* 君と見た 幻想 * 

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1:Vhobh:2012/12/10(月) 23:41 ID:uGQ





僕は 君と見た幻想を 覚えている 。




*********


オリジナルファンタジー小説。


設定とかは今は白紙←
ちまちま更新して行こうと思います(*′`)



  。

2:Vhobh:2012/12/13(木) 08:27 ID:uGQ



俺の人生ががらりと変わったのはあの日から。


お前と出会ったあの時からだったーーー…



序章 出会い。

3:Vhobh:2012/12/13(木) 08:56 ID:uGQ


12年前、突如世界中に飛来した巨大な生命体「竜」。彼らは一夜にして殆どの国を侵攻し、多くの人々を恐怖のどん底へと追いやった。
その中でもズバ抜けた強さを持つ竜を我々は「龍」と呼んだ。龍は世界中におよそ10体。この龍を全て倒せば世界は報われるであろうーー…


「龍、?」
「いや、竜だ。」
「マジかよ、ついにこの国にも…?」
「バカ言え、この近くに出たってだけの話さ。」

その噂はたちまち国中に広がり、やがて一人の青年の耳にも入った。青年は拳を握り締め、悔しさに顔を歪めた。
竜達に命を奪われた者は何万と居る。青年の母もまたその一人だった。

( 絶対仇討ってやる…ッ! )

そう思うのは青年だけではない、身内や友、恋人を亡くした老若男女、全ての人が仇を夢見ている。
だがこれまでに龍の巣に行き生きて帰ってきた者は居ない。決して周りよりも優れているわけではない自分に仇が討てるとは青年を含め誰も思っていなかった。

「シオン、!」

青年の名を呼ぶ少女がシオンの元へ駆け寄る。その顔は酷く真っ青で今にも倒れそうなくらいだった。

「ど、うしたんだよ、コロナ、?」
「竜が…ッ!」

幼い頃の恐怖が蘇る。


  

4:Vhobh:2012/12/13(木) 09:48 ID:uGQ


コロナに聞けば国付近に竜が居た、それに兵士達が向かったと。その中にコロナの恋人、ダイアンも居たと…。
シオンはコロナの制止を振り切り竜と兵士達の戦場へ走った。自分に何ができるかなんてわからない。何も出来ないかもしれない。でも…

( 見ているだけで後悔するのはもう嫌だ…! )

現場に着けばそこには絶句する程の巨体と、横たわる人の身体。生きているのか分からない、みんな血塗れで、ある人は真っ黒に焦げていて。足が震え膝が笑う。竜と目が合い巨体がゆっくりと此方に近付いてくる。
何だよ、これ。足、動けよ、動け。

「シオン逃げろ、!シオン!」

ダイアンの声が逃走を促す。あぁ生きてる、良かった、コロナが泣かずに済む、悲しまなくて済む。
足が動かなくて、剣の鞘に掛けた手にも力は入らなくて、あぁ俺は此処で死ぬのか。と。そう思っていた。俺はこれから来るであろう死の前に意識を手放した。






   

5:Vhobh:2012/12/13(木) 19:49 ID:uGQ



「ーー……」

視界に入る天井は自室の物で、何一つ変わりなかった。瞬きができる、手足が動く、起きられる、生きて、いる。あれは夢だったのだろうか、そんな心の中で呟いた疑問に答える者は居ない。部屋を見回すがそこに自分以外の生命体は無い。
がちゃり、と不意にドアが開き、驚いてつい肩を跳ねさせる。ドアの向こうに立っていたのは、若い男女の姿であった。コロナとダイアンだ。

「シオン、!」
「おー起きたか、大丈夫か身体。」

ダイアンの問いかけに黙って頷く。そうだ、竜、竜は。

「竜は、?」

起きてまずの第一声がこれだ。でもどうしても気になったのだ。死者は出たのか、あの竜はどうなったのか。

「あぁ…魔法使いの少年が助けてくれたよ。」
「頭大丈夫かお前。」
「実話だよ!!」

魔法使い?こんな世界にそんな者が居るとは到底思えない。竜を前に頭をおかしくしたかと思った。思っていた。

「取り合えずお前も助けられたんだから礼、しに行けよ。暫くはこの国に居るんだと。」
「はぁ…どんな奴、?」
「そうだな…」

シオンはダイアンから魔法少年の話を聞き家を出た。
勿論、その存在を疑いながら。




  

6:Vhobh:2012/12/15(土) 03:25 ID:uGQ


ダイアンに聞いた話では、魔法少年?は身長167cmの俺より少し小さいくらいで15,6歳程の少年。髪は赤毛だと言う。

( 赤毛ならすぐ見つかると思ったんだけど…やっぱ居ねぇのか? )

住宅路地や市場を見て回っても赤毛なんて見当たらない。やっぱりホラだったか、ダイアンの野郎…。

「おじさん危ない!」

背後から叫ぶような少年の声が聞こえた。
は?おじさんって、俺?俺18なんだけど?

「てめッ…誰がおじさんだっつー、のッ!?」

勢い良く後ろを振り返ればふわりと身体が浮いた気がした。いや、浮いている。え、浮いている?

「なッ、なんだよ、これ…ッ!?」

下を見ると家畜所から逃げ出した牛が一直線に走っていた。俺はあそこに居たら大怪我どころか死んでいたかも…。そしてふと上を見上げると赤髪の少年がなにも使わず、単体で俺の袖を持ちながら浮いていた。

( 居た…! )

居た。本当にいた。赤毛で15歳くらいの少年。この子だ、間違いない。
その少年が暴走する牛に向かい手をかざすと牛はぴたりと其の足を止めた。止めたどころか来た道をゆっくりと歩いて戻り始めた。

「おまえ…一体…?」








  

7:Vhobh:2012/12/21(金) 14:26 ID:uGQ


「おじさ…お兄さん大丈夫?」

「誰がおじさんだよ馬鹿野郎。」

そう言いつつも気になるのは俺を地面に降ろし乍健康の確認をしてくる赤毛の少年だった。俺の足が地に付いた今も尚、少年の足は浮いている。これは一体、どういう事なのか。非常に理解し難い事実である。

「お前、何で浮いてんの、」

我ながら凄く直球な質問だったと思う。だって此れ以外どう聞くんだよ。少年はきょとん、とした表情を浮かべた後、うーんと唸りこう言った。

「生まれつき?」

「はい?」

生まれつきって、生まれつきでこんな飛べるわけ?なんか特別な修行とか無しで?そんなの、

「あ、あり得ねぇッ!」

「そんな事言われても…。」

俺は今悪い夢を見てるんだ。ダイアンやコロナを守る力を何時も欲しがっていたから。そうに違いない、此れは夢だ。

「お兄さん?」

…夢でこんなに鮮明に知らない奴の顔が映るだろうか。其の顔立ちは年相応で可愛らしく、良く見れば右眼と左眼の色が違っていた。右は赤毛同様ルビーの宝石の様な綺麗な色、其れに反し左は猛獣のような深く美しい金の瞳。

「…お前、」




  

8:Vhobh:2012/12/21(金) 14:48 ID:uGQ


こいつは何もかもが普通の人間と違っていた。能力も然る事ながら外見もだ。赤毛なんて見た事無い、髪を染める塗料にも赤なんて無かった筈だ。何より、双眸。

「お兄さん大丈夫、?」

「あ、あぁ…そういやお前、名前は?俺はシオン、」

「俺はシャム、よろしくシオン、!」

ごく自然に握手を求める手が差し出される。俺はどうしてもこの手を自然と思うことができなかった。こいつの全てが不自然だと思ってしまう。

「…よろしく、」

差し出された手に自分の手を重ねればぎゅ、と力が込められる。この手を包む力も体温も俺に向けられる笑顔も、全て普通の筈なのに俺は違和感しか感じられなかった。




 

9:Vhobh:2012/12/23(日) 20:23 ID:uGQ


「…で、さ。」
「うん?」
「お前俺の事助けてくれたって、ほんと、?」

否まぁ本人にこんな事聞くのはどうかと思う。思う、けどさ。
シャムはきょとん、とした顔で此方をじ、と見つめてくる。此で助けてないとか言われたら凄い恥ずかしいんだけど。

「…あぁ!」
「忘れてたのかよ、?」

思い出したように人差し指を向けられる。思わず苦笑しつつツッコんでやった俺って優しいお兄さんだよな、うん。

「竜に襲われてた人、?」
「襲われてねぇけどな、無傷だし。」

そうだ。ダイアンを助けに行くつもりがいざ竜を目の前にして怖くなって気を失った。情けない話だ。

「たまたま通り掛かっただけだよ、目の前で死なれんのヤだしさ、」
「……ふぅん、」

あれ、意外と淡泊…?
つか、あぁ、そうだ、お礼言わなきゃ駄目だったんだ。

「あの、ありがとな、さっきも、今も。」
「…お礼ってさ、言葉より物の方が気持ち伝わるよね、!」
「…はい?」

にっこりと爽やかな笑顔で言われた。
あれ、なんか、イメージと違うかも。






  


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