濁りの無いアイツの瞳に。

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1:あんず:2013/02/12(火) 22:50 ID:mTs

人生初の男目線小説です。
なのでちょっと言葉使い等、おかしい場合もあります。
その時は指摘してもらっても構いません。
分かっていると思いますが、荒し等は止めてください。
酷い場合はアク禁依頼出しますので。
雑談は禁止です。
感想等はお待ちしていますが、面白い!等の一文コメントは、出来れば止めてほしいです。
また、早く書いて!等の急がすようなコメントは止めてください。

なんか色々とルールが付いてしまいましたね……。

それでは、始めたいと思います。

2:ヒヨドリ:2013/02/13(水) 00:12 ID:QdU

あ!あんずって 
王様ゲームの人だよね?いつも読んでるよ〜!
この作品も楽しみ!

3:匿名さん:2013/02/13(水) 22:22 ID:mTs

>ヒヨドリさん
読んでくださりありがとうございますっ!!
楽しみにしていてください!
王様ゲームの方はのろのろ更新になると思いますが……(汗)
これからもよろしくお願いしますね!

4:あんず:2013/02/13(水) 22:26 ID:mTs



アイツはいつも無茶苦茶で。

アイツはいつも自分中心で。


なのに、頭もスタイルも良い。



アイツの瞳はいつも濁り無く、真っ直ぐで。


惚れるとか、思っても無かったのにさ。

惚れさせるような力持ってて。


……ムカクツ。

5:あんず:2013/02/13(水) 22:40 ID:mTs

佐藤 翔(さとう かける)。
その名前が海桜学園(かいおうがくえん)1-Aの名簿に載ってから、早一週間がたっていた。

「啓太、仮入部どこにする?」

そして今日は部活見学……仮入部の日。
俺は小学校からの親友……とも言えないが、まぁまぁ仲の良い高橋 啓太(たかはし けいた)に声を掛けた。

「俺?俺は行かねー。帰宅部希望だ。じゃーな。」

が、啓太には部活なんて関係の無いようだ。
仮入部すらする気が無い様子。
……しょうがねぇな。
俺は一人で仮入部へ向かった。

と、階段を降り終わった時。
教室に鞄を忘れたことにふと気が付く。

「はぁ……、取りに行くか……。」

俺はだらだらと階段を登り教室まで向かう。
が、どこだ?教室。
方向音痴な俺は教室の場所さえ分からなかった。
いつも、クラスメイトや啓太に着いていってたからな。
迷うのも当たり前だ。
面倒臭いから俺は適当にそこらじゅうのドアを開けてみる。
……と。

「何?入部希望者?入部希望者よね!!」

「か、仮入部ですかぁ……?」

目の前に美少女が二人、降臨していた。

6:あんず:2013/02/14(木) 16:06 ID:mTs

あれか?幻覚……か?
なんて思いで目を擦り、頬をつねる。
と、やはり手の感触と痛みを感じる。
ということは、夢ではないらしい。
すると呆然と立ち尽くす俺の腕は美少女……名前は知らないので、Aとでもしておこうか。
じゃあ、もう一人の子はBだな。
じゃなくて!!
俺は、どっちかというと強気キャラっぽい子、Aに腕を掴まれていた。
俺は、可愛さA……いや、可愛さSクラスの女子に腕を掴まれ、赤面しているのだろうか。
恥ずかしいから想像もしたくないな、そんなことは。
なんて動揺している俺はついつい

「な、何だよ!!」

大声で叫んでしまった。
叫んだ後に、ハッ、となるのはいつものこと。
今回も静けさを増した空気がはりつめた。
どんな反応をされるのか。
怖くて俺は立ち去ろうとした……その時。

「仮入部よ!仮入部!!」

「これ、お茶とお菓子です。良かったら……。」

そんな俺に笑顔で叫び返すAと、可愛い笑顔で俺をもてなすB。
初めてだ、こんな光景は。
そんな空気に押され、
『意外と良いかもしれないな。』
『この勢いで入部するか!』
なんていつの間にか俺は思っていた。

まだここが何部なのかも知らないのに……さ。

7:あんず:2013/02/14(木) 17:36 ID:mTs

『仮入部よ!』
なんて言われてから数分後。
俺は劇の衣装のようなものを着せられていた。
一体これは何なんだ?と言う目でAを見つめる。
でもAは鼻歌を歌いながら服を選んでいる様子だ。
声を掛けるしかない。

「おい、A!!」

口を開いた後に俺はハッ、とした。
アイツは、『A』じゃなかったということに気が付いたからな。
一気に赤くなった俺は顔を伏せる。
……と。

「Aってあたし?」

話し掛けられた。
あぁ、そうだよ。
Aはお前だよ。

8:あんず ◆bMUk:2013/02/16(土) 19:47 ID:mTs

なんて、開き直って言えるほど俺に勇気という名のものは無い。
ただただ俺は顔を伏せるだけ。
そんな俺を見てみんな思うだろう。
『Aってあの子のことだろ。』
と。
もちろんアイツも同じだったようで。

「Aってあたしでしょ?」

もう一度聞き返した。
最悪だ。
美少女二人にこんな姿見せるなんて。

「あぁ!Aはお前だ!」

やけになって俺は叫ぶ。
と、プッ、と笑い声がした。

9:陽実 ◆NLsI:2013/02/17(日) 11:55 ID:AWs

依頼Thank you☆←
今回は敬語は辛いとのことなんで、普通のいつもの口調で激辛評価だよね?

結論。
100点満点中80点。(あくまでも私の評価)
理由は下記。


まず、基本。
この間から、基本がどうたらこうたら私とかが垂れてたよね。
多分あんずは携帯小説風……で書いてるから、守る必要があったりなかったり。
だけど、一応ここでは基本を書いておくから参考までに。
“小説”の基本というのはいろいろある。
例えば、三点リーダ(…)、ダッシュ(――)は偶数個連ねて表記する
感嘆符や疑問符(!や?)の次の文章は、一マスあける
会話文の終了の際、句読点を使用しない
段落の先頭には一マス開ける、等様々。

「――……馬鹿! 馬鹿馬鹿馬鹿っ!」
 彼女は俺の胸板を叩き、そう声を張り上げた。

基本はまぁ、参考程度に取り入れといてね。


次に、内容について。
自分勝手な女の子達に振り回される主人公……いいね。←
先に思いつきたかった設定だ、うん。
情景描写も結構あるし、心情描写もある。
だけど、情景描写に気を取られすぎて説明や心情描写が減ってる。
そこは気をつけたほうがいいと思うよ。


長文失礼。
あんずも努力の人、どんどん上手くなっていくね。
そのおかげで非の打ち所も減ってる。
説明や心情描写をしっかりと組み込んでいけば、もっと面白くなると思う。

では今日はこの辺でsee you☆←
これからも頑張れよ、あんず!!

10:あんず:2013/02/17(日) 17:01 ID:mTs

そして、

「アハハハハハッ!」

彼女の声は倍以上に大きくなっていく。
あの可愛い笑い声はどこへ消えたのか。
いつの間にか笑い声は豹変していた。
思わず伏せていた顔を上げてしまくくらい馬鹿みたいに狂った声にな。
呆然とする俺を横目で見たアイツはにんまりと笑ってこう言った。

「さっすがあたしね!超能力者を呼ぶなんてっ!!」

は?超能力者……?
それ、俺か??
今すぐにでも聞き返したくなるような質問を並べられ、俺の脳内はパニックに陥っていた。
『どういうことだよ!?』
思わずそう叫ぼうとしたぐらいだ。
しかし、そんな言葉はアイツには要らなかったようだ。

「あたし、赤石 陽南(あかいし ひなみ)!名字が“A”よ!!」

……そういうことか。
超能力者って。
俺はようやくAの……いや、赤石……陽南でいいか。
陽南の言いたいことが分かった。
だが、陽南、残念だったな。
悪いが俺は超能力者ではないただの平凡な男子高校生だ。
もちろん、家族は超能力者ではない。
分かっていると思うが超能力者になりたいという願望もない。
俺は超能力という言葉とはかけ離れた人間なのだ。

11:麗愛:2013/02/17(日) 18:52 ID:RNw

麗、王様ゲーム読んでたんだけど面白かった♪

隠れ読者っていうヤツですね(笑)

ごめんね、乱入して。
更新、がんばって!応援しとるよ!

12:あんず:2013/02/19(火) 23:29 ID:mTs

頭の中で俺が色々と考えている時。

「あ、でもアンタ外したわね!」

いきなりの『外した』という言葉。
何をだよ。
俺、何を外したんだよ!?

「華恋ちゃんの名前よ!綾川 華恋(あやかわ かれん)!!Bなんか入ってないもの!」

そりゃそうだろうよ。
なんてったって、俺はオマエの希望通りの超能力者じゃないんだからな。

それにしても……だ。
綾川さんというのか。
あの天使様は。
じっと綾川さんを見つめていると、綾川さんは頬を赤らめた。
そして、陽南に着せられた何かの姫のようなドレスの裾を握りしめながら俺に近づく。
キ、キスか?キスか!?!?

「あのっ、私……綾川 華恋です……。あのっ!華恋って呼んで下さい……っ!」

んな訳なかった。
が、キスじゃなくても充分だ。
こんな可愛い人と話せたんだから。
綾川さん、か……。
いや、華恋さん、か。

13:あんず ◆EcCQ:2013/02/23(土) 14:27 ID:mTs

俺が顔を赤らめていると

「ほらほらほら!!そこイチャつかないっ!」

邪魔が入る。
邪魔すんなよ!なんて言ってやろうと思った。
が、俺が口を開こうとしたとき。
何かが手渡された。

「衣装と、……入部、届け……か?」

そうよ!というように笑う陽南と、上目づかいで俺を見る華恋さん。

これは、俺に入部しろ、と言っていると解釈していいのか?
ちらちらと陽南と華恋さんを見ていると、

「早く書いてよね!」
「お、お願いしますぅっ!!」

その通りだというように答えが返ってきた。
何部かも知らないが、演劇部だと予想される。
演劇経験はないがそこまで言うならしょうがない。
美人二人に頼まれて断わる男なんて居ないしな。
居たら顔を見せてくれ。
研究所に送りつけてやるよ。

俺はいつの間にかペンを持っていた。
そして、入部届けに名前を書く。
『佐藤 翔』
自分の名前がなかなか書けない。
緊張で手が震える中、ようやく俺は名前を書き終えた。

「ほらよ!」

そして入部届けを陽南につきつける。
……と。

「ふーん、翔……翔ね。今覚えたわ。」

「翔くん、ですか。よろしくお願いしますっ!!」

二人が声を発した。

「んで、ここ、何部だ?」

一番気になっていたことを聞く。
まぁ、演劇部だと思うがな。
が、俺の予想は大きく外れ、想像もしていなかった言葉を陽南と華恋さんは言った。

「コス部よ!」
「コスプレ部……略してコス部です……っ!」

14:あんず ◆kJjA:2013/03/02(土) 13:03 ID:mTs

「はぁ……?」

驚きの発言に俺は間抜けな声を発した。
それにしても……、なんだよ、コスプレ部って。
オタクの仲間入りをしろとでも言うのか!?
俺の脳内が大パニック状態のなか、入部したからには逃がさないぞ、と言いたげな瞳で俺を見つめる。

「私が何言いたいか分かる?」

そして『佐藤 翔は超能力者』説を信じているのか分からないがそんな質問をしてきた。

分かってるさ。
てか、誰でも分かるさ。
お前の考えを読むなんて、その瞳を見れば……な。

「どーせ、『入部したからには逃がさない』だろ。」

顔も見ずに、俺は適当に答える。

15:あんず ◆kJjA:2013/03/05(火) 22:01 ID:mTs

すると突然陽南は俺の首元を掴んだ。
そしてユサユサと揺らす。

「……んだよ!?」

バッ、と顔を上げると陽南の瞳はキラキラ輝いていた。
好奇心……というのだろうか。
幼稚園児みたいな瞳をコイツはしている。
……呆れた。
はぁ、っとため息をつくと陽南は声を発した。

「〜っ!やっぱり翔、アンタ超能力者だったのね!!やったわ!」

二度目だが言わせてもらう。
マジでコイツには本っ当に、……呆れた。

呆れた。

16:あんず ◆kJjA:2013/03/16(土) 10:19 ID:mTs

「んで、ここでは何すんだよ?」

まぁ、言ってしまえばこの部活のある意味を知りたい
だが、そんなこと言ったら嫌われるだろうから止めておこう、と俺は必死に口へストップをかけた。

「はぁ、何をするかって?そんなのコスプレに決まってんじゃない!」

「だから、コスプレして何すんだよ!」

すると、俺がストップをかけた意味が一瞬で消え去る言葉をコイツは発しやがった。
コイツの本日何回目か分からない驚き発言。

「何もしないわ?ただ楽しむの!まぁ、言っちゃえば……」

「ある意味ないのよね、この部!」
「あんまり、ある意味、無いんですよね……」

『この部はある意味が無い』
俺を含む部員三人の思い。
んじゃ、何でここに要るんだよ。
答えるのは簡単。

……楽しい、から。

17: ◆EcCQ:2013/03/16(土) 17:44 ID:mTs

無駄レスすいません。

fhttp://ha10.net/test/rest/read.cgi/frt/1363081676/l50

http://ha10.net/test/rest/read.cgi/frt/1363081676/|50

どちらかで、私がスレ主の『葉っぱ天国小説板小説コンテスト【投票スレ】』に飛べると思います。
良ければお好きな作者様に投票してください。

18:あんず ◆kJjA:2013/03/16(土) 17:46 ID:mTs

すいません、上私です。
それとミスりました。
フリトに上の題のスレがあるので良ければ投票してください。

19:大和:2013/03/24(日) 09:36 ID:/qE

評価です。
遅れてしまい申し訳ありませんでした。
基本については陽実さんがしていらっしゃいますで、
僕は基本にいついては触れません。

評価。

まず、この小説は一人称の小説となっています。
なので書き方は一人称統一で心情描写、情景描写を書かなければなりません。
心情描写はもうすでにできてます。
しかし情景描写はどうでしょう。
その人物の心の中はわかっても、その場の状況がわかりません。
主人公のしている行動ははわかっても、「舞台」がないのです。
舞台の作り方としては、こんな感じです。↓

例。舞台、「学校」

いつ→夕暮れ時
どこで→教室で
誰が→主人公が
なにをして→机に座って
どうなったか→寝た

これを文章構成であらわします。(これはおおまかな設定であるので少々省いてます)

例。
窓からは西日が差し込み、教室はオレンジ色に染まっていた。
俺はついその陽のあたたかさに意識を遠のかされた。

この二文だけでも、十分伝わると思います。

なのでこのような形で毎回情景描写をしていくといいと思いますよ。

20:あんず ◆kJjA:2013/03/26(火) 13:26 ID:mTs

>大和様

評価・アドバイスありがとうございます。
確かに、見直してみると情景描写が少ない……というより全くないですね。
“舞台”を作ることを意識して書いていきたいと思います。
ありがとうございました。

21:あんず ◆kJjA:2013/03/26(火) 13:47 ID:mTs

よくあることだ。
たわいのない会話をして、何が楽しいんだと聞かれれば、楽しいからとしか答えようがないだろう。
この部は、それと同じ感覚なのだ。
だが……よく理事長や校長、生徒会が認めてくれたもんだと思う。
普通に考えて、こんな部活採用するか?
まぁ、コイツの性格からして暴力・暴言で……いや、悪い取引でもしたんだろうな。
どうやったらそんな都合よく物事が進むのか今度コイツに聞くべきだな。
今は……聞くと騒がしくなるからな、やめておこう。
ふぅ、と息を吐き、そのまま頭を机に下ろす。
チラリと自分の髪の隙間から見えたのは暖かさを感じる夕日……ではなく、暖かさの欠片も見当たらないほどの冷たさを感じる夜空だった。


……どれくらい時が経っただろうか。
雀の鳴き声で俺は目を開けた。
先程まで見えていたはずの夜空はもう見えることはなかった。
見えるのは柔らかい日射しで俺を包み込む朝日だけ。
そこでようやく今が朝なのだと俺は気がつく。


「もう……こんな時間、か」


知らないうちに俺は学校で寝ていたようだ。
……が、それに誰も気づいていないことが恨めしい。
コスプレ部の二人も、俺の家族も、見回りに来るはずの警備員も__……

俺の存在に誰も気がついていない。


「意味分かんね〜よ……」


俺は一人……いや、『独り』部室で呟いた。

22:生狐 ◆B5O.:2013/03/26(火) 17:58 ID:wY2



どうも!!えと、アドバイスですね!!
俺の様なza★駄作者が言っていいか分かりませんが…。

「鍵かっこ」の中の“!?“は、1ペース開ける。


「何 ?文句あんの!?」
と言うように、何○?で一つ空けます。
最後の「文句あんの!?」の様な所ではスペースは要りません^^

そして「鍵かっこ」後の文はこれもまた1ペース空けます^^


そうする事により読みやすくなります♪

23:あんず ◆kJjA:2013/03/26(火) 18:14 ID:mTs

*生狐様*
アドバイスありがとうございます。

実用してみますね。
でも、小説(本)では、
「何? 文句あんの!?」
のように?の後に空白になっているような……((

調べてみますね!!

24:生狐 ◆B5O.:2013/03/26(火) 18:46 ID:wY2



あ、間違えました((
すいません!!(土下座

25:あんず ◆kJjA:2013/03/26(火) 19:20 ID:mTs

+生狐様+
大丈夫ですよ!!
間違いは誰にでもありますし!!

26:あんず ◆kJjA:2013/03/26(火) 19:41 ID:mTs

「腹減ったぁ……っ」


机に頭を付け、俺は声を発した。
ため息の混じったようなカスカスの声しかもう出ない。
あぁ、俺の夜飯と朝飯たちよ……、悪いが学校まで来てくれ……!!
……なんて思っても夜飯と朝飯が歩いてくることも飛んでくることもなく、俺は腹を空かせ悩んでいた。
フラフラと立ち上がり、窓の外を見つめる。
……野良猫だ。
いつも暇そうで餌がそこらじゅうにある野良猫が羨ましく、恨めしい。
いくら港町だからってな……俺の目の前で魚食うなよな……!!
なんて思っているうちにどんどん腹が減っていく。


「……」


ここはもう黙っているしかない。
これ以上エネルギー消費なんて行動する馬鹿じゃないからな。
それに、昼になるまで何も食えないからな!!

……ん?

そこまで言った時、俺はあることに気がついた。


昼飯は弁当制とする。


これこそが『絶望』というものなのか。
俺は耐えきれなくなり座り込む。
購買で買えば良くね?と一瞬思ったがそれは一瞬で消滅した。


購買の使用は一年生は禁止。


これによってな。

27:あんず ◆kJjA:2013/03/26(火) 22:38 ID:mTs

……俺、一日中『飯無し』か。
だってそうだろ?
昨日の夜飯、今日の朝飯、そして今日の昼飯。
男子高校生には辛いことだ。
なんだか罰ゲームでもしている気がしてきたのは俺だけか?
と感じながらもふらふらとした足取りで教室へ向かう。
そして、机に頭を付けるというだらしない体制を取った。


あぁ、本当に俺は馬鹿だ。



____こんな辛い罰を受けている俺に、もっと辛い罰が重なるのは数分後のことだった。



「っす! って翔じゃん?! 来るの早っ!! どんだけ暇だったんだよー!」


俺が教室に来てから数分が経った時。突然扉を開け、元気良く挨拶をしたのは啓太だった。
相変わらずコイツは元気だなぁ……。
本当に羨ましい。
いつもにましてぼーっとしている俺を見ると、啓太は不安そうに口を開けた。


「翔。今日の体育、『柔道』だぞ?大丈夫かお前……?」


いいや、大丈夫じゃないね。
これが大丈夫だと見える人は多分居ないだろう。
ほれ、と啓太から渡された鏡を見ると、顔は青ざめ、唇は紫色に染まっている。
こりゃ、保健室直行だな。


「啓太。俺、いくわ……」


細々と啓太にそう伝えると、啓太は目になって俺の肩を揺する。


「……なんだよ」


ふてぶてしく呟く。
早く保健室で寝たいのに……本当にコイツはなんなんだよ。


「逝くわ、って死ぬなよ!? な!? 早まるなって!?!?」


すると啓太は必死に俺に語りかけた。
肩をユサユサと昨日の陽南のように揺らしながら。

……が俺には何を言っているのかが理解不能。
俺にはただの頭が狂った人にしか見えない。
は?
いつ俺が死ぬなんて言ったんだよ。


「それ、保健室に行くわ、ってことなんだけど」


呆れたように言葉を吐き捨てる。
本っ当に面倒な奴。
……まぁ、そこが良いところなんだがな。


「ん、まぁ、心配してくれてサンキューな……!!」


俺は啓太に笑いかけ、少しだけ足取り軽く保健室へと向かった。

28:あんず ◆kJjA:2013/03/26(火) 22:40 ID:mTs

あぁ、本当に俺は馬鹿だ。
____こんな辛い罰を受けている俺に、もっと辛い罰が重なるのは数分後のことだった。

は無視してください!!

29:あんず ◆kJjA:2013/03/28(木) 13:37 ID:mTs

「はぁ……」


このふらふらな恥ずかしい姿を誰にも見られずに保健室まで辿り着くのはとても困難だと分かり、俺は溜め息をついた。
啓太が俺が教室から出て行ってすぐに渡してくれた『糞ヤバイほどの方向音痴でも分かる海桜学園校内地図【作:天才な俺、高橋 啓太】』というネーミングに殺気を抱いてしまうような……というか抱いてしまった地図をぐしゃりと握りしめる。
この地図によると、1-Aの教室は四階の一番東側。
保健室は一階の一番西側らしい。
飛び降りた方が早そうな気さえするが、いつ階段を踏み外すのかひやひやするほど、ふらついていた俺の足取りを見ればやめた方がいいということは一目瞭然だ。


「はぁぁぁ〜……」


ようやく三階へと降りる階段へ辿りついたとき。
俺は先程よりも大きな溜め息をついた。

____その時だった。

突然の強い風でぐしゃぐしゃになった地図が飛ばされたのだ。
あれがないと悔しいが俺は教室に帰ることが出来ない。
必死の思いで地図を掴もうとした時だった。


「____っ!?」


声を出す暇もなく、俺は階段の一番上の段から急速に落下した。


「____翔……っ!?翔……!!」

「かけ……、く…っ……!?翔く…!!」


落下したのも、誰かの声が聞こえたのも……


____本当に、一瞬の出来事だった。

30:あんず ◆kJjA:2013/04/04(木) 17:20 ID:mTs

「ん…………」

まだぼんやりとしている視界。
必死に目を凝らして見る。
白い天井。
横を見ればまだ真新しい花。
薬品独特の香り。
……そう、病院だ。
一瞬、保健室だと思ったがそれは周りを見渡せば違うということくらいすぐ分かった。
俺は小さく溜め息をつくと病院のベッドから抜け出しそっと立ち上がった。

____一歩踏み出したその時、足にむにゅ、とした感触を感じた。
実際にはそこにあったスリッパを履いている直には感じないが。
恐る恐る下を見てみるとそこには驚く
ものがあった。


「……ったく、陽南のやつこんなとこで寝てんじゃねーよ……」


そう、陽南。
病院の床で寝ている陽南。
今の状況を何も知らない俺は陽南を叩き起こした。


「起きろ、陽南」

「は、はぁ……!?!? って、何であたし寝てんの!?」


そんなこと知らねーよ。
俺の目が覚めたことが分かった第一声がコレかよ。
まぁ、いいか、俺にはまだ……!!
俺がキョロキョロと周りを見渡すと、


「あ、華恋なら居ないわよ。気絶したから」


陽南が笑顔でそう答えた。


「〜っ……!! かけ、翔く……!! 良かったぁぁー……」


可愛い華恋さんの声が聞こえる。
幻聴が聞こえるなんておかしいな、俺。
そう思っても華恋さんの声は俺の脳内でリピートされ続けていた。


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