瞳に映るキモチ

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1:睦月 ◆6wNU:2012/12/27(木) 14:06 ID:7Dk

また、一旦小説をリセットします

<初心に戻って書く!!>ということで、
一番最初に書いていた小説をリメイクして書きます

ルールは特にありません
ただ、常識的なことは守って下さいね?
(荒しはやった瞬間、アク禁依頼出します)

では、どうぞ宜しくお願いします!!

2:睦月 ◆6wNU:2012/12/27(木) 14:30 ID:7Dk

−1−
「・・・・ハァハァ」

私は、日向 琥珀(ヒナタ コハク)。
今年・・というか、今日から中岸学園の中等部2年生です。
今、普通なら、入学式実行委員として
1年生の誘導とかしているはずなんだけど、運悪く遅刻してしまいました。

「ぅわ、最悪。
 先生にバレタじゃん!!」

いや、通学路を猛ダッシュしているのに
先生が何しているのか分かるのは生まれつきの不思議な能力のお陰。
世に言う超能力ってヤツ?

今、私が使った能力って言うのは
『透視』とか『霊視』とかそう言うヤツ。
別に能力はいらないけど、まぁあるものはあるんだし、有効活用させていただきますよ。

「到着っ!!」

教室に飛び込んだら誰もイナイ・・・。
かなりのショックですね・・・・。
時間を見ると、残酷な数字を指す針が。

『『『『【8:58】』』』』

遅刻・・・なんだけど、遅すぎじゃない?
いや、まぁ中学受験して無理して電車で40分の学校選んだけどさ。
今日、寝坊して、しかも人身事故で電車来るの遅れるしさ。
信号全て赤だったけどさ。

・・・・まぁ、これは、運が悪かったってことで誤魔化しましょうか。

3:睦月 ◆6wNU:2012/12/27(木) 15:03 ID:7Dk

「誤魔化せると思ったのか!!」
「いいえ・・・すみません。」

勿論、先生にそんな誤魔化しは効きませんでした。

入学式が終わった後、教室で私が寝ながら待っていたことにも先生が激怒。
入学式を行って、今日は終わりだったはずなのに、私だけ居残りする羽目に・・・・。
酷くない? 私は運が悪かっただけなのにさ。

反省文を書き続けていると、少年が教室に入って来た。
紺色の髪に、藍色の瞳。
整った顔をしていて、かなりのイケメン。
そこらの俳優にも負けていない。

「なぁ、お前誰?」

でも、その顔には似合わない言い方。
イラリとはしたが、一応は答えるのが礼儀だろう。

「私は日向 琥珀。貴方は?」
「・・・俺?分からないの?? 俺は____」

          *

「おい、日向!! 起きろ!!」
「・・・・・へ?」

目を覚ますと、ゴリラ面の担任のドアップ。
私は反省文の4行目辺りで寝ていたようだった。

「・・ギャァァアアアっ!!!」

反応が遅れたが、一瞬の内に全てのことを理解し、
もう一度、前を見ると担任の顔、顔、顔!!
これは驚く。

4:睦月 ◆6wNU:2012/12/27(木) 18:18 ID:7Dk

「何をそんなに驚いているんだ」

貴方の顔に驚いているんですよ!!
先生の一言にそう言いそうになったが、これ以上怒られたら堪らないとその言葉を呑み込んだ。
先生は、反省文のプリントを見ると長い溜め息を溢した。

「・・お前なぁ。せめて、漢字を使え。
 これじゃあ、小学1年生の作文だぞ?」

その呆れられたプリントには、一応丁寧に書き上げた、綺麗な“平仮名”が並んでいる。
だが、所々には絵文字が使われてたりと、全然小学1年生らしくはない。

「それと、反省文に絵文字は使うな。
 ハァー・・今日はもう帰れ。それは明日の朝に提出な。
 あと、一瀬(イチノセ)が待っていたぞ?」

先生は私にプリントを差し出し、そう言った。

先生の言った、一瀬というのは一瀬 蒼那(アオナ)。
保育園からずっと一緒の親友。
中学受験も蒼那と一緒が良かったから。
頭が良いんだけど、それだからって威張ったりしない私にとっての憧れ。
可愛いし、面白いし、私が男子だったら、絶対好きになってたってくらい。

「ゴメンね、蒼那!!」

私が教室を飛び出ると、廊下で参考書と、にらめっこしている蒼那がいた。
こちらに、すぐ気がつき参考書を閉じると駆け寄って来た。

「滅茶苦茶、遅かったね?
 遅刻するって・・・馬鹿?」

そう言って笑う蒼那。
これが、本気だったら滅茶苦茶酷いよね。

5:睦月 ◆6wNU:2012/12/28(金) 09:10 ID:7Dk

「はい、馬鹿ですよ〜
 貴方みたいな秀才ちゃんには敵いませんよ〜」

そう言って、蒼那を見る。
蒼那はムッとしたような顔をして、参考書で頭を叩いてきた。

「イッ!! 痛い、痛い!! ゴメンゴメン〜」
「琥珀? 私がそう言われるの嫌いって知ってるで・・しょ!!!」

そう。 蒼那は褒められるのは、まだ平気だけど、度が過ぎるとすぐ怒る。
軽くからかっただけでも、近くのもので叩かれること多。

「ねぇ、私遅刻ばっかじゃん?」

私が蒼那と階段を降りてるとき、そう言った。
何故、そんな場所かって?
知らないよ、そんなの。
思いついたら、すぐ言っちゃうのが私の特技!!!

「何? 何が言いたいわけ?」

私の特技を知っているためか、また面倒なことかよ、とでも言いたげな目で見られた。
私は、分かってたけど軽くショック・・・

「酷いわ・・・ そんな目で見るなんて・・・・」
「はいはい、悪かったって。言って言って」

そう言いながら、参考書を鞄に入れ、蒼那はさっさと上履きから靴に履き替える。
コイツ、人の話聞く気ないな・・・

「ハァー 家 近いし、一緒にi…」

私の話している途中で、来た返事。
勿論、断るなんてことないはず…
・・・・なのに!

「ヤダ。私まで遅刻するじゃん」
「ェ・・酷っ!! 貴方、何それ〜」
「はい、嘘ウソ。いいよ、明日迎え行くよ」

6:睦月 ◆6wNU:2012/12/28(金) 16:30 ID:7Dk

そんな約束をして、私達は帰った。
馬鹿馬鹿しい話をして、盛り上がって
今考えると何でそんなに盛り上がれたか分からないくらいの馬鹿げた話。
だって、明日の給食は何かって話。
だったんだけど、明日が給食なかったっていうね……

「じゃーね!」
「うん、明日の朝ね」

そう言って、十字路で別れる。
お腹が気持ち悪いほど空いていて、私はダッシュで帰った。

「・・ぅ・・・う・・・・お腹減った!!
 もう我慢できないー!!!」

そう思って、ついつい超能力に頼る。
いや〜、神様には感謝しなきゃね。どんなに馬鹿でも、こんな能力くださって。
瞬間移動って楽チn…って、あ・・・!!!!
朝、これ使えば遅刻しなかったじゃん

そんなことを考えていたら、家に着いた。
家は静まりかえっている。
私は、制服から私服に着替えると、冷凍庫から冷凍食品を取り出す。
電子レンジで温め、一人でモソモソ食べた。

私は1人っ子で、母親は私のまだ幼かった頃に他界した。
父親とは小4に会ったのが最後、海外に働きへ出た。
今は仕送りで過ごしている。

7:睦月 ◆6wNU:2012/12/28(金) 18:09 ID:7Dk

          *
【ピピピッ ピピピッ】

私の部屋に、大音量の目覚まし時計の音が響く。
マンションなのだから、いつ苦情が来てもおかしくないほどの大音量。

でも、ベッドの主・・つまりは、私。
いつもの通り、起きることがなかった。
何故ここまで眠れるのか分からない。
でも、今回の理由は分かる。
【予知夢】だったから。

予知夢っていうのは、つい最近の土曜ド_マ“悪夢ち_ん”で分かっている人も多いと思うけど
未来のことを夢で見ること。
私は“あれ”みたいに幻想のように見るのではなく映画を見るような感じ。
主人公(私)に入り込む形で“それ”を見ることができる。

          *

「ねぇ、燈路(ヒロ)!!
 私、絶対に守るから!!! この約束絶対に破らないから
 私、ずっと…ずっと……燈路のことが…………」

私は、燈路という少年に必死に叫びかけていた。
逆光で燈路という少年の顔を見ることはできない。
ただ、その人に愛しさだけを感じた。

          *

「ぅうう・・ん」

やっと目を覚ました。
目覚まし時計を止めて、ふと時計を見た。

『『『【7:15】』』』

案外、拍子抜け。
7:20に蒼那が家に来る。
それまで、あと5分ある。
いつも朝食は家で食べず、コンビニで買って食べながら行く。
だから制服に着替えるだけ。

今までの遅刻技のお陰で1分内に着替えられるようになった。
時間には余裕がある。

8:睦月 ◆6wNU:2012/12/28(金) 21:19 ID:7Dk

そこで、さっさと着替え、顔を洗い、
歯を磨き鞄を持つと、家の前で夢を回想する。

確か、<燈路>・・とか言ってたよね。
あれはただの夢じゃない。
現実感があって、細部まで細かく分かって、匂いまで感じられたから。
あれは、きっと近い未来に起こり揺ること。

「あれ?今日は寝坊しなかったの?
 叩き起こすための新聞紙持って来たのに〜」

なんて、言いながら、蒼那が鞄から丸めた新聞紙を取り出す。
私の視力2.0の目で新聞紙をよく見ると昨日の日付の新聞。
昨日の夜から、用意していたんだろうな〜

「いや、でもちょっと待って!!
 何それ!? 私どれだけ馬鹿に思われてるの!!?」

ついつい自分の心の声の途中からのツッコミ。
でも、大丈夫!
蒼那はその辺も分かってる・・・分かってくれると思うから!!

「今、日本語変だったよね?
 琥珀、英語ダメなのに日本語もダメなの?」

うん… ほらね?
蒼那なら分かってくれると思った。
私はこんな友達を持って残念だよ。
分かってくれると思っていたのによーー!!

「もぉ! 蒼那なんか知らない!!!」

そう言って1人で歩き出す。
その後ろを慌てて蒼那がついて来た。

9:睦月 ◆6wNU:2012/12/29(土) 16:21 ID:7Dk

たまに起こる軽い爆発。
これが、あるから蒼那とは仲良くできる。
いつも言われっぱなしで、それで案外傷つくこともある。
だから、たまに爆発で心のリフレッシュ!

「ゴメン、ゴメン!!
 悪かったって、ね? 朝食奢るから許して〜」

こう言われたら、返事は1つ。
だって仕送りだけの生活も辛いし・・ね?

「よし、それで手を打とう。
 じゃあ、私の言うの全部ね!!」

そう言って、蒼那を見ながら微笑む。
今、単純だと思った方…君もこういう場面なら、きっとこう言うと思うよ!
そう言って、蒼那と笑い合っていたときだった。

「あっ!!」

蒼那が声をあげた。
丁度、私が後ろを見てて前を見てなかったとき、私の背後(見えてない方)を指さして。
何故後ろを見ていたか?
そんなの私は知らないよ。
作者の適当な設定なんだから…まぁ気にするなということだよ!

「・・・へ?」

そう言ったときには、もう遅い。
作者はこれのために私を後ろ向きにしたんだよ。
ラブコメかよ!って思うほど見事に背後の人にぶつかった。

「イッターイっっっっっ!!」

見事な尻餅で本気で痛い。
お尻の骨が折れたんじゃないかってくらいに痛い。

10:睦月 ◆6wNU:2012/12/29(土) 20:18 ID:7Dk

「こっちも痛いんだけどね」

そう言って、私とぶつかった人が立ち上がる。

背は結構高くて、おおよそ158cmとか155cmと160cmの間らへん。
ヒョロヒョロって感じじゃなくて、でも筋肉ムキムキって感じでもない。

髪は紺色っていう暗い色。
寝癖がついていて、軽く跳ねていた。
あの“夢”みたいに逆光で顔をよく見ることができない。

「ぁっ! ごめんなさい、前を見てなくて!!」

「いいよ。俺も余所見してたしな。・・大丈夫?・・・・立てるか?」

ちょっ、マジの方でラブコメ?
手、差し出すとか…最近の若者は、漫画の読みすぎじゃないかい?
ヒーロー気取りかね?

「あ、大丈夫です。・・って、え!?」

立ち上がって、やっと顔を見れました。
紺の髪っていうのは知っていたけど、瞳が藍色って・・・あの学校で見た、夢の少年じゃん!!
あれも予知夢でしたか……
ゴリラの顔の影響が強くて気づかなかったよ………

精悍な顔つきをしていて、やっぱりカッコいい。
なんか見たことあるような気がするけど…夢のセイだよn..

「ってか、お前って琥珀?」

はい、貴方エスパーですか?
それとも、私みたいな超能力者ですか?
・・・あれ? 超能力者もエスパーも同じだっけ?

11:睦月 ◆6wNU:2012/12/30(日) 11:31 ID:7Dk

「あなた、誰ですか?」

その人を見る。
いや、まぁ、ただ見るんじゃなくて見とれてたんだけど…
ってそんなのどうだっていいよ!

「俺?分からないの?? 俺は____」

あの夢と同じ反応じゃん!
ってことは、あの夢では結局聞けなかったから・・・・・

「ちょっと、琥珀!
 遅刻するよ? ほら、行こ!!」

やっぱり、そうですか…
私は名前を聞けない運命ですか……
ショックですわ…………

「あ、うん。
 じゃ、そういうことで……」

私ってかなり酷いかもね。
自分で聞いといて逃げるって……
何をやっているんだかね。

私は、ちょっと躊躇したけど、先に走って行った蒼那を追った。
1人残された少年が、私達と同じ方に歩いているなんて気づかずに。
それどころか、彼の制服が同じ学校のものと気づかずに。

12:睦月 ◆6wNU:2012/12/30(日) 13:39 ID:7Dk

「フゥ 遅刻寸前…」

そう言ったのは、蒼那。
お得意の運無しで、全ての信号赤。
電車では、運転見合わせで遅れてギリギリ。
なんとか間に合って、2年生の教室がある旧校舎3階に上がった。

ちなみに、ここは6年生まである中高一貫校で、大学は自由に選べる。
っていうか、あるんだけど受験しなければ駄目で場所は、
ここから歩いて10分あると、少し離れている。
話がずれた。

で、1〜3年がつまりは中学生。
1〜3年が旧校舎を使っている。
旧校舎は3階建てで1年が1階、2年が3階、3年が3階となっていて、
職員室等は新校舎にある。
その新校舎に高校生の4〜5年がいる。

ちなみに体育館は旧校舎と新校舎の裏に大きいのがある。
体育館は裏校舎って呼ばれていて3階建て。
1階が屋内プール、2階が体育館、3階に理科室や木工室、被服室等がある。

説明が長くなった。
飛ばして読んだやつ、ナイス!

「じゃあ、蒼那、放課後ね」

そう言って教室に入る。
私の席は・・・窓側から2番目で1番前の席。
つまりは、最悪ってとこ。
荷物を置いて、席に着く…と、同時に担任・・ゴリラ先生の登場。
昨日とは違い、ワックスっていうの?
そういうヤツで髪を立たせてるけど、一言、言わせて?
メッチャ クッチャ、キモいよ。

13:睦月 ◆6wNU:2012/12/30(日) 16:28 ID:7Dk

「おい、日向。 反省文を見せろ。」

そう言って、ゴリラが寄って来た。
私は昨日、めちゃくちゃ考えてきた自信作(?)の反省文を出した。
どれくらい考えたかというと、なんと・・・昨日昼食を食べてから寝る11時までだー!!
あ、途中考えながら夕食を食べて、考えながらお風呂にも入ったよ?

たっぷりと時間を掛けて書いた反省文をゴリラに渡すと
ニコリと微笑みながら返事を待った。
きっと驚くだろう、そう思っているとゴリラは予想通り目を見開いた。

「日向。ホームルームが終わったら、職員室に来い。」

「はい!!・・って、はい?」

いや、一番最初の<はい!!>は無視してくれ。
ついOKだと思ったから………。

落ち込んで、机に突っ伏したときチャイムが鳴った。
生徒達が廊下から教室に慌てて入り、席に着いた。
そして、号令が掛かる。
お馴染みの起立、礼、着席みたいなヤツ。

「ぇー、おはよう。
 今日は転入生がいる」

いや、この一言には驚いた。
だって、昨日入学式だよ?
だったら、昨日来て紹介とかなしでスタートすりゃあ良いのに。
どうせ、今日の1時間目は自己紹介の時間だよ?

「入って来い」

そう言われて、入って来るか!なんて言うこともなく、1人の少年が入って来た。
皆さん、誰だか分からないでしょ?
あの朝の少年ですよ!? 驚きですね、ホントに。

ゴリラが、黒板に名前を書いていく。
教室には、名前を書くチョークの音と、女子(私と中川さん以外)の感嘆が広がる。
あ、今中川さんって?と思った人、気にするな!

そんなこんなで、ゴリラがありがたく名前に振り仮名を振って、チョークを置いた。

「えー、水谷 燈路(ミズタニ ヒロ)だ。
 昨日から空いてたが、いや、昨日は2つ空いてたからな。
 窓際の一番前が水谷の席だ。日向、頼りないが頼んだぞ」

昨日、私の席が空いていたことをからかって……このゴリラが!!!
イライラしながら、ゴリラを睨んでいる間に、燈路は席に着いていた。

14:睦月 ◆6wNU:2012/12/30(日) 17:16 ID:7Dk

いや、あれから暇で、燈路の横顔見てて気がついたんだけど
、燈路って朝の夢の主だったんだね。
驚き、桃の木、山椒(サンショ)の木。
っていうか、同じ人を2回も予知夢で見るなんて初めてだよねー。
って、2回目か。

幼い頃、仲の良かった子が引っ越すのり予知夢で2回見たんだよね。
懐かしいねぇ、若き頃の思い出。

なーんて、考えていたらホームルーム終わりましたよ。
私は職員室行きですよ。 1年からで、慣れているけど軽くショック……
っていうか、慣れたことにショックだよね……

「失礼しま〜す」

でも、かなり説教通いしたから、結構の先生とは顔馴染みで仲がいい。
軽く職員室に入れるようになったよね〜。
これって、喜ぶべき?

「あれ、また何かしたの?」

なんて、声を掛けてきたのは、蒼那のクラス担任の沢山先生。
気さくな先生で、私の担任のゴリラとは大違い。
20代後半でカッコいいし、もう最高な先生。

「ん〜・・あははは」

否定することもできず、笑って誤魔化した。
そして、ゴリラの前に行く。
ゴリラはやっと来たかという目で、こちらを見て反省文を出した。

「お前な〜・・反省文で【ゴメンなさい。反省してます】だけの奴があるか」

その言葉に、私と顔馴染みの先生がクスクスと笑う。
いや、でもこれでも頑張ったんだけどなー

「でも、コレ書くのに10時間くらい掛かったんですよ?」

そう言うと、周りの先生達は少し声を大きくして笑う。
ゴリラは溜め息をついて、こちらを見る。

15:睦月 ◆6wNU:2012/12/30(日) 17:18 ID:7Dk

>>13から−2−です

16:睦月 ◆6wNU:2012/12/30(日) 19:06 ID:7Dk

「日向。 ここは私立校だ。
 皆、努力して入学しているから、よほどのことがない限り、
 退学にしたりしない。
 が、代わりに留年等があり得るんだ。
 それに遭いたくなければ、一瀬に勉強でも教えてもらえ」

何この言いがかり。
っていうか、私ある意味最強だよ?
私、交通運とかじゃんけん運は一切無いけど、勉強運系は凄いんだよね。
この学園の入学テスト90点以上だよ?
っていうか、私は将来約束されてるしね。

「大丈夫ですから!
 私のテスト結果しますよね?もういいですか?」

17:睦月 ◆6wNU:2012/12/30(日) 20:43 ID:7Dk

「・・ハァ まぁいいだろ。
 遅刻するなよ、じゃ〜な」

ゴリラがそう言い終わらぬ内に礼をして、職員室を出た。
いやはや、少々態度が悪かったなぁ。
まぁ、気にしない、気にしない♪

私は旧校舎に戻り、教室の席に着いた。
隣に女子が群がっていて、女子に負けた男子がその近くで喋りあっている。
私は、いや私と中川さん(←誰かは考えないで)だけは興味なさそうに席に座っていた。

「なぁ、琥珀。」

名前が呼ばれ、声の主を見る。
いや、声で分かっていたけどさぁ、転入生の燈路ですよ。

「何?」

私がメンドくさげに返事。
一瞬、彼氏がいない女子の目が光ったような……

18:睦月 ◆6wNU:2012/12/31(月) 15:31 ID:7Dk

まぁ、お得意の気にしないで誤魔化してっと。
相手(燈路)の返事を待ちますか。

「なぁ、俺のこと、マジで覚えてない?」

私の瞳を覗き込んで、燈路はそう言った。
そう言われても、知らないし。
今、思い出したと言えば、知らないしの部分で百人一首の蝉丸だよ?
そんな馬鹿が分かるわけないって。

「?・・知るも知らぬも逢坂の関だよ?」
(知らない人は知ってる人に聞いてね)

その一言に燈路が笑う。
そして、周りの女子は殺気立つ。
中には、美術で使うカッターを磨ぐ人まで……

「あの頃と全く変わってないんだね」

いや、今の一言おかしいからね?
私が知らないのに、知ってるって……ま、まさか…!!

「す、ストーカー!?」
「いや、違うから」

いや、まぁ今のフザケは無視して、私は会ったこともない燈路に困惑。
っていうか、会ったとしても夢の中。
あれが過去の夢なら、わかるけど…

「『ねぇ、燈路!!
  私、絶対に守るから!!! この約束絶対に破らないから
  私、ずっと…ずっと……燈路のこと…………』とか言っといて?」

はい、まさしく夢の中での台詞ですね。
言いましたよ、そんなこと。
詳しくは>>7参照ですよ。
じゃあ、あれは過去の記憶の断片ですかね、はい。

「ぅっわ〜・・んな、こと言ったな〜」

なんて、つい口が滑ちゃった★
ぅわ、カッター磨ぐスピード早!?
っていうか、ここの学校いじめ、ないはずだよね?

19:睦月 ◆6wNU:2012/12/31(月) 18:50 ID:7Dk

         *

私が月に1, 2回活動の華道部帰り、校門を差し掛かったとき…

「なぁ、琥珀」

声を掛けられました。
声変わりしているのか分からないくらいような、でも少々低い声。
これは、・・・燈路の声。

「何でいるの? 部活ないでしょ??」

私は6年間契約(?)で卒業まで華道部に入るから、その人たちで今日あった。
でも、6年間契約している人は珍しくて運動部なんかは幻ものだ。
それどころか、今日から入った燈路が契約しているわけがない。
部活終わりは5:00くらいで、授業終わりから1時間ほど。
待ってるなんて、馬鹿だよ、ホントに。
そんな馬鹿、いないと、思ったんだけどな〜

「お前を待ってたんだよ」

なんて、ぅわクサイ台詞だこと。
最近の男は、軽くて嫌になるわ、まったくもぉ。
ま、私が言えることじゃないんだけどね。

20:睦月 ◆6wNU:2012/12/31(月) 21:06 ID:7Dk

「で、何故ですか?」

私が華道部で飾らなかったので持ち帰る花を手に、歩き出す。
今回の花は、グラジオラス、カーネーション、ブプレウムの3つ。
どれがシン、ソエ、ヒカエ?とか聞かないで!!
忘れたから!!!
っていうか上の3つ分からない人は知ってる人に聞いて。

「琥珀、俺のこと覚えてないだろ?」

いや、覚えてませんよ?
でも私みたいな能力があるなら、もとに戻せるかもね。

「俺のこと、マジで忘れてるな。
 俺、お前と同じ超能力者。 一度、お前俺の夢2回見た…」
「ああ!!
 あの引っ越した仲の良かった子か」
(>>14参照)
「お前、その仲の良かった子を忘れるかよ」

はい、燈路さん最もなご意見ありがとうございます。
私もそう思いましたよ

21:睦月 ◆6wNU:2013/01/01(火) 21:48 ID:7Dk

でも、ですね?
最近、年をとって物忘れの激しい私に忘れるな的なことを言われても
それが実行できる確率は0に等しいわけなんですよ。

「有言実行・・ダロ?
 守るつったんだから、守れよ…」

有言実行ね〜・・・
『何それ美味しいの?』って反応したいライキング第1位に今、輝きましたー
おめでとうございまーす

「・・ってか、俺は約束守りに来てやったのにな…」

来てやったのにな?……
私は来てくれなんて頼んでませんし、上から物を言われる筋合いはないんですけど?
っていうか、約束忘れてる奴を目の前にして、言う台詞かよ。

「お引き取り願います。
 お金は口座に振り込んで下さい。 それでは」
「いや、返品不可だし、お金貰ってないし」

ぅわ、何こいつ。
細かすぎだろ、子供のクセして。
っていうか、コイツ何処までついてくんの?

22:睦月 ◆6wNU:2013/01/01(火) 23:25 ID:7Dk

「ねぇ、燈路の家どこなワケ?」

私は落ちてきた鞄を肩まで上げながら、燈路に聞いた。
燈路はうっすらとした笑いを浮かべながら言う。

「さぁ、とある国のとある町のとある家・・とだけ言おうか…」

いや、曖昧過ぎだから。
その国が日本だったとしても、その町どこだよ!!
その中に何戸 家があると思っているんだ。

「燈路…アンタの家、分かったよ。
 ……燈路の家、地獄に決定。今すぐ逝って」

はい、上の文の優しさ…分かるよね?
2点もあるんだよ? 私って優しすぎじゃない?

正解は……
その1 家ごと地獄に行くことができる。
   必要なモノを全て持っていけるよ★
その2 あえて、殺さず自分で逝かせることにした。
   自分の逝きたい方法で逝けるよ★

ほらね?
私ってホント、優しくない?
愛情に底が見られないよねー??

「いきなり、呼び捨てで、しかも逝けって最悪だな」

ぅわ、私の愛情分かってなーい。
しかも、私のこと呼び捨てで自分のことは呼び捨てにするな?
アンタ、頭イカれてるでしょ。

「アンタって、ホント馬k...」

言ってる最中なのに…。
主人公の素晴らしいお言葉の最中なのに……。

私は猛烈な睡魔に襲われた。
いや、睡魔どころじゃない…。
いや、睡魔じゃないなら何なんだよって思うけども。
私は漫画の最中で、目眩で倒れる人のようにバッタリと倒れた。
つまりは、転倒。

なんか、聞こえたような聞こえてないような気がしたけど、
その時には私の意識は、宇宙の彼方へ飛んでいってしまったあとだった。

23:睦月 ◆6wNU:2013/01/01(火) 23:31 ID:7Dk

>>22の修正です
「いきなり、呼び捨てで、しかも逝けって最悪だな」
とありますが文頭に『っていうか、さっきから』を付けて
「っていうか、さっきからいきなり呼び捨てで、しかも逝けって最悪だな」
でした。
あと、もう1点あります。
前々から言おうと思っていましたが、リメイク作品ですが、
主人公以外の名前を変えています。
言うのが遅くなりスミマセン。
この2点に関して、心より深くお詫び申し上げます

24:睦月 ◆6wNU:2013/01/02(水) 12:50 ID:7Dk

「ねぇ、××××?」

あぁ、予知夢ね。
なんか、そんな雰囲気があるから。

匂いや感覚…五感が全て残ったままの夢だから。
でも、いつもとは違う。

靄(モヤ)が掛かってる感じ。
予知夢っていうよりは……過去を思い出すような感じで、覚えてない部分に靄がある感じ。



_____そう。懐かしい……あの頃だ。


−3−
「ねぇ、××××。
 私ね、今日見えたの。」

幼い頃の懐かしくて愛しい記憶。
多分コレは小学1年生の頃だと思う。
2回目の転校を見た記憶だ。

なら、××××っていうのは・・燈路?

「何を見たの? 琥珀。」

やっぱり。 軽く今より高い声だけど、口調のクセっていうのが同じだ。
そうだ、思い出して来た。

「あのね……××××がいなくなるの。
 転校しちゃうんだよ? でもね、でも…」

「僕も見たよ。
 それと、僕は来週アメリカに向かうんだ。
 “将来のため”に。」

そう。
燈路はこう言ってたんだ。
私達、超能力者は珍しくて、この能力の元は何なのか。
能力(チカラ)のパワーを大きくする方法があるのか。
それの研究や人間兵器になるか等を調べるため、
アメリカの研究所で将来過ごすことが決められている。

25:睦月 ◆6wNU:2013/01/02(水) 18:52 ID:7Dk

「・・・そう、なんだ・・・・。
 でも、あの未来が実在するかぎり、大丈夫だよね?」

確か、あの未来っていうのは、今の私達。
あの頃から、コレは決まってたんだ。
これは必然なんだね。

「うん。
 僕、絶対に帰って来るよ。
 帰って来て…僕が見た、もう1つの未来も実現させるから」

この未来は、最後の最後まで教えてくれなかったんだよね。
どんな未来なのか、予想もできないよ。

「ねぇ、私ね。
 ××××に、絶対に守ってほしいことがあるの」

これだ。
これが私の忘れていた約束だ。

「あのね、絶対に帰って来て、私の大事なことを聞いて欲しい
 これからの未来で重要だから」

そうだ。
分かった、言いたかったこと。
母の遺言を伝えようと思ってたんだ。

今までの、全てを覆(クツガエ)すかもしれない大事なこと。
これが、失われた言葉だったんだ。

26:睦月 ◆6wNU:2013/01/03(木) 20:28 ID:7Dk

「ん……ぅうん………」

目を覚ますと、白い天井。
だが、病院ではないことを周りの様子からすぐに分かった。
壁にはスポーツ選手のポスター。
二段ベッドのようになっていて、下は机や棚。
学校の制服が壁には掛かっている。

「あれ、起きた?」

部屋に入って来たのは、燈路。
頭は混乱を続ける。
急に現実に戻ってくると、毎回こうなってしまう。

「えっと、……ここどこ?」

目覚めて一番に考えたことを燈路に聞く。
燈路は部屋に入ると、質問に答えた。

「ここは、俺の家。
 つまりは、お前の家の隣。
 で、お前が倒れたから連れてきたんだよ」

「あ、そうだ。
 ・・・!! 約束!思い出したよ!!!」

私は一瞬で、頭をフル回転させて思い出した。
そして、ついベッドから乗り出して……落ちた。

「ヒャァッ!!?」
「ぁ、ぶね」

よし、ナイスキャッチ燈路。
ぇ? 今のはテスト、テスト。
燈路はちゃんとしてるかっていうテストだよ〜

27:睦月 ◆6wNU:2013/01/04(金) 09:34 ID:7Dk

「そぉ、約束約束!
 私、燈路に話さなくちゃいけなくて」

「やっと思い出したのかよ…」

燈路は一瞬目を見開き驚いて、何故か溜め息をこぼした。
溜め息にはイラリとしたが、とにかく母の遺言を伝えたかった。

「私が伝えたいのは、この<能力>のことなの。
 私の母もこの能力があったの。
 私や燈路より強くて、優しい能力だった。
 でも、アメリカに行くことはなかったわ。
 高校時代から、ずっとそれを拒んでいた。
 
 そして、高校時代で同じ能力を持ちアメリカに行かない人と出会ったの。
 その人達とは、気が合って色々なことを話していて、あることに気がついたの。
 母達は、宇宙の違う星での記憶を、夢で見ていたわ。
 それは、その仲間全員に当てはまったの」

私が、母の夢物語のような話を燈路に話した。
そして、ここまで話すと急に燈路が口を開いた。

「それって……この能力は他の惑星での前世の力ってことか?」

私はその質問に、1つ縦に頭を振った。
これが、私達の能力のモト。
過去のことを思い出せば、思い出すほど能力も徐々に前世通りの強さに戻る。
これが、全ての真実。

アメリカで教えてほしいことの2つはこれ。
残りの1つ。人間兵器になるか。
………………その答えは、Yes。
私達はそういう運命。

今まで、母のように覚醒する者はなかった。
でも、私達は違う。
それを知ってしまったんだ。

28:睦月 ◆6wNU:2013/01/04(金) 11:19 ID:7Dk

「マジかよ…。
 あの時言った通り、未来で重要になるよな…。
 ・・・でも、それでも俺は_____」

その後に続く言葉は聞き取れなかった。
聞き取れたけど、アリエナイと思ったから。

でも、あの過去とは違い大きくなってちゃんと約束を守ってくれて__
しかも、聞き間違えかもだけど、こう言ってもらえて___
ちょっとだけドキっとしたけど
こんな気持ちは、すぐに打ち砕かれる。


____でも、『お前を絶対に守る』って嬉しいよ。


−4−
あのあと、私は家に帰った。
どうせ、家が隣だったしね……

制服を着替えて、鞄を置く。
まだ、それだけの動作しかしてないんだよ?

【ピーンポーン】

チャイムが鳴る。
イラリとして、チャイムを壊したくなるが我慢我慢。
一階に降りにいくの面倒だし、瞬間移動移動。
ま、チャイムを壊さなかったお礼だよ、ハハハ。

「はーい、どちら様ですk...」
「琥珀ーーー!!」

飛び付いてきたよコイツ。
金髪で、瞳が青って………外人?
でも、日本語発音いいよな…あ、でも琥珀ーーー!!しか聞いてないし。
っていうか、コイツ誰なの?

「琥珀、会いたかった〜!!
 やっぱり、能力いっぱい使ってるんだね。
 制御も上手だし、さすが僕の“フィアンセ”♪」

いや、ちょっと待て。
婚約した記憶はないぞ?
まさか、また私、忘れていますか?

29:睦月 ◆6wNU:2013/01/04(金) 17:31 ID:7Dk

「あなた……誰?」

いや、もぉ一番聞きたいことを聞かせていただきます。
なんか、もういいよ。
自分で考えるのって面倒だしね。

「僕は椎名 ヒルハ(シイナ)。
 君の母方の従兄弟だよ〜」

う〜ん……確かお母さんの苗字も椎名だったような。
でも、何故に上に金髪?

「僕は、君の母の姉のむす・・・子供。
 父が外人だったんだよ、この瞳や髪はそのせい。」

あぁ、だからなのか。
にしても、金色で肩より4, 5cm上。
精悍な顔立ちも良い感じだし、うん、女子で良いんじゃない?って感じ。

でも、なんで息子ってはっきり言わないんだか…
……あ! コンプレックス感じちゃってるとか?
ふーん、まぁ別に興味ないし。

30:睦月 ◆6wNU:2013/01/04(金) 17:55 ID:7Dk

「で、フィアンセというのは?」

うん、これもかなり気になってました。
いや、もしもすれちがった通行人に抱きつかれて
『貴方はフィアンセだ〜』とかなんとか言ったら絶好『は?』ってなるでしょ、普通。

「え? だって、今日から一緒に暮らすsi…」
「エェ!? ウッソだーー!!?」

んなこと、聞いてないし。
いや、住まないとも言われてないよな…
って、普通は一緒に住まないからって従兄弟に言われないしね。

「嘘じゃないよ?」

なんて言って、ハグしてんじゃねぇ!!
乳クセェ餓鬼(ガキ)が。

「あの、すみません。
 宛先が違いますので、これで…」
「僕は郵便物じゃないよ!!
 それ、さっき燈路にも言ってたでしょ!!」

ぅわ、何コイツ、ストーカー?
プライバシーの侵害っしょ。

31:睦月 ◆6wNU:2013/01/04(金) 20:58 ID:7Dk

上の訂正です
4, 5行目辺りの絶好『は?』……とかあるんですが
絶好ではなく、絶対です
すみませんでした

32:睦月 ◆6wNU:2013/01/05(土) 13:01 ID:7Dk

「もぉ、いいよ。
 勝手に入ればいいじゃn...」
「ぅわ、狭〜い」

ぅわ、コイツ出てけ。
人が入れてやろうと言ってる間に入って狭い?
何抜かしとんじゃ、オラァ。
絶対にコイツを出て行かせてやる。

「あ、ボクはこの部屋使うね」

そう言って、ヒルハは1つの部屋に入った。
いや、どの部屋かは知らないよ?
だってアイツ、入るだけ入って荷物外なんだもん。
さすがに入れないと近所に変に思われるかもだからね!

「ヒルハ、どこの部屋〜?」

私が荷物を持って2階に上がると、ヒルハの部屋を探した。
そして、ヒルハが・・・ある部屋から出てきた。

「ここだよ、こk...」

え? ヒルハの声が途切れた?
当たり前じゃん。 顔面に荷物が、どストライクしたんだから。
何故かって?
年頃の私という女子の部屋に、勝手に入るなんてこのクソ餓鬼が。

「出ていけって言うのは、次の問題が起きてからでいいや。
 せめて、他の部屋に言って」

そう言って廊下を指差した。
渋々、ヒルハが出ていく。
マジで、本当にムカつくよ、コイツ。

33:睦月 ◆6wNU:2013/01/05(土) 22:57 ID:7Dk

訂正です
「せめて、他の部屋に言って」とありますが、漢字を間違えておりました
「せめて、他の部屋に行って」です
申し訳ございませんでした

34:睦月 ◆6wNU:2013/01/06(日) 13:25 ID:7Dk

「ねぇ、夕飯は?」

どこまで図々しいんだよ、コイツ。

ヒルハが、家に上がり込んで少し。
辺りはだんだん暗くなっており、腹も少々空いてくる頃。
近くの家からは、料理の匂いや音が漂い始める。

私は苛々しながらも、財布を手に取った。

「夕飯はコンビニか何かで買って?
 私は今から買いに行くから」

そう言って、家の鍵を持ち、予備の鍵をヒルハに投げた。
ヒルハは難なくキャッチし、それをポケットに入れた。

「あ、じゃあボクも一緒に行くよ」
「は?」

いや、コレは予想外だった。
コイツなら、買って来て〜とか言うかと思ったけど、一緒に行くだなんて…
信じられない。

でも、私の予想もヒルハの発言もどちらも共通することがあるのは確かだ。
【嫌だね】
この気持ちは決して変わらない。

「嫌。1人で行って」

そう言い、家を出ようとすると反論が返ってきた。
予想以上にしっかりとした反論。
こちらが反論できないような。

「僕、来たばかりで地形を知らないから。
 迷うと困るから、一緒に行ってよ?」

「・・・・・・・・・・ハァ 良いよ。お金持って」

えぇ?払ってよ。とかいう発言があったりしたが、完全無視して家を一緒に出た。
ヒルハが地形が分からないのは、本当のようだった。
右に曲がるのを左へ行こうとしたりと、なんとなく子供っぽくて楽しいとか思ったりもした。

35:睦月 ◆6wNU:2013/01/06(日) 16:56 ID:7Dk

私はサンドイッチを、ヒルハは海苔弁を買った。
何故海苔弁か聞いたら、日本だし和風がいいからとか。
コンビニ弁当で何を考えているんだか。

「ねぇ、ヒルハは何で私の家に来たの?」

私がそう聞いた。
私は中2の1人暮らし。
こんな家に子供を預けるなんて普通の親ならしない。

「ボク、君と同じ超能力者なんだ」

はい、本日2回目のサップラーイズ!
全然、嬉しくありませんね。
っていうか、私と一番最初に会ったときもいっぱい使ってるとか制御上手とか言ってたよね。
何故、気づかなかったか。
フィアンセって言葉に反応したんだよ!!

「ボクは、この年で能力が高いし覚醒してる。
 覚醒っていうのは隠してるけどね。
 で、この年でアメリカのセンターに入ることになって、逃げて来たんだよ」

ぅわーー。
コイツ覚醒までしてんのかよ。
っていうか、覚醒の存在…知ってたんだ……

「幼い頃、琥珀のことを聞いて、心で憧れていつの日か好きになってたんだ。
 だから、幼い頃から日本語を学び、父の母国を逃走時に飛び出たんだ。
 そして、琥珀。
 君のもとに来たんだ!!」

36:睦月 ◆6wNU:2013/01/06(日) 22:01 ID:7Dk

・・・何それ?
私には、恋愛(片想い)することすら許されないわけ?

そりゃあ、女子が恋バナに花を咲かす頃、私は超能力者のための新聞で盛り上がってたよ?

近くの女子も、男子も近づきにくいオーラ放ってたよ?

その中でも友達になってくれた蒼那にも凄く感謝してる。
蒼那って物好きで優しいと思って凄く嬉しかった。

でも、なんで恋愛(片想い)事情まで決めつけられて縛り付けられなきゃいけないわけ?
ただでさえ、超能力者と結ばれなきゃいけないハンデを背負っているのに…


気がついたら頬に温かい水が伝っていた。
分からないけど一筋涙が垂れると、後から後からそこを通ってアスファルトを濡らした。

【意味分かんない】

告白的なの言って返事もなく、涙流されたら相手が困るじゃん。
どう言ったらいいのか分からなくて、対処に困るじゃん。

私なら、きっとこの場から逃げ出してるよ?
………でも___

「ねぇ、ボク…困らせること言ったね。ゴメン」

でも___ヒルハは逃げないで思いを伝えてくれてる。
私って最悪だね?
相手の気持ちも考えないでさ………

「・・・・・・・・・・っ」

そんなとき、ヒルハが私に抱きついた。
お店と私の家の距離の真ん中くらい。
辺りはまだ少し明るいし、道に歩道者は今はいないけど、いつ現れるか分からない。
それなのに………

「ボク、琥珀のこと___」
「分かった」

言った本人も意味を知らない『分かった』。
OKって意味なのか…、はたまた違うのか。
どちらとも言えない分かった。
嗚咽を堪えて出した一言。
ヒルハは、…何でか泣いていた。

「なっ」

そこを通り掛かったのは……燈路。
偶然が酷すぎるよ。
世界の神って、本当に意地悪。

37:睦月 ◆6wNU:2013/01/07(月) 16:05 ID:eyU

「ぇえっと、これはその……」

私が必死に弁解しようとする。
あれ? 嗚咽が出てないなぁ。
なんて、考える余裕もない。
だって、さっきまで泣いてた筈の、ヒルハが__

「こんばんは、燈路。
 ボクは、琥珀のフィアンセ、ヒルハ。
 以後、よろしくね」

なんて、馬鹿げたことを言うから。

結局、誤解は解けぬまま、私達は家に帰った。
家に帰って、食事を取るときもヒルハとずっと口をきかなかった。
まぁ、ヒルハは声を掛けてくるんだけど俄然(ガゼン)無視。
なんとなく、なんだよね。

次の日。
また、驚くことになるなんて…
私の寿命、ここで使いきるかもしんないわ。

38:睦月 ◆KAZE:2013/01/08(火) 18:52 ID:eyU

−5−
「おはよぉ〜・・・ってそれ誰!?」

家に迎えに来てくれた蒼那が、真っ直ぐヒルハを指差して驚いている。
誤魔化し出来ないような真っ直ぐに指す指。
やっぱ、驚くよね…
まだ、同居だけなら良かったのに…
うちの学校の制服を着ているだなんて!!

「ん〜・・・話すと長いから転入生って理解しといて」

私はお腹を空かせて、漫画ならフニャフニャになってそうなヒルハをチラリと見て、そう返事した。
まぁ、一応超能力者っていうことは理解してもらってるけど…
この経緯を説明すると、確実に遅刻するよ…

で、ヒルハはまぁ一応は燈路の次の日に来たけど、まとめて来させるとかいう考えは学校側にはないみたい。
燈路が私のクラスで、ヒルハは蒼那と一緒。
ヒルハはブーブー煩かったけど、完全無視で、登校。
蒼那には一応、宜しくとお願いしときました。

コイツを1人でほっておくと、ろくなことがないと思ったから。
昨日、燈路の前であんなこと言われてマジで嫌だったしね。
まぁ、別に燈路とは特別何かあるわけじゃないし、ヒルハのことどうこう言われる筋合いないんだけどね…
私の学校、【噂】だけは凄いからね……

39:睦月 ◆KAZE:2013/01/09(水) 18:10 ID:eyU

          *

「じゃあね、蒼那」

私達はそう言って別れた。
ちなみに、ヒルハは職員室。
沢山先生と何か話してるっぽい。

「おぉ、おはよぉっ!!」

私が席に着いて、入って来たのは……ゴリラ。
じゃなかった、担任の先生。
この先生見てると、自分が動物園にいるんじゃないかと錯覚する。

「休みはいないな。
 あぁ、そうそう。
 沢山先生のクラスに転入生が来た。
 クラスは違うが、仲良くしてやれよ特に日向はなぁ!!」

何故こうも言われなきゃならないんだか……
職員室で別れるとき、一緒に行こうとか煩いから腹を蹴って、軽く殴っただけなのに……
まぁ、百歩譲ってそれは許そう。
だけど、皆の前で言うこのなくない、このゴリラ?
皆、爆笑してんじゃん!!

『・・あの先生。
 ここより、動物園で働いた方がいいんじゃないですか?』

という言葉が、今口から飛びたとうとした瞬間だったのに…
最近、邪魔多くない? 私の言葉遮るの!!

「あの、先生。
 もうそろそろ教室移動したいんですが…」

そう発したのは、燈路。
庇ってくれたの…とか、思って燈路を見るときっちりと用意された理科。
1時間目のためですか……

40:睦月 ◆KAZE:2013/01/09(水) 21:15 ID:eyU

それから時間はキュルキュル(?)過ぎて、給食。
まだ準備最中だけどね。

私は、手洗いのピークを過ぎ、数人しか残っていない廊下に出た。
自分の給食の準備をしてないけど、なんかボーッとしちゃって。
壁に寄りかかって、適当に足元を眺める。

「ハァ_______」

溜め息の理由なんて知らないけど、いつの間にかにこぼれ出た。
辺りの人は他のクラスの友達と喋り終わると、次々と教室へ戻って行く。
その後ろ姿もチラリと見たりしてみる。
つまらないと思うけど、何となく…何となくだけど落ち込んでて教室へ戻りにくかった。

その理由は、燈路のこと。
今日の燈路は、妙によそよそしいっていうのかな?
なんか、それな感じ。

一応、昨日の一晩の夢で燈路を思い出したから、あの頃みたいに仲良くしたい…みたいな。
よく分かんない気分だけど、もう少しで、分かりそうだから。

41:睦月 ◆KAZE:2013/01/10(木) 18:04 ID:eyU

「おい、琥珀。
 配膳しといたから教室入れ」

燈路が急に廊下に出てきてそう言った。
私は一瞬ビビったけど、一応お礼を言い、教室に入った。
給食当番が白衣を脱いでいて、その他の人は席に着いてきた。
私も席につき、給食委員の号令を待つ。

「「いただきます」」

号令が掛かるや否やおかわりの人や減らす人が立ち上がる。
私は箸を持って、ゆっくりと食べ始めた。
・・・食べ終わった。
いや〜、我ながら驚くほど早いよねー

           *

今日は職員会議で、4時間授業。
給食が終わったから、鞄の支度をして担任ゴリラと別れ蒼那のクラスへむかった。

「ねぇ、蒼那。」
「あ、琥珀!!
 ゴメンね、今日用があって…」

そう言って、手を顔の前で合わせる蒼那。
特に毎回帰ろうってわけじゃないし、別に断っちゃいけない約束なんてないから簡単に了解して家に帰った。
あ、遠回りでね。
普通の通学路だと、ヒルハに会っちゃうから……

私が、河川敷を通り掛かった。
川辺には、カップルらしき人が。
ついつい、立ち止まって見てしまった。
そのカップルを。

キャハキャハ笑いあっている。
私は、その2人がだんだんと蒼那と燈路に見えてきた。
………ううん、違う。
本当に、2人だったんだ。

それがわかったとたん、苦しくなって悔しいようなそんな気持ちで…
そんな気持ちで胸が苦しくなって商店街へ走り出していた。
理由? そんなの気にすることできなかった。
ただただ、私は走り出していた。

42:睦月 ◆KAZE:2013/01/10(木) 20:21 ID:eyU

「・・ハアハア ただいま…」

私が家に帰ると、ヒルハが出迎えてくれた。
なんとなく、こんなヒルハでも優しく思えた。
そして、愛しく思えた。
……でも、女子共が言ってる恋愛じゃないと思う。
だって、蒼那と同じような感情を抱くから。
もし、これを恋愛といったらGL&BLが多くなるよ。

「…ねぇ ヒルハ。
 好きって、心から言ってるの?」

恋愛経験0の私は、ヒルハにそう聞いた。
ヒルハは一瞬驚いたような、重々しいような表情をしたが、すぐいつもの顔に戻った。

「うん…………そうだよ」

なんとなく、『チガウ』。
そんな思いがした。
初めて会ったときのような好きっていう感じじゃない。
ウソ…ついてる?

「ホントに?」

私がそう聞くと、ヒルハは頷いた。
でも、目が合うことはない。
明らかに おかしかった。

「ねぇ、嘘つかないでよ」

私が鞄を下ろしてそう言った。
私は、自分が自分で何を言っているか分からないような気がしたけどそう、口が動いていた。

「嘘じゃない!!
 ヒルハは心から琥珀が好きだった!!!」

いや、おかしすぎる。
一番に過去形ということ。
次に、第三者目線で話していること。

「ねぇ、全部教えてよ!!
 ……ヒルハって、誰なの!?」

「・・・・・・ヒルハは、僕の双子の兄。
 僕の本当の名はヒルナ。
 ヒルハは、琥珀が好きだった。>>35の最後の行の通りだった。
 でも、逃走をしなくて小学2年の年で連れてかれて、能力の暴走で死んだんだ!!
 本当は僕が行くのを、庇って兄さんは行ってくれて死んだ!!
 だから、僕は兄さんになったんだ!!
 そして、兄さんの夢を叶えるため琥珀と結婚しに来たんだ」

ここまでのことを説明すると、今までヒルハと名乗ったヒルナは私に告白してたが全て嘘。
実は自分の代わりに研究所で死んだヒルハ(本物)の夢、私と結婚するを叶えるために来た。
そういうことだ。

43:睦月 ◆KAZE:2013/01/10(木) 20:41 ID:eyU

「・・なら、私は結婚しないよ。
 ヒルハ…ヒルナは自分の恋愛で結婚を決めなよ」

私はそう言って微笑んだ。
微笑みに意味なんてない。
なんとなく、お兄さんのために頑張るヒルナが愛しく思えたから。

「・・か・・てた。分かってた結婚なんて不可能ってこと。
 だって僕…私、女だから」

えぇ!?
あぁ、そうですか。
私は騙され過ぎですか……
あーー、人間不信になりそうだよ。

「そですか。そですよね。
 じゃ、私はこの辺で」

私がその場を立ち去ろうとすると

「でも、<恋>って苦しいけど楽しいってヒルハはいってたよ」

何故か、その言葉に反応する。
苦しいけど楽しい……私、分かったかもしれない。
きっと、そうだよ。
私も、恋してるんだと思う。

44:睦月 ◆KAZE:2013/01/10(木) 20:45 ID:eyU

結構前からですが、トリップ変えました

45:睦月 ◆KAZE:2013/01/11(金) 17:36 ID:eyU

「・・・・・ヒルナ、ありがとう」

私はそう一言言うと走り出していた。
私は玄関の戸を開け、自転車のペダルを全速力でこぎ出した。
風が耳元に吹き、音がする。

私は疲れることも忘れて、ついでに瞬間移動の存在も忘れて、一心不乱にこいでいた。
そのうち、河川敷に着く。
いるかは分からないけど、近くの駐輪場に自転車を止め走って向かう。

「ハァハァ 間に合って!!」

そう思ってさっきまで2人のいたところへ行ったが、
・・・そこに人影はなく、夕焼けがキラキラと川に反射するだけだった。

「………ハハ そだよね、普通いないよね…」

そう、これが当たり前。
誰もいない川辺で私は笑い続けた。
だけど、いつしかその笑い声は泣き声に変わっていて、涙は足場のコンクリートを黒く染めた。

私は涙を拭い、もと来た道を戻る。
自転車は押しながら帰った。
商店街の間を通り抜ける。
周りの賑やかな音や声が、私の耳に届くことはなかった。

「・・・・・く・・・・・・こ・・く・・・琥珀!!」

急に肩を叩かれてようやく気がつき、振り返ると燈路が立っていた。
制服姿で、近くに蒼那の姿はない。

「……蒼那は?」

私は蚊の鳴き声より小さな声で聞いた。

「あぁ。河川敷の、見てたんだ。
 相談に乗ってもらったんだよ。」

「…え? 何の?」

私はその【相談】というのが気になった。
蒼那に何の相談に乗ってもらったのかが気になって、他に何も考えられないくらい。

「……俺、転入早々だけどアメリカへ行く。
 この能力についてで明後日には飛行機で……」

本当に酷い話。
やっぱり世界の神様は残酷。
キモチが分かってすぐにこれ?
何その仕打ち。

「そうなんだ。
 ……じゃあ、1つだけもう一度約束してほしいことがあるんだ」

「? 何の約束?」

「前と同じ。
 今度は私が燈路に会いに行くから。
 これからの未来に関わる、大事な話があるの」

そう言って、微笑んだ。
今度こそ忘れられない約束。
アメリカに行って、絶対に伝える言いたいこと。

「忘れるなよ、琥珀」

微笑む燈路に、微笑み返す。

……………大丈夫、きっと伝えるから。

46:睦月 ◆KAZE:2013/01/11(金) 20:16 ID:eyU

中途半端な終わり方ですがエピローグなんです…
あと、プロローグがないのは気にしないで下さい

−エピローグ−

また、夢の中。

システムの整った造りの建物で私と靄(モヤ)のかかった彼は微笑んでいた。

「ねぇ、約束。
 忘れてないよね?」

「ああ。忘れられるかよ」

「あはは。
 ・・・ずっと、今までの4年間ずっと伝えたかったよ。
 私、ずっと…ずっと……××××のこと……」

「あの頃と言ってること変わらないな。
 それ以上先の言葉を、俺は知ってる。
 ずっと昔の子供の頃に、見たから…」

「「・・・・好きだよ」」


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