ハラグロ子役 奮闘記!

葉っぱ天国 > 小説 > スレ一覧 [書き込む] Twitter シェアする? ▼下へ
1:こころ:2012/10/30(火) 19:25 ID:JOQ

第1話
『行かないで!ママ!ママ〜』
『ごめんなさい。あなたとはもうお別れよ。離れていても大好きよ。』
「はいカーット!今の泣きじゃくる演技よかったよ!やっぱり愛梨ちゃんは天才だよ。」
ドラマの監督があたしに向かって手をパチパチさせながら言う。
(ふっ 当然のことだ。)
「ほんとですか〜?自信なかったんですけど・・・」
心の声よりも1オクターブ高い声で返事をする。
ま、ほんとは自信ありありだけど。

あたしの名前は紺野愛梨。小学3年生で、2才の頃からモデルをやってたりしてたからこの世界もう7年目。
監督の機嫌をとる方法などを考えていたら、いつのまにか腹黒い性格になっていた。

撮影が終わり、
「お疲れさまでした〜」
と、可愛い子ぶって笑顔であいさつをする。
スタッフさんやキャストさんから離れたところで、
「この辺が痛いわ。」
と言いながらほっぺをもみほぐす。可愛い表情をつくるのは、大変なのだ。

こうやってごきげんとりをするあたしの将来の夢はもちろん女優。
その夢を叶えるためにはなんでもやる!はずだったんだけど・・・

続く

感想待ってますo(^▽^)o

2:こころ:2012/11/02(金) 17:45 ID:FhU

第2話
今日も放課後はドラマ撮影。
台本も完璧に覚えてきた。
もはやあたしは日本一、いや、世界一の子役ね!

「おはようごさいま〜す」
楽屋に入る。芸能界では、朝じゃなくてもあいさつは「おはようございます。」なのだ。
「おはよ!愛梨ちゃん!」
すかさずあたしの声に反応したのは、あたしのスタイリストの、久田さん。
まだ専門学校を卒業したばかりの新人さん。
明るく、サバサバした性格で、みんなに人気で、一部の人からは、「キューちゃん」と呼ばれている。
あたしも久田さんが大好きだ。
「愛梨ちゃんこの服どうかなー?愛梨ちゃんが好きそうなのだよ。」
と、あたしに服を見せる。
「見せて見せて〜ほんとだ可愛い!でも、こっちもいいんじゃないかな〜」
「うん!愛梨ちゃんいつもにましてセンスいい!」
「えへへ。」
こうやって久田さんとしゃべっていると、ヘンに猫かぶりをしなくても、素直な女の子でいられるんだ。不思議。
そんなことを考えていると、楽屋の外からバタバタとうるさい足音が聞こえてきた。
「こ、これ見てよ愛梨ちゃん!」
うるさいのは、あたしのマネージャー、メガ岡だ。
もちろん、メガ岡は本名ではなく、あたしの脳内ネーム。
本名は山岡智。地味で冴えないただのメガネ男だから、メガ岡。
久田さんがいたので、しばらく顔を赤くしてデレデレしていた。
そう、メガ岡は久田さんが好きなのだ。
めんどくさいけど、頼まれたので、とりあえず恋を応援すると言っといた。
本当はしてないけど。誰がおまえみたいなのを応援するのかっつーの。バーカ。
ムダなことを考えていたら本題を忘れていた。
「で、それなんですか〜?」
iPadを見せるメガ岡にいつものように裏声を出すあたし。
「さっきドラマのファンサイトで、愛梨ちゃんの演技の評価について調べてたんだけど・・・」
暗い顔をして言うメガ岡。ちょっと中をのぞいてみた。
>今日も最高に可愛かった!
>泣くシーンめっちゃ感動した!愛梨ちゃんやっぱり天才!
なんだ、暗い顔する意味ないじゃないの。いいことばっかりかいてあるじゃない。ま、当たり前だけど。
でも、よく読み進めると、こんなことがかいてあった。
>最近アイリがウザくなってきてるww
え?
>たしかに最近猫かぶりしてるよなwww
ええ!?
>インタビューのときとか?
>そうそう
読み進めていくうちにもっとひどい悪口になっていっている。

たぶんこれが、天才子役、初のピンチだ。

続く


書き込む 最新10 サイトマップ