今日と 恋と 君と

葉っぱ天国 > 小説 > スレ一覧 [書き込む] Twitter シェアする? ▼下へ
1:真依(*・∀・*) ◆BJbs 小説書くんだぜぇ:2012/09/24(月) 15:46 ID:yMM

【プロローグ】

あたしは5年1組になるまであいつの事を全く知らなかった。

ううん、あいつがこの学校に通っていた事も知らなかった。


あたしは、初めて恋というものをしたのかもしれない。

―――ううん、あたしは確かにしたんだ、恋を。

2:真依(*・∀・*) ◆BJbs:2012/09/24(月) 15:47 ID:yMM

「あたしのクラスは……っと、1組か」

今年の春、あたしは5学年になった。

桜で埋め尽くされた校庭や、騒がしい生徒。

毎年のことだけど、この光景を見ていると、

新しいランドセルを買ってもらい、初めてこの学校に来た時の

1年生気分になる。

『あたしのランドセル、まだ新しいからこんな感情になるのかな?』

だってランドセル1号、3年生の頃に墨汁ひっくり返して

ダメにしちゃったんだもん。

『あの時は悲鳴上げるくらいにショックだったな…、とりあえず
ランドセル2号は買ったけどね…。』

5年1組に仲がいい友達がいないか名簿にもう一度目を通す。

「あ、沙耶も1組じゃん!」

名簿には保育園の頃からの友達、安音沙耶の名前があった。

3:真依(*・∀・*) ◆BJbs:2012/09/24(月) 15:48 ID:yMM

「まあ、とりあえず集合場所に行ったほうがいいよね。
1組の集合場所どこだろう、校庭のどっかだと思うんだけど…」

とりあえず校庭をキョロキョロした。

人が目の前通って、よく見えないけど。

「あ、あそこか」

背伸びしながら鉄棒のほうを見た。

【5-1 集合場所】と書かれた紙が鉄棒に張られている。

ここからじゃよく見えないけど、16人は集まっていた。

鉄棒の前に先生らしき人も立っていた。

「やばっ、あたしも行かないと…」

あたしは桜で埋まった校庭を走り出した。

4:真依(*・∀・*) ◆BJbs:2012/09/24(月) 15:49 ID:yMM

「やっと来たのか、おそいぞ真美!」

「だってさぁ…」

「言い訳はなし!はいここ座る!」

「あ――…はいはい…」

沙耶の隣にドスンとしりもちをついて座った。

「ってか、今年も桜すごいね。さっき私の口の中に入ったよ」

校庭の周りは一面、桜の木で囲まれている。

というか桜の木しかない。

うちの学校の桜は、花がものすごく綺麗。

学校周辺の近所の人も毎年見に来るぐらいだ。

写真を取りに来る人も少なくない。

そのせいか、この学校の桜は「見ると幸せになれる」

とかいう嘘くさい噂もあったりする。

5:真依(*・∀・*) ◆BJbs:2012/09/24(月) 15:51 ID:yMM

で、これも毎年のことだけど

「散るところを見たい」とか言って

桜の木や枝を思い切り揺らすバカがいる。

それが先生に見つかれば必ず説教される。

あたしもほんのちょっと揺らした1人だけども。

「ねぇねぇ真美見てよ担任の先生、真美が
嫌がってた先生なんだよ 最悪じゃん…」

見てみるとその先生は、あたしが4年の頃、

家庭科クラブにいた益田先生だった。

あたしはこの先生が大嫌いだった。

1つ忘れ物をしただけでイヤミ交じりの注意を大きな声で言う。

みんなの前で、しかも前に立たせて。

あたしは何回もやられた。

『あたしこの先生にいじめられてるのか?』って思うくらいに。

「マジですか うわー…、5年生は最悪なことになりそう」

沙耶とそんなことを話してたから、あたしの隣に

あいつが座ったことに全く気がつかなかった。

6:真依(*・∀・*) ◆BJbs:2012/09/24(月) 15:54 ID:yMM

何分か経ったころ、5年1組全員が集まったらしく、

先生に誘導されて5年1組の教室へ向かった。

先生が教室のドアを開ける。

机が39人分あり、黒板には【5−1へようこそ!】と書かれていた。

『先生の書くような字じゃないから去年の5年生が書いたのかな』

見慣れない教室に入って違和感を感じるものの、

3階の教室に入ったのは初めてで、少しワクワクした。

3階の窓からは校庭や、校庭の桜が見下ろせる。

校庭の地面は桜の花びらで桃色になっていた。

あたしは5年1組の教室に入るなり、一直線に窓へ向かった。

「やっぱり綺麗だあ…」

あたしは3階の窓からの校庭の景色が綺麗だ、

という話を去年にちらっと耳にしたことがあった。

校庭では、まだ何人かの生徒が動いている。

あたしと同じように数人の生徒が窓に駆け寄って、

下を眺めている。

「えー、今から名簿順に名前を呼んでいきますので、
名前の順に席に着いてください」

あたしの名前の順番は5番目だった。

席は1番後ろだ。

あたしは窓から離れると、廊下側の席の一番後ろに座った。

7:真依(*・∀・*) ◆BJbs:2012/09/24(月) 15:59 ID:yMM

「皆さん、おはようございます。5年1組の担任の益田幸恵です。
先生は去年も5年1組の担任をやっていて――…」

『あーあ…、何でこの先生が担任になっちゃうのかなー…』

あたしは益田先生の自己紹介をまともに聞いていなかった。

なんとなく聞こえたのは益田先生の好きな色は赤だということ。

『何で赤好きなの?桃色のおばさん服が似合いそうな人なのに』

そんなことを考えながら机に顔を押し付けたり

鉛筆を転がしたりしていた。

しばらくして先生の長ったらしい自己紹介がやっと終わった。

時計を見ると先生の自己紹介が始まってから10分は経過していた。

『自分について長く語りすぎでしょ、おばはん先生』

そう思った瞬間に吹き出しそうになったけど我慢した。

次は生徒1人1人の自己紹介が始まった。

これも出席番号順で、男子の1番から始まった。

先生は黒板を綺麗に消すと、自己紹介する内容を黒板に書いた。


1、名前
2、好きな事(趣味)
3、好きな色
4、クラスの人に何か一言


『何で好きな色まで発表しなきゃいけないのー!?』

っていう今のあたしの心情、絶対顔に出てると思う。

そんなこと思ってる間にもう始まっちゃってるけども。

というかそれ以前に人前に出るのは苦手。

『早くあたしの番回って来ーい、そして早く終われー』

そんなだるい調子だったから生徒の自己紹介も聞いていなかった。

だからあいつが自己紹介をしているときも全く聞かずに

爪をいじっていた。

8:真依(*・∀・*) ◆BJbs:2012/09/24(月) 16:04 ID:yMM

そしてあたしの順番が回ってきた。

「えーと、じゃあ次、相川さん」

「…はい」

冷たい返事をして黒板の前に立った。

「えっと、相川真美です、趣味はテニスで、好きな色は水色です」

沙耶が気持ち悪いくらいに、にこにこしている。

『あれ、あと何を言わないといけないんだっけ』

あたしは黒板を見て最後に言うことを確認した。

「1年間よろしくお願いします…」

それだけ言うと逃げるようにその場を離れて席に着いた。

『あー恥ずかしかった』

そんなことを思いながら自己紹介が終わるまで、

また爪いじりを開始した。

9:真依(*・∀・*) ◆BJbs:2012/09/24(月) 16:09 ID:yMM

その日は自己紹介と明日の連絡をし、体育館に集まって

校長先生の話を聞き、教科書や宿題を配るだけで終わった。

帰りの時間は11時50分の予定だったけど意外と早く終わり、

20分前の11時30分で帰ることができた。

だけどあたしはお昼前なのにやっとの思いで帰るような気分だった。

「メチャメチャ疲れた…」

益田先生の長ったらしい自己紹介も疲れたけど、

何より体育館にわざわざ集まって、長時間立ったまま

校長先生のどうでもいい話を長々と聞かされたことに

ものすごくイライラした、疲れた。

立ってるのが辛くなってきた時もあった。

「何であんな長時間立たすかなあ… 足痛いし…」

ぶつぶつ言いながらあたしは学校の門から出た。

門のところにまで桜が大量に積もっていた。

「去年よりすごいかもしれないな、桜」

10:真依(*・∀・*) ◆BJbs:2012/09/24(月) 16:10 ID:yMM

――3年生の春、休み時間にみんなとかくれんぼしたんだっけ。

桜の花びらに埋もれてみんなが見つけに来るのを待ってたんだけど、

隠れてから5、6分ぐらい経ってそのまま寝ちゃった。

休み時間が終わって授業が始まっても、あたしがいなかったから

「相川さんがいない!」なんてことになって

みんなに大騒ぎさせちゃったんだ。

みんなで走り回って、あたしを探してる時に

先生が校庭にあった大量の桜の花びらから出てた

あたしの手を見つけて…。

「引っ張り出したら相川さんが気持ちよさそうに寝てた」

って大笑いしながら先生が教えてくれたんだったな。

『自分のことながら笑っちゃったよ、あの時は』

あたしは足をさすりながら家に帰った。

11:真依(*・∀・*) ◆BJbs:2012/09/24(月) 16:12 ID:yMM

家に着き、インターホンを押す。

お母さんがあくびをしながら出てきた。

「ただいま、寝てたでしょお母さん」

「お帰り、ちょっと寝ちゃったよ どうだった?学校は」

「うん、沙耶と一緒のクラスになれたんだけど…、
あたしの嫌いな益田先生が担任だったよ」

「益田先生って?」

「前に話したことあったじゃん、あたしが4年の頃に
家庭科クラブで嫌な先生がいるって…」

「あー、あの先生が担任になっちゃったんだ、
でも沙耶と同じクラスになれたのは良かったじゃん」

「うん、それはあたしも嬉しかったよ」

「沙耶と仲良くしなよ、喧嘩するなよ?」

「しないしない!」

あたしは靴を脱いで2階へ駆け上がった。

ランドセルをソファーに放り投げてベットに寝転がった。

「うへぇ、疲れた…」

『今日「疲れた」って何回言ったっけ?』

時計を見ると12時ちょうどだった。

あたしはそのままうつ伏せになり、眠ってしまった。

12:真依(*・∀・*) ◆BJbs:2012/09/24(月) 16:14 ID:yMM

「真美ー!何やってんの?」

「…んぁ?」

あたしはお母さんの声で目を覚ました。

ふと時計に目をやる。針は1時24分を指していた。

「いけね、寝ちゃった!」

あたしはベットから飛び起き、階段を降りた。

いけないいけない、ベットにつくと1,2,3で寝ちゃうからな。

「あんた何やってたの?寝てたの?」

「うん、寝てた」

「夜眠れなくなるよ、昼に寝るのやめなさい
それから、今日宿題出てるでしょ?やっちゃいなさい」

あたしはお母さんにおやつのドーナツをもらい、

しぶしぶ2階へ勉強しに行った。

13:真依(*・∀・*) ◆BJbs:2012/09/24(月) 16:15 ID:yMM

「ふう…、終わった」

20分後、ようやく宿題を終えたあたしは

物が散乱して散らかった部屋を片付け始めた。

「1週間前に掃除したばっかなのにけっこう散らかったなあ、
どうやったらこういうふうに汚くなるんだか…、真揮のヤツ」

真揮はあたしの妹で、言っちゃ悪いけど、だらしがない。

せっかく部屋を綺麗にしても1週間そこらで元に戻る。

その片付け当番はあたしの役目みたいになってる。

あたしと真揮の部屋は同室だから、真揮のところを綺麗に

しないと、被害があたしのところにも来る。

何回も注意したけどあまり効き目はない。

あたしは真揮の机や周りの状況を確認した。

「机の上に教科書とノート、使い捨ての紙、文具、
メモ帳、ランドセル、お菓子の袋、本、周りには
脱ぎ捨てた服、人形、ジュースの缶…、今回も酷いね…」

脱ぎ捨てられた服をたたんで、綺麗にタンスの中にしまった。

「見てられない、何なのこありさまは…、どうやったらこうなんの?」

教科書を整えるために机から1冊抜き取った。

その瞬間、重なった教科書がバサバサと床へ落ちていった。

「うぉ!なだれだ、なだれ!」

あたしはそう叫んで飛び上がり、1人で爆笑した。

14:真依(*・∀・*) ◆BJbs:2012/09/24(月) 16:17 ID:yMM

「真美、さっきからなにやってんの!?すごい音したけどー!」

「何でもなーい!」

あまりに酷い状態にあたしはまだゲラゲラ笑っていた。

「真揮が帰ってきたら説教だな」

そう言いながら教科書とノート、本を整えて本棚に戻した。

使い捨ての紙、袋、缶を捨てに行き、文具をあったところに戻した。

「真揮がやることなのに何であたしが一生懸命やってるんだ…」

――…あたしってえらいかも。

「もしかしてすごくいい仕事やってるかも、掃除とか好きだし」

真揮の机の周りには消しゴムのかすも酷かった。

しょうがないからざっと片付けて掃除機もかけた。

1時間後、ようやく部屋全体の掃除が終わった。

「あー、いい仕事した 我ながらピカピカになったな
うーん…、98点」

『でも真揮は気にもせずにまた散らかすんだよなあ…』

「真美ー!夕飯の買い物行くけど、来るー?」

「あ、行く行くー」

あたしはバタバタと音を立てて階段を駆け下りた。

15:ウレヨン:2012/09/24(月) 17:35 ID:cnc

はじめまして!
小説の主人公の真美ちゃん
いい子☆☆
頑張ってー!私よりうまいし・・・
がくっゝ

16:E:2012/09/24(月) 17:38 ID:cnc

↑ウレヨンじゃなくて
 クレヨンです。( Θ //)


書き込む 最新10 サイトマップ