退魔伝

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1:Lunate Elf ◆uIP6:2013/02/11(月) 16:51 ID:hXk

科学が発達し、人間の間では神や妖怪等は既に迷信として風化してしまった現代。
しかし、神も妖怪も滅んではおらず、人間には見られないようにひっそりと身を隠していた。


ある日、妖怪達の間で大きな食糧難が起きてしまった。  蓄えてきた食糧が無に近い状態になったことによる富豪妖怪の食糧取り立てが原因である。
これを機にそれまで大人しく影を潜めていた妖怪達は一斉に人間を食糧として連れ去った。

しかし、それを神達が見逃すはずがなかった。

神無月の1日に早急に集まった神達は、ある一つの案を解決策として決めた。
〜運気により選ばれた神社の境内の一番奥に、特殊な小さな石を置き、それを見て立ち止まった人間を退魔師にする〜 と。
その石は神社の神主も巫女も見ることができず、触れることすら難しい石であり、見える者は素晴らしい素質があるという。

石を置く場所は、その月に最も運気のいい方角にあった、とある稲荷神社に置かれた。


しかし、二週間が経過したが、石を見て立ち止まる者はおろか、神社に入る人すら少なかった。


この案は失敗かと思われた次の日、一人の少年が神社を訪れた。
そして、石の浮かぶ場所を見つめてはこう言った。

「綺麗な石だなぁ。 見てる人もいないし貰っちゃえ!」

こうして、ようやく退魔師は決まったのである………………。

>>2 ルール等

2:Lunate Elf ◆uIP6:2013/02/11(月) 17:02 ID:hXk

怖ぇぇ! 怖すぐる!!


てことで小説初投稿なんですが、恐らく途中で構想が行き詰まったり、文がおかしくなったりすると思いますがご了承下さい。


基本的なルールです。

・荒らし、誹謗中傷レス、妨害禁止。(ネチケを守る)
  当たり前ですね。

・投稿が遅くても怒らない。
  恐らく読者がいないので無いとは思いますが、投稿が遅くても怒らないで下さいね。

・細かい事は気にしない。
  どこぞのラノベと似ているとか、どこぞのキャラクターに似ているとかいうのは気にしないで下さい。 妖怪等が多く登場する作品ですので被ることはあります。

・コメントは敬語であれば大歓迎です。
  一番上のルールを守って頂いて、敬語であるのならばコメントは大歓迎です。


えー、ラノベ感覚で毎週日曜日、頑張って投稿して行くので皆様どうぞ宜しくお願いします。

3:Lunate Elf ◆uIP6:2013/02/11(月) 21:14 ID:hXk

>>1

この石を手にした少年の名は山吹捷斗(やまぶき はやと)。 この神社のすぐ近くにある高校に通う高校一年生である。

 * * *

石はダイヤモンドやエメラルドなどに匹敵する程の輝きを見せており、太陽にさらすと非常に眩しく輝いた。
捷斗は得をしたと思い、上機嫌なまま家へと帰っていった。

家に帰るとすぐにテレビをつけた。 録画したアニメを見るためである。

捷斗の親は共働きで、日中に家に帰ってくることは殆どない。 だから、休日の日中は捷斗に自由が与えられる唯一の時間なのだ。

捷斗が悠々とソファーに座りながらアニメを見ていると、インターホンの音がした。
((誰だよ、こんな時に訪ねてくる奴は………)) 捷斗はふてくされながらもインターホンにでた。

「はーい、山吹です。」

「あ、山吹さんですか? あの、家に上らせて頂けないでしょうか?」

それは若い女性の可愛らしい声であった。
しかし、捷斗は若い女性と友達になった覚えはない。 ましてや、先生に可愛らしい声の人がいた覚えもない。
不思議に思いながらも捷斗は家の玄関を開けた。

「あのー、どちら様ですk!? …………………。」
そこに立っていたのは、若い女性ではなく、狐のコスプレをした若い女性であった。 いや、少なくとも捷斗にはそう見えたのだろう………。

「あー! あなたが捷斗さん!!  案外イケメンなんですね!!」

「だっ、誰ですかー! 人違いですー!  うちはコスプレイヤーの巣窟ではありませんー!」
馴れ馴れしく話すコスプレイヤーらしき女性。 そして女性を頑なに拒む捷斗。
女性はその態度に驚き、喋り出した。

「コスプレイヤー? 私はあんな痛い集団ではありませんよ?」

「じゃ、じゃあ、なんで狐の耳と尻尾があるんだよ!!」
震えた声で応対する捷斗。

「はぁ、これですか? 本物ですよ。」

「え?」
淡々と答えた相手に驚き、捷斗は固まってしまった。

4:Lunate Elf ◆uIP6:2013/02/11(月) 21:31 ID:hXk

>>3

なんと、狐のコスプレのようなものは、本物だと言うのである。

「ほ、本当なら触らせてくれるよね?」

「はい、良いですよ?」
捷斗は恐る恐る女性の耳に触れた。
それは本当に血のかよった、温かい耳であった。

「え? てことは………………?」
尋ねる間もなく、女性は答えた。

「はい、狐の化身です!」

「え………ええーーーーー!!!」
捷斗は驚きに驚いた。
まさかこの世の中に狐の化身がいるとは思ってなかったからである。
捷斗はびくびくしながら、その女性に尋ねた。

「き………狐の化身が………………僕に……………何の……………用だ?」

「はい、あなた様をお守りするために参りました。 あ、申し遅れました、私、閃(せん)と申します。 これからどうぞ宜しくお願い致しますね!」
捷斗は、また固まってしまった。
何故、自分は守られなくてはならないのか。 何故、自分は狐に守られなくてはならないのか。 様々な思いが頭をよぎる。
そして、捷斗はまたも疑問をぶつけた。

「何故、僕が君なんかに守られなくちゃならないんだい?」

「ふぇ? 知らないんですか!?  自分が選ばれているということを。」

「な…………何に?」

「あなたが、この世界の人類を救う退魔師に選ばれたということですよ。」

「えぇぇぇぇぇぇぇぇ!!」
捷斗は先程より更に大きな驚きを見せた。

5:Lunate Elf ◆uIP6:2013/02/11(月) 22:50 ID:hXk

>>4

「僕が退魔師!? 何かの間違いじゃ…………。」

「いいえ、間違いではありません。 その証拠がその石です!!」

「えっ……………。」
捷斗はさっきからずっと握っていた手をほどいた。 すると、石は浮かび、凄まじい光を放って消えた。
そして、石が落ちてくる代わりに、分厚い古文書が落ちてきた。

「こ、これは………………?」

「それは退魔師に渡される秘伝の書ですよ! 早速変化させるとはやっぱり素質がありますね!」
何が何だか分からないまま、捷斗は古文書を開いた。 すると、一枚の手紙が落ちてきた。

それにはこう書いてあった。
『この手紙を読んでいるということは、君は既に戦いに備えて準備している頃だろう。   君にはこれから、私の仕向けた式神と共に、全国で暴れる妖怪や鬼などを退治する旅に出てもらう。 大体のことは式神に伝えているから、何か分からない事があれば聞きたまえ。』

「分かった。 僕はまず君を受け入れればいいんだな?」

「まぁ、そういうことですよ!」

「えーっと、閃って言ったよね? これから宜しく。」

「ええ!!」
閃はニコっと笑った。

 * * *

「んで、閃、まず僕は何をしたらいいんだい?」

「私はあなたの式神です。 余計な気遣いはいりませんよ。」
閃をもてなすのは簡単だった。 自分で油揚げを持っていてそれを食べ、他の物はいらないと言うので、お茶を出せばそれで良かった。
何分かすると、閃から話を持ち出してきた。

「退魔師の説明がまだでしたよね。 聞きますか?」

「ああ、宜しく頼むよ。」

「それでは話しますね。 まず、退魔師は、各地で暴れる妖怪や鬼などを退治するのが役目です。 基本的に、各地の妖怪ですから、旅をして頂かなくてはなりません。 ですから、しばし普通の生活とは縁を切って頂きたいのです。」

「それって、収入源のない僕がそんな事をして大丈夫なのかい?」

「はい、衣食住のことですね? 問題ありません。 私が全て応対致しますから。」

「移動手段は?」

「飛行術を身につけて頂くことになります。 または、瞬間移動術を身につけることも可能です。」

「君は明らかに人混みには紛れられないけど大丈夫なのかい?」

「それについては、私はあなたや稲荷神などといった特別な存在にしか見えませんから、一般人に見つかっていじられることはありません。」

質問と答えの繰り返しは何十分も続いた。 そして、捷斗は全てを理解した。

「分かった。 今日からやるよ。」

6:Lunate Elf ◆uIP6:2013/02/12(火) 22:36 ID:hXk

>>5

「え? もうやる気なんですか?」
閃は目を丸くして尋ねた。

「ああ、そうだよ。」
何の躊躇もなく答える捷斗。 何故なら、彼はやると決めたらやりぬく性格であるからだ。

「せっかくやる気のところ悪いのですが…………………」
閃は申し訳なさそうに返答した。

「どうした?」

「まだ、捷斗さんは修行を積んでない初心者でありますから…………うーんとー……えーっと…………そのー……………。」

「なるほど、僕はまずは戦うなってことだね?」

「そういう事です! 流石、ものわかりが早いですね!!」

 * * *

夜になった。 しきりに油揚げを食べていた閃は急に立ち上がり、時計を見てはこう呟いた。

「……今夜は11時に出ますね……………。」

呟きは妙に捷斗を不安にさせた。 この呟きが妖怪が出る時刻のことをさしているのを理解していたからだ。
僕は狙われないのだろうか。 そもそも見て分かるものなのだろうかといった様々な思いで頭がいっぱいになっていた。

「なぁ……………閃。」

「はい? 何でしょう?」

「僕が居ても大丈夫なのかい?」

「心配いりません。 私を信用して下さい。  いや、寧ろ居て下さらないと困りますから。」
その言葉には妙な安堵感がこもっていた。

7:Lunate Elf ◆uIP6:2013/02/15(金) 17:00 ID:hXk

11時になった。 閃は捷斗を連れて、近所の街灯がなく寂しい公園へと向かった。

暗闇に包まれた公園。 周りの住宅街からもれた光が公園を照らす唯一の明かりとなっている。
捷斗は、小さい頃によくこの公園で遊んだことを思い出していた。
しかし、その傍ら、捷斗は公園の空気がいつもと違うのを読み取っていた。

「やっぱり…………居るんだね。」
捷斗は静かに閃に尋ねた。

「居ます。 すぐ近くに。」
閃の声は少し低く鋭くなっていた。 闇でよく見えないが、目つきも狐のものになっていたのかも知れない。
恐らく、これが閃の戦闘態勢なんだろうと捷斗は解した。

「どういう妖怪なんだい?」

「大きさと強さは並、俊敏性が高いわけでもなく、特に目立った能力や武器もなし、言わば、見本としては最適な妖怪です。」
言い終わった瞬間、閃は身を低くかがめた。

「行きます。 よく見てて下さいね?」

すると閃は走り出し、妖怪の目の前で身構えた。
すると、右手を左から右へ滑らせ、空中に不思議な経典らしきものを展開させた。
そして、目を瞑って柏手を一度打ち、小声で理解不能な呪文を呟き始めた。

「卞梁芯藍碩摩鎧稲荷神道梦双竸搦膂胤弖邑弛歓…………………」

すると、先程出てきた経典らしき物から一筋の光が走り、妖怪を包み消した。
捷斗は、その様子を口をぽかんと開けたまま見ていた。

「これが、基本的な退治のしかたです。 これから覚えて貰いますよ!」
その声は元の声に戻っていた。




捷斗は思った。

『本当に僕で良かったんだろうか…………………。』

8:Lunate Elf ◆uIP6:2013/02/17(日) 21:11 ID:hXk

二日間サボった結果がこれだよorz


>>7
「さぁ、妖怪も封印できましたし、家に帰りましょう!」

「あ、ああ……………。」
捷斗は、閃のさっきとのギャップに驚きを隠せなかった。
そして、不安を抱えながらも家に帰った。


家に帰るとすぐに、捷斗はお茶を飲んで心を落ち着かせようとした。
『大丈夫、今日はきっと見本を見せただけさ。 今日から修行なんてことは………』と考えていると、閃がすぐさま話し出した。

「今日でさっき使った術を修得してもらいますよ! まずは、妖力の補給からですかね…………。」
捷斗は盛大に腰を抜かした。

「じょじょじょ冗談じゃない! あんな事が何も知らない僕に出来ると思うか!?」

「出来るから言ってるのです! あの石の見える人は、素晴らしい素質があるからこそ見え、退魔師に選ばれるのですから!」
その言葉を信じられる程、捷斗の頭は回らなかった。

9:Lunate Elf ◆uIP6:2013/02/17(日) 21:41 ID:hXk

>>8
「そんなバカな! じゃあ僕はどうすりゃいいんだよ!」

「ひとまず落ち着いて下さい! 修行はそれからにしましょう!!」
閃は、捷斗に温かいお茶を差し出した。

 * * *

〜数分後〜
「落ち着きましたか? 捷斗さん。」

「ああ、さっきは取り乱してごめん。 修行、だったよね?」
さっきとは違い、捷斗は冷静に事実を受け入れていた。
閃も捷斗をパニックにしないよう、落ち着いた口調でゆっくり話す。

「はい。 今回覚えて頂くのは、先程見せた、"封魔結界 1.柏手方式"というものです。」

「これは簡単なのかい?」

「簡単です。 最も簡単な妖術ですから。」
閃は"あなたならできます"と言ってるかのような、優しい微笑みを見せた。

10:Lunate Elf ◆uIP6:2013/02/24(日) 16:47 ID:hXk

更新は再来週になりますのでご了承下さい。 って言ったって誰も閲覧しちゃいないから無意味か…………………。

11:大豆大福 ◆V/Eg:2013/03/09(土) 21:18 ID:Gmk

東方に程近い作品でござんすね(´・ω・`)
これのと同じジャンルの者を作ったら「東方みたい」って言われて
注意されますた。

12:Lunate Elf ◆uIP6:2013/03/10(日) 11:57 ID:hXk

>>11
ですよね〜、そうなりますよね〜……………。 自分の脳内の80%が東方ですからね〜……………………。

一応覚悟の上で書いてますが、人気無いんで大丈夫だと思います((おい


注意された際の言い分も一応考えておりまする。

13:Lunate Elf ◆uIP6:2013/03/16(土) 23:36 ID:hXk

やべー、サボりすぎたorz

>>9
二人は、再び公園へと向かった。

既に住宅街の明かりは消えており、公園は真っ暗であったが、閃の妖術によって明るく照らされた。

修行を始めようと閃は捷斗に話しかける。
「妖力はこのように補給します。 良く見ていて下さ…………」

しかし捷斗は、閃の話を聞きながらも、閃の行った妖術と同じ動作をしていた。
すると、見事に経典らしき物は現れ、その中から一筋の光がほとばしった。

閃は呆気にとられて数分見つめた後、捷斗を拍手で褒め称えた。
「素晴らしい! 素晴らしすぎます!  何もせずに見よう見まねで妖術をすぐに身につけられた人はあなたが初めてです!!」

14:Lunate Elf ◆uIP6:2013/03/18(月) 23:56 ID:hXk

>>13
捷斗自身も、唖然し、硬直していた。
無意識にした動作が、見事に妖術と化したからである。

「あれ、捷斗さーん、喜んでいいんですよー?」
硬直したままの捷斗に、閃は話しかけた。
すると、硬直していた捷斗がようやく喋りだした。

「僕………出来るんだね……………。」
その呟きには喜びと困惑が混じり合っていた。



「きちんと出来ますね! なら、次の修行をしちゃいましょうか。」
閃は次の修行の話を持ち出した。

「次の修行は、妖怪を鎮める妖術、"邪念鎮静 堵縷魅行"を覚えることです。」

「妖怪を鎮める? 妖怪を鎮める必要があるの?」

「場合によっては使います。 まぁ、後で理由は分かりますよ。」

この後も、何時間か修行が続き、捷斗は徐々に使える妖術を増やしていった。

* * *

15:Lunate Elf ◆uIP6:2013/03/30(土) 19:05 ID:hXk

今日は更新しますので上げときます………………。

16:Lunate Elf ◆uIP6:2013/03/30(土) 22:52 ID:hXk

>>14

* * *

「20………………ふう、これで一通りは退魔出来るようになりました。」

修行は朝の4時まで続いた。 捷斗は、この五時間のうちに20もの妖術を覚えていた。


覚えた妖術には、退魔の為の術のみならず、生活や移動などに関連した簡単な術も含まれていた。
その理由は、退魔師は普通の生活から離れ、なるべく一般人から妖怪を遠ざけるために、自力で生活していかなければならないからである。


閃は、修行が終わった捷斗に、早速実践するように言った。
「技は覚えた内から使うのが好ましいので、早速実践しましょうか。 ええと、まずは妖怪を探す所から始めましょうか。」

「分かったよ。」
捷斗は一言返事した後、右手を顔の前に掲げて身構えた。
そして、目を瞑って精神を統一させ、短い呪文を唱えた。

「愍秘迫祿擯智……………」


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