復讐

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1:あんにょ:2012/12/27(木) 19:41 ID:i-4.c


『私は今日と言う卒業の日を迎えられたことをとてもとても嬉しく思います。

普通は生徒会長が代表として話しますが
先生たちに私からどうしても話したいことがある、と頼みましたので、話させていただきます。』

2:あんにょ:2012/12/28(金) 00:55 ID:i-tTA


……怜…?

明らかにいつもと違う怜の態度に動揺を隠せなかった。

…あんなに明るくてみんなから人気で優しさがにじみ出てるような雰囲気の怜が……。




怖い。

正直、怜に一抹の恐怖心を抱いた。

3:あんにょ:2012/12/28(金) 00:58 ID:i-tTA


私はずっと怜の親友としていたつもりだ。

怜のことで知らないことなんて無いと思った。


でも、今の怜は…



私の知ってる木下怜とは
全くの別人だ。

4:あんにょ:2012/12/28(金) 01:05 ID:i-..s


「ねぇ、愛…
怜…なんかいつもとちがくない?」

隣の凛音が不安そうな顔で聞いてくる。

無理もない。

今の怜は
まず、表情…というか感情が無いような顔つき
そして、ただならぬ雰囲気。


今から何を話すのだ?

5:あんにょ:2012/12/28(金) 01:13 ID:i-tTA


『まずは私の生い立ちから話しましょうか。

私は宮城県仙台市に父、植草義隆と母、植草みゆきによって生み出されました。
私には二人の兄がいました。
長男の名は植草海斗、次男の名は植草愛斗です。

年は
長男とは四つ、次男とは二つ離れています。
そこで私は植草凪(なぎ)として生まれました。』

6:あんにょ:2012/12/28(金) 01:19 ID:i-..s


ザワザワザワザワザワザワ…!

会場がざわつく。


えっ!?ちょ…ちょっと待って!

全然聞いてることと違うんだけど…!

…凪?怜は木下怜でしょ…?

それにお姉ちゃんがいたじゃない。
ちゃんとこの目で見たし。
お兄ちゃんなんて聞いたことも見たこともないよ!

お母さんの名前もお父さんの名前も
全然違う!

7:あんにょ:2012/12/28(金) 01:21 ID:i-..s


何?


もしかして…


怜ったらびっくりさせようとしてるなぁ。

このー…ww

演技うますぎww

8:MA−TAN:2012/12/28(金) 01:25 ID:i-tTA

誰に何故、そしてどんな復讐をするのだろうか…?

9:あんにょ:2012/12/28(金) 01:25 ID:i-..s


『五歳の時に、今の家族に引き取られ、生活してきました。

ですが、今日で皆さんとは「永遠」のお別れです。

それでは
わたしのちょっとした五年間の出来事を聞いてください。』

10:あんにょ:2012/12/28(金) 01:34 ID:i-tTA


私は怜のお母さんの顔を見てみた。

最初はただ普通に娘の晴れ姿を見に来た母親であったが、

今は、「永遠」の別れを告げた娘に困惑しているのと別になんらかの事情を抱えてそうな複雑な表情になった。

どうやら、これはサプライズじゃないらしい。

11:あんにょ:2012/12/28(金) 01:40 ID:i-tTA


怜…


もしかして
病気とか…

まさか自殺する気なわけないよ…ね?






―――だが、怜が告げた真実は底知れない悲しみであった。

12:あんにょ:2012/12/28(金) 01:50 ID:i-..s


『私は母と父から虐待を受けていました。


最初は軽い殴る、蹴るのような初歩的なものでした。
あっ、ちなみにこれが私の一番古い記憶です。


だんだんエスカレートしていきました。

長男も同じように虐待を受けていましたが、

私への虐待は
進化していってましたね(笑)

私は父に恋愛的な感情を持たれ、性的虐待も受けていました。
そのせいで、母からは嫉妬の目で見られ
それはそれはひどい虐待を受けました。

13:あんにょ:2012/12/28(金) 01:58 ID:i-..s


私がものごころを覚えたときに最初に感じた感情は
「消えちゃいたい」でした。
四才児ながら生と死について知りました。

でも、それでも死なずにがんばったのは
兄がいたからです。
海斗にぃは特に好きでした。
たった一人分かってくれる。

愛斗にぃは何故か気に入られていて
とても甘やかされてました。
さすがに嫉妬心は隠せませんでした。

でも愛斗にぃも大好きです。



だけど、それを知った父は私に怒りを持ち始めました。

14:あんにょ:2012/12/28(金) 02:07 ID:i-..s


そして、事は起こりました。

今でも鮮明に覚えています。
私が五歳で海斗にぃがちょうど十才の誕生日の日でした。

私は部屋につれてこられ
イスに縛られました。
そのいすは床に打ち付けてあったようで、全く動きませんでした。

そして、向かい側で海斗にぃがイスに縛られました。

膝がつくかつかないかぐらいにとても近くに座らされてました。

そして、兄は死にました。』

15:あんにょ:2012/12/28(金) 02:15 ID:i-..s


しーん…

体育館は静まり返った。



今起こってることが理解できない。
先生も止めよう、という冷静な判断ができる人はいないようだ。

今まで幼稚園の時から付き合ってきた友達が
こんな過去を持っていて…


私は今まで怜の何を見ていたんだろう。
怜はもしかしたら私のことを友達だと思ったことはないのかもしれない。


怜…

前の怜に戻ってよ

笑顔の怜は…どこ?

16:あんにょ:2012/12/28(金) 02:22 ID:i-..s


『あっ…
ちゃんと話した方がいいですね。

父は私に言いました。
「お前は私のものだ!!
だから要らないものは排除しなきゃな…」

ズシャ!!

私の顔に海斗にぃの血がとびました。
でも、兄は生きていました。

私は必死に父に言いました。
「やめて!」と…
何度も何度も。

だけど、父は聞く耳を持たず、兄を痛め付けていきました。
私はどうにか助けようともがきました。だけど、なにもできませんでした。

17:あんにょ:2012/12/28(金) 02:26 ID:i-tTA


あの時の兄の叫びは一生忘れられません。

そして痛みつけはじめてから、三時間が経ちました。
父は言いました。
「…もういいかな?」

ほっ
やっと終わりか。

そう思いました。



――――ズシャ!

18:あんにょ:2012/12/28(金) 02:30 ID:i-..s


兄は…海斗にぃは散々痛め付けられてそして殺されたんです

父は躊躇なく兄を一振りで殺したんです

そして、最後に父はこう言いました。



「凪が悪いんだよ」

19:あんにょ:2012/12/28(金) 16:23 ID:i-9ig


怜…


気づいてよ

泣いてんだよ、怜。


体育館にいる人の中には
泣いてる人がいた。


この壮絶な話に
いつも寝ている慎吾でさえ居眠りするようなことはなかった。

まぁ、当たり前っちゃ当たり前だけど

20:あんにょ:2012/12/28(金) 16:34 ID:i-ulU


『この叫びを聞いた近所の人が通報しました。

近所と言っても数十メートル先の家ですが…


そして、父と母は
刑務所に入りました。

父は今でも刑務所にいます。
母は私が中学一年生のときに釈放されました。

私は実は母に面会しにいったことがありました。
そこで話しました。

「釈放したらまた一緒に暮らそうね」

母はこれを聞いて
涙を流しながら、「ごめんね、ごめんね」と何度も言い

「今度は楽しく暮らそうね。」
と言いました。


こんなバカな奴いますか?

21:あんにょ:2012/12/28(金) 16:37 ID:i-ulU


怜の今までの無感情な雰囲気が一変した。




恐い…

恐い恐い恐い恐い恐い


気温がガクンと下がったように体育館は冷たさを帯びた。

今の怜にはきっと
憎しみと怒りしかないと思う。

22:あんにょ:2012/12/28(金) 16:43 ID:i-ulU

『今まで散々苦しめてきたあんたを許すとでも思った?

あんたが引き裂いた肉の傷跡は、ずっと残って一生消えないんだ!

…私は母に住所を教えました。

母は必ずいく、と言ってくれました。

自分から死にに来てくれるなんてうれしかったです。』


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