蒼い空、消える雲。

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1:陽実 ◆NLsI:2012/12/10(月) 18:14 ID:xYI

どーせ長続きしねーだろとか思ってるそこのアナタ!!

その通りかもしれないけど、目をつむってください。


書き込み禁止http://ha10.net/test/read.cgi/yy/1354350787/l50←ここでお願いします。

アドバイス等も上記のスレでお願いします。

2:陽実 ◆NLsI:2012/12/10(月) 18:15 ID:xYI

prologue


“神様、時間を戻してください”


これほどまでに願うことは、他にない。



時間さえ戻してくれれば、ほかには何も望まないよ。



あなたと近づく前に戻りたい。

あの頃の恋に、戻りたい。

3:陽実 ◆NLsI:2012/12/10(月) 18:26 ID:xYI

第一章



“見てるだけでいい恋”ってアリですか?



風が吹き込む窓際の特等席。

いつも、ここから外を眺めている。


その理由はあなたなんです、先輩。


黒色の髪の毛が汗を含み、輝く。

爽やかな笑顔が周りに向けられ、周りにパァっと花が咲く。


あぁ、格好いいなぁ。


私の名前は倉橋 美雨(くらはし みう)。

視線の先にいる、藤堂 大貴(とうどう だいき)先輩に恋してます。


でも、見てるだけ。

先輩とどうなりたいとか、先輩に見て欲しいとか。

そんなの一切望まないから、見ているだけでいい。


見ているだけの、ほんの小さな恋でも。

私は幸せ。

4:陽実 ◆NLsI:2012/12/10(月) 18:42 ID:xYI



無情なチャイム音が鳴り響くと、柔らかい笑顔を残した先輩は校舎内に消えていった。


はぁ…、とため息をついてしまう。

先輩を見れるのは、昼休みとたまにすれ違う廊下。


今日は移動教室はないし、もうきっと見れないな。

そう勝手に思い、次の授業の準備を始めた。




「―――ここを倉橋、答えろ」

先輩のことで頭がいっぱい―――とまではいかないけど、話を聞いていなかった。


手のひらと同じサイズくらいの先生が指差している問いに目を向ける。

…ヤバイ、わかんない。


そう頭がいいわけではない私は、ちゃんと聞いていても授業についていくのがやっと。

定期テストは絶対に後ろから数えたほうが早い。

そんな私が聞いていない問題を答えられるはずがなく。

引きつった表情を浮かべながら、黒板とノートと教科書に視線を次々と移す。


「わ、わかり―――」

「X=56」

「え?」


突然、隣から答えらしき物が聞こえてくる。

隣を見ると、隣の人は指を唇に当てて『いいから言え』という表情をつくっていた。


「え、X=56…です」

先生は軽く舌打ちをしたかの表情を見せて、授業を続けた。

隣を見ると、隣の人は既に眠っていた。

5:陽実 ◆NLsI:2012/12/12(水) 17:49 ID:f9E




ノートに目を向けると、ほぼ白紙状態。

黒板に目を向けると、方程式でいっぱい。


全く聞いてなかったことが自分でもわかった。

やばいと思いながら、ノートに黒板の方程式を写し出した。


隣からは安らかな寝息。

すぅすぅと寝息を立てる隣の人を横目に、ひたすらノートにかじりついた。



授業の終わりを告げるチャイムが校舎内に鳴り響く。

チャイムと共に先生の授業は終わりを迎えた。

挨拶をすると、みんなそれぞれ散らばり始める。


ふと机の上に目を向けると、お世辞にも綺麗とは言えない字でまとめられた数学ノート。

女子らしくカラーペンと使うでもなく、かと言って見やすくボールペンとシャーペンを使い分けるわけでもなく。

普通にまとめたノートを見てふと思う。


…だから成績上がんないんじゃないか?



自分の能力の低さを自覚したところで、数学の用具をしまい英語の教科書とノート、問題集を用意する。


再び聞こえた安らかな寝息の主を見ると、数学のノートと教科書を開いたまま。

…次英語なんだけどなぁ。

6:陽実 ◆NLsI:2012/12/13(木) 15:57 ID:YZQ



耳障りなチャイムが、授業のはじまりを告げる。


学級委員の号令で立ち上がり、気をつけ、礼、着席。

毎日変わらないリズム。


一度だけでもいいから、このリズムから抜け出してみたい。

中学生な限り無理だけど。




聞いても何を言っているのかわからない、リスニングテスト。

暗号をつぶやいているようにしか聞こえない、私の耳がおかしいのかな。


ふと隣の人に目を向けると、ダルそうにプリントにメモを取っている。

あくびをしながら、ゆっくりと手を動かしている。


…聞き取れるんだ、すごいな。


「…なに?」

「へ?」

「さっきから見すぎなんだけど」


突然隣から飛んできた声。

びっくりして彼の顔を見ると、黒板を見たままだ。

「べ、別に何でも」

そう言って自分のプリントに視線を戻す。

メモを取っていないこの状態から、問題を解けるわけがない。


早々に諦めて、シャーペンをおいた。


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