続くか分かんないけど、とにかく!

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1:ヒヨドリ:2013/03/17(日) 10:54 ID:QdU

ヒヨドリです。名前聞いたことある人いるかも♪
もう、思いつきに等しいので、ガチで続くか分かりません(汗)
 けど、頑張ります!   ついでに、こんなアホ作も書いております。
http://ha10.net/test/read.cgi/novel/1359101437/l50
YES、掛け持ち。。。

アドバイス&感想大歓迎! こちらに書いていただきたい↓
http://ha10.net/test/read.cgi/frt/1363484558/l50
書き込んでくださった人がいたら、もう飛び跳ね土下座して喜ぶ。

正直恋愛入れたくない。・・・・・というか、恋愛モノ無理!   ・・・・だけどその恋愛を入れてみて小説書きたいなぁ
応援よろしくです。あと、ダラダラ失礼!

2:ヒヨドリ:2013/03/17(日) 15:19 ID:QdU

              
            prologue

本当に思いもしなかった。 まさかこんな事になるなんて・・・・・・。
私に向けられる鉄砲。顔がよく見えない男性。

呼吸をするのも気まずいくらい位の静けさと、相手から『声を出すな』というオーラと圧力。
壁に背中をべったりと付けて、相手の顔を見上げる。

・・・・・・・・・・もう、逃げられないんだ・・・・。
ごくりと生唾を飲む。 相手の顔も、輪郭も全くと言っていいほど分からない。
殺される
そう確信した。

3:ヒヨドリ:2013/03/17(日) 16:10 ID:QdU



第一章 〜3日間の恋〜

私はいたって普通の女の子。
「えっと、百合嵩 優香(yuritaka yuuka)。好きな教科は・・・・理科で、絵を描くのが好きです。これから1年
 よろしくお、お願いします。」

ささやかな春。 進級して新しいクラスになった私は、少しの緊張と不安が混ざり合ってうまく話せなかった。

窓から差し込む日光が眩しくて、左の肩が余計にポカポカする。
6−1と書かれた教科書。そこに日光が当たってなおさら眩しい。

自己紹介が終わったら、すぐさま席につく。 あんまり目立つことは好きじゃないから。
6年生になったのだから、受験勉強も忙しくなるし、低学年の面倒を見るのも大変そうだ。

みんなの自己紹介聞いてたけど、別にこれといっていいのは無かったし、印象に残るのも無かった。
いたって平凡な日々。 別に飽きたってほどじゃなんだけど。

一通り自己紹介が終わったところで、担任の翔子先生(syouko sennsei)が、音を立てて手を叩いた。
「さっ、自己紹介も終わったところで、せっかくなので遊びましょうか! みんな、仲良くやってねー?」

陽気というのか、なんというのか・・・・。とても元気な先生だった。
今年初めてこの、青春小学校(あおばるしょうがっこう)にやってきた先生で、今年初めて教師として採用されたらしい。
髪の毛が短めで、先の方が少しカールしている。笑うと子供みたいで、確かに可愛い。

「グラウンドに出て・・・・・・ドッチボールでもしましょうか!」
クラスから喜びの声が聞こえる。 よっしゃーだの、早く行こーだの、喧しい。



グラウンドに出た瞬間、頬に生暖かい風が当たった。
「暑・・・・・・」
クラス替えがあってから、友達に話しかけてもいない私。むろん、一緒にグラウンドに来てくれる友達なんか
居なかった。 まぁ、一人は一人なりに楽しいのだけど。

4:ヒヨドリ:2013/03/17(日) 16:39 ID:QdU


ドッチボールははっきり言って苦手だ。

ボールが来たら、わざわざ避けなくてはならないし、ボールを取ったら投げなければいけない。
こんな不愉快な遊びを、授業中にやるなんてどんだけ不運なんだとがっかりする。

こんなのやったって、友達なんか簡単に出来る訳ないのに――
「優香ちゃん! 一緒のチームにしない?!」
いきなりそう話しかけてきたのは、クラスで一番人気者の美空(misora)ちゃん。

ショートカットの髪の毛が、サラリと動く。 私を見つめる瞳はとても綺麗で、見惚れてしまうのを、彼女は
知っているのだろうか。

「うん・・・・・・。美空ちゃんってボール運動得意だったよね?すごく嬉しい。」
私は自然と笑顔になれた。 そんな私を見て、美空ちゃんは幼い子供みたいに笑った。

「美空でいいよ?あ、私も優香って呼ぼうかな。」
こんなに簡単に友達が出来ていいのかと思うほど、あっけなく友達が出来たのだ。
新しいクラスになって1日だぞ?

私は・・・・とっても運が良いかもしれないと思えた。
「分かった。慣れてきたらそうするね。というか、誘ってくれてありがとう。ドッチではタテにさせてもらうよ。」
私が冗談気に言うと、疑いも無い透き通った美しい目で笑ってくる。

でもね、美空ちゃん。私ドッチ、まじで嫌い。

ボールがビュンビュン飛び交うの見てると、恐怖でおなか痛くなりそう。
ボール運動自体が、そんなに好きじゃないからだ。
そんな私とは反対に、美空ちゃんはボール運動全般は大好きらしい。

「ピーーー! じゃあ始めるわねー?戦闘開始!」

その掛け声と共に、ボールが上へあげられる。つまりジャンプボール。
美空ちゃんは、容赦なくボールを叩き付けた!

かっこいい。

それは、美空ちゃんと会った時の第一印象でもあった。
そういえば・・・・・・1年生の時、転んでしまった私を、苦も無く持ち上げてくれたのも、美空ちゃんだった。

そんなどうでも良い事を考えているうちに、私に向かってボールが飛んできた!
それをかばうようにして、一人の男子がボールを取って、こちらを振り返り、ニカッと笑う。

・・・・・・それはそれでいいんだけどさぁ。
あなたの名前なんだっけ?

第一関門突破出来ていない私。  あぁ、これからどうしろっていうの?!

・・・・・・まずは、友達の名前を覚えよう。なんていったって、私の学年だけで260人、クラスだけで
40人居るんだから。

5:ヒヨドリ:2013/03/24(日) 20:41 ID:QdU

さんざんさぼりまくってこのザマだ。
はい。今から書きます。 &あげ!

6:ヒヨドリ:2013/03/24(日) 20:47 ID:QdU



神様は…………本当に酷いと思う。
私を、こんな目に合わせて、何が楽しいの? 私は――――

「待って……っ死なないで――」

。。。これは、ちょっと苦い恋物語。。。

7:ヒヨドリ:2013/03/24(日) 23:49 ID:QdU

意味分かんないと思うけど、理解できるまで気長に待ってね!!



私の恋は、始業式の2日後。つまりあのドッチボールをした次の日からだ。

学校に、鉄砲を持った集団が入ってくるなんて誰が予想した?


朝、普通に起きて普通に登校したつもりだった。
集団登校だから、低学年を率いて学校まで普通に歩いてきたはずだった。

玄関に入ると、学校がとても静かに感じた。 確かに靴はあるのに、みんな何処に行ったのかな?
そう思って、階段を駆け上がった。

当然、私の口に黒い物が被さった!
「っ!!」
声が出ない!

がっしりと腕を摑まれ、身動きの取れない状態だ。 いきなりすぎて、思考が停止してしまっている。
なんなの!? ドッキリでもやってるの?

だけど、そんな考えは甘かった。
もう既に、黒い服をきた集団に囲まれていたのだ。そして、登校班で一緒の低学年の子供達も…………

「やめてっ、その子達には手を出さないで!」
私は、必死に抵抗したけど、がっしりと摑まれた腕はびくともしない。
「ー……っつ! 放してっ!」

私は、足をバタバタ動かした。 動かすと、誰かの足に当たった。
「痛って! …………このやろっ!」

どうしよう。 ボス的存在の人のすねを、思いっきり蹴っちゃった……
こ、殺される……!?

「奏太(kanata)こいつどっかにつれてけ。」

「…………」
「つれてけって言ってんだろ!!」

ボス男が、端にいた若い男に向かって何かを投げた。

男の頬からは、血が出ている。
「……わかった」

男が私の体を持ち上げる。 嘘、こんな軽々しく……! この人何者!?
「は、放してっ!!」

8:麗愛:2013/03/25(月) 06:52 ID:RNw

うぬ、ぶっ飛んだ話だねぇ……
私、こーいうの大好き♪

普通の話じゃなくてぶっ飛んだやつ好き。

9:ヒヨドリ:2013/03/25(月) 07:46 ID:QdU

>>8 運命…………! また見てねっ!
感想や、アドバイスよろしくね!! http://ha10.net/test/read.cgi/frt/1363484558/l50
よし、頑張るぞっ!!

10:ヒヨドリ:2013/03/25(月) 17:31 ID:QdU


どんなに叩いても、蹴っぽっても男は軽々と階段を登る。 私そんなに軽くないのに…………
奏太たっつったけ?この男。
「ちょっ、あの子達になにかしたら許さないんだからっ!!」

口調が少し震えている気がする。 

「お前…………黙ってないと、殺されるぞ。」
男が始めて口を開いた。 男はサングラスをかけていて、目は見えなかった。

「なに……?どうせ殺すつもりなんでしょ!?」

男が、大きく溜め息をついた。

「ま、それは後からのお楽しみってことで。」
「ふっ……、絶対逃げ切ってみせるんだから。っていうかもうじき警察が来て、あんた達も捕まるわ。」
その時、男が声を張り上げ笑った。

「悪いがな、警察なんかに俺らを捕まえることはできない。」
「……は?どういうことよ。」
「この学校の人数は1300くらい居るだろ?だがな、鉄砲は200丁、人数は150のこっちを相手にするのは
 やっぱし、しんどいかもな。」

う……嘘、そんなに居るの?

もう声が出なかった。ここで声を出しただけで、殺されそうだったから。
でも、後で射殺されるくらいなら――――っ!

「早く…………殺しなさいよっ。」
そう言ったところで、相談室前まで来た。 男はドアを開き、そこで私を下ろした。

私は足が地面に付いたと同時に、木が剥がれて壊れているイスが目に入る。
人は私しかいないようだ。すごく静かだ。

私は背中をべったり壁につけた。 

呼吸をするのも気まずいくらいの静けさ、男から出ている 声を出すな という圧力とオーラ。
やっぱり、死ぬしかないよね…………

私は、静かに目を閉じた。

11:ヒヨドリ:2013/03/25(月) 17:57 ID:QdU





ガッ!!

いきなり頬に激痛が走ったと同時に、目眩が襲う。
「――――っ!!」
俺の体は、もうすでに地面に叩きつけられていた。 足を摑まれて、もう起き上がれない状態だ。

俺は部活の帰り道に、暴力団に囲まれてしまった。
一緒に、悪いことをしないかと聞かれ、首をふったらこのザマだ。

でも、この暴力団はチンピラやヤクザを含む、強力な集団だ。 囲まれたら最後、もう逃げられないと聞いていた。
警察でも手がつけられない、頭のいいやつがそろっているらしい。

「おーい。お前さあ、筋肉ありそーだし、頭いいって聞いたから誘ったんよお……本当に断っちゃうのお?」

今度は腹を、思いっきり踏まれた。さっきの一撃の所為で、咳き込むことしか出来ない。
口の中に、血の味が広がる。
やっと目眩が引いてきて、声が出せそうになり起き上がろうとした、が暴力団はなかなかしつこかった。

小さな箱のような物を出し、その中身を俺に見せたんだ。
「鉄砲…………!」

一人が鉄砲を持ち、俺の喉に押し付けた。
「……うっ」
俺の体は、また地面にべったりつく形になる。 相手はおそらく脅しているのだろう。

俺が返事をしない所為か、力がどんどん強くなる。
喉のおくが熱くなり、汗が滲んできた。

俺は、出ない声を無理やり出し、か細い声で言った。
「わ……かっ…………た。」

12:ヒヨドリ:2013/03/26(火) 19:06 ID:QdU

>>10 の ×私は足が地面に付いたと同時に、木が剥がれて壊れているイスが目に入る。
      人は私しかいないようだ。すごく静かだ。  は、↓
     
      ○私は足が地面に付いたと同時に、相談室の一番端に行った。
      気が剥がれ、ボロボロになったなんとも無残なイスに、目が行く。
      人は私しかいないようで、すごく静かだ。
です。

13:ヒヨドリ:2013/03/26(火) 22:43 ID:QdU






「目を開けろ」
男の声が聞こえた。 私は静かに目を開ける。
「……何…………?」
「あのなあ、一応最初に言っておくけど…………俺誰も殺す気ないからな。」

え?
「嘘……そうやって油断させて殺す気なんでしょ、みんなを傷つけるつもりなんでしょ!?」

私はさっきより強く相手を睨みつけた。 黙っていれば整って見える顔立ちなのに……………………あ………!

男は大きく溜め息をついた。
「あーっ、なんて言ったら信じてくれるかな――――」
「頬、血出てる。固まる前に、これ貼って。」

私は、ポケットに入っていたポーチから絆創膏を出し、男に渡した。
なぜこんなに私の心情が変わったのか。 それは昨日のドッチボールを思い出したからだ。
せかっく友達ができたのに、こんなとこで終わらせたくないと、心のどこかで思ったのか、死ぬのが怖くなったのか。

正直なところ、自分でも分からない。 気づいたら、男に絆創膏を渡していたのだ。

「なんだ、死ぬのが怖くなったのか?」
男が、とても意地悪気な笑いを浮かべる。
「……そうなのかも。なんかやっぱ死にたくないなって思って、邪魔なヤツと思われて片付けられると悪いから」

男が一瞬微笑んだ気がした。
「最初から殺す気は無いって言ってるだろ。」
「本当か嘘か分からないけど。今だって銃を持ってー……」

ドアの外から声が聞こえた。

「おい奏太!! あの出口はふさいだのか!? あそこの保健室のはしごはー…………」
ガラリと音を立てて、ドアが勢いよく開いた。

「っあ――…………。やばいぞ、聞かれちまった……っ!」
ガタイのいい男が、目を泳がせた。

「奏太、悪いがこいつ殺してくれっ!! 今のは聞かれちゃ困る話なんだ」
なっ、何を言って――っ!

14:ヒヨドリ:2013/03/26(火) 23:05 ID:QdU


奏太という男は眉をよせ、少し笑って目を細めた。
「いや大丈夫、それだけじゃ何言ってるか分かんないから。」
「奏太、逆らっていいとでも思ってるのか? あぁ?!」

ガタイのいい男が叫んだ。 耳にギンギン届く、迷惑な声だ。

「でも、無闇に人を傷つけていいわけないだろ。」
奏太が言い返すが、逆に相手の怒りを買ってしまったらしい。

「奏太……お前ここに来てる自覚がないのかぁ!? お前もグループに入ったんだろ! こんなふざけた真似
 しやがって…………このっ!」

鈍い音が、相談室中に響き渡る。
ガタイのいい男が、奏太の胸の辺りを殴った。 奏太は後ろの机に頭を打ち、地面に倒れこみ咳き込んだ。

「――――あ……!」
今度こそ、本当に殺される。 覚悟したけれど、なぜか悔しさが込み上げてきた。
私は、なおも奏太を蹴り続けようとしているガタイのいい男を押しのけ、奏太をさすった。

「ね、ちょっ。大丈夫!?」
「てめえ、このガキがっ!!!」
男が手を振り上げた途端、銃声が聞こえた。

「え…………?私――」
奏太が、右手に鉄砲を持っている。  奏太が撃ったの――――?
服に赤いシミが着く。 だが不思議と、全く痛くなく、すこしチクリとしただけだ。

でも、痛みの変わりにものすごい眠気が走った。
やば…………っ。

私は目をつぶった。 だんだん意識が遠のいていくのが分かる気がする。
やばい、私死んだ――――――?

15:ヒヨドリ:2013/03/29(金) 15:18 ID:QdU







そりゃあ鉄砲で撃たれたんだから死ぬに決まってるだろう。
私は暗闇の中、目を開けられずただ、じっとしてるしかなかった。

どのくらい経っただろうか。腕にチクリと何かが刺さった感じがする。
それと当時に、自分の意思とは逆に、いきなり目が開いた。

「……え」

目を開けたはいいけれど、さっきと場所は変わらない。 相談室の天井しか見えなかった。
眠気は無くなり、起き上がった。

「奏太…………」
私の横には奏太が居て、黒いケースに何かをしまっていた。
「悪いな、服汚しちまって。やっぱ、水で落ちやすくする事はきねえな。」
「ちょっ、言ってる意味が全く分からないんだけど」

私の服にべったり付いた赤いシミ。…………これは血じゃなくて?
奏太は、黒いケースの中身を私に見せた。

「鉄砲…………」
「残念だがな、これで人を殺す事は出来ない。」

奏太は、鉄砲と一緒に入っている、小さなビンを取り出した。
「この鉄砲は優れものだぜ?障害物に当たった瞬間に、少量の睡眠薬が体に入るようになってるんだ。
 ミクロ単位の針が出てな。そんで、空気に触れると体積が増える特別な液体に色を付けて……」
「ちょっと待って。奏太、私を殺すつもりがなかったってこと?」

奏太は少し微笑んだ。

「何気に、奏太って呼んでるな」
「質問に答えてよ。」
奏太の顔をじっくり見てみる。 目の下にあるあざは、さっき出来たものだろう。

「俺は最初から殺すつもりは無いって言ってるだろ。」
そう言って、私から目を反らす。

「…………ありがとう。だって、あの時かばってくれて…………」

「バカ。お前殺せって言ったり、絆創膏渡したり、何したいかマジでわかんねえ」
そう言って、ドライバーで鉄砲を弄る奏太。
「だって…………思い出しちゃったんだもん。昨日の、楽しかった事…………。たった1日だったんだけど
 やっぱ、楽しかったなって。いままでハブられてたし、やっぱ生きてたいなって…………」

わがままだと思うんだけどね。

「ふーん。なんでそんな時に、この学校狙われたんだろうな。」
でも、奏太だってなんで殺したくないのに、こんなのに参加したの?私には…………全く分からない。

「あ、後さ、さっきお前の体に入れたやつ、睡眠薬の効果消す薬な。全く無害だから、気にしないでくれや。」
「…………うん。」

外を見てみた。 少し暗くなっていて、パトカーの光か、赤く怪しく光る物がある。
私、助かるのかな。
そう思って立ち上がり、窓に鼻を押し付けて覗いてみる。やはりパトカーが無数に止まっている。

16:ヒヨドリ:2013/03/29(金) 15:53 ID:QdU


奏太、貴方は一体何者なの?

「それにしても、すごい発想力ね。鉄砲に仕掛けをするなんて。」
「仲間の鉄砲も…………全部じゃないけど大体はこの球にしたぞ。それに、この球重いから速度だって落ちるし、
 一応安全なんだぞ?」

奏太の方を振り返るけど、やっぱりドライバーをくるくる回して、こっちには見向きもしない。
「1つ聞いていい?」
「ん?」
「奏太はなんで、人を傷つけたりしたくないのに、こんな犯行をあんな暴力団と一緒にしたの?」

奏太が一瞬、表情を歪めた気がした。
深刻で…………大変な理由があるのはわかるけど……それが何か知りたい。

「弱いからな、俺。めっちゃ俺、弱ぇよ…………。 脅されただけで、犯罪に同意するなんてな。」
「奏太…………?」
鉄砲を弄っている手が止まる。

「一緒にしないかって、言われて分かったって言う時点で加害者。同罪だ。どんなに…………怪我をする人を
 減らそうとしたって、結局俺は弱いだけだよな。」


奏太は私に、暴力団に囲まれた事、そして脅され暴行を受けた事を話した。
だれが聞いたって、しょうがない事じゃないか。

奏太は…………悪くないよ。無力でもなんでもない。

そう必死に心で思った。だけど、届かない。
だれも怪我をしないでここを脱出しなくちゃ、無罪にはならない。
ううん。 もうここまでやっちゃってるから、確実に無罪にはならないよね。でも…………

「奏太っ!貴方は――――」
「もういい。黙ってろよ、見つかる。」

そう言った時に、そうかを誰かが通る音が響きわたる。


奏太は、上に来ていた上着を一枚脱いで、私に渡した。「これ着ておけ。」と言って。


私は渡された上着を着ながら、考えていた。
奏太、貴方は悪くないよ。  一緒に、乗り越えられないの?

私はもう……皆の笑顔は…………見れないの? もう、一緒に遊んだり出来ないのかな。
初めて、目から涙が溢れた。止まらなくて、床にポタポタと落ちていく。

無力なのは…………私なんだ。

17:ヒヨドリ:2013/03/31(日) 08:15 ID:QdU

↑ 下から7行目、そうか×  ろうかO

18:ヒヨドリ:2013/04/01(月) 08:46 ID:QdU



 もし私が美空ちゃんみたいに、なんでも出来て強かったらもう少し、役に立てたかもしれない。
そう思うと、自分が情けなさ過ぎて、笑えてくる。

駄目じゃん、おまえ。

心の仲の悪魔が、私に言ってくる。その言葉が、耳にグワングワン響いて頭が痛くなりそう。

無力じゃん、どんだけ弱いんだおまえ、この役立たずが。

分かってる。分かってるよ私が無力なことくらい。
分かりきってたことじゃない。美空ちゃんみたいにはなれないって。

私は視線を上げ、外を見た。

グラウンド………………
昨日、皆と遊んで始めて友達というものを知った所。
クラス替えが良かったのだろう。 陰険じゃなくて、とっても心から優しい人がいっぱい集まったのかな。
もう…………ドッチボールで、私だけを狙われたりしないんだ。
あの地獄の日々のように、嫌がらせとか受けなくていいんだ。

とても安心した。たぶん小学校生活の中で一番安心出来たし、楽しかったって。
せっかくこんなにいい日々を過ごしていたのに、こんなところで…………

「危ない。落ちるぞバカ」

私を持ち上げ、ズルズルと入り口側に引っ張っていく奏太。
気づかずの内に、窓に身を乗り出して、じっとグラウンドを見つめていた。
風邪の所為か、目が乾き、泣いていたという事はバレなさそうだ。


美空ちゃ……………………

あれ? そういえば………………みんなは無事なのかな
もしかして、もう――――――

「ねえ奏太、私以外の生徒は? みんな何処にいるの!?」
暗くなってきている所為か、薄暗くて奏太の表情は分からなかった。
「それぞれの教室に居ると思う。 たぶん殺されてはないな。
 でも、まさか暴力団に囲まれて、あそこまで抵抗するやつは数人程度しか居なかったようだな。」

…………なんか、美空ちゃんならすごく抵抗してそう。
どうしよう。
どうしよう。
どうしよう、どうしよう、どうしよう!!

見張ってるやつが悪いやつだったら――――――!

助けたい

それは、どこから生まれた感情なのだろう。
初めて、友達を助けたいと思った。

友達なんか、所詮上辺だけに過ぎないと思い込んでいた小学校低学年から中学年頃。
いつも励ましてくれると思ってても、目の中では私を嘲笑っているという恐怖感。

だけど、それが打ち消されたのはいつなのか。
少しは……………………命をかけて友達を信じていいかと自分に問うてみた。



……………………結果は、自分の中にいる天使の勝ちだった。

19:ヒヨドリ:2013/04/01(月) 09:40 ID:QdU



「奏太っ!! 麻酔銃貸して!!」
「いや、麻酔銃じゃなくて睡眠銃だから」
目線を動かそうとしない奏太。いいよ、そっちにその気がないなら行かせてもらうよ。

「じゃあその睡眠銃貸してもらうよっ」
私は、ボロボロになった机の上に置かれた、もう1つの銃を持って駆け出した。

「わーー!ストップストップッ!!」
「何よ止めないでよ!」
奏太が、私の腕をつかんで、銃を取り上げた。

「友達を助けたいのは、すごーーく分かる。分かるぞ?だけどな…………」
「何?止めろって言うの」
やめて、止めないでよ。 私が決めた事なんだから。

「うーん。お前さパーカーとか持ってるか?」
「持ってないよ。こんな暖かい時期に。あ、でもパーカーなら此処の備品のダンボールの中に……」
そう、あったのだ。昔、学校探検とかいうやつで、幽霊の着てたものとか噂流れてたっけ。
確か、この段のダンボールに入ってたと思うんだけど…………

「っていうか、なんでそんなの必要なわけ?」
「えっ!? それは――――あの、そ のっ お前が今来てるヤツに俺らの暴力団の名前が、実は刻まれてて……」
たどたどしいんだけど。

「じゃあ、なんで私にこのチョッキみたいの渡したの?」
私は、靴とかズボンがわちゃわちゃ入ってるダンボールを探る。暗くて見づらい。
「……暑いし、ここに置いてても仲間にばれるから……かな」
「……ふーん。あ、あった」

白かったみたいだけど、けっこう長く置いてあったのか少し黒ずんでいる。
これを着てもいいんだけど。
 私はそれを羽織る。少しカビ臭い臭いがしたが、気にしない。
奏太は、私に銃を渡した。

「どうも。じゃあね、奏太。さよなら」
私がそう言って笑ってみると、奏太は少し驚いてやっと真面目に、こっちを向いてくれた。
そして、ふてくされたような声で聞いてきた。
「お前、クラス何処?」
「6年1組。そこに友達いるかもだから、行って来る。死んでも、もういいかな。」

12年近く生きたんだ。 もう…………幕を閉じてもいいよね…………?

友達を助けるために死ぬなんて、本望じゃない?
 そうやって、全力で助けたい友達が居るだけいいんじゃない?今までそう願ってきたんじゃないのかな。

そんな友達が欲しいって。

「奏太、守ってくれてありがとう。私答え見つけたから行くね。さよなら。死なないでね」
私がドアに手をかけたところで、かなたが何か呟いた。
「良かったな……そう簡単には死ねねえよ。」

私には、うまく聞き取る事が出来なかった。いや、聞き取れていたのかもしれない。だけど意味が分からなかった。

ドアを閉めた後、私はもう一度、さよならと呟いた。
後悔…………しないよね。

銃を握り締めて、目を強くつぶってみた。 目にジンと痛みが伝わる。

私は顔を上げ、深呼吸した。 そして一気に階段を登った。

20:ヒヨドリ:2013/04/01(月) 15:32 ID:QdU


タッタッタ…………
リズムよく、私が階段を登る音が、グアンと響き渡るようにして、聞こえる。 
私は、ひっそりと銃をパーカーの内側に隠した。
「誰だ!」

大人の足音じゃないと気づいたのか、階段の上の方から。男に見下ろされた。
「うるさいわねっ! トイレくらいいいじゃないっ!」
私は、さっきよりも速度を速め、いっきに階段を登った。

「待てっ、このクソガキがっ!!」
男が私の腕をつかもうとした。 私は素早く避け、大きく息を吸う
「この変態男っ! 女の体に気安く障るんじゃない! そんなに触りたいなら……いいわ。私エイズだもの!!」
 
男がギョッとした表情を浮かべ、少しずつ私から離れた。
エイズなんて言葉、使ってごめんなさい…………これじゃあ、本当に病気の人に失礼だ。
心の中で謝罪し、私は自分の教室まで走り出した。


 ガラッ!!

教室の前に来た瞬間、中に投げ入れられた。だけどなんとか着地した私。
「優香!」
「美空ちゃん! 大丈夫――――」

美空ちゃんの足から、いっぱい血が出ていた。かすり傷のようだけど、撃たれてかすったのだろう。
「やっばいよね、私撃たれちゃってさ。別に全然平気だけど……」

クラスを見回した。色々なものが壊れている。 窓ガラスは割られていて、机も跡形もなく
イスは、ほとんど外に投げ出されたようだ。

どうやら、そう簡単には抜け出せないらしい。
私はいつも持参の大きめの絆創膏を、美空ちゃんにわたした。

けっこう血が出てる。クラスのみんなも怪我をしてないい人は居ないと思う。
早く………………何か作戦を考えて、逃げ出さないとっ………………!

21:ヒヨドリ:2013/04/01(月) 15:40 ID:QdU

祝20!!
コメント無し系なので、進むの遅いですが頑張りましたっ!!
これからも、コメはhttp://ha10.net/test/read.cgi/frt/1363484558/l50でお願いしまっす!!

 次のお祝いは40かなw  できれば20ごとにお祝いしたい☆
ん? でもこの話40まで行くかなー?
 まーいいやw  これからも応援よろしくですっ!

あと、>>20の上から10段目 『障る』×  『触る』○
まだ間違いあるかもですが、見逃し願いますっ!!

22:ヒヨドリ:2013/04/04(木) 11:26 ID:QdU



「おいっ!!!」
クラスに、またもや知らない男が入ってきた。
「人質出すから、このクラスからも、一人出してくれや」

…………えっ?

「おー。いいぜ、どうせなら元気な女の子と行こうじゃないか」
悪い予感がするのは――――気のせい…………

「おい、お前来い」
案の定、腕を捕まれて連れて行かれそうになったのは、美空ちゃんだった。
美空ちゃんは、必死に抵抗するが、相手は大人だし足が痛むのかなかなか手が離れない。

「やめろよっ!!」
 男子が数人で男を蹴りに行った。 でも男の手が美空ちゃんの腕を放したのは束の間。
男子はすぐに他の男に突き飛ばされて、美空ちゃんはすぐに、捕まってしまった。

 どうしよう。どうすればいいの…………? 私は、何もできないの? 美空ちゃんが大変な事になっているのに
何も出来ないなんて…………。
 私は、パーカーをぎゅっとつかむ。その時、固い感触が手に伝わった。

  銃…………。  そうだ、銃がある。ここは美空ちゃんを守るために銃を使おう。
足の辺りを狙えば、クラスの皆に殺したと、疑われる確立は低い。

「やめてっ!! その子を放して!!」
 私は、腹の底から大きい声を出した。クラスの皆が一斉にこっちを振り向く。だぶん、今まで出一番大きい
声だと思う。少し怖いけど、勇気を出してみた。

 私は、素早く銃をパーカーから取り出した。
 
パアンッ!!

 のろい球が、男の足に当たる。 それに続いて周りの男の足や、肩を狙う。 いきなりすぎて、男達は
銃を出す暇も無く、そこに倒れた。 あまりにも出来事が速すぎて、私自身何が起こっているかはっきりしない。

「優香……な、何したの?」
 美空ちゃんの顔は、とても強張っている。そりゃそうだ、だって目の前で人が撃たれたんだもん。びっくり
しない訳がない。しかも、撃ったのが友達だなんてね。
 説明しても、通じないかもしれない。 でも……美空ちゃんが死ななければ、いつかは伝わるはず。

「美空ちゃん、これは……本物の銃じゃないよ!?」
「いやっ、優香…………優香はこんな事する人じゃない!!」

 美空ちゃんは、座り込んで耳をふさいだ。

 私は、どうやって説明したらいいの…………?

23:ヒヨドリ:2013/04/04(木) 12:20 ID:QdU



…………そうだ。私が自分の体を使って証明すればいい。

「美空ちゃん、これにはね、ただ睡眠薬が入ってるだけなんだ。倒れてる男達も寝息立ててるじゃん」
 だけど、美空ちゃんに寝息が聞こえるはずが無い。
 私はいま丁度厚着だから、腹に撃っても眠くならないと思う。

「クラスの皆、美空ちゃん、見てて」
 私は、銃を腹に突きつけた。クラスのみんなが驚きを隠せない様子。そりゃあ、自殺しようとしてると
思われるだろうからね。

「これは本当に……」
 
パアンッ!!

 また銃声が聞こえる。その音は聞こえたのか美空ちゃんが、私を見上げた。
 さっき奏太が体に入れた薬の所為か、そこまで眠くならなかった。だけど、傍から見れば、完全に血が出ている
ように、見えるだろう。

「ねえ、これは本当に睡眠薬が入ってるだけなの。信じられないかもしれないけど、皆、美空ちゃん
 早く抜け出さないと、この男達も起きてしまうから」

「なんで、じゃあどうして優香だけ寝ないんだ?」
「私は厚着してるからよ。みんな保健室に行って?そこはきっと誰も居ないと思うから。階段使って」

 早く逃げないと……皆どんな目に合うか分からない。私達が逃げれば、他のクラスに張りをしている
男達も慌てるかもしれない。

「優香…………本当なの?」
 私を、もう一度美空ちゃんが見上げた。 美空ちゃんの男達に摑まれた腕が、なぜか真っ赤に腫れている。
どうして――――?もしかして、あの手袋になにか薬品が……?

「美空ちゃんは、私を信じてくれる…………?」

 死の直面。死んでも、怪我しても可笑しくない、そんな状況。崖っぷちに経たされて、いつ背中を押されても
なんとも言えないという状況に等しい。

「…………………」
 
 やっぱ……私のやり方が悪かったかな。説得力ないし、あんまり喋らないもし、疑われても仕方ないって感じだよね。
目の前の光景が揺らぐ。涙が出てきたんだ。

「皆も…………保健室に逃げて。此処にいても、結局やられるだけだと思うから」
 少し微笑んで、教室を出て、こっそり階段に走っていく。

 やっぱ、私に皆を助ける事は無理なんだ。不可能なんだって思い知らされた。そう考えるとアホらしい。
もう、この命なんて役に立つわけないんだ。 ここから飛び降りてもいいじゃん、別に。
みんなのために、体をはって立ち向かう勇気も無いもん。全く。

馬鹿じゃん。

どんだけ無力なんだよ。

 そう考えて、踊り場に座り込んだとき上から誰かが降りてくる音がした。ほら、つかまれよ私。
つかまえて、こんな無力な私なんか殺しちゃえ。撃っちゃえよお。

 肩をつかまれた。

「ごめんね」

 だけどその声は、聞きなれた、優しくて私を包み込んでくれるような声だった。 声の主はすぐに分かる。

「美空ちゃん………………」

24:ヒヨドリ:2013/04/10(水) 07:36 ID:QdU



 私は、美空ちゃんの目をじっと見つめた。そんな私に、美空ちゃんは優しく笑いかけてくれた。
これが……美空ちゃんの笑顔なんだなって、改めて思う。

「おかしいって思ったの。肩とか、足しか狙ってないのに男達がポンポン倒れていくんだもん。
 まあ、どこを撃たれたのかは後から知ったんだけどね」

 そのままの笑顔で、美空ちゃんは続けた。

「逃げよう?」

 美空ちゃんは、そう言った後に、腕を押さえた。さっきより、かぶれが酷くなってる。
やっぱり、薬品か何かが…………?

「……待って、美空ちゃんそれどうしたの?」
 一瞬、美空ちゃんが顔をゆがめたような気がした。

その時

「おらァ!!ガキが数十人逃げたぞー!」

 そう、男の声がすぐそこから聞こえた。

「まずいっ!!美空ちゃん、私についてきて!」

 必死で私は走った。美空ちゃんは、本気を出せば、私を抜いているはずなのに、美空ちゃんは
私にペースを合わせてくれた。

私は、さっき奏太が居た、相談室に逃げ込んだ。


「うわっ! お前さっきえらい事してくれたな。つか、もうすぐ男達来ると思うから、ダンボールに……」
「きゃっ!! この人男達のグループの人じゃない! 優香……!!」

 美空ちゃんが、私の袖をぎゅっとつかんだ。
「この人は、奏太って言って私を助けてくれた人だよ。」
「でもっ……銃持ってるじゃない」

 奏太は、私達をそれぞれ見て、大き目の、黒いスーツケースから、また何かを取り出した。

「右の子……腕がかぶれてるの。奏太、どうにか出来ない?」

25:ヒヨドリ:2013/04/13(土) 14:45 ID:QdU


 まだ美空ちゃんは私の袖をつかんでいる。まだ半信半疑のようだ。

「できるけど、その子が怖がっているんだから無理だろ」

 奏太は、無理やりはしない。ただ、銃をいじっているだけで、あまりこちらに視線を向けようとしない。
銃にドライバーを当て、何やら分からない部品を回しいれたり、薬品を球に入れたり、私達には全く分からない
事を、もくもくと続けている。

 美空ちゃんは腕を押さえて、歯を喰いしばる。痛いのかもしれない。いや、痛いのだろう。
このまま放置しておけば、先が思いやられる。

「美空ちゃん、それ痛いでしょ?」
「痛いに……決まってるでしょ……? なんかさっき男に摑まれた時から……」

 美空ちゃんは顔をゆがめた。 どうやって言えばいいか、どうしたら信じてくれるのか
私には全く分からない。
 分からない事が多すぎて、私の頭は破裂寸前だった。

 でも、ここは美空ちゃんを信じて言ってみるしかない。

「美空ちゃん、あの男は悪いやつじゃない。」

 少し奏太に視線を移してから、美空ちゃんを見た。

26:ヒヨドリ:2013/06/02(日) 19:47 ID:QdU

おひはひぶりです!!

 なんか感想とかアドバイスがないとすすまないなーと思って・・・・・
やっぱ感想このスレにください!!
 いきなりすんまそん。 でもうまい小説書けるようになりたいんです。

 これから書こうかと思います。 久しぶりで色々変かもしれませんが、ヨロシクです!!!

27:ヒヨドリ:2013/06/02(日) 19:49 ID:QdU

http://ha10.net/test/read.cgi/novel/1365032791/l30
とだいたい同じくらいのスピードですねえー
 どっちが早く進むかな♪

 

28:若宮鈴音 ◆RCWE:2013/06/07(金) 20:58 ID:ez-ZBY

失礼します。
「*葉っぱ限定何でも屋*」の若宮鈴音です。
遅くなりまして、申し訳ありません。
ご要望通り、評価・感想を書かせていただきます。


キャラクター ★★★☆☆(五段階評価)
内容 ★★★★☆(五段階評価)
総合 ★★★★☆(五段階評価)

点数:85点

【評価】

まず最初に気になった点を言わせていただきます。
記号や描写は問題ないのですが、心情があまり書かれていないと思います。
キャラクターの心情は一番大事と言っても過言ではないほど大事です。
後は簡単府ですね。偶数個使っていたり、奇数個使っていたり...
統一したほうがいいと思われます。
他はほとんど問題ないですね。
私が言うのもあれなんですが、良く出来てると思います。

【感想】(短めにいきます)
個人的には奏太が好きですね。
恋愛小説好きの私は奏太と主人公の恋愛が見てみたいところですが...ヒヨドリ様に任せます。



以上、感想含め評価致しました。
ご依頼、ありがとうございました。

29:ヒヨドリ:2013/06/10(月) 22:52 ID:QdU

>>28  評価していただきありがとうございます。
   これから、欠点を直し更新をグダグダにしないように気をつけます。 
  
  ・・・・・・奏太と主人公ですか・・・・・・。
  自分自身、続きは分かりません(笑) でも、好きと言っていただいてとても嬉しいです。

  心情・・・・・・アドバイス通りやってみます。

30:ヒヨドリ:2013/06/10(月) 23:07 ID:QdU


「そんなの……信じろって言われたって…………」
 美空ちゃんが表情を歪めたその途端。

「ガキが数十人逃げたぞー! 追うんだ、逃がすな!」
 
 そんな恐ろしい声が、いきなり聞こえてきた。一瞬判断がつかなくなっていて、私は混乱していた。
男の足音が徐々に此処に近づいてくるのが分かる。 早く隠れようと部屋を見回した瞬間……
 体が上に持ち上げられ、先ほどパーカーを探していたダンボールの中に、私は突っ込まれた。

 そして、美空ちゃんは無理やり掃除用具入れの中に入れられ、奏太は口の前に人差し指をそえて、
声を出すなというジェスチャーを出した。
 
 不思議と、ダンボールに入った後は私は冷静で、落ち着いていたと思う。人影を気にし、体をいっそう
小さくしようとしていた。
 そうかを走る足跡、男の怒鳴り声。唯一良かったのは、誰も捕まったという様子が無かった事だ。

 いきなり、ガラリと大きな音を立てドアが開いた。外は真っ暗だし、この部屋も電気をつけてないもんだから
入ってきた男の顔は、見えなかった。

「奏太。ここにガキは来てねーか?」
 
 男が、低く痺れるような声で奏太に話しかけた。奏太は、冷静に表情一つ変えずに落ち着いた表情で言った。

「着てたら此処に倒れているはずだろ?」

 しばらく沈黙が続いた。私の鼓動は、張り裂けるほど早く、小刻みに動いていた。

31:ヒヨドリ hoge:2013/06/23(日) 10:28 ID:QdU

ちょっと色々あって、hogeしながらさせてもらいます。。。

 訂正。
そうかを走る足跡→ろうかを走る足音です。

32:なぁな:2013/06/29(土) 10:41 ID:Eyk

小説おもしろいですね♪

次の話も楽しみにしてます!♪
ヒヨドリさん>>

33:MOMO:2013/07/08(月) 07:40 ID:Eyk

ヒヨドリさんNEXT頑張ってください〜!

34:ヒヨドリ:2013/07/08(月) 20:47 ID:QdU

>>32 >>33

 こんな駄作を楽しみにだなんて……。
うれし泣きですorz  ありがとうございます。 また、コメントください!!

 これは、放置しようかと思ってましたが……なんとか、書き上げよう!!!

ありがとうございます!! 更新スピードUPかもです!!

35:ヒヨドリ:2013/07/08(月) 22:07 ID:QdU


 咳がしたい。
 なぜ、そう思ったかは予想もつくであろう、このダンボールだ!
 何年も放置されっぱなしのダンボールの中に突っ込まれてちゃ、カビだのほこりだのが
肺に入ってきて、苦しいに決まっているだろう。

 やばい……我慢できない。

「……っ、けほっ!」

 視線がいっきに私に集中した。
 しまった、ヤバイ。

「奏太、こいつ何だよ。忍び込んでたのか!?」
 男が奏太を睨みつけたが、奏太は一切表情を変えない。

「……みたいだな。でもいいだろ? ここで殺っちゃえばいんだから」
 そういって、奏太は男に銃を渡した。

 それは、見るからに殺傷能力が強そうだ。
鉄砲、拳銃なんかとは比べ物にならないほど細かく出来ていて、一瞬体が凍りついた。
 「銃」と、一言で片付けられない。

「ほお、トカレフか。奏太……お前どこから仕入れたんだよ」
「トカレフTT-33だ。いいから使えよ」

 男はすぐさまトカレフ(?)という名の銃を私に向け、数秒たたぬうちに引き金を引い
た。
 耳を突き通すような銃声が聞こえた。
 それと同時に、男が倒れ、銃は粉々に砕け散った。
 
 何が起こったのか、私にはさっぱり理解できなかった。

36:さち ◆q8BU:2013/07/08(月) 22:37 ID:bhc

ヒヨドリ様ーっ((ハハーッ

トカレフTT-33をトンカツTT(特大特大)-33(雛祭り)と考えたさちです!(ドヤッ

色々詳しく書いていて、見ててとても面白いです!
応援がんばりm((これからも、頑張ってください!

37:ヒヨドリ:2013/07/08(月) 22:59 ID:QdU

>>36  いやああああー!!
さち様あー!!orz  さち様に見てもらえるなんて、おそれおおいっっ

「トンカツTT(特大特大)-33(雛祭り)だ。いいから使えよ」
・・・・・・っwww  笑える・・・・っwww

 っていうか、トンカツで何する気だー!!!

コメありがとうです!! これからも頑張るので、たまにチラリと見に来てください!!

38:MOMO:2013/07/10(水) 16:26 ID:Eyk

ヒヨドリさん>>
こういう話好きなんです!♪←
これからも応援します!
頑張ってください♪

では、NEXT→

39:乃愛:2013/07/10(水) 21:51 ID:EJw

あ、改造銃っすか?

40: ◆q8BU:2013/07/10(水) 22:57 ID:bhc

>ヒヨドリsama

 私も、本当何十年ぶりかに人の小説をみt((

トンカツとろとろ耳栓でも良いかも((

はい、たまに除きます((

トカレフはフカヒレ…((

41:MOMO:2013/07/11(木) 12:17 ID:Eyk

トカレフは暴発事件が多い銃だったかな…?

42:ヒヨドリ:2013/07/13(土) 22:54 ID:QdU


「あー……びっくりした。」

 そう言ったのは奏太だ。

「ちょっ……びっくりしたのはこっちだよ。 今何が起こったの!?」
 私がそういったのと同時に、掃除用具入れから美空ちゃんが出てきた。
 そして、一言こう呟く。

「何……? 今の銃声……」

 奏太は倒れた男を端に寝かせて、銃の破片を拾い始めた。

「この男も死んでない。 ただ単に失神してるだけだ」
 そう言うと、奏太は私の頬に手を当てた。
 一瞬ドキッとして、肩に力が入った。

「悪いな、破片が飛び散っちまって。」

 痛みは全く無いのだが、さっきの破片が私の頬に当たったらしく血が滲
んでいた。

43:ヒヨドリ:2013/07/14(日) 20:45 ID:QdU

>>38 >>41  Thank you! 書き込み嬉しいよ^^
     ぜひ、感想くださいね^^

>>39  そうっすw

>>40  だから、なぜそーゆーのが出てくるんだwww
 面白いなあ・・・・w

44:ヒヨドリ:2013/07/14(日) 20:50 ID:QdU

>>41 http://image.space.rakuten.co.jp/lg01/56/0000668056/13/img7b6f31d1zikczj.jpeg

45:乃愛:2013/07/15(月) 08:22 ID:2mc

>>44
かっこいいな!

46:MOMO:2013/07/16(火) 15:04 ID:Eyk

>>41 
格好いい!w

47:ピヨドリ:2013/07/16(火) 22:23 ID:QdU

>>45 >>46 だよねwww

48:ピヨドリ:2013/07/16(火) 22:37 ID:QdU


 痛みは感じなかった。
 ただ、何故今までこんなに危うい目にあっているのに、こんなにも死なずに
生きているのかが不思議だった。
 まあ……大半は奏太のおかげなんでしょうけど。

「一体、今の銃にはどんな仕掛けをしたの?」
 私が、やや上目使いで(といっても、奏太は私より背が高いので、見上げな
くちゃ顔が見えない)聞いてみた。

「いや、今のはけっこう簡単な仕掛け。引き金を引くと爆発するようになって
 るだけだから。……球入ってないし。」

 そのとき、奏太が少し笑ったような気がした。

「…………そうだ、美空ちゃん。」
 私は美空ちゃんの腕に目を移す。
 美空ちゃんの腕は、さっきよりも赤く、膨れ上がっていた。

「奏太、美空ちゃんの腕を何とかする方法ないの!?」
「いや、無いも何も、俺そのかぶれ消す薬持ってるし……」

 早く言おうよ。

 そう心の中で呟いてから、私は美空ちゃんの腕をひっぱり、奏太の前に突き
出した。

「えっ……いや、いいです」

 少し控えめに美空ちゃんが身を引くが、奏太は手首をしっかり掴んでいる。
 そして、何やら黒いケースから液体の入ったビンを取り出すと、フタを開け
て、中身を美空ちゃんの腕にかけた。

49:ピヨドリ:2013/07/16(火) 22:38 ID:QdU

んんー・・・ なんか見づらいなあ。。。

50:MOMO:2013/07/17(水) 15:33 ID:Eyk

ピヨドリさん>>
見やすいですよ?
奏太格好いいですね♪((

NEXT→♪

51:ヒヨドリ:2013/07/18(木) 16:42 ID:QdU

>>50  ありがとうです•,。・:*:・゜’( ☻ ω ☻ )。・:*:・゜’  
   ちょいと書き方変えようかなー・・・

52:さち ◆q8BU:2013/07/18(木) 17:18 ID:bhc

>ヒヨドリsama

 面白くないですよ・・・?

異常愛とか病系とか、そういうのしか私小説書けませんし←

BLは得意中の得意ですし←((

53:ヒヨドリ:2013/07/20(土) 23:30 ID:QdU

>>52 BL書けるって憧れます。。。(Д`)
  逆に、自分は恋愛か部活系しかかけないです。。。。。

54:ヒヨドリ:2013/07/20(土) 23:57 ID:QdU

 かけたときに、美空ちゃんが少し驚いたような顔をした。

 床に液体が落ちる。
 その液体をビンの半分くらいをかけ終わったときに、奏太はビンのフタを閉めた。

「もう大丈夫だと思うよ」
 そう言って、最後に奏太はティッシュで、美空ちゃんの腕を拭いた。

「あ……ありがとうございます」
 控えめにそう呟いて、美空ちゃんは私の横に並んだ。

「念のため、君達は早く警察に保護された方がいいな」
 
 奏太は真剣な顔で言った。
 それかた立ち上がり、紙に何かを書いた。

「何それ……?」
 
 私は覗き込んだ。 
 どうやら、学校の……地図?

「この通路を通れば、抜けられるから。」

 奏太の書いた地図は、いたって簡単だった。
 というか、学校の造りを、まるで知っているかのような手付きに、疑問を抱いた。

「保健室までは、2階のこの通路を通って。 この辺りに男達がいるから、ここにある柱に隠れろ。」
「……でも。」

 なぜだろう。
 ここですぐに逃げ出せば、生きられると分かっているのに、すぐに逃げ出そうという気持ちになれない。

 私は、逃げ出すのが嫌だった。
 昔もそう、友達をつくるのを嫌がって、諦めて、逃げていた。

「やっぱ、私は残るよ、奏太!! 私、最高学年なのに……低学年がいっぱい摑まってるのに……そのまま、見
 捨てるなんて事、できな――」
「ダメだ」
 
 私の言葉を、奏太が遮った。

「何で――……?」

55:ヒヨドリ(訂正):2013/07/20(土) 23:59 ID:QdU

奏太は真剣な顔で言った。
 それかた立ち上がり、紙に何かを書いた。×

56:ヒヨドリ(訂正):2013/07/20(土) 23:59 ID:QdU

奏太は真剣な顔で言った。
 それから立ち上がり、紙に何かを書き始めた。○

57:さち ◆q8BU:2013/07/21(日) 00:52 ID:bhc

>>53

 BL書けても嬉しくないです((

エロティィィックなの位((

58:MOMO:2013/07/25(木) 15:13 ID:Eyk

NEXTです♪→

59:ヒヨドリ:2013/07/29(月) 14:32 ID:QdU

いやーーーっ!!  書き禁くらって書き込めなかったあ。。。
 巻き込みって迷惑やわ。 せっかく小説書く時間がいっぱいあったのにい。。。

ま、夏休みやし? 今から書こうかw

60:ヒヨドリ:2013/07/29(月) 14:38 ID:QdU

>>57 さち様  
 私はエロティック書けるのすごいと思いますよw
自分は性的モノ拒絶症なんで。

 ・・・・あ、前から気になってたんですけど、さち様って・・・・女性ですよね・・・?

>>58 いつもありがとうございます♪   

61:ヒヨドリ:2013/07/29(月) 15:34 ID:QdU


「当たり前だろ。 子供をこんなとこに残しておいて言い分けないだろ」

 奏太の表情が険しかった。

 ……いいじゃん、私が残りたいって言ってるんだから。

「って言ってるけど、この学校ジャック計画に参加したのは、奏太だよね!? 別に、貴方に止める権利は無い
 でしょ!!」
「――違う。 お前達がこんなとこにずっと居たら、命が危ないだろ! 後は、俺が……」

「優香ちゃん……」

 美空ちゃんが、もういいよ、逃げようよ、という風に首をふった。
「大丈夫、警察がきっと、クラスのみんなを……この学校を助けてくれるよ。だから、今はこの人の言う通り
 にしよう?」

「…………」

 美空ちゃんに言われたら、私は言い返せないではないか。
 私は、仕方なく逃げ道を確認するしかなかった。


「きっとだよ……?」
 私は、奏太の目を見て、小さく静かに、呟くように言った。

「きっと、みんなを助けて戻ってきてよね」

 奏太は、少し黙り込んでから、少し笑って私の頭に手を置いた。

「分かったよ、だからお前達は早く行け」

 
 笑ってから、奏太はこっちを向かなかった。
 そして、私は相談室を出て、逃げ道のルート通りに、保健室に向かった。

62:ヒヨドリ:2013/07/29(月) 16:08 ID:QdU


 途中で何度か、黒い服を着た男達に遭遇しそうになった。
 だが、奏太の言った通りの動いていたら、気付かれる事は無かった。
 
 そして、そのルートを歩いていると、不思議と小さな低学年が」たくさん居た。

「あ、優香ちゃんだ!」
 そう言ったのは、同じ登校班の内の一人だった。

「よかった! 無事だったんだね」

 5、6人の低学年の中には、美空ちゃんの弟も居た。


「お姉ちゃん!!」
 そう言って、美空ちゃんに抱きついた。

「良かった。 空(sou)、無事だったんだね」

 美空ちゃんは安心したのか、表情を歪め、その子(空くん)を抱き上げた。

「美空ちゃん、ここだと危ないよ。 急いで保健室まで移動しよう」

 私は、美空ちゃんと一緒に、数人の低学年の手を引いて保健室に向かった。
 後から考えてみれば、あれは奏太が考えた、少しでも多くの子供を助ける手段だったのかもしれない。

 

63:ヒヨドリ:2013/07/29(月) 16:32 ID:QdU




「子供が出てきたぞ!!」

 保健室から出たとき、救助をしに来た警察が私達を見つけて、声を張り上げた。

「あー!! 良かった」
「こーちゃん!」
「怪我は無い!? 大丈夫?」

 いろんな人が、私達に声をかけてきた。

「ありがとう。 あなた達が連れてきてくれたのね」

 低学年の女の子の母親と思われる人が、涙目でお礼を言ってきた。

「いえ……」

 無理して苦笑いするしかなかった。

 私には、なんとも言えない感情が心に残ったままだったから。
 ドロドロしていて、なかなか取れないんだ。

64:ヒヨドリ:2013/08/03(土) 10:12 ID:QdU


 周りを見渡すと、けっこうな人数の子供が保護されている。
 泣いている子が多かったが、興奮して騒いでいる子も少なくはなかった。

「あっ、また子供が出てきたぞ!!」

 皆が大歓声をあげる。
 その子は5年生の男の子で、同い年の女の子の手を引いて2人で出てきたみたいだ。

「りみちゃん!!!」

 今、ここでは様々な感動ドラマが生まれている。
 安っぽいドラマだと、クライマックスの曲が流れて泣きながら再会を喜び、周りも歓声を上げる所なんだろ
うけど。
 全く私には共感できなかった。


 助かっただけで、そんなに嬉しいか。


 これは多分、私が奏太や他の子を助けに行けなかったからだろう。
 でも、どうしても認められなかった。


 私は一人、校庭の近くの木の前にしゃがんだ。
 大きく息を吐き出してみた。


 ――――私には何ができるんだろう

 

 今更後悔しても遅いって分かってる、けど――……!!

「あのねママ、ほっぺたに絆創膏を貼った若い男の人がね――」

 そう言ったのは、一緒に抜け出して来た『こーちゃん』と呼ばれていた男の子だ
 私は、その言葉を聞き逃さなかった。
 

「逃げ道を教えてくれたの! そんでね、担任の先生にこうしてくださいって言ってたの!」
「まあっ、それは警察の方なのね」
「いや違うよママ、だって警察のマーク付けてなかったよ」

 その子の母親は、警察だと解釈し、男の子の話に適当に相槌をうっている。

 まだ、警察は中に入り込めていない。
 おそらく、入ってきたら子供を殺す、とでも言われているのだろう。

 だとしたら、それは奏太――?

65:MOMO:2013/08/04(日) 11:25 ID:IIg

奏太、最後どうなるんだろ〜
気になる〜w

頑張って下さい~♪NEXT→♪

66:ヒヨドリ:2013/08/04(日) 23:13 ID:QdU

>>65
 奏太どうなるんだろうねー・・・
まあ、下書きは出来てるからそうするつもりです。
 いっつも応援ありがとうね!!  明日更新します(^^)b

67:ヒヨドリ:2013/08/06(火) 19:09 ID:QdU


 そうだよ、奏太以外に誰が居るんだろう。

『きっと、みんなを助けて戻ってきてよね』
 私がそう言ったから?

 奏太は無理してるかもしれない、もう警察なんか頼りにならないから。

「私、行かなきゃ」

 今すぐにでも行って、もういいって言わなきゃ。
 もう警察に任せて、逃げなよって。



「あっ……! ちょっと、あなた何処行くの!?」

 私は気が付いたら走り出していた。
 私に声をかけたのは、後ろに居たおばさんだろう。


 もう周りが見えなくなっていて、人影が景色みたいだ。


「待ちなさい!!」

 私が保健室の窓まで行った時、警官に腕を捕まれ止められた。

「放して!!」

 私が振りほどこうとしても、警官はまったく放そうとも緩くしようともしなかった。
 行ってはいけないことを承知で行くのに、なにが悪いの!?

「危ないじゃないか!! もう戻ってはいけないよ」
「お願い、放して!!」

 そう言った時、警官が恐い顔つきで私に怒鳴りつけてきた。

「君は死にたいのかね!? 君はまだ若いんだ、どんな理由があっても命は無駄にしてはいけないよ」
「そんなの分かってるわよ!! 助けに行かなくちゃいけない人が居るの。お願いだから……」

 私が言いかけたとき、うしろから誰かに抱きしめられた。
 振り向くと、後ろには私のクラスの担任の翔子先生が私を抱きしめていた。

 私は少し安心できた。

「優香ちゃん、落ち着いてね? どうしても……命を落としても助けたい人が居るの?」

 先生の目には、涙が滲んでいた。

「――――うん。 その人が居なかったら、私は今生きていないもの」

「……そう。じゃあ、私が行くわ」



「いや。先生、私に行かせて? 私が行かないと、意味が無いから」
 私は肩にかけられている翔子先生の手を、ゆっくりはずした。


 先生は、少し黙り込んだ。
 それから、少しだけ笑って頷いた。

「行ってきなさい」
「翔子先生……!」

 私はすぐに走り出して、保健室の窓を飛び越えようとした。

68:ヒヨドリ:2013/08/06(火) 19:30 ID:QdU


「何を言ってるんだ君は! 貴方は教師ですよね!? どうして、生徒なんかを――」

 そう言って、警官はまた私の腕をつかんだ。
 その手を翔子先生が無理やり放す。

「優香ちゃん、行って来なさい!」

 私はその隙に中へ入り、一目散に走り出した。

「先生、ありがとう!!」



 学校は日が登ったにも関わらず、薄暗くて静かで少し寒かった。

 正直言うと、とても恐い。

 あの男達に会ったら殺される、それは確実だからだ。


 相談室は2階。
 私はさっきのルートを逆に進む事にした。


「またガキが逃げたぞー!!」

 その声が校舎内に響き渡り、こだました。
 それと同時に、階段を一斉に人が降りてくる音がした。

 
「あっ」

 柱からその様子を窺っていると、私と同学年の子が階段を下りてくるではないか。
 
 会ってしまうと面倒な事になるので、その子達が逃げていくのを、私はじっと見つめていた。



 よかった、みんな逃げられたんだ……!


 そう思うと体に力が漲った。
 私は、柱から階段に向かって走った…………のと、男がゆっくりと下りてくるのが




 同時だった。 

69:さち ◆q8BU:2013/08/06(火) 19:45 ID:bhc

ヒヨドリさんこんばんばん‼
パソコンが壊れたさちですお(。-_-。)
小説、これからも頑張ってください(=゚ω゚)ノ

70:MOMO:2013/08/11(日) 17:11 ID:IIg

NEXT→頑張って♪

71:ヒヨドリ:2013/08/20(火) 18:19 ID:QdU

あー、危ない危ない!!
100まで下がってしまうところだったあ。。。

>>69 さちさん

 こんな駄作を・・・・いつも見てくれてありがとうございます!!
 私の目標は、さちさんです!!

>>70

 ありがとう!! 頑張るよっ!!(^^)b

72:ヒヨドリ:2013/08/20(火) 18:38 ID:QdU


「――――っ……!」

 目が合った瞬間、私は息を飲んだ。
 
 殺される、逃げなきゃ!

「ん!?」

 男に気付かれた。
 鋭い目つきで睨まれ、男は懐をガサゴソとあさり、銃を取り出そうとした。


 やばい!

 すぐに、私は走り出した。
 もう、死ぬと半分諦めていたかもしれない。

「待てこのっ!」

 男が階段を降りる音が聞こえる。
 どうしよう、どうしよう!

 そのとき、私の目に丁度いい隠れ場所が飛び込んできた。
 男はまだ、私が見える角度にいない……ということは、今のうちなら!

 瞬間的にそう考え、迷わず教室の掃除用具入れに隠れた。
 そっとドアを閉め、息を殺した。


「何処いった! オラ出て来い!」

 数秒後、私の隠れている教室の前を、男が叫びながら通り過ぎていくのが分かった。
 私の心臓が張り裂けそうなくらい、鼓動を強く、早く打っていた。

73:ヒヨドリ:2013/08/20(火) 19:58 ID:QdU


 その時、ガラリと教室のドアを開ける音がして、足音が私の方に向かってきた。
 
 ――――――見つかった……!

「今俺の前に出てくれば、痛いことはしねえよ? ほら、出て来いよ!!」

 男が、床を思い切り足で踏んづけた。
 そして、私が隠れている掃除用具入れまで来ると、思い切りそれを蹴った。

 ガンッ

 ガンッ!

 ガンッ!!

 怖い怖い怖い!
 死ぬかもしれない、いや見つかって奏太を助けるどころが、自分が銃で撃たれてしまうかもしれない。

 私の入っている掃除用具要れが大きく揺れる。
 私は神様に祈りながら、ほうきなどとできるだけ一緒に揺れようとしていた。

「くそっ! 逃げられたか」

 …………あれ、私がここに居る事……気付いてない?
 もう一度、男が呻った。

 良かった、気付かれてない。
 うまくやれば、やり過ごせるかも――――……


 
 バキッ!


 木の圧し折れる音がした。
 男が力の限り、思い切り蹴ったのだろう。

 私の体は、いったん壁側に押し付けられて、その反動で長細い掃除用具入れは簡単に倒れてしまった。

 
「うっ!」

 そう声を漏らしてしまったが、掃除用具の倒れる音に私の声は消された。
 男はそこから立ち去ったのか、もう声も足音もしない。

 念のため、その状態で私は1分ほどだまって静かにしていた。

74:MOMO:2013/08/25(日) 19:30 ID:IIg

ねくすと見たい^^

75:ヒヨドリ:2013/08/26(月) 10:39 ID:QdU

課題が溜まってるので、終わったら更新します!
>74 いつも見てくれてありがとう!☆

76:MOMO:2013/09/11(水) 09:23 ID:IIg

75>>課題終わりましたか?

77:ヒヨドリ:2013/09/20(金) 21:55 ID:QdU

更新おそくなってすみません。

期末が終わりましたので、けっこうのんびりかけると思います!
MOMOさんありがとう!

78:ヒヨドリ:2013/09/20(金) 22:23 ID:QdU


「怖かったー……」

 とても長い時間だったような気がするが、結局今は何時なんだろう。
暗さからすると、もう襲われてから1日は経っているかな。

 私は、起用に掃除用具入れの出口を上にして、やっと掃除用具入れから出られた。暑かった・・・。

「よし、行こう」

 そう、一言呟いてから、私は静かに教室を出た。

 チョッキの上にパーカーも羽織っている。暑くて、冷や汗と汗がどっぷりでているが、不思議と気にならなかった。
こんだけ、厚着なら撃たれても平気なんじゃないか。

 そう思うと、怖さはなかった。


 怖くない。


 私は自分にそう言い聞かせて、階段を静かに駆け足で登っていった。


「あっ」

 階段の手すりのところに屈み込んでいる子が居た。
 ここから見ると、たぶん1年生くらいだろう。必死に声を殺しながら泣いているのが分かった。

「大丈夫?」
 静かに聞いてみたが、返事は無い。

 私はとっさにその子の腕を引き、階段を降りるように促した。そうしたら、その子は素直について来た。
 
「早くお母さんのところ戻ろうね。 こっちだよ」

 顔を覗き込むと、整った顔立ちのかわいい男の子だ。入学式の時、同学年の女子がかわいい!って言って騒いでたっけ。

 

 そんなことを考えていた時だ。保健室までの最後の階段の踊り場に付いた時、男の子がいきなり私にしがみついて来た。
何かと思って、周りを見渡すと保健室の前に男が居る。

 

 ――――――目が合ってしまった

 どうしようか、もう逃げる訳にはいかないし、立ち向かうわけにも行かない。
 もう男は1歩1歩こっちに近づいてくる。よく見ると、さっき私を追いかけていた男だ。


「やっ……やめて。 せめてこの子だけは――!」
 そういっている最中もなお、男は銃を取り出して球をセットしている。

カチャッ

 レバーを引く音がしたのと同時に、隅に私はより、男の子を抱きかかえかばった。
 死ぬにしても、背中に当たってもそこまで痛くないと思ったのもある。

「やめて!」
「悪いな、こうなっちゃ殺るのは仕方ねーんだ」

 さいなら、と男が呟いたように感じた。
と同時に、銃声が響き渡り、私の背中辺りに痛みが走った。

79:りな:2013/09/21(土) 00:47 ID:7LU

え??え?どうなっちゃうの!?!?

80:ヒヨドリ:2013/09/24(火) 22:36 ID:QdU

どうなるんでしょうかw

よく読んでいると、分かるかも・・・・w

81:ヒヨドリ:2013/09/24(火) 23:18 ID:QdU

「っ――――え……?」

 ……おかしいな

 私はそっと目を開けてみた。 目の前にはさっきと変わらない光景……。
 私、撃たれたんだよね?

 全然……というか、そんなに痛くないんだけど――――?

「は!? 壊れたか、この銃」

 もう一度背中に男が一発撃った。

「……っ」

 確かに痛いけれど、死ぬほどではない。 一点に何かが集中して当たっているのは分かるが、おそらく打撲
程度だろう。

 なぜ?

 あの銃にも、奏太が仕掛けをしたんだろうか。

 私はそっと振り返ってみた。

 
 もちろん、そこにはさっきと変わらない男の姿があった。
 男が舌打してから、ポケットをガサゴソと弄り出したその時だ。


 ガッ!

 
 鈍い音と共に男が吹っ飛んだ……というか、壁に叩きつけられた、といった方が的確かもしれない。
 正直、びっくりしすぎて、思考回路が付いていけない。

「えっ…………」

 
 着地を決め、サングラスの中から私の方に視線を行かせたその男は

「奏太……?」

 
 ――――なんで、奏太がここに!? というか、今奏太が飛び蹴りしたの!?

 視線を外しづらく、しばらく黙って奏太を見ていると、ようやく奏太が口を開いた。

「危ねえな、バカ。なんで戻ってきてるんだよ」
「何でって……まだ中にたくさん子供居るし……」

 奏太がサングラスを取った。
 その美しい瞳からは、私が想像もできないような思いが込められているような気がした。それは、辛そうで
悲しそうで、とても寂しそうだった。

 
「なんで一回出れたのに戻ってくるかな。狙われるだろ、帰れよ」

 

 私、知ってるよ。その冷たい言葉と言い方の裏に、あなたの優しさがあるって事。
 
 でも……

「子ども扱いしないでよ。私だって考えて行動する事くらいできるよ」

 私は奏太を見た。 奏太も私を真剣に見ている。

「怪我したらどうすんだよ、お前は警察に早く保護されて――」
「じゃあ、奏太も一緒に出ようよ!」


 私は男の子の手を握り、奏太をもう一度見る。

 自分が何を言っているか分かる。いや、分からないかもしれない、でも私は助けたかった。
 私の腕に力が入る。それと同時に、男の子が私を心配そうな目で見上げた。


「お前――――……」 
 

 はっとした。


 私、何言ってるんだろう。

 急に恥ずかしくなり、顔に手を当てて階段を走るようにして降りた。


「奏太…………」

 そこで呟いた時に出そうになった言葉を、私は辛うじて塞ぎ込んだ。

82:ヒヨドリ:2013/10/02(水) 20:56 ID:QdU



 保健室に着いた。私の目には少し涙が浮かんでいるように思えるが気にしていられない。
 私は保健室のドアをゆっくり開けた。そして、窓から男の子を送り出そうと窓を開け、窓のふちに男の子を
乗せた。

「君は行きな」

 すこし優しく男の子に言ったつもりだ。でも、男の子は心配そうな顔をして
「お姉ちゃんは行かないの?」

 と聞いてきた。

「私は――――……」
 といいかけた時だ。私は後ろから誰かに腕を摑まれた。
 
 とっさに私は窓のふちから男の子を落とした。

「やめて、誰!?」

 そう言って後ろを向いたら、予想どうり黒い服を着た男だが、さっきの男かどうかは分からない。
 どうしようか、私は迷ったがとにかく出来る限りの声を出して叫んだ。

「誰か助けて!! ――――翔子先生!」

 そう言ったら、保健室の窓から少し離れたところにいた警察が気づいた。そして、こっちに向かって走って
来た。だが、そんな簡単に助かるわけが無い。


「近寄るな」



 何処からか悲鳴が上がった。

 私の頭に何かが突きつけられている感覚……これって、鉄砲だよね――――?


「声を出すな」

 低い声で男に言われた。もう、動きようがない。それに、首をきつく締め付けられていて声もうまく出せな
いくらいだ。

 
 今度こそ、死ぬんだ。

83:ヒヨドリ:2013/10/02(水) 21:31 ID:QdU

 


 ………………いい、覚悟はしている。


 私は男のされるがままに、校舎に引きずられていった。保健室を出た頃に男が私の口に布のようなものを当
てた。急に目眩がして正しく判断できなくなったみたいだ、同時に眠気が襲ってきた。

 どうしよう……!! どんどん男にどこかに連れて行かれてる。
 保健室からはだいぶ離れてしまったから、もう助けは来ないかもしれない。 


「息を止めろ!」

 何処からか声がした。

84:MOMO:2013/10/05(土) 12:25 ID:IIg

next頑張ってー♪

85:ヒヨドリ:2013/10/06(日) 13:28 ID:QdU


 ありがとうー☆ >>84

86:眠いヒヨドリ:2013/10/06(日) 13:40 ID:QdU



 誰が叫んだのかは大体予想がつく。


 奏太しかいない。


 私は言われたとおりに息を止め、我慢した。

 「誰だ!?」

 男がそう叫んだのが聞こえた。しばらく沈黙が続いたが、私は何も言い出せずただただ黙っていた。だが、そ
のうち息が続かなくなって思い切り息を吐き出してしまった。
 また息を吸ったが、あまり眠気もしないし、目眩もしない。

「おい出て来いよ!!」
 男が私を掴んだままそう叫んだ。階段から誰かが降りてくる音がする。その音はゆっくりと近づいてきた。来
ちゃ駄目。奏太戻って!そう心の中で叫んでいたが通じる訳が無い。

「お前……奏太。どういうつもりだ?」
「なんだよ、お前が知らねえから教えてやたんじゃねえのかよ。その布に付いてる薬が少量の二酸化炭素と中和
 するって事をさ。」

87:ただいま、禁断の恋をしてしまいそうなヒヨドリ:2013/10/16(水) 23:09 ID:QdU



 中和ってなんだっけ?お互いの効果を打ち消しあうっていう意味だったかな。



「奏太、お前何考えてるんだよ」

「こっちのセリフだ。お前、いきなりそんな犯罪みたいなことしやがって」

 
 奏太の表情を見てみた。とても真剣で、だけどどこか悲しそうで凍りついたような目だった。奏太はきっと
この男の事を知っている……というか、対等(?)なのか。でも、なぜ…………

「いう事聞かないと……俺らが殺されんだろうが。仕方ねえだろ!? なんでお前……気づかないんだよ」
「ここまで来て、あいつらのいう事聞いても意味ない」


 私はこの状況についていけていない。奏太は何を言っているのか。この男も……

「とにかくそいつを放せ。」
「奏太…………俺知らねえぞ? 撃たれてもいいのかよ」

 私を掴んでいた男の手が少しゆるんだ。
 その手は、少し震えていた。


「放せっていってんだろ」

 奏太が低い声で言った。私は少しビクついた。
 私は男に突き飛ばされ、口に当てられていた布を取られた。


「お前……おかしいよ。なんで……そんなにこんなやつ助けたいんだよ」
「涼、お前変わったな」


 男の頬に涙が伝った。

 奏太は、それを見下すように階段から見ている。この男は、涼という名前なのか?





「俺、今お前の事殺したい」





 男が奏太を睨み、呟いた。





「やってみろよ」

 奏太はきつく引き締まった顔で返した。

88:ヒヨドリ:2013/11/04(月) 11:54 ID:QdU



い、今の状況が全く理解できない。

だけど、空気は読む事ができる。

「ちょっ、奏太やめて!」

 心臓がバクバクいっている。冷や汗があふれ出すように出てきていて、目眩がするほどだ。

 奏太はゆっくりと階段を降りてきて、ついには涼という名前の男の前に立った。何が起こるか分からない私
は、ただその様子をビクビクしながら見る事しかできなかった。


 体が――――動かない…………

 手が震えて……力が入らない


「やめてよ、かなっ…」


 私が、そう言いかけたとき――――――――


 バァン!

 もの凄い音の銃声と共に、涼という男と奏太が立っているすぐ横の壁にひびが入った。



 銃声は私の後ろ……つまり、私の背後からだった。



「よくやった、涼。 お前はこれで用済みだ。」

 上背のある男で、体つきもめちゃくちゃガッシリしている。一度その中年だろう男を見てみたが、すぐに私
は目を反らしてしまった。

 怖い……


「はっ、はい……隊長」
 涼という男は怯えて、その場を去った。


「リボルバーM586か。 隊長、どうしたんですか」

 リボルバーM586、たぶん銃の名前だろう。奏太はセリフとは会わない強張った顔つきで言った。


「お前の運動神経なら、これくらいの球なら避けられるだろうと思ったけどな。そこの女の子じゃあ、無理だ
 ろう」



 ――――私……!?

89:ヒヨドリ:2013/11/09(土) 00:03 ID:QdU


「何をしに来たんですか」

「何って……決まってるだろう、邪魔なものを消しに来ただけだ」


 カチャンと音がして、男が球をセットしてるのが見えた。
 え、嘘本当に撃たれる!?


 心の準備が出来ていないうちに、私は首根っこを掴まれてバランスを崩し、そのすぐ後に銃声が聞こえた。

「――――えっ!!?」

 
 球は当たらなかった。その代わりに、私と奏太は地面に倒れこんでいた。



 

 あまりにも一瞬の出来事で、状況についていけていない自分がいた。



「まあ、こうなる事は予想してたけどな。こっちがお前を無理やり誘ったんだから……。でも、命令に背くの
 は、目をつぶれない」


「……こっちも、ずっと従ってる訳にはいかねえよ」



 奏太が、少し笑いながら言った。





 その途端、私の前に奏太がかぶさったのと銃声が同時に聞こえた。




 バーン!!バーン!!バーン!!と3発の音が聞こえた



 正直、全く痛くなかった。でも、背中に覆いかぶさっているこの感覚――――――


「――――――――奏太!!」

90:ヒヨドリ:2013/11/24(日) 00:26 ID:QdU


 私が叫んだのとほぼ同時に、バリンッとガラスの割れる音がして、大勢の人の足音が背後から近づいて来た。
怖くて私は振り向けずに居た。


「警察だ! 銃を下ろせ!!」

 声を聞いたとき、私はまさかと思い振り返った。警察らしき人が10数人いて、5、6人ほどが銃を構えて
いて、いかにも警戒している。強いオーラで私達に銃を向けている男を睨んでいた。

 助かった

 私はそんな事を考えていたが、そんな思いは簡単に消し去られた。


「黙れ、10秒以内にそっちが銃を下ろさなきゃ、俺がこの小学生を殺す」


「――っ……!」

 
 どうしよう。私は小さな声で奏太、奏太、と呼んでみたが、奏太は壁に寄りかかりながら、浅く速い息を苦
しそうにするだけだ。

  もう、奏太に頼ってはいけないんだ。

 

 警察は顔を見合わせながらゆっくり銃を下げた。

 そのリーダーらしき人が、無線でどこかと連絡を取っているのが見えた。



 カチャッ……と不気味な音が聞こえたかと思うと、男はリボルバーなんとかという銃を私に向けた。

 それと同時に、私の横でも火薬をセットする音が聞こえた……。


「奏太!! やめて!」

 私はそう言って奏太にしがみついた。でも、奏太は全く気にせず、銃を構えて狙いを定めた。



「あのリボルバーは、人間3人……くらい普通に突き通すくらい威力あるから……俺の腕の中で蹲ってろ」

 そう奏太は、掠れそうな声で苦しそうに言ったことを覚えている。
 確か、その時私は

「でも、奏太が……」

 と、返したが奏太は俺は防弾チョッキ着てるからと言ったんだ。


 それを聞いたとき、私は違和感があった。 おかしいと思った時には、すでに奏太の放った銃声が聞こえて
いた。それとほんの一瞬後に、私の横腹あたりに、何かが突き刺さるような感じも…………


 でも、あまり痛みが感じなかった事も覚えている。

 私を撃った男も倒れたことも覚えている……でも、後は覚えていない。






 気がついたら、病院のベットの上だった。

91:れい:2013/11/24(日) 12:00 ID:9Fk

わぁぁぁぁ•°•(><)•°•
うたれた!?

92:ヒヨドリ:2013/11/28(木) 23:44 ID:QdU

撃たれましたね。。。。

93:MOMO:2013/11/29(金) 21:37 ID:IIg

撃たれたーΣ(°д°")
え、生きてる?大丈夫?←w

94:ヒヨドリ:2013/12/01(日) 21:47 ID:QdU





「あ……あれ、私どうしたんだっけ……?」

 言葉にしたつもりだったけど、声は掠れていて、全くと言っていいほど外には聞こえていない。
 
 朝日が差し込んできた。右からの強い日光に私は耐えられず、目をつむった。今……何時だろう、ここ何処
の病院なんだろう。
 
 
 ゆっくりと目を開け、まくらの左横のナースコールを見た。

『目が覚めたら押してください』

 と書いてある。


 本当は体を動かすのさえ面倒くさいが、仕方ない、ボタンを押すか……。


 ボタンを押してからしばらくすると、看護婦と一緒に、美空ちゃんと翔子先生が病室に入ってきた。


「優香!」

 入ってきて、一番最初に私のベットの横に来たのは美空ちゃんだった。安心して、肩の力が一気に抜けた気
がした。…………よかった、私生きてる。生きていられたんだ。


「美空ちゃん、私……どうして此処に……?」

「やっぱり覚えてないか……。優香、あなたはショックで気を失って、此処に運ばれたんだよ」

「えっ?」
 全くと言っていいほど覚えが無かった。

「今日…………何曜日?」

「水曜日。優香が倒れたのは火曜日の夕方で、学校が襲われてから3日目」

 今日で、3日って――――

 あれ? でも、どうして――

 私は枕を起こし、2人の目を見た。


「私……何で撃たれたのに死ななかったの――?」

95:れい:2013/12/01(日) 21:59 ID:9Fk

まさかとは思うけど……まさか、麻酔銃再登場?

96:ヒヨドリ:2013/12/02(月) 19:57 ID:QdU

それは・・・・・・・・・どうだろう。。。

――――――――――――――――――――――――――――――――――


 確か、私何発も撃たれているはずなのに。

 …………その時の記憶がよみがえってくる。奏太、銃、そして警察…………


 そして、奏太が私をかばってくれた事。

 身震いした。目眩と吐き気に耐えられそうに無くて、私はめをつむって下を向いた。

「優香……ちゃん?」

 先生…………。


「先生、私なんで撃たれたのに、死ななかったの? リボルバー何とかっていう銃で、私……何発も撃たれて
 るのに」

 なぜだろう。目から涙が溢れそうになってしまった。こんなところで泣きたくないのに。

 ……なんで? だって、奏太は生きてるかもしれないのに――――。
 そうだよ、奏太だって、防弾着くらい――


「それは……、あなたが防弾チョッキを着ていたから軽傷で済んだのよ? あなたは――ね」





 防弾……チョッキ?



『なんで私にこのチョッキみたいの渡したの?』

『……暑いし、ここに置いてても仲間にばれるから……かな』


 うそ、そんなわけ――……



 コンコン

 ドアがノックされる音がした。

「失礼します。百合嵩優香さんにお話が合って窺いました」


 ……警察

97:れい:2013/12/02(月) 20:11 ID:9Fk

えっ……奏太くん……

98:ヒヨドリ:2013/12/02(月) 22:45 ID:QdU

内容があまり理解できない人は、>>19 をもう一度見てみよう・・・・・・

>れい 毎回コメントありがとうっ!

99:ヒヨドリ:2013/12/03(火) 22:53 ID:QdU


「気分はどうですか?」

 警察がこっちに来ながら問いかけて来た。

「ああ……。まあまあ……です」
「事件の事、覚えていますか? チョッキの事や、撃たれた時の事も含めて」


「チョッキ……」

 私はそう呟いた後、黙り込んでしまった。
 あの時、奏太は私を守るために防弾チョッキを着せてくれたのだろうか。自分は……奏太は何も身を守るも
のを身にまとっていないのに。




 だとしたら

「美空ちゃん、私を奏太の居る病室に連れて行って」

 そう言うと、美空ちゃんは少し戸惑って警察と翔子先生の顔を見た。警察も、翔子先生も静かに頷くだけだ
った。

「行こう」

 美空ちゃんは力の無い声で言った。
 私は自分の心に言い聞かせながら、スリッパを履き、病室を出た。


 大丈夫。

 何もない。


 頭はまだ少し重かったけど、ゆっくり一歩ずつ歩いた。……でも、なぜだろう。


 目から涙が一粒、頬をすべった。

 なんで……ここで涙が…………。



 階段を降りたすぐそこの病室に、私は一人で入った。カラカラとドアが開き、私が手を放すと、またカラカ
ラと音を立てて、元に戻る。

 そんな一つ一つの動作が、怖くて仕方が無かった。








 奏太は一番奥のベットに息をせずに眠っていた。

100:MOMO:2013/12/07(土) 21:34 ID:IIg

Σ(°Д°")…え
え!?
息してなi?!((
Bad∞END∞N((
奏太ぁぁぁry w

101:ヒヨドリ:2013/12/08(日) 14:54 ID:QdU


>MOMO様
小説に悪戦苦闘です。

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――


「かな……た」


 私はベットの横に座り込んだ。
 体の力が抜けているはずなのに、足の震えが止まらない。


 私はそっと、奏太の頬に触れてみる。まだ…………少しだけ温かかった。


「あれ……」

 …………奏太は運ばれる前に私に何か言った気がする。

 それが何か思い出せないうちに、目頭が熱くなり、絶えず涙が溢れてきた。

 涙が次々に溢れてくる。もう目の前に誰が居るのか分からなくなるほど、視界がぼやけた。私には、どうし
ようもなかった。

「…………っ。うっ……っ」


 奏太はもう居ない、そう感じさせられた。

 ごめんなさい。今思うとどうして言えなかったんだろうって思う。



心から、“ありがとう”って言えなかった。



「ありがとう……ありがとう、私を……みんなを助けてくれてっ……」

 泣きながら精一杯言った。でも……もう届かない。


 奏太には届かないんだよ。
 目の前に居るのに。



 奏太、最後に私に言ったのって『幸せになれよ』だったよね。

 なのに、私ありがとうって。ごめんねって。それに一番大事なことも伝えられないでいたんだよ。
 なんで伝えなかったんだろう。
 どうして言わなかったんだろ。
 チャンスはいっぱいあったのに。

 私はわんわんと声を上げて泣いた。

 まるで…………奏太と昔からの知り合いだったように。


「こんな私を守ってくれたの? 幸せになってほしいって思ったの? だって奏太は――――」

 私の所為で死んだのに。


「ありがとう」



 こんな私に未来をくれて。
 もう伝わらないって分かってる。 でも






「ありがとう。私、奏太のこと大好きでした」








 

102:ヒヨドリ:2013/12/08(日) 15:22 ID:QdU




――――10数年後――――

「優香!!」

 私は名前を呼ばれて振り向いた。

「あっ、美空。聞いて!!教員の2時試験受かったの!!」

「良かったじゃない!おめでとう」

「これで夢が叶った。私も…………奏太みたいに………………なれるかな」

 私は少し微笑みながら空を見た。
 真っ青で、透き通っていて、雲がひとつも無いこの青空。私はこの空が大好きだ。


「奏太って……あの人だよね。小学生の時に私達を助けてくれた……」
 美空はちょっとだけ心配そうな表情で、私の顔を覗き込んだ。

「うん、すごいよね。向こうの組織に入っていたのに、誰一人傷つけずに30人以上も助けたんだから」

 後から調べて分かったが、奏太が最後に使った銃も、私に撃ったのと同じ。例の睡眠銃だった。
 やっぱり私の初恋の人だよ、奏太は。


 春風が優しく頬を撫でた。


 桜の花びらが美しく散っている。空に重ねてみると、薄ピンク色の桜が青色の空にとても映える。



「私はこれから……どんな人になれるだろう。今の私なら奏太までは行かないけど……いつか追いつきたい。
 いや、それ以上だって行ける気がするの」


 自分がどんな立場に立ったって、未来ある子供達を守れると言い切る自身がある。




 次は私が伝えていくんだ。



 それが3日間の恋が教えてくれた


 



 奏太から私へのメッセージだと思うから。





 

                       〜never ending story〜
 

103:愛乃れい:2013/12/09(月) 21:47 ID:9Fk

うわぁぁぁぁん•°•(>0<)•°•
オレも奏太好きだよぉ……グスン。

決して終わらない物語か…感動した

104:ヒヨドリ:2013/12/11(水) 19:15 ID:QdU

>れい

ありがとう。


やっと7ヶ月近くかかって、やっと終える事が出来ました。
これは見てくださった方や、麗や、MOMOさんたちのおかげです。

さち様や、空き缶様、評価してくださった方々にとても感謝いたします。
これで、ヒヨドリが完成させた物語は2つとなりました。


応援してくださった方々、ROMでも見てくださった人に最高に感謝感激です。



次回作品も考えております。

次の名も、「ヒヨドリ」で行こうかな、と思っています。

次回作品もお楽しみに! 応援ありがとうございました。 ぜひ感想ください。

105:MOMO:2013/12/11(水) 22:39 ID:IIg

最後感動ー(((*´∀`°*)))

次回作も楽しみに待ってます!♪^^

106:れい:2013/12/11(水) 23:56 ID:9Fk

次回作待っとるよーん!


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