」

取り出したのはTシャツの型が書いてある紙と鉛筆。

「…よし、書くぞ」
と、鉛筆を握り深呼吸。

目を大きく開き、Tシャツの中に文字を書いていく。
今の気持ちを一言で表していく。

「できた!!あとはこれをPCを使ってTシャツに印刷して…」

もう何回目だろうか。この作業は手慣れている。
これはオレの趣味の1つ、文字Tシャツ作り。

洋服のタンスの一番下には今まで作ったTシャツが入っている。
Tシャツに大きくかかれた文字。これがカッコいい。

お気に入りなのは「理不尽」「間座紺」「愛巣」「人参」等々…
ださいとは一切思わない傑作品。

今回のもその中に入るな。

「明日着ていこう…」
ポチッとボタンを押し、印刷を始めた。



翌日

「琉一、何それ?『人参最高』って…」
朝一番にスズに声をかけられた。
それもTシャツのことで。

「ああ、これね。自信作なんだ!!昨日作ったばかりで…」

「ださい」

50:そよかぜ ◆Ujv6:2012/10/06(土) 21:55 ID:S0o

廊下にぐすぐすっという泣き声が響く。

「スズの、バカぁ…わからず屋ぁ…ぐすっ」
こうなったのには訳がある。

数十分前のことだ。

「ださい」とスズにはっきり言われてしまったオレのTシャツ。

そんなにださいか?逆にカッコいいと思うけど。

「いや、逆にカッコいいじゃん」
と、反論してみても

「嘘つけ。ださい」
このようにださいの連発だ。

流石にオレもキレた。

「そんなださいかよ、オレの傑作品!!これでも自信作なんだよ!!」

まぁ、こう言ったら
「逆ギレなんて見苦しいわよ。ださいものはださいそうでしょ?」

なんだろう、グサッときた。
そのせいで目の前が霞む。
水の中で目を開けているような感じだ。

「…スズの、わからず屋ぁ」
そう言い残してこの場を去った。

「ちょっと、待って…」



で、今にいたる。

こんな涙でぐしょくじょの顔を誰かに見せる訳にはいかないから急いで部屋に戻る。

部屋のドアを開けようとドアノブに手をかけようとすると…

「う…ぁぁ…痛い…ぐぁぁっ…」
近くの部屋から声が聞こえる。

こんな時に自分のことを考えるなんて…

「こうしちゃいられない」
声のする部屋へと向かった。

51: ◆Ujv6:2012/10/07(日) 20:18 ID:S0o

無我夢中に隣の部屋の扉を開ける。
勿論顔面が崩壊していることなんて忘れているけど…

部屋に入ると、見覚えのある小さな体が苦しそうにうずくまっていた。

「大丈夫か!?」と駆け寄るが、返事がない。
どうやら意識を失っているようだ。

とりあえず近くのベッドに運ぶか。
でも、ここ誰の部屋だろう…?

なんて考えながらひょいっと小さな体を持ち上げた。

「…ルイ?」
そこには天使のように美しい顔があった。
けれどもその顔は苦しさにまぎれ少し恐ろしげでもあった。

「とりあえず、起きるまで待つか…」

オレには起きるまで看病するってことしか出来ないか。

少しうとうとと眠気が誘う。
そんな時

「…なさい…ごめんなさいぃぃ…僕、いい子にするから…」

突然聞こえてきた泣き言。
ルイの目からは微かに涙がこぼれ落ちる。

「う…ぁぁ、やめて…お願い…」
その声はとても苦しそうで、聞いてるオレまでもが悲しくなってきた。

52:そよかぜ ◆Ujv6:2012/10/08(月) 10:40 ID:S0o

「…んぅ…あれ、ここは?」

あれから1時間くらいたち、やっとルイが目を覚ました。

ベッドの横の椅子に座っているオレを見て少し驚いている。

「なんか声が聞こえたからさ、その声のする部屋入ったらお前が倒れててさ」とりあえず状況を説明した。

ルイは一瞬うつ向き「またか…」と呟いた。

しばらくの間はカチ、カチという時計の秒針のなり響く音しか聞こえなかった。

「と、とりあえず何か飲んだらどうだ!?ほら」この沈黙を崩すためにオレの部屋から持ってきた『お手製野菜ジュース』を差し出した。

起きたばかりに野菜ジュースは…と思う人もいるだろうがオレには関係ない!!

ルイは「今はいいよ…」と拒んできた。
あとで飲んでくれるだろう。そう思い、ベッドの横にある棚に野菜ジュースを置いた。

余計なお世話だったか…いや、野菜ジュースに罪はない!!
今関係ないけど、オレは『野菜ジュース品評会』というものをやっている。
野菜(人参)の美味しさを世界に伝えたい!!という目的で始めた。

おっと、それより今はルイのことだ。

いつの間にかオレをうるんだ瞳で見つめるルイ。


「あのさ…僕の話、聞いてくれる?」

53:そよかぜ ◆Ujv6:2012/10/10(水) 16:24 ID:S0o

ルイのうるんだ瞳に吸い込まれるかのように、オレは無意識に頷いていた。

「お兄ちゃんになら話せると思うんだ…本当のこと…」
何かを思い出すかのように目を瞑ると
決意をしたのか、目を開いた。


あの日のことを。
ずっと心の中に閉まっていたあのことを。


しろつめ草が咲き誇る草原に風が吹く。
そこに一人、微笑みながら花を摘む少女。
ピンク色の髪を風になびかせ、青い、青い空を見る。

「変わらないわね…ここも」

そんな中、息をきらせながら走ってくる人が…

「アリア!!今日もいたんだね」
それは幼い頃のルイ。

明るい表情をするルイとは反対に、アリアは暗く、悲しげな表情をしていた。

「何…また来たの?貴方。いい加減にして、しつこいわよ」

この二人は決して仲が良いというわけではないが、ルイだけは友達だと思っていた。

アリア・ミュード・メロディーナ
これがアリアの名前。
ある財閥の娘。

ルイは普通の家に生まれた。

54:ミサ:2012/10/22(月) 17:34 ID:xRs

上手いですね!

55:そよかぜ ◆Ujv6:2012/10/28(日) 16:24 ID:S0o

でも、アリアはただの財閥の娘ではなかった。

「…あんた、私の両親の仕事知ってるでしょ?」

「うん、殺し屋でしょ」
「ちょっと!!よくそんなことさらりと笑顔で言えるわね…」

苦笑いをするアリアとは対象にニパッと笑うルイ。

そう、アリアの家系『メロディーナ家』は代々殺し屋を営んでいる。
両親もアリアに仕事を託すことは決めていて、アリアが18を迎えた時、アリアは正式に殺し屋として活動することになった。

それを知ったうえで、いや、もう分かっていたことだがアリアは一度も心から笑ったことがなかった。

どうしても笑ってくれないアリアをどうにか笑わそうとルイは毎日ここに来ている。

「アリア、見て見て!!ほらっ」
ルイは摘んできたであろう花をアリアの髪にさした。
「何…これ?」

髪にさしてある花をアリアは取り、呟く。
少し桜に似てるその花。


「何よ…もう」
ルイにはほんの少しだけアリアが笑ってるような気がした。

56:陽実(姫♪) ◆NLsI:2012/10/28(日) 17:47 ID:duQ


えー、糞駄作者の登場です。

少し、セリフが多いような印象を受けました。

あたしが言えることじゃないんですg((ry

セリフを減らしてみてはいかがでしょう。


「貴方には、ある組織に入ってもらうわ」

鈴のように鳴り響く可愛らしい声で、少女は言った。
妖艶に曲げられた口元が、今はそう恐ろしくは見えない。

「…それで、母さんが助かるなら…」

弱々しい声でそう呟く。
少女は何かを言っているようにも聞こえたが、何を言っているのかまでは聞き取れなかった。



もともとそよ様が文才ありまくりなのでセリフはひねりませんでした。
あまり変わってませんね駄作者過ぎてすいませんでしたァァァ!!!!

57:そよかぜ ◆Ujv6:2012/11/02(金) 20:05 ID:S0o

草原に草を揺らす風が吹く。
その風はルイとアリアの頬を撫でている。

二人で駄弁りながら花の冠を作っていると、ついに“その時“は来てしまった。

「アリア、出来た?」
手にしろつめ草の冠を持ったルイがアリアに話しかける。
それを聞き、アリアは不格好に作られた冠らしきものを後ろに隠した。

ああ、この子は不器用なんだ。ルイはそう分かると少し親近感が湧いてきた気がした。

「不器用…か…プッ」そして何故か吹き出してしまった。

「…悪かったわね、不器用で」
顔を赤らめながらいっても説得はないだろう。

顔を見合わせると、不思議と笑みが溢れてくる。そんな二人を引き裂くような声が突然響いた。

「ルイ!!貴方また死神と会ってたの?もう会うのはやめなさい!!災いをもたらす死神め!!この悪魔の子!!




消えろ!!」
ルイの母親がアリアに塩を投げる。
それに続き、ルイの父親、村の住人がアリアに向けて塩を投げる。

この村では邪悪なものを退散させる際には塩を投げる風習がある。

この村でのアリアは…忌まわしき悪魔と子。死神。

メロディーナ家にとっては恥じ。

何処にも居場所が無かった。
だから居場所が欲しかった。

「ほら、ルイ!!貴方も」
そう言って渡されたのは、塩。

「母さん!?これ投げろって…正気…だよ、ね」

アリアの方に目をやる。
苦しそうにもがきながら、目には涙が溜まっていた。

投げられる訳がなかった。
幾ら親の言うことだって、幾らアリアに悪態が着いていようが。


「なんで…なんでアリアにこんなことするの!!何も悪くないのに…どうして」
ルイは必死にアリアを庇うが…

「ルイ、貴方まさか死神の肩を持つの…?」
「きっと死神に取りつかれたんだ!!」

「それなら死神を消さなきゃ、うちの子供まで…取りつかれてしまうわ!!」

両親や村の人はそれを認めない。

58:そよかぜ ◆Ujv6:2012/11/25(日) 08:29 ID:S0o

うん…上げとくだけ上げとこう

59:そよかぜ ◆Ujv6:2012/12/16(日) 11:19 ID:S0o

『死神を消す』
この言葉に違和感を感じた。

もしかして…と一つの恐怖が襲う。
村人は一旦塩を投げるのをやめて、この場から立ち去る。

「終わった…」

そう思いアリアのもとへと駆けつけようとした時だった。

「ルイ!!」

それは誰が言ったのか分からなかったが、ただ1つだけ分かっていることがあった。

ーなんでアリアが血塗れで倒れているんだろう。
胸には銀色のナイフが刺さっており、そこから血が溢れていた。

一瞬、時間が止まったような気がした。
ただ、それも両親などの歓声によって現実に戻される。

理解できないこの状況をどうやって理解しようか。
何故アリアはこうされなきゃいけなかったんだ。

瞳からは涙が溢れる。

…嫌だ。
嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ。

ルイの中の何かが吹っ切れた。

笑っている時のアリア。
怒った時のアリア。
悲しんでる時のアリア。

思えば何でも見てきた。
かけがえのない人だった。

「…許さない」
微かに動く唇からは悪意がこぼれはじめていた。

目を瞑ると溢れてくるアリアへの思い。
今ならそれを言葉に出来る気がする。


「大好きだよ、アリア」


最後に愛しい人の亡骸に微笑みかけると、その胸に突き刺さるナイフを引き抜き、憎むべき人々に向けた。


その後、何があったのか覚えてないが赤い、紅い色だけははっきりと覚えていた。


「…君、大切な人を取り戻したくない?」



「それでマスターに誘われてここに来たんだ。早くアリアが笑ってくれることを信じてさ」

そこまで言い終わった時、ルイは笑った。
それほどまでに悲しい過去を背負っているのにNo,10なのか…


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