この気持ちに名前をください

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1:琉汰:2013/05/06(月) 08:51 ID:i-Jy2

私は、恋をしている。


けれど、私はその人に話しかけることも、見ることすらしてはいけない。


これが、私がどこかのお姫様で相手が王子様、とか


平凡な生徒とイケメン教師の禁断の恋、とか


そんな甘い純愛ラブストーリー的なものならば良かったのに。


現実は違う。


私が恋した相手は王子様でもイケメン教師でもない。

この世に、実体としてないものに恋をしてしまったのだ。

2:琉汰:2013/05/06(月) 09:09 ID:i-cjg

「……ん」


カーテンの隙間から差し込んだ光が眩しくて、私は目を開いた。


あまりにも眩し過ぎて布団を頭の上まで引き上げ、また眠りにつく準備をしていると、


ベッドの前に誰かが立っているような気配を感じた。

まだ寝させてくれよ、と内心毒を吐きながらも、目をつぶって寝たふりをする。


きずかれないように、相手が呆れてこの部屋を出て行くまでの我慢だ。

しかし、私の我慢は呆気なく無駄となり、布団を私の身体から引き離した。


まだ春先のこの季節の朝は肌寒く、急激に体温が下がっていくのがわかるほどだった。


私は、仕方なく上半身だけベッドから身体を離すとお決まりの声が聞こえてくる。


「南ちゃーん!!」


「やめろ、近ずくな!!」


私を毎日のように叩き起こしているのは母でも、ましてや私の家族でもない。



私の部屋に住み着く、幽霊だった。


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