THE*ナイトガール

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1:とかげ ◆TwCg:2012/12/23(日) 11:04 ID:ffE

こんにちは!とかげです(*^。^*)
やっと「喧嘩上等」が完結しました。
ということで、「喧嘩上等」の続編と掛け持ちで、新しい小説を描こうと思います!

今回もよろしくお願いしますm(_ _)m



__プロローグ

それはとある小学校の都市伝説・・・
午後2時に旧校舎に行くと

どこからともなく



幽霊の少女が出るらしい・・・・・



しかしその姿を見たものは

全員行方不明になっているらしく

警察も調査をしに行ったところ


やはり全員帰って来ていないという・・・・・








__あなたはそれでも行きたいと思いますか・・・・・?__

2:梓 ◆N4dg:2012/12/23(日) 11:16 ID:gTo

入れてください!
元。美麗です♪

またとてもお上手ですね
続き楽しみにしています

3:とかげ ◆TwCg:2012/12/23(日) 11:17 ID:ffE

「%8

4:とかげ ◆TwCg:2012/12/23(日) 11:18 ID:ffE

「ねぇねぇ知ってるぅ?」
一人の女子がグループの女子に話しかける。
「えー何?」
その中で、髪を上でお団子にしている女子が答えた。
__「この小学校の都市伝説!」
そう言ったのは、髪を下ろしているこのグループのリーダーらしき女子だった。


(また・・・その話?)

心の中、そうポツリと呟いたのは

長谷川 いろは(12)


少々気の弱そうな少女だった。


「いろは〜・・・トイレ行かない?」
一人の女子がいろはに話しかけた。
しかし、いろはは

「行かない・・・」


そう答えた。
すると、たちまち先程の女子が立ち上がり、いろはの足を思いきり蹴った。

「痛いっ」
いろはは体勢を崩し、足を押さえている。
「・・・もう二度とこんなことされたくないなら私に従え」
女子は、上からいろはを見下し、そのまま他の女子とトイレに駆け込んだ。

いろははそのあとをついていき、ハァッと溜め息をついた。
トイレの中では、女子達が鏡の前でメイクなんかしていた。

「あ、あの・・・それ、使っちゃ駄目なんじゃ」
いろはがそう言うと、グループのリーダーがじろりとこちらを見てきた。
それを感じとったいろはは、少したじっとした。



(また・・・駄目だった)

いろはは、きゅっと手を握りしめた。

5:とかげ ◆TwCg:2012/12/23(日) 11:19 ID:ffE

>>2
良いですよ。
ありがとうございます♪

あと、>>3は、気にしないでください。
書き込みエラーしたら、なんか変になっちゃって。

6:梓 ◆N4dg:2012/12/23(日) 11:23 ID:gTo

>>5
ありがとうございます!

女子・・・恐いですね
キャラの設定が分かりやすいですね

7:とかげ ◆TwCg:2012/12/23(日) 11:51 ID:ffE

(長いな〜・・・)

いろはは、そう思った。
しかし、まだ女子達はキャーキャー騒いで、いつまで経ってもトイレから出ようとしない。

そのうち、チャイムが鳴るだろう、そして先生に怒られるだろう、そんな不安が、いろはの中を駆け巡った。


『キーンコーンカーンコーン・・・・・』
予想通り、チャイムが鳴った。

しかし、女子達は全くトイレから出ようとする気配が無い。
そしていろはは、とうとうこう言ってしまった。


「早く、早く行こうよっ」

勇気を振り絞って言った一言だったが、その勇気が、女子達を怒りへと突き落とした。

「はぁ?何言ってんの」
「真面目過ぎー」
「マジこいつ震えてるよ」

女子達は笑いながら、ますますキャーキャー騒いだ。

(どうしよう・・・・・)

いろはは、このままサボった方が逸そ楽だ、と思った。

(どうして言えないんだろう・・・・・)

いろはは、自分のうじうじしているところに、うざったさを感じたくらいだった。



そして、一人の女子がポツリとこう言った。
「あ、もう時間」

いろははやっと解放される、そう思ったが、何故今まで気づかなかったのか、不思議に思った。


__しかし、いろはは利用されていただけだった。


『ガラガラ』
グループのリーダーが、ドアをゆっくりと開けた。
「遅いわよ。何やってたの?」
先生がそう言うと、グループのリーダーは、ギロッと先生を睨んだ。

「別に・・・・・トイレ行ってただけです」
「そんなにトイレに時間かかる訳ないでしょ。理由は?」

リーダーは少し考えると、ある考えを思い付いた。
「いろはさんがトイレ掃除してたんで手伝ってあげてたんです」

(えっ)

「まあ、偉いわね。でも、時間には間に合うようにしてね」
「は〜い」

そして、女子達は自分達の机に戻った。


(なんで嘘なんか言ったの・・・・・)

しかし、いろはだけがドアの前でつっ立っていた。

「長谷川さん、早く戻ってね」
先生に呼び掛けられると、いろはは我に返った。
「ご、ごめんなさい」


クスクス・・・・・

周りの笑い声が気になって仕方ない。



(恥ずかしいよぉ・・・・・)

いろはは、顔を真っ赤にして、授業を経た。

8:とかげ ◆TwCg:2012/12/23(日) 11:52 ID:ffE

>>6
いじめ側の女子は定番ですねw

9:とかげ ◆TwCg:2012/12/23(日) 12:10 ID:ffE

__放課後になると、あのグループの女子達が、いろはに話しかけてきた。

「ちょっと残れよ」


(・・・__)


「うん・・・・・」


しかし、そのことが原因であんなことになるとは

いろは自信


全く気づいていなかった。



「あんたさー、いい加減にしなよ」
誰もいない教室。

いろはは、怖くてたまらなかった。

「いい加減・・・て」
「お前KYなんだよ!!」
一人の女子が、いろはを投げ飛ばした。

「ウチはあんたが一人だったからウチらのグループに入れてやったの」

(だけど・・・こんなのひどいよ)


「下っ端としてね」
そう言った女子は、ニヤッと笑った。
「下っ端は下っ端らしく空気読め」

(こんなの__ひどい!!)

「やめてください」
いろはがそう言うと、女子達は顔を合わせた。

「分かった。ただし__今夜旧校舎に来な。そうしたら下っ端をやめさせてあげる」



(旧校舎・・・って__都市伝説の!?)

いろはは戸惑ったが、この関係から解放されるなら___


「分かった」







___成立した。

10:とかげ ◆TwCg:2012/12/23(日) 13:58 ID:ffE

__そして、夜。

(やっぱり怖いなぁ・・・・)
いろはは、親に内緒で外に出ていった。

バレたらそれこそ怒られるが、下っ端じゃなくなるなら___



嘘をついても良いと思った。


(早く済ませちゃおう)

いろはは走っていき、旧校舎までたどり着いた。
(みんなはどこだろう)

恐る恐る旧校舎の中に入り、懐中電灯で辺りを照らしてみた。
すると、そこにいたのは___

「きゃああっ」

ピカッ

いろはの悲鳴と共に、眩い光に照らされた。
「あれー?いろはじゃん」

そう言ったのは、あのグループの女子だった。
「ちょっと前歩いてよ」
「え・・・」

いろはの背中が、トンと押された。
「や・・・」
「じゃないとまた下っ端にするよ?」
耳元で、脅された。

(そんな・・・)

いろはは、先頭に立ち、仕方なく、旧校舎を回ることにした。


(何もいない・・・。けど、もし都市伝説が本当だとしたら__)


どうなるかも分からない。


もしかしたら、行方不明の人達がいるかもしれない。
でも、もうすでに幽霊になっているかも___


様々な予想が、いろはの背筋を凍らせた。
(嫌・・・怖い・・・。でも・・・)





___従わなくちゃ。

11:とかげ ◆TwCg:2012/12/23(日) 14:11 ID:ffE

「ちょっとこっち行かなーい?」
そう言って女子が指を指したのは・・・




___理科室だった。

「あははっ骸骨とかマジでいそう」
女子達はゲラゲラと笑う。

(また先頭に立たされるのかな)

「早くいろはドア開けてよ」
(やっぱり・・・)

いろははガタガタと震えながらドアを開けた。
(なにもいない・・・)
いろはは少しホッとした。

12:とかげ ◆TwCg:2012/12/23(日) 14:47 ID:ffE

「・・・なんだ何も無いじゃん」
「行こ行こ〜」

そう言って、女子達はいろはを置いていって、歩いていってしまった。
「ま、待って・・・」




4人はひたすら歩き続け、とある教室にやってきた。
「やだっ気味悪ぅ」
一人の女子が指差す方を見てみると・・・そこにあったのは



__『今まで本当にごめんなさい。自殺なんかさせてごめんなさい。』



と、黒板に書かれた文字だった。

明らかに子供が書いた字で、窓際の机の上には、花瓶まで置いてあった。

(まさか)

このクラスの人がここの幽霊なの・・・?
いろははそう思った。

「ねえ・・・あれ見て」
一人の女子が、ボソッと呟いた。
「ほら・・・あそこ。なんか・・・青白くない・・・?」

いろはは、その方を向いてみた。
(__え?)
いろはは目を、疑った。
確かにそこだけが、フワッと青白い光を放っているのだ。

「きゃあああああ!!!」
女子達は逃げていった。
「ま、待って・・・!!」
いろははそのあとを追いかけるが、誰かに肩を叩かれた気がした。

「え・・・」
いろはは、恐る恐る後ろを向いてみた。
そこにいたのは・・・

「___!!!」








___一人の少女だった。


「誰かっ・・・誰かぁ!!」
いろはは必死に逃げようとするが、体を押さえつけられているようで、動けない。
「ねぇ・・・私の話を聞いて」
「嫌だぁ」

いろはは、泣きながら叫んだ。
「お願い・・・私・・・・・・」
(怖いよぉ)

__しかし、少女の姿を見てみると・・・

さほど怖くはなかった。

13:とかげ ◆TwCg:2012/12/23(日) 15:16 ID:ffE

「・・・・そんなに話を聞いてほしいの・・・?」
少女は、コクンと頷いた。
「・・・分かった。聞いてあげる」

すると、少女は渋々とした口調で話し始めた。
「・・・私はグループの中で下っ端扱いされてたの・・・」
(__それって)

いろはは共感を覚えた。
「そして・・・ついに苦しみから逃れようと__自殺した」
「そんなっ」
いろははつい、口を挟んでしまった。

「ごめんなさい。私もグループで下っ端されてて・・・」
少女はううん、と、首を振った。
「あなたが謝ることじゃない」
少女は、話を続けた。
「そしてその翌日__私が霊になって教室を見てみたら、黒板にあの文字が書かれていた」

(・・・気の毒で可哀想)

少女は、そのことを読み取ったかのように、こう言った。
「可哀想なんて思わないで」

14:° ◆TwCg:2012/12/23(日) 16:58 ID:ffE

「私はもう死んでるんだから・・・」

(・・・・・)
そのとき、少女が口を開いた。
「実は・・・この体は私のものじゃないの」

(どういうこと・・・・・?)
少女は、少し考えた。
「この体は、生きている人間から借りたもの。だから、早く返したいんだけど__」

(“だけど”・・・?)
いろはは、気になって仕方なかった。

「成仏しないと、戻れないみたい」
「えっ」

(ジョーブツ・・・)

「だから、手伝ってほしいんだ」

15:とかげ ◆TwCg:2012/12/24(月) 09:18 ID:ffE

「へ?何を?」
いろはは、まさか__、そう思った。

「決まってるでしょ。成仏を!」


___予感的中。

(でも、どうやって__)
いろはは、指を折った。

「・・・そうだな、何がやりたいんだろ」
「・・・分からないの?」
いろはは尋ねた。
「う〜ん、・・・・・・あの人に会いたい、かな」

(“あの人”?)

「狩野・・・真爽君」
(___!?)

それは、いろはの担任の名前だった。

「その人、知ってる、ていうか、私の担任・・・」
いろははボソリと言ったが、少女には聞こえていない。
(・・・どうしよう)

__また、いろはの癖が始まった。





__“どうしよう”、でも、今回はやるしかない___。

16:ユズ:2012/12/24(月) 09:31 ID:kwE



とかげさんって・・・あの
『喧嘩上等』の!?

う〜〜続きが気になります!!

あと、タメ&呼び捨てOKですか?
うちはOKです!

17:とかげ ◆TwCg:2012/12/24(月) 09:35 ID:ffE

>>16
そうですよ〜♪
まさか、読んでくれてるんですか!?

タメと呼び捨て良いですよ!
話すんでしたらフリト板で。

コメントありがとうございます**

18:とかげ ◆TwCg:2012/12/24(月) 09:51 ID:ffE

(って・・・あれ!?みんなは!?)
いろははふと、三人のことが心配になった。

「ねぇ、私の・・・と、とも・・・、知り合い知らない!?」
・・・友達じゃないから、心配しなくても良いのかもしれないけれど__。

しかし、少女はキッパリとこう言った。
「知らない」__と。

いろはは「そっか」と溜め息をついた。

(でも、本当にどこにいるんだろう)












そして、あの三人はというと。


「いろは、バッカみたいだよね〜」
「マジでぇ〜!!幽霊なんている訳無いのに」
「ビビリ過ぎだっ・・・アハハハハハッ」

近所迷惑になりそうなくらい、大声を出して話しながら、ノロノロと歩いていた。

すでに学校の外に出ていて、なんとジュースまで買っていた。

___そう、先生がいるとも知らずに__。

19:とかげ ◆TwCg:2012/12/24(月) 10:04 ID:ffE

「誰かいるんですか?」

それは、狩野 真爽の声。

「ヤッベ先生だ」
「ウゼー・・・なんでこんな時間にいんの?」

ガサガサッ

三人は慌てて草むらに隠れた。
「・・・あのー」

ガサガサガサ

こんなに音を出してたらすぐに気づかれてしまう・・・

しかし三人に逃げ場は無かった。




「・・・お前ら・・・」
見つかってしまった・・・。






「先生は・・・ここに幽霊が出ると噂されているから誰かが入っていかないかと、見張りをしていたんだ」
先生はそう言い、三人に家に帰るよう、言った。

「ププ」
グループのリーダー

池谷 穂菜実(11)は口を尖らせて笑った。
「あのセンコー幽霊信じてるとか」
その発言に、残りの二人

樋口 育(12)と三村 心愛(12)も笑った。

「・・・あたしら以下みんなクズなんだから」
育がボソッと呟いた。

「・・・プププ」

そうして三人は、自分達の家に帰った。

20:とかげ ◆TwCg:2012/12/24(月) 10:36 ID:ffE

そして、いろは達は___。

「・・・明日、会わせてあげるから。じゃあ、また__」
「待って」

少女は、いろはを引き留めた。

「・・・私の名前は霜田 百合。覚えてて」
そう言い、少女はすぅっと、暗闇の中へ消えて行った。


(・・・百合ちゃんか)

いろはは、もう怖くなくなっていた。
きっと、幽霊が、まるで普通の少女みたいで、安心したからだろう。

でも、あれが幽霊・・・?
いろはは、納得がいかなかった。


(まあいっか)

そう思い、家に帰った。

幸い、親にバレることも無く、布団へ入った。

21:とかげ ◆TwCg:2012/12/24(月) 14:38 ID:ffE

(・・・ん)

今日は色々あったから、良く眠れそうだ・・・
そんなことを考えながら、いろはは深い眠りについた。









__翌朝。

チュンチュン

小鳥のさえずりで、いろはは目を覚ました。
「ふぁ〜」
いろはは大きなあくびをし、階段を降りた。

「おはよう」
「おは・・・よぉ〜」
いつも通りの朝。

・・・の はずだったが・・・・・





手のひらが、やけにひやりと冷たい。
・・・まるで、そう___幽霊でもいるみたいな。
いろはの背筋が、凍り付いた。


「・・・おはよう」
(・・・誰?)

その少女の声に、いろははやっと気づいた。




___霜田 百合!!

22:とかげ ◆TwCg:2012/12/24(月) 14:46 ID:ffE

「・・・百合ちゃん、どこにいるの?」
いろはが尋ねると、自分の体の中を、ぬらりと何かが動いているような気がした。

(やだ、気味悪い・・・)

__そう、百合は、確かな幽霊なのだ。
例え、普通の少女のように見えても。


「今、出てくる・・・」
百合の透き通るような声が、いろはの中を通り抜けた。
そして、いろはの目の前に、青白い光が出てきたかと思うと__


光は、フワッと消えると、少女が姿を現した。
「百合ちゃん」
と、いろは。


百合はニヤリと笑ったかと思うと、クスッとあどけない微笑みを映した。

23:とかげ ◆TwCg:2012/12/24(月) 15:20 ID:ffE

「実はね・・・さっきまであなたの中に入ってたの」
(入っ・・・?)

そしていろはは、百合の視線に気づいた。
いろはは慌てて、自分の名前を教えた。
「私は、長谷川 いろは」
そう言うと、百合は満足気に、笑った。


「今日って学校?」
百合が尋ねた。
「うん。・・・はぁ、めんどくさいな〜」


「・・・でも、真爽君に会うせっかくのチャンスだし」

24:とかげ ◆TwCg:2012/12/24(月) 17:19 ID:ffE

(確かに)

いろはは、思った。
早く百合を成仏させて、普通の生活をしよう、___と。

しかし、それが間違いだった。



___焦って失敗するなら、ゆっくりやった方が良かった、

そう、後悔するくらいなら___。






なんてことをしてしまったんだろう・・・

25:° ◆TwCg:2012/12/24(月) 17:25 ID:ffE

「ここがいろはの教室?」
百合が尋ねた。
「うん。で、あれが・・・」
いろはが言いかけたとき。


「真爽君っ!?」
百合が、目を輝かせて言った。
(・・・恋する乙女のパワーか)

26:° ◆TwCg:2012/12/25(火) 15:12 ID:ffE

いろはは、なんとなく、そう思った。
百合の周りからは、ピンクのオーラが漂っている幻覚まで見た。

(・・・本当に幽霊なのかな)

でも、確かに消えたり、自分の中に入っていたのは覚えている。
嘘じゃない。

でも、自分と何等変わりもない、12歳の女の子。
(不思議なことってまだまだ沢山あるんだな)
いろはは、実感した。


そして、百合はというと___


「真爽君・・・今と全然変わらないんだ・・・」
狩野 真爽の姿を、前や後ろ、左や右から見ている。
___一体何がしたい?
いろはには、少し難しかった。

27:とかげ ◆TwCg:2012/12/26(水) 09:16 ID:ffE

「素敵・・・真爽君、素敵」

(キモッ)


自分の担任の先生を、幽霊にじろじろ見られてるなんて。
もう、我慢の限界___


「もうやめてぇっ!!」
気がつくと、いろはは思いきり叫んでいた。

それに気づいたいろはは、体をキュッと縮め、肩を竦めた。

すると、あの三人組までやってきた。
「ちょっと〜、なにしてんの?」
「迷惑なんだけど」

「や・・・そのぉ・・・」

怖い・・・。


どうしてまた、こんな。

こんなことに、なっちゃうの。








___もうやめてよ!!!___

28:° ◆TwCg:2012/12/27(木) 10:00 ID:ffE

「や、やめてくださいっ」
いろはは頭の中が混乱していた。
知らない間に泣き叫んでいたり、あの三人組を殴ったり、「馬鹿、馬鹿」などと言っていた。

しかし、その間、百合の姿はどこにもなかった___。


「痛っ」
「何すんのっ・・・」
三人は、殴られたりしたところを押さえ、目ツキを変えた。


「っざけんな!!このブサイク」
「___!!!」
いろはは、腰が抜けた。
育が急に、殴りかかってきたのだ。






「う・・・」
いろはは、ゆっくり立ち上がった。
しかしなんと、無傷だった。

そして、いろはの体の中を何かが、ヌラッと通った。
(うう)

29:とかげ ◆TwCg:2012/12/27(木) 15:26 ID:ffE

(百合・・・ちゃん?)
その瞬間、いろはの体の力が抜け、目の前にポッと青白い光が現れた。

「大丈夫?」
淡くか弱い、少女の声。
霜田 百合だった。

「百合ちゃん?今まで何してたの・・・」
いろはが尋ねると、百合はキョトンとした目でいろはを見つめた。
「気づかなかった?さっき、いろはの中にいたんだってば」
「え?」
いろはは、聞き返した。
「良い?もう一度言うからね__私は、人の体の中に入ると、その人を操れるの。だから__」
「あぁ!!」


「__え?」
なんと、いろはの目の前には三人組が立っていた。

「あんた、さっきからブツブツ何言ってんの」
「謝れよ」
「ご、ごめんなさ・・・うぅ」
いろはは、泣いてしまった。














__それ以来、いろははクラスのみんなにいじめられるようになった。

30:とかげ ◆TwCg:2012/12/30(日) 08:47 ID:ffE

しかし、毎回___百合が助けてくれた。
ある日、いろはは百合に尋ねた。

「どうして私を、助けてくれるの?」
そう言うと、百合はこう答えた。
「私の頼みを聞いてくれたから」

(じゃあ・・・頼みを聞いてくれてたら、誰でも助けてたってこと?)

胸が、ちくちくする・・・




「あとね、いろはってなんだか気が合いそうだったから!」
百合は、顔を上げ、目を輝かせた。
(・・・!)

いろはは、少し嬉しくなった。


(気が合いそう・・・?そうかな・・・)



いろははニコッと笑うと、ふとあることを思い出した。
「あの、もう先生を見たから成仏できるんじゃ?」
そのとたん、百合はハッとした。


「・・・なの」

ボソッ

声を震わせて言ったその言葉は、いろはの気持ちを揺らがせた。




















「駄目なの・・・」

31:とかげ ◆TwCg:2012/12/30(日) 12:58 ID:ffE

「駄目・・・って?」
いろはは、寒さでかじかんだ手を息で温めながら聞いた。

そして、百合は半透明に透き通った体をくゆらせながら、口を開けた。


「この体は・・・、前にも言ったよね。持ち主に、返さなきゃいけないから・・・」
(持ち主って・・・)

いろはの胸が、ドクン、ドクンと波打つ。


「その、持ち主が誰なのかも、分からない。それに__もう、2年以上も経つの!」

その言葉に、いろははビクッとした。

「そんな・・・。じゃあ、どうすれば__」
「__分からないよ」

百合は手で顔を覆い、泣き出してしまった。

(どうすれば良いの・・・?)







いろはは逸そ、こんな幽霊なんかの仲間にならなきゃ良かった、そう思った。

32:とかげ ◆TwCg:2012/12/31(月) 09:29 ID:ffE

(そうしてれば・・・私だってあんな目に合わなくて済んだ)


どうして、こんな幽霊____



いろはは、気がつくと走りだしていた。

「いろは!待って!!」

しかし、いろははもう遠くにいて、聞こえることもなく、いなくなってしまった。

















「はぁっ・・・」
いろはは走り過ぎて酸欠状態、一体どこへ来たのかも分からない。
「ここ・・・どこ?」

辺りを見回すが、周りは木や草に囲まれていた。
「すみませーん!!」

いろはは思いきり叫んだが、小さな物音一つ聞こえない。
ただ、いろはの叫び声が、ぐわん、ぐわんと、不気味に消えていったのだけが聞こえた。


(こ・・・わい・・・・・)


どこにいるかも分からずに、自分の声が消えてゆくのを聞きながら、いろははその場所にさ迷い続けた。











「だ・・・・・誰か!!!」


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