眼鏡とリュックはオタクとは言えない…多分。

葉っぱ天国 > 小説 > スレ一覧 [書き込む] Twitter シェアする? ▼下へ
1:まー:2012/11/12(月) 22:01 ID:Ty.

どうも。気まぐれ2ちゃんねらー、まーです。
これから小説を書こうと思う…思いたい。
オリキャラで書く…けど、若干何かに似てるキャラが出てくるかも知れません(泣)
その時は…お願いします、スルーで。

2:まー:2012/11/12(月) 22:32 ID:Ty.

登場人物

平田鈴羽(ヒラタ リンハ) 男 14歳
極度のアニメオタク。ノートパソコンはお友達。人見知り。
無口だが、眼鏡に仕込まれた特殊装置の人工音声で喋る。
喋る言葉は2ちゃん語。
とある事件から、鈴を肌身離さず持っている。

平田勇月(ヒラタ ユウゲツ) 男 18歳
鈴羽の兄。天然。賢い(神のクラス)。
ネットにはあまり興味無かったが、弟の影響で気になっている。

平田真美夢(ヒラタ マミム) 女
鈴羽達の姉。

北宮小町(キタミヤ コマチ) 女 14歳
鈴羽のネット仲間。僕っ娘。ポテトチップス大好き。

3:まー:2012/11/12(月) 22:44 ID:Ty.

「おねえちゃん」
真っ暗な闇の中、一人の少年は言った。
「りんは…なにしてるの?」
もう一人の少年も言う。
「おねえちゃん、うごかない」
「なにをいってるんだ。おねえちゃんはロボルじゃないんだぞ。」
「ほんとだもん…うぅっ…」
涙目になりながら、うつ向く。
「ああぁ、なくなよぉ…
…ほら、おにいちゃんにみせてみろ」

そっとその少年は横たわる少女の手に触れた。
…そして、少年はひゅっと息を飲んだ。

「まみむねえちゃん…」
「ねえ、にいちゃん?」
「……おねえちゃんは…きっと…ねてるだけだ。
しんぱいするな、りんは」
「そうなんだ、よかった」

幼い少年は、にっこりと微笑んだ。

4:まー:2012/11/12(月) 23:03 ID:Ty.

「由美たん可愛いいよ由美たん…」
モゾモゾと布団の塊が動く。

パソコンのキーボードの上では、器用に8本の指がキーを叩いている。
しばらくカタカタと音を立てていると思えば、
突然ピタッと手を止め、眼鏡越しに画面を見つめている。

この少年は平田鈴羽。
これでも中学生なのである。

突然、鈴羽の背後の扉が開いた。

「鈴羽〜!いつまで起きてるの?
もう深夜1時だけど…」
「あ、サーセンw
あまりに由美たんが誘ってくるものでww」
「はあ…もう由美たん由美たん言わない!
早く寝た方がいいよっ。」
「あでっ」
持っていたコンパスが見事に鈴羽の額めがけて飛んでいった。
…危ない。

鈴羽は自分の兄、勇月の言葉に、
仕方なく布団に潜り込むしかなかったのだった。

5:まー:2012/11/12(月) 23:57 ID:Ty.

今は冬。
朝は大抵の人が布団から離れられない。
また、鈴羽もその一人であった。

「ねーかーせーろー」
「いい加減起きてよーっ。」
布団に潜り込んだまま、団子のように動かない。

「遅刻するよー」
兄の勇月は朝に強い。
目玉焼きを作り、まだ冷やしていないフライパンを、
鈴羽の頭上でお玉で叩き続けている。
…非常に危ない。

「いいんだ、僕には由美たんがいるから学校なんて行く暇n」
「小町さんが待ってるよ。」
「…あぁ、小町か…はいはい」
のそのそと体を起こし着替えたあと、
置いてあった惣菜パンを頬張った。
「…いってっきゃーす」

外出する際は必需品となっている、特殊機能付きの眼鏡をかけながら、
荷物を拾い上げ、ドアを開けた。

「遅いな、鈴羽クン」
膝近くまで伸ばした髪の毛を、低い位置で束ねている少女。
北宮小町が、そこには立っていた。

6:まー:2012/11/13(火) 00:26 ID:Ty.

「何故今日は遅刻したんだ」
『遅刻したかったからww』

人工音声を操るコントローラー部分は
右目のレンズの端に付いているので、
自然と左手で右肘を支えるようなポーズになる。

『By the way…』
「何語だ。何なら星へ帰れ。」
『昨日収穫あったのか?』
「瑠璃様のレアショットをゲットした。君は?」
『由美たんのコスプレ画像。思い出すだけでhshsしてくるんだg』
「ヤメロ」

この二人は幼馴染みであり、同じネット仲間である。
好きなアニメも同じで、好きな声優も同じ。
好きなゲームも同じなので、どこまでも趣味が合うのだ。

二人は喋りながら学校へ着いた。
校庭では、運動部の朝練習が行われている。

…すると。

バコッッ

「り、鈴羽クン!!?」
サッカーボールは見事に鈴羽の脳を揺らした。
そのまま鈴羽は倒れこんだ。

「ごめんなァ。足が滑ったんだよォ」
いかにもふざけてヘラヘラした表情で言う。
「貴様ら、何のつもりだ」
小町は言った。
「オタクとかマジでキモいから、目を覚ましてやろうと思ってェ。フヒヒ」

小町は込み上げてくる殺意を潰し、鈴羽を抱えて保健室に運ぶのだった。

7:まー:2012/11/13(火) 07:06 ID:Ty.

「…んぅう……?」
鈴羽はゆっくりと目を開く。
そして辺りを見回して、ここが保健室であることを確認した。
そして枕元の棚の上にあった眼鏡を取って言った。
『何で俺はここにいるんだ』
そこにいた小町は、鈴羽が目覚めている事に気付いた。
「あぁ…サッカー部の奴等にやられた」
『またあのリア充共か』
「……」
しばらくの沈黙の後、小町はゆっくりと口を開いた。

「鈴羽クンは…何でオタクなんだ…?」

『……っ…』
「…悪いな…またあの事を思い出させてしまって」
『いいんだよ。あれは俺のせいだから』

遡ると、2年前のことだった。

8:まー:2012/11/15(木) 01:51 ID:Ty.

「何だよ、うぜぇよぉ!!」
鈴羽は、母に向かって怒りをぶちまけていた。
…いや、正確に言うと、母ではなく、父の恋人にだ。

鈴羽達の母は、鈴羽が生まれて間もない頃に亡くなった。
その時、それまでの優しい父は豹変してしまい、
自由という欲望に溢れ、新たな恋に溺れた。
その恋人の名は、夏菜(ナツナ)という名前だ。

夏菜は、鈴羽達の家に居候をした。
父はその間、海外に転勤することになり、父の目が無くなった夏菜は…

鈴羽達へ、ひたすら虐待をした。

__とある日、兄の勇月は、夏菜の暴力を受けていた。
「何で私の言うことが聞けない!!せいぜいこれでも浴びて反省しろ!!」
そう言うと、夏菜は油とライターを取り出した。
「ひっ…やめ…て…」
涙でぐちゃぐちゃになりながら、勇月は必死でもがいた。
それでも、夏菜は油を勇月の体に容赦なく浴びせていく。
そしてライターの火を起こそうとした
…その時。

「や…やめろよババアっ」
鈴羽だった。
恐怖に怯えているのか、栄養失調による低血糖なのか、手が震えている。
「何?あんたも殴られたい?」
部屋に夏菜の低く恐ろしい声が響き、背筋を凍らせる。
「殴るなら…ぼ、僕を先に殴れ」
「へえぇ〜…殴ってもいいんだ〜…」
勇月は、逃げろと懸命に伝えようとした。
だが、とても手が出せる状況では無かった。

夏菜は、ナイフを取り出したのだった。

9:まー:2012/11/15(木) 21:12 ID:Ty.

「殴ってもいいなら、それ以上のことをしてあげる」
夏菜は、ナイフを鈴羽の喉元へつきつけた。
「っひ…」
突然の恐怖により、思わず声が出てしまう。
「…めろっ……」
勇月も弟をかばおうとしているが、
ガムテープで繋がれた両腕、両足は、思い通りに動かない。

勇月は何をするべきか、涙でぼやけた空間の中で、考えた。
ガムテープが無くなれば、自由に動ける。
ガムテープを外すには…

ふと体を動かすと、先程夏菜が落としたライターが目に映った。

窮屈ではあるが、指先は辛うじて動かすことが出来た。
危険ではあったが、この方法しかなかった。

必死でライターを着火した勇月は、足のガムテープに火を近付けた。
きっちりと縛られた足はライターの火を直に浴びて、血がにじむ。
引火しないように焼き続けたガムテープは、何とか剥がれた。

次に、手のガムテープを焼きにかかったそのとき…

ナイフを持った夏菜は、勇月の目の前に現れた。

「何してるの…逃げるつもり?」

そういうと、夏菜は一気にナイフを降り下ろした。
「あ…ぶないぃっ!!!」
鈴羽は叫んだ。

勇月は迷った。
このナイフが上手くガムテープを切り裂けば、自由に動ける。
しかし、少しでも手首の動脈をかすれば、死んでしまうかもしれない。

_でも、勇月はその腕を夏菜に向けて高く突き上げた。
一か八か、一切分からない勝負に出た。

…でも、答えはハズレだった。
目前で大量の赤い液体が散った。
その液体は、勇月自らの頬を汚した。

「くあぁっっ…」

例えきれない痛みが全身を疾走し、勇月は力を失ったように倒れた。

赤く染まったナイフを手にした張本人は、
目の前の光景に自らの未来の絶望を感じ、無言で家を飛び出した。

「に、兄ちゃ…ん?なぁ…生きてるよな…死んでなんか無いよな…」
必死で鈴羽は勇月の体を揺らす。

「おい…返事しろよおぉっ!!!」

鈴羽の絶叫はむなしく消え、
勇月の体から流れる液体は、すぐそばに居る鈴羽の足を赤く染めた。

10:[:2012/11/15(木) 21:33 ID:Ty.

勇月の怪我は、全治一週間。
夏菜は家から逃げ出したまま、行方不明となった。
勇月の治療費は、
鈴羽達の母親の知り合いだった、小町の母親の財布から出されたものだ。

鈴羽は小町を虐待の事実に巻き込ませないように、怪我の真実を偽った。
「家の階段で転んだ時、僕の持っていた包丁が運悪く刺さったんだ…」
非常に苦しい言い訳だった。
しかし、両親が居ないことは知っていた小町の母親は快く治療費を支払った。

しかし、災難はこれだけで無かった。

「お前、母ちゃんも父ちゃんも居ないんだってな」
「どこの人なの?」
「所詮クズだよな、お前」
「兄ちゃん刺した犯罪者がここにいるぜ」
信じていた学校でも、いじめが始まった。

「僕は何も悪くないよ…」

そう言い返すと、

「何がだよ、この世の悪は全部お前だろ!!」

言い返すと、また言い返された。

鈴羽は思った。
喋るだけで貶されるのなら、喋らなければいいと。

鈴羽はその時から、自分の口で喋らなくなった。

11:[:2012/11/15(木) 21:35 ID:Ty.

>>10はまー(スレ主)ですー

12:まー:2012/11/16(金) 01:24 ID:Ty.

〜勝手に休憩〜

さすが初書きgdgd小説、イミワカンネww
話ぶっ飛びすぎだねww

こんな小説でも読んでくださる人は居るのでしょーか(´・ω・`)

とりあえず今後の展開としては、恋愛とかギャグとか。
まぁ、いろんなとこに走りたいと思ってます。

気が向いたときにでも読んでやって下さい^^

13:クロ:2012/11/17(土) 09:45 ID:xxY

読ませて頂きました

まず、評価です
100点満点中、96点です
物凄く憧れます

拝見させて頂き、「憧れる」そう思いました
これからも頑張ってください

最後にアドバイスです
あくまでも私のいう事なので気にしなくても良いです

1つは、背景は詳しく書けているのですが心情があまりかけていません

なので心情を詳しく書いてみてください

以上です
これからも応援しています

14:まー:2012/11/17(土) 20:36 ID:Ty.

>>13
拝見ありがとうございます!
お褒めに預かり、とても光栄です^^
アドバイスの方も頑張りたいと思います。
本当にありがとうございました(^^)ノシ

15:まー:2012/11/17(土) 21:58 ID:Ty.

鈴羽は、何も喋らなくなった。
人の話を無視する事に、鈴羽が罪悪感を感じることは無かった。
むしろ、少し嬉しかった。
喋らずに済むことに、幸せを感じた。

放課後の教室。
「鈴羽クン」
「…」
「ボクの話を聞いているのか」
「……」
「ボクは小町だ」
「………」

小町は鈴羽の行動に苛立ちを覚えた。

パシッ…

「痛っ…」
小町は全力で鈴羽の頬を叩いた。
「貴様の口は何のために付いているのだ!!」
鈴羽は小さな声で言った。
「…知らないよ」
「…くっ」
「…所詮口なんて人を傷つける事ぐらいしか出来ないよ」
「…ボクは君を見損なった。帰る」
小町はランドセルを担ぎ、教室から飛び出した。
鈴羽は何もしなかった。

しかし、クラスメイトの裏切られた時とは明らかに違った。
確かな悲しみを感じた。
鈴羽は、赤く腫れた頬に手を当てた。

そこに__
「おい平田、困ってるみたいだな」

ある少年、小野考矢(オノ コウヤ)が現れた。

16:[:2012/11/18(日) 21:19 ID:Ty.

「お前、バッカじゃねぇの?」
「……」
鈴羽は普段通り喋ろうとはしない。

「…あぁもう、そうやって喋らないから何も言えずにあの女悲しませるんじゃねぇか」
さすがに鈴羽も、言い返さずにいられなかった。
「…分かったような事を言うな」
「じゃあ、これ見てみろよ」

考矢は、カバンから白いタブレットを取り出した。
形状は超薄型。
画面は磨かれたようにツヤがかかっていて、まさに未来的、というものだった。

「…あ、これ持ってる事皆には言うなよ。で。」
考矢は、タブレットを目にも止まらぬ速さで操作した。
すると__。

目前に非科学的な光景が映った。

大きな画面が空中に浮いている。
画面には、学校の玄関で立っている小町が映っている。

「…こ、これは…お前、一体」
鈴羽は驚きを隠せなかった。
「まぁ、それよりほら、見ろ」

画面が動き出した。
小町の視線の先には数人の女クラスメイト。
隠れるようにコソコソと話をしている。

「平田鈴羽ってウザイよねぇ〜」
「うん、人の話無視するもん」
「そうだ!今度水ぶっかけちゃおうよぉ〜」
「いいねぇ!…あ、みんな後ろ」
「ゲッ…平田の彼女か」
「逃げよっ」

無論、鈴羽は小町と彼女になどなった覚えは無かった。
__しかし。

「待てよ貴様ら」
鈴羽は小町の行動に、驚愕した。
「え、なぁにぃ?」
知らないような様子で女クラスメイトは言った。
「貴様ら、鈴羽の愚痴を言っていたな」
小町は指をポキポキと鳴らした。
「ケンカする気?」
「やりたいならヤってもいい」
「ふーん。じゃあかかってきてよ。どうぞ〜」

このクラスメイトの発言が、爆弾だった。

17:まー:2012/11/18(日) 21:49 ID:Ty.

「フッ…じゃあ、遠慮なく」
小町はそういうと、一秒と満たない間に相手との距離を埋めた。
「…!?」
相手は固まった状態で動けなかった。
そして小町が放ったストレートのパンチは、彼女の頬へ直撃した。
「やぁっ…」
その勢いで、彼女は地面へ腰から落ちた。

「…あなた…私の顔になんて事するのぉっ…」
「散々鈴羽クンに愚痴を言ってよくそれが言えるな…次は誰だ」
周りのクラスメイトが手を上げることは無かった。
「…まさかアナタ…この学校で有名な…“女オオカミ”なの…?」
「“悪を駆除して孤独の霧を切り払う”…まさか…ね」
既に別人となっている小町は、近づくことすら恐怖となる。
「か…帰ろっ」
周りのクラスメイトは、サッサと走って逃げていく。

「…み、みんな、待ってぇ…」
先程殴られたクラスメイトが、涙を浮かべながらうめく。
その様子を嘲笑するように見下しながら小町は言った。

「まだ奴等と仲間になる気か…?」

当然、
「ひっ…もぅし、しませんっ…」
としか、言いようがない。


そこでプツッと画面は消えた。
現実世界へ引き戻された鈴羽は、目を大きく開いた。

「どうた、この有り様。まだあの女に頼ってる気か?」
「……っ。」

喋らない。
それはただ、現実から逃げているだけだった。
逃げて、全て人任せ。
自分は、彼女のように現実と戦う事はできないのか。
少しでも、応戦することが、出来ないのか。

「…僕は…出来ない」

『…!今しかチャンスは無いのに、僕は何てことを…orz』

それは、自らの声ではなかった。
心の声でもなく、考矢の声でもない。
その『実体化された自らの心の声』は、白いタブレットから。

「…もう、素直じゃないなぁ」

18:まー:2012/11/18(日) 22:57 ID:Ty.

『内気で弱虫な僕は何も出来ないorz…でもそれを更に逃げるなんてファビョッてる韓国人みたいなm』
「いやっちょっと何言ってるんだよこれ!!」
「平田の本心だ。
音声再生システムを全自動にして、脳内の電波拾って本心を実体化させた。」
「…本当にお前何者…?」

考矢は楽しそうにケラケラと笑った。
そして、人差し指を自慢げに立てて言った。

「ただこれには欠点があってだな。
2chの掲示板とかから言語合わせるからオタク用語とか混じっちゃうんだわ」
『2chって…何?』

言おうとすることを全てタブレットが勝手に話す。
鈴羽は少し困惑した。
『先言うなww』
「……えぇと」
「ん?自分の本心を先言われないようにする方法か?あるぜ。」
『教えてくれ\(`∀´)』

「まぁ、それは『あること』をしてからな…よし、その眼鏡貸せ」
『あぁ、うん…』
鈴羽がいつもかけている眼鏡。
鈴羽は少し反対しようと思ったが、本心が許してしまったので、どうでも良くなった。
鈴羽は眼鏡を渡した。

「サンキュー」
すると、考矢はタブレットを眼鏡に近づけた。
眼鏡が発光する。
鈴羽は先程からの流れからか、驚くことも出来ない。

ポッカリと口を開けたまま待っていると、光は収まった。
「…で、眼鏡をかけて右にあるボタンを押しながら喋りたい言葉を考える」
鈴羽は眼鏡をかけ、言われた通りのことをする…

そうだな…一先ずは“何をしたんだ”とか…

『サ$ッカー○un×der th☆e林◇檎very we%ll\(^0^)/』
「ぶふっ」

鈴羽は全力で吹いた。
何言ってんだコイツ。

「ま、当然だわな。俺がそうしたんだもん。
本当はそうすると喋りたい言葉が喋れるんだけどな。
今ん所はまだ完全全自動にしてある。
『あること』がまだ出来てねえもん。」
『はぁ…?』

「そうだな、さっきの動画の続き、見たいか?」

19:まー:2012/11/18(日) 23:28 ID:Ty.

鈴羽は先程の眼鏡をかけたまま、全力で階段をかけ降りていく。
その手には掃除用具入れの中にあったホウキがある。

“助けたい”

その本心の声を聞いて、自らの体は目覚めたように走り始めた。

玄関前廊下まで来ると先程見た動画の通り、小町が一人の少女を倒していた。
そう、考矢が見せた動画は、全て未来の物だった。

小町は倒れた女の言葉を聞き、フッと声をもらして歩き始めた。

この後が動画通りなら…危ない。

鈴羽は全力で廊下から駆け出した。
小町の背後には、先程逃げたはずの女が、一人ハサミを持って迫っている。

あと、5センチ。
女は力を入れるため、ハサミを後ろに引いた。
スピードをつけて、背中に突き刺そうとする。
3センチ、2センチ、1センチ…
…その時。

「うわああああぁぁぁ!!!!」

ホウキを振り上げ、女に向かって降り下ろす。
それに気づいた小町は、長い髪を揺らしながらサッと振り返る。
『小町!!』
「……あ、あぁ!!」
小町の回し蹴り。
完全に鈴羽に気を取られていた女は、小町の攻撃をもろに受けた。

「ひいっ…」
「不意打ちとは…まあ、お手柄な物だ。」
『…良かった(´∀`;)』
「鈴羽クン…喋れる…のか?」

そんな様子を見ていた考矢は、パチパチと手を打ちながらフラフラやって来た。
「喋ると言うより…喋る補助だなあ。」
『これで自分で喋れる様にはしてくれるのか』
「まぁ…なっ。はい、眼鏡」
何の事かよく分からない小町は、困った様に首をかしげている。
「まぁ、後で教えてやるって」

そして考矢は、また眼鏡を加工している。
『…お前…小野は…なんでそんなこと出来るんだ…?』
「それは俺が天才だから、だぜっ!!」

『何こいつks?』
「何だこいつうざいな」

鈴羽の本心と小町が同時に言う。

「…お、お前ら…正直だな…ははっ」
とか言いつつ、また眼鏡を加工を始めた。

20:まー:2012/12/10(月) 01:07 ID:Ty.

鈴羽に対するいじめは無くなった。
それもそうだろう。
小町が蹴った女子生徒は、その一撃だけで全治1週間。
やって来た彼女の有り様を見て、皆血の気が引いて、戦力を完全に失った。
無論、小町の方はその治療費を払うハメになった。
嫌々だったが。

鈴羽は考矢にこんなものを渡された。
『今度の日曜空いてる?こーや』
と書かれた紙。
鈴羽は何となく興味があったので、軽く頷いた。
すると、考矢は何か企んでいるような笑みを浮かべた。


『おい顔どうした』
「あ…はい」

21:まー:2013/01/06(日) 15:55 ID:Ty.

【かなり久しぶりの更新。】

日曜日、晴れ。
お洗濯日和とでも表すのだろうか。
鈴羽はコンビニの前で退屈そうに待っていた。

『…遅い』
そこに、慌てた様に考矢がやってきた。
「悪ィ、悪ィ!ちとvipで釣られててな…」
突然よく分からない言葉を言われ、鈴羽は戸惑う。
『び…何それ』
「は?…あぁ、お前ネット用語とか知らねえんだったな…ハッ」
鈴羽は考矢の態度に苛立ちを覚え、言い返した。
『悪かったな、知らなくて。』
「そう怒るなよー、まあ教えてやるからさ。ほらっ、」
『ちょ…うわぁっ、待ってえぇ』
鈴羽は考矢に無理矢理腕を掴まれ、転びそうになりながら走っていった。

ついた先は、ネット喫茶。
『…あ、あの…』
「あぁ。ネット喫茶だ!」
『…まだ何も聞いていないのだが…』
考矢に振り回された鈴羽は、完全に息が上がっている。
それに対して、考矢は腰に手を当てながら目を輝かせている。
「料金は俺が奢る!さぁ来い!!」
『……』
鈴羽は呆れながら考矢に着いていった。


書き込む 最新10 サイトマップ