Vent Voyage

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1: ◆jLeY:2013/05/06(月) 16:05 ID:R96

「Vent Voyage」、間違っていなければフランス語で「風 旅」となります。
異世界の旅物語。風の使い手様の生命を感じていく物語……が、目標。
魔法的な感じが出てきますんで、ファンタジーです

最低限の、人としての言葉使いやらでお願いしますね。
なんか最近多い「ゎ」を「は」として使うのは日本語やり直せという感じなのでやめてください
「描写>心情」的な面やらが出るかもしれないので温かい目でご覧ください

>>2,スタート

2: ◆jLeY:2013/05/06(月) 16:43 ID:R96

 きらびやかな洋服、頭の上で輝く王冠、金の玉座。
手に入れたい物は何だって手に入れられた。領地も、友人も、金も、女も。
それなのに、心はいつも埋まらない。何故こんなにも……虚しいのだろう?

第1章「風の民・ヴァン」

「お止めくださいませ、王!」
「嫌だ! 見ろ、この広い世界を。こんな宮殿に閉じ籠ってないで、世界を渡り歩こう!!」

 __俺は、もう、玉座に座る人形じゃないんだ。

そう高らかに宣言するように、冠をなるべく遠くへと窓の向こうへ投げ捨てた。
ビラビラとした衣装から動きやすいマントと村人の服を身に纏う。
「な……な、なんたる格好を……」
「お、王としての威厳が」
皆の嘆き声が聞こえる。そうだ、俺に威厳など、元から無いんだ。
「では、後は頼んだぞ!」
周りの意見などに耳も傾けず、宮殿での最後の魔法を使った。代々受け継がれてきたこの力。
これも、このヴァン・リドルの代で終わりだろうか、魔法陣を手に出し思う。
…………いいや。きっと、この力もどこかで受け継がれよう。
 魔法陣から顕れた小さな風の塊が、ゆっくりと大きくなり、俺を包んだ。
「……皆よ。いつか、また会う日まで……さらばだ」

 __願わくば、この旅路に幸多からんことを。

3: ◆jLeY:2013/05/06(月) 17:27 ID:RCw

          *

「おお! そこの翁(オキナ)よ、ちょっといいかの」

 宮殿から出てほんの数キロほど。
俺の纏める領土、西の国「紡風」の首都、つまりは宮殿のある西の最果てより東へ向かった寂れた町。
風を鎮め、通りかかった老人を引き留め、少々話しを訊かせてもらうことにした。

「なんじゃい、年若な男が。まーだ、働きに出とらんかったんか」
「いやいや。俺は旅の者。少々訊きたいことがおうてな」
 俺がそう言うと、翁は目を見開き、ジロリジロリと俺の体を睨(ネ)め回した。
そうして本当じゃと呟くと、大声で姥(ウバ)を呼んだ。

 呼ばれて、家から飛び出てきた姥も俺の体を睨め回すとあれまぁ、と呟き、やはり目を見開く。
「すまんが、ここはどこだ?」
俺がそう問うと、姥が震えた声で答える。目には涙も浮いていた。
「おお旅人様が、この町に来てくださるとは。ここは潮の町「潮浬」さ。どうぞお茶でも」

4:ミクサ ◆jLeY:2013/05/07(火) 01:01 ID:RCw

「ありがたく頂戴させてもらう」
そう言って姥は、王としての英才教育を受けていた俺でもやっとで思い出した寂れた町に
旅人が来たという喜ばしい事実を胸に抱きながら、お茶を取りに行った。

 翁もいつの間にかにいなくなっていたため、ふとポケットに入っていた世界地図を取り出す。
「ふむ。ここが潮浬であれば、宮殿のあった『風輝(フウキ)』からは8キロか。
最低でも紡風から出るには100キロ以上はあるな。歩くか、飛ぶか」
ぶつぶつとそのようなことを考えていると、近くの草むらがガサリガサリと風に揺れた。
ふと、宮殿からはよく見えなかった広い世界や人、物、自然、景色、五感を全て駆使し見回してみる。

 右手側には、キラキラと太陽が反射される海面。うっすらと潮の香りもする。
左手側はというと、姥の消えた民家の立ち並ぶ通り。
宮殿付近とは違う形の建物は、詳しくなくとも楽しめるものだった。
 後ろには、先程自分が来た雑木林が広がっている。
鬱蒼と立ち並ぶ木々が薄暗く不気味な雰囲気をかもしだしていた。

5:ミクサ ◆jLeY:2013/05/09(木) 21:14 ID:RCw

またも真後ろの雑木林から、ガサリガサリという、風の力ではない人工的な音が聴こえた。
そして、奥から何かがキラリと反射して見える。

「……誰だ? まさかと思うが、兵? いや……『ヴィンド』辺りか?」
 そう呟くや否や、むっくりと草影から人が出てきた。
身長の低い、少年、やはりヴィンドのようだ。膨れっ面で、何となくマヌケに見える。
「ヴァン! 気づくの遅すぎだ!! あれだけ風の音も鳴らしたのに」
「すまんな。俺も結構煩くて聞こえんかった」
そう言ってポンッとヴィンドの頭を撫でる。ほんの少しの歳の差だが、ここまでも差が出来ている。
本当に困ったものだと同じ風の力を分け合った義兄弟に思わず苦笑してしまう。

6:秋桜:2013/05/14(火) 16:51 ID:8R6

続きが気になる!
マンガもたのしみにしてるね★

7:ミクサ ◆jLeY:2013/05/14(火) 16:53 ID:RCw

漫画とは結構離れてるけどもね。頑張らせていただきます

8:ミクサ ◆jLeY:2013/05/14(火) 16:58 ID:RCw

秋桜いるかな?
あの方(Cosmos)もいる雑談スレ、一応載せとくね
http://ha10.net/test/read.cgi/frt/1366452309/I50

9:ミクサ ◆jLeY hoge:2013/07/20(土) 20:59 ID:okU

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