蒼穹の塔 ―すべての歯車が狂ったとき― 

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1:アスカ:2012/09/06(木) 21:01 ID:dkQ

[登場人物]
中西奏楽 13(なかにしそら)
東京都在住の中学1年生。
勉強は世界一できないが、度胸は底なし。
氷空と同姓同名の双子。

中西氷空 13(なかにしそら)
双子の弟。
姉の奏楽と打って変わって秀才だが、動物が苦手。
中西家親族を嫌っている。

2:ブラックキャット:2012/09/06(木) 21:14 ID:bAY

面白そうですね。
早くみたいです!

3:アスカ:2012/09/07(金) 18:31 ID:3yU

はいはい。
じゃ、続き書くよっ。

4:アスカ:2012/09/07(金) 18:45 ID:3yU

REAL1 事故とすべて

「ねえ、わたしの服、買ってくれるんでしょ?」
中西家の長女、奏楽が言った。
「もちろん! これから行くところには、かわいい服いーっぱいあるからね!」
「氷空にもやるぞ。2人とも平等じゃなきゃな。」
「……本当に?」
長男、氷空がぼそっとつぶやく。
「本当に決まってるでしょ! もう、氷空は、いっつもママ達のこと疑うんだから!」
「前に本の約束破ったからだよ。」
「ごめんねぇ、氷空。 あのときは、もう閉店する時間だったのよ。」
「ほうら、ママだってそう言ってるじゃん。」
もう何度も聞いた言い訳を流す様に、氷空は車窓の景色を見た。
「あっ、信号だわ。 あーん、赤じゃない。」

5:アスカ:2012/09/18(火) 09:56 ID:4TE

母がすねたような声を上げる。
仕方なさそうに、車を止めた。
「まぁ〜だっかなぁ〜♪」
奏楽がハミングする。
「まだかかるよ。」
遮るように、氷空が言った。
それを見て、頬を膨らませる。
すると、信号が青に変わった。
「よぉーし、出発進行!」
「お――う!」
奏楽がこぶしを突き上げる。
氷空はため息をついた。
「あら、あの車……」
母が目の前の大型トラックを見て、目を潜めた。
と、そのとき―――――!
例のトラックが猛スピードで接近してきた。
中西家の車に突っ込む。
フロントガラスが割れ、車内を悲鳴が飛び交う。
双子はぎゅっと手をつないだ―――――。


―――――「はぁっ! はあはあはあ………」
中西奏楽は、荒い息の中飛び起きた。
時刻は午前四時十二分。
「奏楽」
名前を呼ばれ、振り向く。
「また夢見たの?」
「……うん……」
答える。
双子の弟、氷空は優しく言う。
「あんまり思い出すなよ。」
「わかってる。でも……」
奏楽は布団を握りしめた。
「……ねえ、氷空」
「何?」
「氷空は……恐くないの? 私は、今日がくるたびに恐くなるのに。」
すると、氷空は目をそらし、ぼそっと言った。
「……恐くないわけじゃない。でも、いつまでも思い出していられないだろ。」
奏楽はときどき思う。
どうして弟は、こんなにも強いんだろう………。
(私、姉としてだめだな……)
「いいんだよ。奏楽は、奏楽のままで。」
顔を上げる。
奏楽は心の底からほっとしていた。
「そうだね。」
奏楽が微笑む。
その様子を見て、氷空も微笑んだ。
「私もう起きるね。寝られないだろうし。」
「僕もそうする。」
2人の今日が始まった。


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