病葉の華

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1:空き缶 ◆KnlY:2013/02/17(日) 20:24 ID:T2o


 狂愛。

皆様こんばんにちは、空き缶です。このスレでは、アニメ板住人の私が小説を書いていきます。
やっはっはい。掛け持ちだぜ……。創作意欲は尽きることないから多分平気です。
付き合ってくれる方なんてそうそういらっしゃらないと思いますが、いましたら是非レスをください。
絶賛更新中→この世界の攻略法:http://ha10.net/novel/1358171742.html

◇注意◇
・荒らしNG。アク禁送り覚悟ォォォォ!!
・なりきりNG。
・私以外の小説書き込みNG。感想・アドバイス等は大歓迎です。
・百 合 で す 。ですがしかし安心して頂きたい、微エ口だk(ry

百合にドロドロはつきものです(作り笑顔)
ちなみに題名の病葉は「わくらば」と読みます。こんな語もあるんですね。
『病気や虫のために変色した葉、夏の青葉の中にまじって、赤や黄色に色づいている葉』
という意味があるらしいです。普段は使いませんよね。

ツンデレな先輩とヤンデレな後輩。あなたはどちらがお好きですか?
>>2から一回目書き込みます。小説板の皆様よろしくお願いします。

2:空き缶 ◆KnlY:2013/02/17(日) 20:26 ID:T2o


   1

ドアノブが、がちゃりと音を立てて誰かに開けられる。
視界は黒墨で塗りつぶされたかのように一面真っ黒。
私の部屋に容赦なく上がり込む人の気配がする。
私の部屋でうろうろと探索する人の気配がする。
私の心まで、体まで、隅々まで。
自分のものにしようとする人の気配がする。
初めてあった時からずっとなくならなず、そしてずっと変わらない。
逃げられないこともわかっていた。追いかけてくることもわかっていた。
一縷の望み。希望の欠片。
あっけなく打ち切られて、打ち砕かれた。
私――柚昏悠妃の目には。
自室の暗闇ではなく、未来への絶望が見えている。

 「――明かりも点けずにどうしたんですか、先輩」

声が。とてもよく知る声がしたけれど、俯いている顔を上げる気が微塵もしない。
私のことをそう呼ぶのは、知る中で一人しかいない。
可愛い可愛い、一人だけの後輩。私に人一倍敬意を払っていた、一人だけの後輩。
なぜかと聞くと、私のことを一心に想い続けているからとのこと。
どんなにしつこく聞いても、それだけしか答えなかったのだから、きっと、本当に、私のことが好きで好きで堪らないのだろう。
同性という枠を乗り越えて。
一途なことはとても良いと思うけれど、それは、この場合でも声を大にして言えることだろうか?
そう心で問うてみても、答えるものは何もなし。

――純愛故か、狂愛故か。

まあ、どちらかは永遠に分からずじまいとなってしまうのだろうけど。
こちらの様子を(多分)少し心配しながらも声をかける。

3:ネコ:2013/02/18(月) 07:36 ID:QdU

ひゃっほー!
空き缶様の新小説!頑張れー!

4:空き缶 ◆KnlY:2013/02/18(月) 13:49 ID:T2o

決して「くわばら」ではないぞ諸君。

>>3
ありがとうございます!頑張ります(`・ω・´)シャキーン

5:空き缶 ◆KnlY:2013/02/18(月) 16:33 ID:T2o


 「……心配で、あとをつけてきたんです。……どうか顔を上げてください先輩」

私が愛してやまないその美しい顔を見せてください。
そっと、冷たい右手が添えられる。ほぼ相手の思うがままに、顔がくっと上げられてしまう。
今まで下を向いていたからわからなかったけれど……暗闇に目が慣れてきたのだろうか、ぼんやりとだが相手の姿形が見えてきた。
表情までを確認することは出来なかったが、着ているものぐらいならば見ることが可能な、そんな状態。

ぞっとする。

制服にタイツのみとは、誰が予想できたであろうか。
この寒い中、手袋もマフラーも、何もせずに走って――追ってきた。そのような……いや、まさにその通りの格好だった。

 「どこまで……一途なんだ……?」

知らず知らずのうちに声に出てしまっていた。それくらい、私には理解し難いものだったのだ。

6:空き缶 ◆KnlY:2013/02/18(月) 16:33 ID:T2o


 「いつまで、私のことを想い続ける……?」

――前も、こんなことを聞いたような気がする。
行動に激しさが増してきた、あの頃だったか。

 「ずっとです。ずっとずっと、ずっと。やがて命尽き死に至るまで」

答えは、変わることなかった。
本当に、本当に、本当に。
私のことが、好きなのか?

 「私は先輩が大好きなんです。ここまで狂えるほどに」
 「強気な口調も、素直になれないところも、他のところも、全て」
 「ねえ先輩」

これ以上、何をすれば。
あなたを、私だけのものにすることが出来ますか?

7:マスカット:2013/02/18(月) 16:38 ID:q5E

おー……
頑張って下さい♪
また 来ます!……それではー

8:空き缶 ◆KnlY:2013/02/18(月) 17:47 ID:T2o

>>7
(゚д゚)!
まさかこんな短期間で二つもレスをもらえるとは思っていませんでした←
頑張ります(^o^)

9:空き缶 ◆KnlY:2013/02/19(火) 18:39 ID:T2o


   2

話を遡ろう。
具体的には一年前……、私の後輩である、井口紗秧が入学してくる頃まで。
前章だけでは何が起き、そうなったかがあまりにも不明すぎる。
過去話が終わってからもう一度読み直してくれれば、きっと繋がるはずだ。
最初から最後まで。
起から結まで――全てが。

四月上旬。
私立花丘女子大学高等部。
私立で、しかも女子校。この二つの単語が組み合わされば、それはなんと美しい響きになるであろうか。
けれど、美しい花には毒がある、だっけ……、ん? 刺がある、だったっけ?
それはどちらでもいいのだけれど――単語からのイメージの反面、中身は抉いものだったりするのだ。
女の子が女の子の先輩にキャー、みたいな。
同級生の女の子に女の子がキャー、みたいな。
そんなことが多々あるものだ。
というか、あった。一年生の頃から合計して十数回以上。フィクションの世界だけだろうと思っていたけれど、実際に起こったときはびっくりした。

10:空き缶 ◆KnlY:2013/02/19(火) 18:40 ID:T2o


やっぱりいるのかあー。

当時はそのような感想しか抱いていなかった。まさか自分に関係のある事件だとは、思いもしなかったのだから。
……けれど今となっては、可能性を含めていなかったあの頃の自分に呪いをかけるばかり。
言うところの自己嫌悪だ。
だから、高校二年生に進級してから一週間後の、新入生歓迎会という形だけの物を行って、寒い廊下を通り教室に集団でぞろぞろと帰っている最中に、
幻聴ともとれる小さな声を聞いたのも、気のせいで片付けてしまっていた。
哀れなものだ。
しかし、自意識過剰、というものになってしまっても困ったりするので、半分半分と言えよう。
片付けてはいけなかったのと、困り要因を回避できたのと、半分ずつ。

11:空き缶 ◆KnlY:2013/02/19(火) 18:42 ID:T2o

>>10
文字数に無理があった……:(;゙゚'ω゚'):

12:空き缶 ◆KnlY:2013/02/21(木) 19:45 ID:T2o

書き溜め分がなぜか消えてて更新遅れさせてたのは紛れもない私ですオウフ(^p^)
な ぜ 消 え た し 。 
まあ多分保存のし忘れだとは思いますが(´;ω;`)

13:空き缶 ◆KnlY:2013/02/21(木) 19:47 ID:T2o


普段よりも一層退屈でつまらない。
新入生歓迎会のような行事に分類される、そんな日。
これだから特別日課というものは嫌いなのだ。
確かに、午前中で終わるという一つのメリットはあるのだけれど、家に帰ってもすることがない私は本当にただ退屈なだけ。
勉強もする気にならないし、熱中するほどの趣味もない。習い事もやってはいないし、誰かと遊びに行くわけでもない――

というのも、元々私に友達という存在があまりいないからだ。
一歩間違えれば睨まれていると勘違いされるこの狐目に、強気で少し冷たい性格(友人情報)。
内心は割と冷たくもないけれど、接待する際にはあたるのがきつくなってしまう。

その二つで損をしているというのは勿論だが、人付き合いも得意……というより好きではない。
だから、先輩との付き合いが重要となってくる部活動なんかには入っていない。
ギスギスとした空気にしたくないという自分の意思と、新しいものにあまり興味がないという特徴を持ってからの決断だ。

とにかく、今の目標は一つ。
性格を直す。
性格を、治す。
ただそれだけだ。

14:空き缶 ◆KnlY:2013/02/22(金) 22:38 ID:T2o


 「アンニュイ」

と。
私の隣をいつの間にか歩いていた、中等部からの貴重な友達である南が言った。
先ほどの性格については、隣の南からの一情報だ。
可愛げな顔で「悠妃ちんは冷たいよねー。だがそれが萌えるッ!」などと問題発言をするものだから油断が出来ない。
護身術でも習っておいたほうがいいのだろうか。
――アンニュイ。
きっと私の表情を見てからの言葉だろう。なる程、的を射ている。

 「悠妃ちん元気ないねえ〜。こういう時間は嫌い?」
 「嫌い嫌い大嫌い。早く帰って家で寝たいね」
 「頭良さそうに見えるのに、言うことが可愛いところに萌える!」

言って、私の手をきゅっと握る。
冷たい手。
この冬の空気のせいだろうか。

 「うわおあったかい。人間カイロ?」
 「便利そうじゃないな、それ」

自分はいいのだろうけど、熱くなりすぎたときには、周りの人が一歩後ろへと下がりそう。
照れもせず、私の手を自分の頬に当てている南。私の方が気恥ずかしくなってきた。

15:空き缶 ◆KnlY:2013/02/22(金) 22:40 ID:T2o

攻略法のほう全然更新できてねえΣ(´∀`;)
アイマスみてニヤニヤしてる場合じゃなかった!

16:空き缶 ◆KnlY:2013/02/23(土) 21:50 ID:T2o

アイマスの真ちゃんが格好可愛すぎる件について。
誰か語り合える人いない?(´・ω・`)


ここの中等部に入学してきて、最初に喋ったのが(というか話かけてきたのが)私の隣にいるこの女子だった。
外見を裏切らないおっとり型。
話し上手なのか、不思議と会話が途切れないことにちょっぴり感動したことを今でも覚えている。
どうしたらあのような話し方ができるのだろうか。
誰とでも気さくに話ができて、人気もそこそこある。
つまり私とは真逆な人間。
そんな子が、どうして私なんかに話かけてきたのだろう? という疑問は、きっと前述したとおりの人柄だからだろう。
横目に南を見る。
変わらず私の手を頬に当てていた。
その光景を見て、自然と笑いがこぼれる。

 「ん? どうかしたの?」
 「何でもない」
 「えー、教えてよー」
 「本当に何でもない」

相手がどう思っているかはわからないけれど、私にとっては大切な友達。
失いたくない友達。
縁を切りたくない友達。

17:空き缶 ◆KnlY:2013/02/24(日) 11:48 ID:T2o


 「到着ー。我らの二年四組ー」

知らぬ間に三階の教室までと来ていたようだ。
といっても、私と南が話を始めた時にはもう二階階段だったから、驚くことでもなんでもないのだけれど。

 「どきどきのクラス替えも終わって早一週間ですよ。悠妃ちん、新しき友人はできたかい?」

友達を作りにくい性格と話し下手なことを知っていてのことだろう。やることがちょっと意地悪っぽい。
そんなところが好きなんだけどね。
友達として。

 「一人も作れてない。南がベタベタくっ付いてくれなければ上手くできてたんだけど」
 「おお? 責任転嫁ですかい? それは感心しないねえ」

まるでお偉いさんのような口調で言う南。そういうつもりはなかったのだけど。それと、少しむっときたのは気のせいだろうか。

 「てか、むしろそれ逆じゃないかな? 親しい人といる方が作りやすくない?」

こちら側の反応を待たずに続ける。

18:空き缶 ◆KnlY:2013/02/24(日) 16:54 ID:T2o


 「……どうだろうね。でもまあ、一緒にいることで緊張感は少しなくなるっていうのも一理あ――」
 「でしょ?!」

テンションが上がっているのか、その一言に充実感が感じられた。自分の主張を認めてもらえて嬉しいのだろうか。
あと、私側の話が終わっていないのに発言するのはやめて欲しい。
今のは途中で切られても支障は全くと言っていいほどなかったから良かったけども……。
討論の場でそのような行為をしてしまえば相手側に説教されるぞ。

 「ということで」
 「?」
 「先生が来るまでの数分、周りの席の色々な人に話しかけてみようではないかー!」
 「はあ?!」

衝撃的な事実に思わず声を上げてしまう。
共に買われる周りの視線。顔が熱くなっていくのを感じた。
恥ずかしい……、こんな失態はしないつもりだったのに……。

19:空き缶 ◆KnlY:2013/02/24(日) 18:40 ID:T2o


 「え、どうしたの?」

と。
私の後ろから、笑いを含んだ見知らぬ声が。
正確に言えば、中等部からの三年と高等部の一年で一度は聞いている声なのだろうが、人付き合いが苦手な私には全く覚えがなかった。
嫌だなあ。
せっかく声をかけてくれたにもかかわらず、そんなことを言うのは失礼かなー、とは思うけれど……。
後ろを振り返りたくないなあ……。
ドジッたところをネタにされたくないなあ……。

 「あははー。悠妃ちんのびっくり声が聞けるなんて、明穂ちゃんも幸運だねえ」

呑気に話を始める南から出た「明穂」という名前で、記憶が蘇る。
高一の時、ほとんど私の後ろの席だったじゃん。
…………。
本当に申し訳ない。

 「去年同じクラスだったんだけど、そういう場面はなかったから、ね」

20:空き缶 ◆KnlY:2013/02/24(日) 22:57 ID:T2o

どうやらあちら側は覚えていたようだ。
当たり前だよな……。
普通なら進級一週間後に忘れるわけがないよな……。
自分の記憶力の無さに自嘲。
その様子をみていた二人が、

 「……二つ名は『沈黙を貫きし氷の女王』。『氷の女王』と書いてアイスクイーンと読む」
 「うっは! こう、なんというか、心にグッとくる名だね!」
 
当人が口を出さないのをいいことに、二人で二つ名発案会を開いていた。
私の同意を得てからして欲しいな。

 「して、本人の評価は?」

と明穂。
評価ねえ。

 「……正直に言っていいか?」
 「どうぞ」
 「……とても格好いいと思います」
 「なぜ敬語……?」
 「いやだって」

ちょっと照れるし。

21:空き缶 ◆KnlY:2013/02/25(月) 13:21 ID:T2o

しかし、……さっき無意識に明穂って心の中で呼んでしまったな。
どうしよう。友達みたいになったようで嬉しいし、気分が高まる。

 「……お、悠妃ちんが仲間になりたそうにこちらを見ていますよ?」
 「…………黙秘権を行使」
 「素直になろうよ〜。クーデレでも可愛いけどさ!」

誰がクーデレだ。
南の頬をつまむ。

 「むぃー。ういいんあうあおああいああー」

訳すると、「悠妃ちんは素直じゃないなあー」だろうか。
母音しか発音できてないのにわかるって私すごい(棒)。

 「悪かったね、素直じゃなくて」

……だけど、南の言うことは事実だ。
この性格を直すのが私の目標なのだから、こんな些細なことですぐに否定していてはいけない。
つくづく憎めないキャラだなあ。
南がいなければ私はどうなっていただろう。

22:空き缶 ◆KnlY:2013/02/25(月) 21:04 ID:T2o

うん、そういえば主人公の名前に読みつけてなかった。でも皆読めるよね!読めるよね!読める(ry
はい嘘です私しか読めません。
主人公:柚昏悠妃(ゆぐれ ゆき)
いわゆるクーデレってやつを目指してるんだけどどうにもそっち方向に行かないかもしれんスマソ(スパイラル土下座)。
私の作品(といっても二つ)に「高校生主人公多いな」とか突っ込んじゃ駄目です、絶対。
徐々にデレていくってのが最高だよね!
あと、ボーイッシュで格好いい女の子もいけるってことに最近気が付きました。
まこりんまじ愛して(ry

23:空き缶 ◆KnlY:2013/02/25(月) 21:05 ID:T2o


 「柚昏さん……」
 「は、はい?」

途端、明穂に改まって名字を呼ばれる。不覚にもどきりとした。
重々しい顔。
私がなにかいけないことをやらかした……?
という考えは、表情がぱっと明るくなった明穂によってすぐに間違えとなる。

 「名字で呼ぶのもなんだかよそよそしいわね……悠妃、ちゃん?」

どう呼んだらいいかわからなく、取り敢えず名字で呼んでみただけだったようだ。
この子は南と同じく、見た目を裏切らない、リーダータイプかな。学級委員がとても似合いそうな女の子。
自然と羨ましく感じてしまう。

 「……決めたわ! 悠妃ちゃん呼びにする!」
 「もう仲間になることは決まっているのか……」
 「え、嫌?」
 「いや、嫌じゃないんだけどさ」
 「じゃあ呼んでいいわよね? 悠妃ちゃんって」

24:空き缶 ◆KnlY:2013/02/26(火) 23:02 ID:T2o


押しが激しい。
一回落ち着こうよ。
……まあ、いつまでも拒み続けるわけにはいかないし。

 「あーもう。わかった。わかったから……」

了解する。
ここで注釈。
押しに負けて折れたんじゃない。あくまでこの場を抜け出すために折れたのだ。
注釈終わり。
する必要もなかったんじゃないかと後から思ったけど、今考えてもどうせ無駄なので考えを断ち切る。
比べて長い溜め息。学校内では南と先生以外とはあまり喋らないから疲れるのだ。
細い人間関係しか持っていない私にとっては正直少し辛い……。
と、小さい笑い声が前方から聞こえたので、そちら側を向く。
緩むというより、にやけていたというべきだろうか? 明穂の後ろに立つ南の頬が緩んでいたのが見えた。
しっかりと口に手まで当てて。
何が面白い……。

 「折角だからさ、悠妃ちんも明穂ちゃんのことどう呼ぶか決めてみたら?」

25:空き缶 ◆KnlY:2013/03/02(土) 23:29 ID:T2o

長らーく放置していました。まこりんを愛でるのに忙しくt(ry
更新再開でーす。

26:空き缶 ◆KnlY:2013/03/02(土) 23:31 ID:T2o

にやけた顔はそのままで、南が自然な提案をする。
話に挙げられている本人も、首を縦に振り首肯。決して首と首をかけたわけじゃない。
確かに、一方が名前で呼んでいるのにもう一方が名字呼びだとおかしい感じがする。お互いの意思が一致しない、ちぐはぐとした感じ。
南はそうなることを先に予測していたのだろう。それとは別に丁度良い機会だからということも勿論あるのだろうが。
うーん。
名前で呼ぶことに抵抗があるわけじゃないのだけど、どうやって呼べばいいのかがわからない。
呼び捨て? ちゃん付け? ニックネーム?
三つの案が頭の中に思い浮かんだ。自分自身としては呼び捨てが一番呼びやすそうだからそれがいいんだけど。

 「悩むようだったら私みたいに呼べばいいでそ」
 「呼び捨てで?」
 「うむ」

助言をもらう。不自然でなく、尚且つ呼びやすいものはそれしかないだろう。
普段ニックネームを使わない私だから、いきなりニックネームでというのも周りから不思議がられるだろうし。

 「……わかった。じゃあ、明穂で」
 「悩み悩んだ末、ね。悪くないんじゃないかしら」

薄く笑う明穂。
えらく様になっているのはきっと外見のせいだ。
背も結構あるから、社会人用のスーツを着れば高校生と見られることもなさそうだ。

27:ヒヨドリ:2013/03/03(日) 00:08 ID:QdU

なんでこう、毎度×2うまい小説というか、いい小説が書けるのかなぁ。
おっと雑談が多くならない程度にっ。 

 空き缶さますばらしや。おそれいりやす。才能&能力半分 分けて欲しい。

28:空き缶 ◆KnlY:2013/03/08(金) 16:23 ID:T2o

>>27
いえいえそんなww
もうひとつの方もこちらも長らく更新できずすみませんでした。
とりあえず一回分投下します(`・ω・´)

29:空き缶 ◆KnlY:2013/03/08(金) 16:25 ID:T2o


 「よしよし。まずは新友人一人ゲッチュだね」
 「ゲッチュとか言うなよ」

生贄一人ゲット、的なノリだった。
南の言動も怖いが、私の考えることも比べ物にならないほどに怖い。
性格と共に例え方も直そうか。

 「あと十人ぐらいは欲しいよねー」
 「そんなに?」
 「もし、一人の子と気まずくなってもいいように……ね?」
 「考え方が外道に近いな……」

同じ性別で同じ人種だと思うと身震いする。
どの面においても女子は男子の倍ぐらいに陰湿だ――だから、時々この学校に入ってきたことを後悔するときがある。
女子の人数が半分減る共学校に行けばよかったかな、と。
けどそれだと、南と明穂に会うことなく、寂しい人生を送っていただろう。
友達が少ないままで。
……悲しい現実だ。
逃避してしまいたいぐらいに。

30:空き缶 ◆KnlY:2013/03/13(水) 18:55 ID:bGQ

わくらば!
…………なんでもありません。
こっちの更新が追いついてないな……。掛け持ちが思った以上に大変。
上げついでに投下DEATH!!

31:空き缶 ◆KnlY:2013/03/13(水) 19:02 ID:bGQ


 「むむむ、悠妃ちん表情が重いですよ? どうかしたのです?」
 「…………! あ、いや、なんでもない。気にしないで、続きはじめよう」

いけない、南に心配をかけてしまった。
この頃はなるべく顔に出さぬよう注意してたけど、どうやら今回は油断してしまったらしい。
友達に心配はかけない。
そう決めていたのにな。

 「えーっと、じゃあ、次のターゲットはー……」

言って、周りをキョロキョロと見始める。
何かに動きが似ていると思ったけど、あれだ、灯台の光の動きに似ている。
二分もしないで、次の目標を決めたらしい南は、私の方に重々しい面持ちで振り返る。

 「……決めたよ、悠妃ちん」
 「その口調にそのあだ名はあっていないからな」
 「ぐぬぬ…………、もう少し乗ってくれてもいいじゃない」
 「口を尖らせながら言うな。全然キュンとこない」
 「もぉぉぉぉう! 悠妃ちんが全くデレないよぉぉぉぉ!」
 「デレないじゃなくてブレないと言え。それ以前に、私にデレはない」
 「某ツインテメイドさんみたいなことを……」

32:空き缶 ◆KnlY:2013/03/20(水) 21:12 ID:bGQ

皆さんお久しぶりです。明日ヒトカラ(アニソン歌いまくるぜヒャッハー!!)に行く予定の空き缶です。
只今春休み中。一昨日、「十九日は小説書きまくるぜ!」とか思っていたのに、友人からのお誘いで遊びに行ってしまい、
全くと言っていいほど書く事ができませんでした(´・ω・`)すまそん。
目標:この春休みが終わるまでに目指せレス数100突破。
頑張りますのでよろしくお願いします。

33:空き缶 ◆KnlY:2013/03/20(水) 21:13 ID:bGQ


ぶつぶつと文句を垂れ流しながら、目標の人物へ、歩みを共に進める。
進級してクラス替えした直後――ではないにせよ、私はクラスメートの名前を覚えるのが苦手なので、
これから話しかけようという人物の名前も、多分わからない。
暗記するのに最低でも一ヶ月は必要。
顔と名前が一致しないということが多く、中学生の頃は、よく他人の名前と間違えて呼んでいた……ということもあったっけ。
あれからもう数年が経とうとしている。
随分と懐かしい出来事になったものだ。
……まあそれを思い出すたび、その件に関して、全くと言っていいほど成長を遂げていない自分への悲しみがどっとこみ上げてくるのだけど。
なにかいい方法はないだろうか。
家に帰ったら検索してみるか。

 「…………あーそうそう、そういえば」
 「何?」

歩いている途中にいきなり立ち止まられたので軽くぶつかってしまう。
そんなこと気にもせず話を進める南。
怪我なかったからいいんだけどね。

 「さっき学校来る途中でさ、悠妃ちんに会いたいんだけど何処いるか知りませんかって聞かれたんだよね」
 「誰に」
 「新一年生っぽかったけど。知り合いが入学してくるとか聞いてた?」
 「…………」

聞いては、いない。女子校に入学予定のある親戚はいなかったと思う。
もしも気変わりして入学してくることになっても、電話の一本や二本ぐらいはよこすだろう。
そうなると必然的に「その子誰?」となるのだが――。

 「もしかして同名の違う人とか?」

考えられる可能性としてはそれが一番高い。『悠妃』なんて、結構ありそうな名前だし。
私の知らない中等部の後輩達にも、同じ名前の子がいたのかもしれない。

 「その子、漢字表記とかでは尋ねなかったんでしょ? それだったら――」

 「いや、漢字表記ではないにしても、完璧フルネームで聞いてきたんだけど」

 「…………え?」
 「柚昏悠妃さん、何処にいるか知っていますか、って」

聞いてきたんだけど。

34:ゆい:2013/03/20(水) 21:15 ID:nTQ

読みました
おもしろかったです
がんばれー
タメいい??

http://ha10.net/test/read.cgi/novel/1363767547/l5
よかったら
うちの小説も読んでください
コメントもよかったらしてねW

35:ヒヨドリ:2013/03/20(水) 22:49 ID:QdU

>>空き缶様

さすがです! やっぱ空き缶様の小説は、何回読み直しても飽きないところがいいです。
なんか、ぱっと見字がずらって並んでる気がするんだけど、読み始めると引き込まれるから、
これ位で丁度いい!

尊敬しますよ!空き缶先輩様!

36:空き缶 ◆KnlY:2013/03/21(木) 09:26 ID:bGQ

>>ゆいさん
有難うございます。
ちょっと今から出かけるんで、帰ってきたら読みたいと思いますww
タメおkですよー。

>>ヒヨドリさん
未だに文章構成に悩み中なんですよねwww
そういや、部活の後輩達以外で先輩と呼ばれたことなかったわ……ww
これからもお付き合いして頂ければ。

37:空き缶 ◆KnlY:2013/03/24(日) 23:04 ID:bGQ

しっかしなかなか失踪しねーなこの作者。by ROM専読者の皆様
最終更新して一週間も経ってないけどねwww
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――



   3


言い知れない恐怖を感じ、自身の鞄も持たず、教室の戸を派手に開け、クラスメートの声に聞く耳も持たず廊下を疾走し、
自宅までただひたすら走り続ける――という暴挙にまではさすがにいかないものの、やはりこの件に関しては、
何かしらの不安を本能的に感じずにはいられないだろう。
名前を聞いたことも、話したことも、顔を見たことも、会ったこともない人間が私を探している。
私の場合、他人であったら悪戯だと言い切り笑い飛ばすのだろうが、これに関しては自分に起こっていることなのだから、
悪戯だと、軽い気持ちで言えないし笑えそうにもない。
仮病を使って早々に学校を出ようと思いもしたが、後々面倒なことになりそうなので、実行には移さなかった。

「もうすぐ帰るんだし、その必要はないか。あーでも明日になって忘れちゃうと困るかもしれないから、
 その子の名前だけ南から聞き出しとくか」

半ば自分を落ち着かせるようにそう考えていた。
ことを、私はたった今後悔している。激しく後悔している。呼び出された校舎裏の花壇付近で死ぬほど後悔している。
置かれている状況に目を向けたくないので、ここまでの経緯をなるべく簡潔に語っていこうと思う。
言ってしまえば逃避だ。
というか誰でも逃避したくなる。
そのくらいのレベル。

始まりは、今から約二十分前(本当に今さっきだ)。次なる友達作りを一時中断した私は、南にその子の名前を聞いた。
名前を知ることができれば、学校での居所を掴むことだって可能だと考えたからだ。

38:空き缶 ◆KnlY:2013/03/24(日) 23:06 ID:bGQ

Q.若干矛盾してないか?
A.気のせいです。
Q.いやでも、
A.気のせいです。

39:空き缶 ◆KnlY:2013/03/26(火) 23:16 ID:bGQ

けれども、

 「えー、名前? ……いや、名乗ってなかった。と、思う」
 「どうして曖昧なの……」
 「基本私、自分のこと以外はどうでもいいんで。なのであんまり覚えてませーん」
 「友達が危機に瀕しているというのにお前はそれを見てみぬ振りするのか!」
 「危機に瀕してんの……?」

ともかく、名前がわからないのであれば意味がない。
一応容姿を聞いてみたりもしたが、結構テンプレートなものだったようで、そちらも分からずじまいとなってしまった。
というか容姿で特定しようという発想が間違えだったとも思う。
ほとんど……というか、生徒は全員制服姿に髪を結わえている。
なので、同じような格好をした他の子を警戒視してしまう可能性もアリと判断。
間接的な接触であっても嫌な先輩だとは思われたくない。
故に、その件に関する調査(といっても浅くしかしていない)は中止としたのだ。
その後、高一の時の先生からの大して新鮮味もない癖無駄に長い話を交えた帰りのHRを終えたあと、軽く南と談笑をしていた。
自分の言葉で不機嫌になるのも格好が悪いので、その件の話題は出さないように(無駄な)努力をしたり。
……さて。
ここからが私の運の悪さとでもいうのだろうか。


まさか校内放送で、自分が進級早々呼び出されるなんてこと、全く思ってもいなかった。


呼び出し人が学校生ということだったので、察することは容易だった。
ああ、そういうやり方で会おうとするのか……、と危機よりも、もう感心の域へと達していた。
まず呼び出しの時間からして仕組まれているようにしか思えない。
どうして帰ろうとする寸前に呼び出すよ。
今日は新入生も在校生も一時間だけの特別授業(例の歓迎会で一時間)。
部活するにも再登校する必要があるから、もし私が入っていて家に帰ってしまっても、一、二時間はフリーであることが確定されている。
この期を逃してしまえば、呼び出すことは難しくなるのではないか――という、極端な考え方からの実行だろう。
家帰る前に私に会えってか。
というか私の仮説が正しいなら、何もあんな時間帯に呼び出す必要はないだろうが。
むしろ学校にいないって考えの方が正解じゃないのか? 次の日の休み時間にでも実行しろや(半分逆ギレ)。

40:空き缶 ◆KnlY:2013/04/01(月) 22:31 ID:bGQ

エイプリルフールだけど何も嘘つかなかった空き缶です。
ここ数日全く更新をしていないので、上げついでに報告的なものをしに来ました。
春休み中に100レス突破はどう考えても無理でしt(ry まだ宿題も終わってないので、頑張っても50、60ぐらい。
頑張って続けますが、グデグデなるのは間違いないです。更新待ちの方ごめんなさい。遅れるかもしれません。
取り敢えず明日は更新する予定です。今日これから書ける量にもよりますけどwww
以上、報告でした。読み返してみたら報告でも何でもないあら不思議。
楽しみにしててね!

41:ヒヨドリ:2013/04/01(月) 22:51 ID:QdU

楽しみにしてます!!!!!
頑張ってください!   宿題があるなんて大変ですね・・・・・・・・・

 でも更新まってます☆

42:空き缶 ◆KnlY:2013/04/02(火) 18:24 ID:bGQ

>>39
相手を心の中で軽く毒突いたことで少し気分が晴れたので、この調子で今の所まで話してしまおうではないか――語ってしまおうではないか。

呼び出しそのものを、いっそのこと無かったことにしてしまおうかとも考えたが、放送を無視したら何をされるかわかったものじゃない。
おしとやかな子、活発な子、女王様みたいな子……どんな子かも今はわからないのだから。
特に最後であった場合、年下であっても厄介事になりそうな気配がしたので、仕方なく呼び出しの場所まで行くことに。
南の反応が気になったが「悠妃ちん行ってきなよ。私は先に帰ってるからさ。面白いことになりそうだったらメールで報告頼むよ!」と、
心配している素振りを全く見せなかった。
祭りになりそうなことには自ら首を突っ込んでいくタイプなのだなあ。
このとき初めて思った私であった。

ここまででもかなりの量話してしまったが……「簡潔に』といっても、私自身まとめるのが苦手なのだ。
読むのが面倒という人は、ここからまた暫くスルーして頂きたい。

先生から小言を言われるかな、と気になったが、特に止められることはなかった。最近じゃあこういうことはよくあるのだろうか。
階段を少し速めに降り、目的の場所へ。
体育館裏とか、○階教室とか、メジャーであるであろう場所に呼びつけないのは何かこだわりがあったりなかったり? 
今はそんなことどうでもいいんだけど。

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

>>41
頑張ります!裏切るようなことはしないと……誓ったんだッ!(外灯に)
人生で春休みをこれほど憎んだことはないでしょうね。作文と数学がまだ残ってるよーうわーい\(^o^)/
昨夜は調子があまりよくありませんでした(言い訳)。

43:空き缶 ◆KnlY:2013/04/07(日) 22:45 ID:bGQ

実際、向かっている途中は何も考えてなかった。といえば嘘になる……もっとピンポイントに、呼び出しのことについて何も考えてなかったと言おうか。
これは私が考えなしだからという訳ではない……、ただ単に面倒だったからだ。
「うん、まあ、そんときはそんときの判断でいいんじゃない?」ぐらいの適当さを兼ね備えていなければ生きていけない、と私は思う。
四六時中考え事をしていても退屈でつまらないだけだろう
ストレス溜まって逆に苛々はしないのだろうか。
何にしても計画を立てて行動する人を見る度、「もっとゆとりを持てよ」と突っ込みたくなる。
私の性格の問題だとは軽く思う。
「自由奔放に生きること』をモットーにしている(つもりだ)から、そういう人を見る度そう思ってしまうのは極自然なことなのかもしれない。

過去話中の閑話休題。
使用方法としては果たしてありなのだろうか? ……この際はいいか。
校舎裏の花壇という、一度もいったことのない領域へと足を踏み入れることは、思うほどどきどきすることではなかった。
というかそんな些細なことでどきどきしていては生きていけないだろうなと更に思った。
果たしてどの辺にいるものだろうか。まだまだ冷たい風を体に受けながらあたりを見回す。
と、そこに相手はいた。
プランターの縁に軽く座るようにして、片手で携帯をいじっている。
こちらにはまだ気づいていないようだ。
変に声をかけて失敗してしまうのも嫌なので、様子を伺うことに。
私が花壇の左端内寄りにいるので、相手の位置は花壇の右端……つまり正反対の位置にいることになる。
これは私にとって都合が良いのか悪いのか……。

44:ささ:2013/04/20(土) 21:57 ID:7e.

うわぁ、上手いです!

45:空き缶 ◆KnlY:2013/06/01(土) 13:59 ID:bGQ

でででどーん。ついでだから病葉もあげちゃおう!ってことで上げます。
最近二次創作やらも書いているので更新がかなり遅れるかも?
読んでくださると嬉しいです。アドバイス受付中( ゚д゚ )!

46:若宮鈴音 ◆RCWE:2013/06/01(土) 15:02 ID:ez-dcU

失礼します。
この度は「*葉っぱ図書館*」へのご訪問ありがとうございました。
ご要望通り、感想を書かせていただきます。
一言で言うとGLですね^ ^
基本、苦手なんですが頑張って読んでみました。
少し描写や心情が多いかと思われるので私的には要約をもう少ししたほうがいいかと。
ですが、本当に分かりやすいです!
こういう感じの小説を書くのは苦手なので羨ましいです...
ストーリー的には問題ありません。
凄く楽しく読ませていただきました★
だいぶ長い感想となってしまいましたが、これからも頑張ってくださいね♪
応援してます^ ^

47:空き缶 ◆FaB.:2013/06/01(土) 19:26 ID:bGQ

>>46
私自身GLが好きなのですよww読んでもらえて嬉しいです。
書いても書いても直る気配がないので、もっと頑張ります!>心情
トンデモ展開にならないよう努力します……ww
ありがとうございました。

48:凛:2013/07/23(火) 21:03 ID:wmg

凛です
元ゆいです
おぼえてるかな?
前君と私を書いていた!!

空き缶小説かくのうまいね!

今私
空色っていうのをかいてます!

よかttらみにきてー
またくるね


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