アゲイン

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1:ゆず:2013/02/18(月) 17:26 ID:h1o

同じような小説を何度か書きましたがどうも定まらなくて…。
次こそ、がんばってみます!

どうぞ、ご意見•感想•アドバイスなどよろしくお願いします。

2:ゆず:2013/02/18(月) 17:36 ID:h1o

名前、上田あかり。
好きな色、ピンク。
好きなタイプ、温厚かつたくましい人。
好きな漢字、「 翔 」。

「な〜んて、メモ用紙に書いたっていい仕事が見つかるわけ、ないよねぇ〜。」
あかりはクシャクシャとメモ用紙を丸め、
ポイとゴミ箱に捨てた。
「仕事、ほしいよぉ。」
嘆きつつも笑顔で言った。とくに深く考えていない証拠だった。

3:ゆず:2013/02/18(月) 17:45 ID:h1o

あかりがこんな性格なのは、理由があった。
簡単。
前の仕事をリストラされて、落ち込んでいるのだ。しかしそれを知られたくないがため、こんな脳天気にみせているだけ。

「どうしよっかなぁぁ〜?」

ヘラヘラ笑いながら言うあかりは悲しそうだった。

「もうすぐ30才なのに…。」

4:ゆず:2013/02/18(月) 18:11 ID:h1o

本当は真面目で強気の彼女は、すっかり
へこたれてしまった。面接などできかれることをメモ用紙に書いて、練習したって自分で探そうとしないのだから意味がない。

「生まれて来たのに、なによこの人生は?」
「るせぇよあかり。静かにしろよ。」

ハッとする。ここは図書館だった。となりで一生懸命勉強している友達は、ぶつぶつ言うあかりが気にくわなかったのだろう。

「あやか、どうしたら仕事見つかるんだろ?」

牛尾あやかはあかりの学生時代からの親友だ。資格をとるため、いつも図書館で勉強しているらしい。

「っつうか、あかり性格変わったよな?リ、ス、ト、ラ、されてから。」
「ヒドォイ。リストラってとこ強調しなくてもいいじゃない!」

5:ゆず:2013/02/19(火) 17:43 ID:h1o

「あ〜はいはい。ってかあかり性格変わったよな?」

しつこく聞いてくるあやかに、あかりはうっ、とつまる。

「た、確かに変わった、の、かな?」
「おぉ。メッチャ変わった。」

やはり、この性格で続けるのは無謀だろうか。疲れるのは事実だが…。

「前までもっと真面目でさ、すぐ私を叱ってきてさ…。やっぱりリストラされてクレイジーになっちゃったわけ?」

あかりはうつむいた。

6:ゆず:2013/02/19(火) 18:30 ID:h1o

「あかりぃ、どうしたの?仕事、探したらどうよ。」

あやかは、パソコンを指差した。

「うん、そうだね。」

パソコンに向かうと、あかりは仕事を紹介しているページを開いた。
『チョコレート工場みかさ
チョコレートを作ってみませんか?
不器用な人でも大歓迎です!!!!』

どんどんカーソルを下げる。
『ホテル•寺丘
清掃をしてみませんか?とてもきれいになるのを見ると、清々しい気分になりますよ!』
色んな仕事を見ていくと、気になるものがあった。

7:ゆず:2013/02/20(水) 18:26 ID:h1o

『身代わりになりませんか?』

そのページの最後だった。

「身代わり?」
『アルバイト希望の方はこちらへお電話ください。』

電話番号、住所が買いてあった。なんとなくひかれたあかりは早速電話しようと外に出る。

『…はい、身代わり屋です。』
無愛想な声が飛んできた。

「あ、あの。アルバイト希望なんですけど…。」

『えっ!マジでっ!?やっほぉ、じゃあ名前教えてくんない?』

突然声が変わり、あかりは戸惑った。

8:ゆず:2013/02/20(水) 22:37 ID:h1o

男なのか女なのかも分からない声。

「上田あかりです…。あの、具体的に身代わり屋といいましたか?そこはどういうことをするのですか。」
『よくぞ聞いてくれた!ここは依頼者の身代わりになるんだよ。』

少し意味が分からないあかりは、へ?と聞き返した。

「どういうことですか?」
『ん〜、じゃあとにかく、住所教えるからおいでよ。』

住所を教えられ、あかりは図書館に入った。

「ちょっと用事。携帯にお母さんから電話来たの。」

あやかは手をふってじゃあな、と言ってきた。

9:ゆず:2013/02/21(木) 18:28 ID:h1o

「よし。」

久しぶりに真面目な顔になったあかりは、教えられた住所を紙に書き写した。

「こんなとこ、知らないなぁ…。」

指定されたバスに乗ると、終点にそこはあった。
…神奈川県横浜市栄区。

「知ってるっちゃ知ってるけど。」

横浜市の中央区に住むあかりは、行ったことはなかった。結構離れているのだ。

「ずいぶん遠くまで行くんだな。」

しかし、意外に早く着いた。

10:ゆず:2013/02/21(木) 18:33 ID:h1o

少し歩くと、小さな薬屋がある。

「ここが薬屋だから…、ここ?」

確か電話の主は薬屋の手前だと言っていた。

「ここ…が身代わり屋!?」

そこはボロボロで薬屋に負けないくらい小さい。自動ドアも開くのかも心配だったのだ。

「すいませぇ〜ん。」
「なんですかー。」

中から出てきたのは、メガネにおさげの女の人だった。

「あの、上田あかりですけど。」
「ああ、アルバイト希望の。ありがとうね、ささ入って。」

どうやら電話に出た人のようだ。

11:ゆず:2013/02/21(木) 18:40 ID:h1o

自動ドアが開くと、あかりはほっとしたが、中を見て仰天した。

「き、汚い…。」

つい出た本心に、女の人はてへ、と笑った。

「やっぱり?実はもう一人の従業員がここ最近来ないから掃除してなくてさ。」
「私、やりますよ。」
「あ〜、いいの。とにかく別に上田さんは今すぐ従業員になってもらうから。」

そんなに簡単にしていいのかと思ったが、手間が省けていい。

「改めて紹介しましょうか、こっち来て。」

足の踏み場に迷いながら、奥へ進む。少しペースがあり、パイプ椅子が2つ並んでいた。

「ちなみに私の名前は前田みさき。」
「あ、私の名前は上田あかりです。」
「そんでね、うちはその名のとおり、依頼者の身代わりになるのよ。」

12:ゆず:2013/02/21(木) 18:46 ID:h1o

意味が分からなくて、あかりは聞き返す。

「どう、いう…。」
「ふふふ。もったいぶっていいかしら〜?いつかわかるから。」

じれったいが、先輩にあれこれ言うことはできない。

「そんでもう一人の従業員というのは…。」

その時、自動ドアが開き、男の人が入ってきた。

「前田さん?」
「あら、米山くん。こちら従業員っていうかうちの社員なんだけど…、米山剛くん。」

ほぉ、とあかりは返す。自分と同じくらいの年らしいが、とてもチャラチャラしているのだ。あかりは29才で落ち着いている。

「その人、誰っすか。」

13:ゆず:2013/02/22(金) 18:39 ID:h1o

「上田あかりちゃん。うちで働いてくれることになったのよ。」

前田が嬉しそうに言う。あかりは米山にお願いします、と頭を下げた。

「俺も自己紹介しとこうかな。俺は米山剛。23才っす。よろ。」

23なのに、少し老けてみえたが、声には出さないでいた。

「…で、前田さん?とっとと依頼行きましょうよ。」
「あ、米山くん行ってなかったの?」
「依頼人の野郎、お前は何か頼りないからってもう一人連れて来いってよ。」


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