°*☆°女神と呼ばれた*☆°。

葉っぱ天国 > 小説 > スレ一覧 [書き込む] Twitter シェアする? ▼下へ
1:レモン:2012/09/15(土) 18:27 ID:ZH6





ーーー壊してしまった。


私が何もかも、全部。

止まった時計がカチン、カチン。

動き出すのを、ただ待っている情けない自分。


そんな私を認めてくれた人たちー

そんな私を、女神と呼んでくれた人たちー



それぞれの思いをもって新たな物語が始まる。

2:レモン:2012/09/15(土) 19:21 ID:ZH6


私、黒土ここな。
今私は…知らない男といる。

?何でこうゆう事になったんだろ……

ーーー時を遡ること30分前


親友の美月ちゃんと一緒に、食堂に向かっていた。
「…へー。またそんな理由で怒られたの」

「うん。だって、ネコちゃん可哀想だったから」
「で、そのネコ今はどこにいる?」

・・・ここにいます。
「ふ〜ん。鞄の中ね」

美月ちゃんは鋭くて困る。
私の鞄をチラリと見てから、手を口元にやった。
なんだろう??

「センセーーーー…ムゴッ!」

…………はい?

美月ちゃん!!私は急いで、美月ちゃんの口を塞ぐ。

「美月ちゃん!もーーー」

「じょ、冗談だって。でもここな、そのネコどーすんの」

このネコちゃん?そんなの決まってる。
「私の家で飼うけど?」

「あーあ。そー言って今、家に何匹いんの」
いち、にぃー、さん、しぃー・・・?

「この子いれると40かな〜♪」

「なんじゃそりゃ。今全員の名前、言える?」
言えるよ!バカにしてるのか美月ちゃんはっ!

「言えるよ。あいうえお順でいくとー、
 アイ、アオイ、アキ、アサ、アン、イオ、イヨ、カナ……」

「とにかくっ!馬鹿にしちゃいかんよ」
結構いるな。

「あーあー、わかった。わかった。
 ほら食堂ついたから買いに行ってきな」
あ、話そらした。
ぐるるるるるぅー。

うん。今は腹ごしらえが先だね。
「わかった。美月ちゃんは……?」
私の言いたいことに、気づいたのかああ!!
って感じの顔をしている。

「あたしはお弁当だから」

「そっか。じゃあ行ってくるね」
そう美月ちゃんに言って、購買に向かう。

コーヒー牛乳〜♪

やっぱいいなぁ。高校生は。
ここのコーヒー牛乳美味しいって有名だから、
ここの高校入ったんだよね。

初めて飲んだ時は、すごく感動した。
こんな飲み物が…あったなんて!!

3:レモン:2012/09/15(土) 20:22 ID:ZH6

「コーヒー牛乳ください♪」

おばちゃんに笑っていうと、タダでくれた。
それを飲もうと思ったら、大きい声が
私が来た方向から聞こえた。

「ああ?!売り切れたぁ?そんなん俺ら生徒は知らねぇよ」

「で、でもねぇー・・・さっき売り切れたんだよ。
 違うものにしておくれ」

男たちとおばちゃんが言い争ってる。
止めなきゃっ!

「ダメだよ!!喧嘩は。はいっ!これ君にあげるから、ねっ♪」
私が今飲んでいたコーヒー牛乳を渡すと、
騒いでいた男が急に静かになった。

身長的に私と同い年だよね。

「い、いらねぇっ//」
顔真っ赤だ。
怒ってるのかなあ。
「あの……ごめんね、なんか」

4:レモン:2012/09/16(日) 05:50 ID:ZH6

「ここなー。何してんの、遅い」
後ろを振り向くと美月ちゃんの姿が。

あー!美月ちゃんの存在を忘れていた…。
美月ちゃんを何かに例えるとしたら、【鬼】だね。

角はやしてるし。

「ここな、今何考えてんのかすごーくわかるんだけど?」

……やっぱり美月ちゃんは私の考えてることがわかっちゃう。

「はい、すいません」

購買のまわりはすごく静か。
私と美月ちゃんの声しか、聞こえない。
そしてこの男の声も……。

「で、どーした?」
?を浮かべていると、「んっ」て、
顎をつかってあっちを指した。

ああ、この男かな。
「んー?売り切れたから私のあげた」

あ、またやっちゃった。
通じないんだよね。

言葉が足りない。
「良いことしたね。偉い、偉い」

そう言って、私の頭を撫でてくれた。
美月ちゃんは、ずっと前から一緒だから、
私の言いたいことがわかる。

嬉しい。

「うん。そしたら怒っちゃったの」
「怒った?」
顔をしかめた美月ちゃん。

「怒ってねぇよ」

「嘘!怒ってたー!!」

「怒ってねぇって!」

「怒ってたって!!」

「だから怒ってねぇって!!」

「だから怒ってたってーーーー!!!」

私と男の喧嘩?はいつまでも続いた。
「何お前……ぜえぜぇ」

「あー・・・君のせいで買いに行けなかったじゃん」

男は必死に息を整える。
「あ?何をだよ」

「チュッパチャップス」

5:レモン:2012/09/16(日) 11:30 ID:ZH6

「無くなってきちゃったから、買いに行こうと思って」

ゴソゴソと鞄の中を探すと、
サッカーボール位の袋がでてきた。
「!…何だそれ」

「これ?チュッパチャップス」

毎日、毎時間、毎分食べている。
もちろん授業中も。
全然怒られない。すごく校則ゆるい…のかな?

ーーーーそう考えると。

え、なんか引いてるような気がするんだけど。
気のせいかな、あはは……。

6:レモン:2012/09/16(日) 20:27 ID:ZH6

「ここな…」
「はぁ」と呆れたように、ため息する美月ちゃん。

「にゃ〜」

あ…鞄の中のあるモノが鳴いた。
さっきまで静かにしてたのに。

さらに頭を抱えて呆れる美月ちゃんと、ギョッとする男。

冷や汗がとまらない。

他の生徒たちは、運良くここにはいない。

沈黙を破ったのは……

「にゃんこ?」

男の子だった。
何だその可愛らしい言葉は。

本当にさっきの男だろうか。
もう【男】から【男の子】だね。

本当の男をまだ知らない。

……未完成な男の子。

「さ、さー、もう授業始まるから行こっか」

明らかに動揺する自分。
もう完全にバレているだろうが、必死に隠そうとする私。

美月ちゃんに「ねっ」と同意を求める。

……が。
「はー・・・。あたし、疲れたから家帰るわ」

!!
「ええ!もう帰るの?もーちょっといようよ。
 せめて教室まで一緒に……」

チラッと男の子を見ると、ん?

なんか目が、キラッキラして鞄すごく見てるんだけど。
「お前…」

「何?」

「にゃんこ好きなのか?」

「は?……あ、うん。大好き」

すごい可愛い顔してる。
なぁに?この可愛い生き物……///
萌えるっ!!

思わず抱きつきそうになった。
「俺も大好きっ!」

7:レモン:2012/09/16(日) 20:52 ID:ZH6

ーー5分後ーー

「あ、じゃあ俺んちくる?もちろん、にゃんこ連れてきて」

「あ、もちろん。そのツモリ。私の家にもくる?
 結構ネコちゃんいるよ〜♪」

「じゃあ家行く。じゃあ〜・・・えーと」

「黒土ここな」

「ここな…ね。俺は桜手翼」

「「またあおう」」

私はネコ好きな男の子、翼と会うことになった。
翼がどこにいたのか、後ろに引き連れていた男たちを連れて食堂を後にした。

「あんたねぇ、あたしずっと待ってたんだけど?」

「ご、ごめんー美月ちゃん」
ネコ好きな男の子と友達…知り合い?かな。

に、なったんだ。


すごい嬉しかった。

8:レモン:2012/09/16(日) 21:46 ID:ZH6

「男が苦手のあんたが…ねぇ」

「連絡先交換してって言われても拒絶してたあんたが…ねぇ」

「ちゃっかり連絡先交換してるし……」
うぅっ。痛い、痛いです。美月ちゃん。
でも、自分でも驚いた。

まさかあんなに男の子と喋れるなんて。
まさか連絡先交換するなんて。

自分でも……。

美月ちゃんは「空から槍でも降ってくるのかしら」と、まだ言っている。

「じゃ。あたし帰るわ。またね、ここな」

「あ、うん」
後ろ姿で手を振る美月ちゃんは、
とてもかっこよくて言葉もでなかった。

!!
「じゃなーい!美月ちゃん、帰っちゃダメだって〜」

そう私が叫ぶと……
「げっ」というような顔をして後ろを振り替える。

「イヤよ。あたし帰る!昨日はいいって言ったじゃない」

「だーめ!!ブラックリストにのっちゃうよ?」

説明しよう。
ブラックリストとは悪い行いをしたものの名前が載り、監視されるのだ。

「あーあ。いいね、生徒会長はさ」

「……でも大変だよ?一日中、生徒会室にいなきゃいけない時もあるし……」
生徒会……


「だって一年で生徒会長ってすごすぎでしょ」
そう。私、黒土ここなは、私立星嵐高校の生徒会長だ。

まだ、なったばっかりだけど。

「ここな、ドジで天然で、おまけにドMぶってるけど本当はドSなのにね。ほんと、すごいわー」

グサグサッとくるんだけど。
さらっと酷いこと言っちゃってるよ?

9:レモン:2012/09/16(日) 22:14 ID:ZH6

チュッパチャップスを1つ、鞄の中から、
取り出してパクッと口に放り込んだ。

「生徒会長ぉ〜!あっいたぁ。探しましたよぉ」
う…何だその語尾は。

「桃ちゃん」

「仕事ですよぉ。次はこのリストに載っている人たちです」

いかにも重そうなブラックリスト。
それを私に手渡す。

!!……重っ。

「こんなにいるの?」

桃ちゃんが「ちょーだい」とでも言うように手をだす。
何を……?ああ、これか。

「はい、どーぞ」

鞄から溢れでてきそうなチュッパチャップス。
そこから選んだのはイチゴミルク。

「ありがとうございますっ!あ、生徒会長が食べてるのわぁ・・・?」
私の?

「みんと」

「へぇ〜そんな感じしますもんねっ」

「そう?」私が言うと「そうですよぉ」と明るく返してきた。



「じゃあ、ワタシ行きますねぇっ。
 あ、そのリストに載っている人たちは………
 やっぱりいいです。頑張ってくださぁい」

10:レモン:2012/09/16(日) 22:39 ID:ZH6

「うん。わざわざ、ありがとう」

さっきの桃ちゃんの言葉に違和感を覚える。
「はい、じゃあっ」

小走りで走って行く桃ちゃんを見送った。

「…あたしあの子嫌いなのよね」

突然美月ちゃんが話出す。
「あの子…?桃ちゃんの事?」

「うん」と頭を上下に振る。

「湖池桃…あの子好きじゃない」

「そっ……か」
肯定も、否定もしない私。

「じゃあ私行くね。仕事してくる」

美月ちゃんは、少し寂しそうな顔をしたけどすぐいつもの顔に戻った。
「いってらっしゃい」

「うん、いってきます」
美月ちゃんを1人おいて、食堂を出た。

11:レモン:2012/09/16(日) 23:20 ID:ZH6

さっきのは、【湖池桃-コイケ モモ-】
生徒会の1人で私と同じ学年。

-ここな-

桃ちゃんから渡されたブラックリスト。
これはー・・・私でも、どうにもできないかな。

私が今から行う事、悪い行いをするものを排除する。

あ、嘘。排除ではなく、再起させる。

よーするに、勉強をしてない人たちを授業に出させるという事。

今回は、不良か。
溜まり場はー…屋上ですね。


ーーー私は屋上に早足で向かった。

不良だから帰ってるんじゃない?そう思った私。
屋上に続く階段をテクテクのぼる。

そして屋上にでるドアノブに手をかけた、その時。

「きゃあ!」
突然ドアが開いた…ううん。引かれたので前に体が……!


……あれ?全然痛くない。
前を見てみると明るいというか色素が薄い男。
茶髪?かな。

男が抱き抱えてくれたらしい。
「いってぇ!」

「あーー!ごめんなさい」
ペコリとお辞儀をして、その男からはなれる。
「あれ?翼だ〜」
太陽の光で見えないのだろうか。

「ああ?誰だよお前」
「ええっ!!にゃんこ好きの翼でしょ?
 ここなだよ。こ・こ・な!」

「んん?」と、私の顔を覗く翼。

ち、近い…。ものすごく近いんですけど。
キスできちゃうぐらい近い。

ま、それはできないけど。

「ああっ!ここなだ。ってあれ?何で屋上なんか来てんの?」
驚く翼はやっぱり可愛くて……。

お人形さんみたい。

「うん。ちょっと翼、屋上に戻って」

「え?あ、うん」
翼が屋上か出てきた=【イコール】=関係者

12:レモン:2012/09/17(月) 00:08 ID:ZH6

-翼-

俺が屋上から出ようとドアを開けるとそこには……女。
咄嗟に閉めようとしたら、その女が前にコケタ?

「きゃあ!」

ドンッ!

「いってぇ!」
女をかばって、どっかに頭をぶつけた。
まじ痛ぇ。

「あーー!ごめんなさい」
謝ってすむんなら警察はいらねぇんだよ。
女の顔が光ってて見えねぇ。

どんな顔か拝んでやろうと思ったのに。

「あれ?翼だ〜」
何で俺の名前、勝手に呼び捨てしてんだよ。

「ああ?誰だよお前」
「ええっ!!にゃんこ好きの翼でしょ?
 ここなだよ。こ・こ・な!」

ここな……ここな……ここな?

コーヒー牛乳くれたここな?

いつの間にか“ここな”らしき女の顔を覗きこむ。
普通の女なら、顔が赤くなる距離。

でもこの女……興味をしめしてない。

この女は全体…

「ああっ!ここなだ。ってあれ?何で屋上なんか来てんの?」
ビックリした。

誰も近寄らない屋上なんかに、女。
しかもここなが来るなんて。

俺の質問は見事スルーされ、
「うん。ちょっと翼、屋上に戻って」

さっきとは全然違うフインキのここな。
「え?あ、うん」

一緒に屋上に(俺はまた)行くと、馬白(-マシロ-)がガン視していた。
「ましろ〜何そんなに翼見ちゃってんの〜?
 まさかお前も、ホモー?俺やだねー、ホモだけは」

「違うぜ〜秋兎(-シュウト-)。オレはギャル系以外は好き。
 つーかお前もって何だよ?」

「閏(-ウルウ-)がホモー。マジ困るわ」

「…違うなう。なぁ?サブ」

「ワンッ!」

……はぁ。ここの奴らは毎日祭りだな。
「そーいえば何でかえってきた〜?」

「ん?ああ。ここなが…「ここなっ!?」
馬白の声が裏返ってみんな爆笑している。

「チッ。笑ってんじゃねーよ!閏〜」

「イテッ、」

「げ、ワリィ青空(-ソラ-)」
よろけながらも、閏に迫る馬白。

それを楽しそうに見る。

13:レモン:2012/09/17(月) 07:21 ID:ZH6

-翼-

「なあ、ここなが話したいことあるんだって」
俺が言っても全然聞こうとしない。

そんな俺以外の奴らに嫌気がさしたのか、………ヤバイ。

ここながアイツラを殺しそうだ。

「んあ?サブ…どこいくなう、まて」

どうしても「なう」が使いたいんだな、閏は。
閏の愛犬サブがこっちに、もうダッシュでくる。

「お、おい待て。俺にゃんこしか好きじゃねぇっ!」

サブが突進してきて俺が…いや、







………ここなが倒れた。

「ここなぁぁあーー!大丈夫か?」

………死んでる。??
ガバッ!!

あ、起き上がった。
「……うっさい、話聞けよ!」

……?これは“ここな”か?
口調が全然違うんだけど。

初めて見た時の印象は、すごい天然そうで、ふわふわした感じの女だったのに。

その変化に驚いたのかみんな動きが止まる。
「こ、ここな?」

俺が呼んだら今度は……無視。

パンパンとスカートをたたく。

「まずは柊 馬白」

馬白?

14:匿名さん:2012/09/17(月) 18:28 ID:ZH6

-ここな-

「ねぇ、柊 馬白って誰?」
まわりを見回し、翼に問う。

「…あ、俺?馬白はあの、白に近い髪の奴だよ」

ホントだ。すごい白い髪。
染めるの勇気いるね。

名前と同じ…白。

何かあるな。
「呼んだかー?なぁ、翼。こいつお前の女か?」

女……おんな?
どういう意味だろう。

「柊 馬白。只今からあなたを監視します」

監視…つまり同じ行動をする。
しかも、家まで。


   「は?」

15:レモン:2012/09/17(月) 21:26 ID:ZH6

-翼-

すごい印象が変わったここな。
二重人格か?

      「はい?」

馬白が驚いてこちらを見る。

確かに、監視するってどういう事だ?
「何この女ー。意味わかんないんですけど」

馬白の言葉に、眉間にシワを寄せたここな。

………今度はマジで殺られる。

「そっちが意味わかんないんですけどーーー」

!!!ここながギャルみたいなしゃべり方してる?!
屋上にいた【ソラ、ウルウ、シュウト、マシロ】がとまった…?

「つまり、私が柊 馬白と、共に行動するという事」

サラッといいのけた。
「おわかり?し〜ろちゃん」


し、しろちゃん?【馬白=しろちゃん】
「ぎゃああぁぁぁああぁあぁああぁあぁああ!!!」

その後はもう大変だった。
馬白が叫んだせいで閏は半死に。
……ちなみにサブも。

秋虎は・・・もうダメだな、ご臨終。

青空……寝てる。

16:レモン:2012/09/17(月) 21:52 ID:ZH6

-ここな-

柊 馬白…これが結構厄介だからなー。

「しろちゃん、私と一緒に1週間、過ごそうね〜」

「あ?!お前頭狂ってんだろ。つーか無理」
しろちゃん、やっぱり色んな意味で厄介。

「何で無理なの?会長の命令は絶対だよ」
うん、命令は絶対。
すると、すごいウルウルした目で見てくる…ううん。

……違う。今にでも、とびかかってきそうな目だ。

「…はあ。んで、どこに住むんだよ」

お、その気になってくれたのか。
「君の家」

「!…オレの家かよ」

「それしか考えられない」

「…いつからだよ」

今日か、明日。うーん。
今日からかな。
……いや、

「今から」

ありえないっていう顔をして私を見てくる。
「はい、きーまり。さ、帰ろ?しろちゃん」

「…ぅっ…じゃーな」

[あはは、いいな。バイバイ]
[にゃんこ…。]
そんな声が後ろから聞こえた。

17:レモン:2012/09/17(月) 22:17 ID:ZH6

-馬白-

女に連れられ、オレは屋上を出て、校庭に出た。
その時、
「ああっ!!」


「あー、桃ちゃん。今ね、連行中」

連行?オレをかよ。
「へぇ〜そぉなんですかぁ。………、
 この男、気をつけて下さいねぇっ」

んーだよ。
「うん。ありがとう、桃ちゃん」

何がありがとうだ。
めんどくさくなって頭をガリガリ掻くと、女に【ベシッ】と頭を叩かれた。

「いてーな。何すんだよ」

「別に〜」

「あっ!!さっき貰ったやつ、すごぉい美味しかったです。
 やっぱり、ミント似合いますねぇ」

貰ったやつ?ミント?
さっぱり話がよくわかんねー。

誉められた女は照れながら、
「フフッありがと〜」

そうして女がいうには桃?
…とかいうやつと別れ、帰り道。

「しろちゃんはさ、キョウダイとかいるの?」

弟がー・・・
「ああ」

「へー、いいね」
そうか?

「屋上にいた人たちの事、詳しく話して」
!!

「はあ?何でだよ」

殺気をだしても少しも動揺しない。
天然だからか。
「一致しない」

「あ?」
全然わかんねぇ。
ーーー少し考え込む女。

「んーと、名前と容姿が一致しないの」

始めからそう言えよ。

18:レモン:2012/09/17(月) 23:08 ID:ZH6

-ここな-

「チッ。話すから手ぇはなせ」
私が「話して」と言った時に、逃げられると思って腕を掴んだ。

「はーい」

パッと手をはなすと、
「あーだりぃな」

そう言いながらしろちゃんは、コキコキ首を鳴らす。

「楠 秋兎はなぁ、あれだ。あれ、女みてえな言葉つかうヤツ。あと他のやつは後で話す」

ここがしろちゃんの家か。
綺麗なマンション。
「一人暮らし?」

「ああ」

しろちゃんの103号室に行く。
「おじゃましまーす」

ポスッ

部屋に入るなり、ベッドにダイブした。

「げ、おい女!」

「違いますー。ここなだ…よ」
すごい眠い。早く寝たい。

「しろちゃーん」

「あ?」

「寝よー」

「寝ていいけど」

「一緒に寝よ〜」

いつからか、ヒトリじゃ寝れなくなった。
いつもは…大丈夫だけど。

「はぁっ!?」

うう、耳痛い。
イチイチ騒がないでもらいたい。

19:レモン:2012/09/17(月) 23:25 ID:ZH6

-馬白-

「しろちゃーん」
その呼び方、最悪。
何、仰向けでねてんだ。


「あ?」

「寝よー」

「よ」ってなんだ、よって。
「寝るー」だろ。

「寝ていいけど」

「一緒に寝よ〜」

………………。



「はぁっ!?」
何を言い出すんだこの女!!
焦る。

「はい」と言いながらベッドの掛け布団をあける。
そこに入れと……。

別にいいけどよ。

……後悔すんなよ?

布団に入ると、
「グイッ」

腕をシーツに押し付ける。
力任せに……。

折れるか、折れないか。

どちらにせよ、痛いだろう。

オレが今、女の上に乗っている、ヤバイ状態。
この女はどうするだろうか。

このまま………それとも、いや、ないな。
チッ。この女、無表情だ。

すると突然ニィッと笑った。

「続きは?」

…ムカつく。

20:レモン:2012/09/18(火) 12:25 ID:ZH6

-ここな-

突然グイッと腕を掴まれ、押し付けられた。
何でこんなところで、力を使うのだろうか。

……重い。
私の体重の二倍はあるんじゃないか?

早くどいてほしい。

あ、さっきの続き、話してもらいたいな。
楠 秋兎しか話してもらってない。


「続きは?」

笑ってそう言うと、しろちゃんは舌打ちした。

舌打ち?!

「しろちゃん!!」

「なっ!何だよ」

「舌打ち禁止!!」
「生徒会長の命令は絶対だよ」

はぁ。ってため息聞こえたけど気にしなーい。

「続き〜」
*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*
[レモン]他の人が聞いたら間違われそう。
    それだけ【ここな】は可愛いんですっ!
*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*

早く話せ〜。
「ねえ続きは?」

!!あ、もしかしてまた、やっちゃった?
えーと、何て言えばいいんだろう。

*さっきの続き話して。
*人達の事話して、続き。
*屋上の続き話して。

うーん。どれもシックリこない。

21:レモン:2012/09/18(火) 13:01 ID:ZH6

-馬白-

「ねえ続きは?」

「わーったよ」
やってやるよ。

「目ぇ閉じろ」
そう言うと、女はパチパチ瞬きをする。
「どうして?」

不思議そうにこっちを見る。

「いいから閉じろよ」
今度は、おとなしく目を閉じた。

女の顔に近づける顔。


………あと五センチ。
すると女はゆっくり目を開けた。




「何してんの?」

無表情で言われたから、すげえ怖い。
「お前が続きっつったんだろ」

「………?…ああ!!違うよ。屋上にいた人達の事話してくれるんでしょ?」

22:レモン:2012/09/18(火) 19:53 ID:ZH6

-馬白-

「………?…ああ!!違うよ。屋上にいた人達の事話してくれるんでしょ?」

は………?
っ!!だからこの女苦手なんだよ。

思わせ振りな事しやがって。
「あ、ああ」

女の腕をはなすと、女は「あーいたかった」と、手をぶらぶらさせた。

「私途中で寝ちゃうかもしれないけど、そのまま話し続けてね」
「あー、」

オレは目を閉じて、話し始めた。

「桜手 翼。薄い茶髪でくるっくるしてるヤツ。かわいい感じのヤツだ。お前と知り合いのヤツな。次は根本 閏。閏は赤髪で変な言葉つかうヤツ。最後は椎葉 青空。黒髪で…ほらいただろ?寝てたヤツだ」
話終えて目を開けると、女はスースー寝てしまっていた。

「チッ」

オレももう寝るか。
23:00をまわったところ。

帰り道で話しすぎたな。
枕に手が触れたら、
「…?」

見てみると雫のような形が点々とあった。
女の顔を見てみると、一筋、頬に透き通ったものが。

涙…か?

23:レモン:2012/09/18(火) 20:39 ID:ZH6

-ここな-

「う…んー」
ふわぁと大きなアクビをする。

もう朝か。
えっとここは…、

「起きんのおせーんだよ」
しろちゃんの家。

「ん〜っはよ」

声が奥の部屋から聞こえてきた。
「しろちゃん、何してるの?」
「ああ?早く食えよ」

質問の答えになってないから、それ。

ソロソロとベッドから重い足をだす。
そして奥の部屋に向かった。

「わっ、しろちゃん。すごい…」

そこにはすごく美味しそうな、ゴチソウが。
…………ではなく、すごく美味しくなさそうなゴチソウが。

「これ、…何?」

「あ?飯だよめーし!」

じゃないよね。何いれたらこんなんになるの?

「しろちゃん、食べてみて」

「?ああ」

ぱくっと一口食べたしろちゃん。
「……おええぇ!!」

すぐさま、はき出した。
あーこの状況を説明したくない。

しょうがないなぁ。

トコトコきっちんに行って冷蔵庫を開ける。
ーーーうん。多分これで何とかなる。

「?何しよーとしてんの、お前」

「んー?料理」

うわー、今【こいつドウセできねぇだろ】
みたいな目で見てきたんですけど。

「5分待ってて」

〜5分後


「いただきまーす」
手を合わせてパチン。いい音が響く。

私が作ったのはハンバーグ。

「美味しいでしょ?」

そう言ったら、「まぁまぁだな」とか言いながら物凄い勢いで食べてる。
「素直じゃないなー」

「お前もだろ」

……ぜんっぜん、話が噛み合わない!

「早く学校行かないと間に合わないよ」

「お前が起きるの遅かったからな」

はっきり言って、もう嫌。
私達はそんなこんなで、学校の屋上に向かった。

24:レモン:2012/09/18(火) 23:36 ID:ZH6

-馬白-

「だいたいね、何で不良が屋上にいるの?
 みんな恐がって近付けない」

不良は屋上って決まってんだよ。
あともう1つあるがな。

「ちょっと、聞いてる?」

ね、ねむい。
「あー聞いてますー。つーかお前の声眠気誘うからキライだ」

「……喋るなと?」

「ああ」

……………もう話したくねー。
「ねえ、不良がいるところ連れて行って」

「あ?今から屋上行くじゃねーか」

「旧 音楽室?今倉庫になってる所。違う?」

…………何でコイツ知ってんだよ。
顔をしかめると、それを見た女がニヤッと笑った。

「あははっビンゴー」



俺たちの本当の溜まり場……旧 音楽室。
使ってねーからって遊んでたら校長が「使っていいよ」って言った。

25:レモン:2012/09/19(水) 17:08 ID:ZH6

-ここな-

「旧 音楽室?今倉庫になってる所。違う?」

桃ちゃんが言っていたんだ。
不良が集まるところ、他にもあるかもしれないって。

多分だけど旧 音楽室。

!………やったね。
顔、こわーい。
勝利を確信して私は笑う。

勝負なんてしてなかったけど。

「あははっビンゴー」
表情には気をつけた方がいいのに。
この男もまだ、男の子だな。

「さー行こう」

「…………」

「…………」

「…………」

「…何か喋ろうよ!!コワイほんとに」

気まずくなっちゃうじゃん。
めんどくさがり屋の、しろちゃん。

「あー、じゃあお前は何が好きなんですかー?」
………なんか馬鹿にされてる。

「フッ、何が好きだと思いますかー?」

質問で返すと、イライラしてこっちに言い返してきた。

「チッ何が好きなんですかー?」


苦笑いしてるよ……。
絶対怒ってるよね。

ピキピキしてるし。

「何が好きだと思うー?」

「そんなん知らねーよ!」

ほらね。怒った。
「逆ギレすると思った〜」

そう言うと拗ねてしまった。
すぐ怒鳴るんだから。
えっとー、すぐ怒鳴るんだから、怒鳴るんだからー・・・。

何が足りないんだ?

………ああ、これか!
甘いものね。

「しろちゃん」

天井を見上げていたしろちゃんを呼ぶ。

「ああ?」

ポンッ

「あっ、入った〜」

しろちゃんがこっちを向いて口を開いたと同時に、例のものを口にぶちこんだ。

「んーだよ、コレ」

「チュッパチャップス」

「しろちゃんにあげたのは、ミルク」

しろちゃんだからミルク。
似合ってるね。
「ミル…「あ?何してんだよ馬白。!!あっれ〜?ここなだー!」
しろちゃんの言葉を翼がさえぎる。
あ。もう旧 音楽室か。

「おはよう翼」
「うん、おはよ。……ねぇ、」

「ん?」

「昨日のにゃんこ、どーした?」

「……あ!!か、鞄の、中です」

26:レモン:2012/09/19(水) 23:05 ID:ZH6

-馬白-

「昨日のにゃんこ、どーした?」

「……あ!!か、鞄の、中です」
にゃんこって何だよ。
つーかコイツら、いつの間に知り合ったんだ?

「にゃんこ〜。見ーせて」

鞄を指さす翼。

「にゃー」

………?
「おい、何だよ。猫の声したよーな気がすんだけど?」

「気のせいじゃない?」

27:レモン:2012/09/20(木) 14:32 ID:ZH6

-翼-

「翼、後で見せるから」
小声でここなが伝えてきた。

「あれ?そういえば何でここなが、ここにいるの?」

ここは立入禁止の場所。
近づく生徒はまずいない。

「え?しろちゃんがついてこいって言うから」

ね〜?と馬白に言うここな。
「言ってねーし。何言ってんだよこの女」

馬白がボソボソッと呟くけど聞こえなかった。


書き込む 最新10 サイトマップ