翡翠の穹

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1:蜘蛛 ◆kumo:2013/06/30(日) 22:44 ID:pBQ

初めまして、蜘蛛(チシュ)です!
元、枢悠です! ……って言っても知りませんよね(・∀・`;)

翡翠の穹は異世界のファンタジー……ですが!!
一番重要な点を一つ述べますと、登場人物の名前はカタカナです!

私自身英語に関してアホ過ぎるばかりじゃ飽きたらず、カタカナにすら拒否反応を覚えてます
なので、確実といってもいいほどに登場人物の名前を書き間違えます(・∀・´)ゞ←
とにかく、それほどの落魄れた小説になりますので、ご了承を!

「Days of Death and me」と共にゆっくり楽しんで更新しますので……どうぞ宜しくお願いします!

2:蜘蛛 ◆kumo:2013/06/30(日) 23:14 ID:pBQ


因果。

物語には必ずしも原因と結果があるものである。
今回の話も、それになぞって書くつもりだが、これは、壮大で狭い世界の物語だ。



序章

 もがきもがけば、もがくだけ足をとられる泥沼。
離れようと、すればするだけ絡み合いゆく蜘蛛の糸。
切れても切れない、離れても離れない、逃げても逃げられない "縁" 。

 彼らの運命はそんなもの。
見えない何かに引かれ引かれて巡り合い、地獄の底まで堕ちていく。
それでも終わらぬ縁の舞。千切れ散りゆくその形は、儚く終わる人の夢。


 疎み疎まれ落魄れて、そこから見えた景色には、儚く枯れる翡翠の穹。

3:蜘蛛 ◆kumo:2013/06/30(日) 23:41 ID:pBQ

(※縁…えにし、と読んでください)

第Ⅰ話

 いつからだろうか。全てが覆され、全てが終末を語ったのは。
世界樹が枯れ果て、腐り朽ちていったのは。……始まりは、いつだったのだろう。

 今日も、終末の中の平穏な日々が始まる。
終末というのだから、平穏でもないかもしれないが、ただ、とにかく何年も続く同じような終末の日々なのだ。
終末だろうと、同じような日々が続けば何れは慣れ、そして平穏と感じる。
まあ、つまりはそれだけの時が終末が訪れてから経つのだ。


 ともかく。今日も蒼い太陽が昇り、翡翠に空が染まる。夜には赤い月が昇り、空は血のように赤黒く染まるだろう。
当たり前と化した僕らの日常。そばかすに赤毛で、笑顔のアンナと、眼鏡に黒髪のロイ。
彼らと迎える今日が、どうかまた、幸せになりますように。

4:蜘蛛 ◆kumo:2013/07/02(火) 01:31 ID:pBQ


「セル! セーリール!」
 バタバタと騒々しい塊が、扉を乱暴に開けると半ば飛び込むようにして、部屋に入ってきた。
寝起きの所為か、赤毛が所々跳ねているのはいつものことである。
「おはよう、アンナ」
僕がそう微笑みながら、宥めるようにして言ったのだが、アンナに通用するわけもなく、アンナは抱きついてくる。
「聞いて、セル。ロイがね、今日にするんだって!」
「そうかい? なら、朝食にしよう。ああ、ロイも呼んでくれる?」
適当に遇いながら、パンケーキを盛り付けジャムやシロップ、バター等を添える。
少し膨れながらも、アンナは言われた通りにロイを呼びに行った。暫くすると、階段の軋む音が聞こえてくる。

「ああ、セル! さっきアンナが言っただろうが今日だからな」
「おはよう、ロイ。分かってるよ、今日……今日、か」
綺麗な黒髪を掻きながら、ロイが部屋に入ってくる。アンナは猫のように擦り寄って、ロイに甘える。
いつも通りの日々に思えるが、今日が僕らにとって重要な日になる。

5:蜘蛛 ◆kumo:2013/07/04(木) 17:21 ID:lG2


 ロイが何度も何度も連呼している「今日」というのは、僕らの待ち望んだ日がきた、ということだ。
そう、あの瞬間……あの誓った時から一秒たりとも忘れない「復讐心」。
それを遂げるための通過点とも言える一歩が漸く始まるんだ。「いつも通り」が終わって新たな「いつも通り」が始まる。



 気持ちのいい翡翠の空だ。風や湿度、温度も丁度いい。
肩から下げた鞄が重たいのが難点だが、そんなのも気にならないような陽気だ。
気のせいか、前を歩くロイとアンナも足軽なのが見てとれた。

「ロイ! 質問なんだけど」
前を歩いていたロイの肩を叩き、呼び止める。しがみついていたアンナも同時に振り返った。
「ん? どかしたか、セル」
「まず、ギビントンの街に行くんだよ……な?」
そう訊くと、ロイではなくアンナが答えた。可愛らしい笑顔で、本当に楽しそうに。

「そーだよ! ……あ、セル。セルはどうしてギビントン行くの?」
 その一言に、僕もロイも凍り付いてしまった。他愛もない、ただの話な筈なのに。
アンナの頭を撫でながら、ロイがうつむいている僕の代わりに、答えてくれた。俺らと一緒だよ、と。

6:蜘蛛 ◆kumo:2013/07/05(金) 23:20 ID:lG2


 アンナはまだ、二歳ほどの年で義兄のロイにベッタリだった。
「事件」が起こっても訳が分からず、ただただロイに抱きついて泣いていた。
一つしか違わないのに、初めて「お兄ちゃん」と呼んでくれた妹のためにロイは自分よりアンナを考えて行動していた。

 あの頃が懐かしい。僕はただ、今も続く復讐のみを誓って自分だけの道を歩んでいた。
ギビントンは僕の出身地だ。「奴ら」を追って街を出てロイ達に出会った。
唐突で、奇跡で、きっとこれは運命で、必然で、縁によって結び決められていたんだと思う。

 ともかく僕らは出会い、相手の目的に手出しをしないことを誓って、日々を過ごし出した。
ロイの方針で、アンナには何一つとして僕らの目的だとかに関係するものは教えていない。
僕の目的も、ロイの目的も、皆バラバラでこれから美しく散るのが運命だ。

それだけ知っているだけで、僕らは今も自分の足で歩んでいる。

7:蜘蛛 ◆kumo:2013/07/06(土) 18:14 ID:lG2




 しばらく、いやほんの僅かな間かもしれないが、僕にとっては数時間ものに感じられた。
ともかく、無言の沈黙で異様な雰囲気に包まれていた時だ。

「ロイ! セル! ギビントンって、あれじゃない? ほら、あの気の横から見えてる塔が……」
 その、無理にはしゃいだような声で僕とロイが言われたところに目を凝らした。
確かに、言われて見れば本当に小さく塔の先っぽが見える。懐かしい塔だ。中心部にあるレルドリアの塔だ。
「うわー、俺目悪くて見えねえわ」
ロイが手で庇(ひさし)を作り遠くを見ようとするが、残念ながら夜更かしが災いして見えないようだ。
「アンナ凄いね。僕も見えるけど、言われなかったら分からなかったよ」

 そう言うと、アンナは目をキラキラとさせて本当、本当? と抱きついてきた。
一つしか違わないのに、と思いながら頭を撫でる。やはり、栄養不足か偏食癖か、背を低く二十センチは差がある。

8:蜘蛛 ◆kumo:2013/07/12(金) 20:13 ID:eyU

そんなアンナを、目を細めて見つめる。可愛らしくて、愛しい存在。
けれども…………「運命」が、それを認めてはくれていないのだと思う。
いがみ恨んで落魄れて、汚れていくこの身では、この子すらに触れることすら許されない気がする。


「……ル………セル、セル!!」
「ぅわっ!? あ、ゴメン。聞いてなかった」
 ボンヤリと、これからの事とか、今までの全ての念を思い浮かべていたら、ロイのことを聞いていなかった。
苦笑を浮かべながら、ロイを見ると眉間に皺が寄っている。

「ど、どうかしたの? ロイ」
「…………やっ! ……ぱり一緒に行けないのか……?」
勇気を出したのだろうか。一言目は大きく口から出たものの、残りは声が震えていた。
うつむくその姿は、どこか寂しげで……けれど、付いていくとは彼に言えなかった。
「…………僕は、奴らに復讐することが、絶対的な宿命だから。だから……」
その続きは、言えなかった。彼らの選択なのだ、ここから先は。
僕は僕の為(復讐)の道を行く。それに、誰が付いてこようとは多分……関係ないのだ。

 察してくれたのか……。ロイは、ニコリと微笑んだ。
相変わらず、眼鏡の後ろに隠れる透き通った黒の瞳に濁りなど微塵もなかった。本当に、綺麗な目をしている。
「分かった。……ここからは、各々の…………道へ歩みを進めよう」
あっさりと、爽やかで、自信満ちた希望の言葉だと思った。


 僕は、彼らがギビントンを目指す理由を知らない。
けれど、それでも良いのだと思えた。人生の4分の3を過ごした人への扱いとしては酷い。
けれど、いつかそれも人生の何分の1までへと小さな思い出になる。だから、大丈夫だ。
彼らはどこかで生き、僕がそれを束縛し留める権利などなく、僕らは我が正義のために別れる。
寂しくても、大丈夫だ。


 ____ギビントンまであと少し。彼らと歩くのも、あと少し。
空には相変わらず蒼い太陽が浮かび、見上げれば、いつだって翡翠の穹が広がる。
今、僕らは自分の旅を始める。

9:蜘蛛 ◆kumo hoge:2013/07/12(金) 20:35 ID:eyU

-何でか第Ⅰ話のあとがき-

終わり方が物語の終わりっぽくなってしまいました……。
本当は、三人で旅する予定が急遽変更。セルのみ一人(……?)旅です。
次で新キャラが出るので、一人にはしないようにはしますが、キャラが暴走するやも。

ここからは、セル視点とロイ(アンナかも)視点になるので、ゴチャゴチャです
いや、まあ誰も読まないような駄作ですがね……一応?
では、また次の話で〜〜(・∀・´)ノシ

10:蜘蛛 ◆kumo:2013/07/13(土) 14:21 ID:eyU

第Ⅱ話

 ギビントンは、僕の住んでいた頃の面影はあるものの、とても寂れていた。
草木は枯れ落ち、建物は烈罅(レッカ)していた。レルドリアの塔の時計も、今は時が止まっている。
街へと入る門でアンナやロイとは別れた。彼らもここで一休みしてから動くのだろう。

 僕は、懐かしき故郷の街を少し練り歩くと、記憶を辿り家へと着いた。
僅か三歳の頃の記憶だ。うろ覚えで、何度か道を間違えながらも漸く着いた。

 家は、汚かった。当然といえば当然だ。
何かの動物の排泄物や、カビ、ゴキブリやネズミ等の住処にもなっていた。
鼻が曲がると思えるほどの異臭には、当然のこと、吐き気を覚える。
洋服で一応鼻を覆い、二階へと上がる。階段がギリギリでもってくれたのが、唯一の良かったことだ。

父の書斎に入り、「奴ら」について書かれたものを探す。
見つかった数冊は持ってきたボストンバッグに入れ、必要だと思った物も手に入れた。
母の宝石とか、金目になりそうなものも、全部だ。

11:蜘蛛 ◆kumo:2013/07/16(火) 00:50 ID:okU


 そして、脆い階段をミシリミシリと大きな音を立たせ、家を出た。
外は、相変わらず気持ちのよい風が吹き、建物は「あれから」の時を語っている。
思わず、知らず知らずの内に……ポロリと温かいものが頬にあたる。

『悔しい、憎い、……何よりも哀しい』

 そんな感情が、脳のフィルターを通って「心」という幻に引っ掛かるよりも先に、涙が溢れた。
そして、それと共に安心感も胸を満たす。大丈夫、まだ憎んでいられてる……と。
アンナやロイと別れたことを、後悔することもなく、自分の道を歩めている……と。


「自分……だれ?」
 涙もようやく乾く頃。訛りの入った声で、呼ばれた。
声のした方向を見れば、銀色の綺麗なサラサラとした肩までの髪。潤った、ピンクの唇。
そして、極めつけは透き通るような白い肌と、血のように赤黒い瞳。つい、見いってしまうような少女だった。

「あ! セーリール……です。ここ出身で、少し前に隣町から来ました」
「セーリールやて? 聞いたことあらへんな。まあ、ええわ。ウチはアマネや」
アマネと名乗る少女はそう言うと、一息置いて、ビシッと僕に指差した。

12:蜘蛛 ◆kumo hoge:2013/07/16(火) 21:28 ID:okU

「ともかくや! 勝手に物漁るんわ、見逃せへん」
「…………ぇ?」
アマネは、そういや否や腰もとに吊るされていた、緑の綺麗な刺繍のされた巾着袋から短剣を取り出す。
構えに入るのが早く、親指で鞘から銀に光る剣を出した。それも、一秒ほどで行い、左手に鞘を握る。
鞘がなくなり、自由になった剣を綺麗なフォームで、アマネは僕に刺そうと襲ってきた。

「おっ……、と」
 日々、鍛練を重ねたお蔭か、それを上手く交わし、自分も腰の巾着から愛用している短剣を出し、荷物を投げ下ろす。
アマネと向き合うようにし、同じ感覚を保ちながら、その場でお互い剣を構える。
僕も、相手がその気なのを感じとり、渋々ながらも短剣を鞘から抜き取った。
           ..
「ほんなら……負けたらそれ、返してもらうからな」
「分かった。それなら、僕は……まあ何でもいいや。後で決める」
一瞬、負けたら何をしてもらおうかと考えたが、今決めることでもないので、適当にそう言った。
アマネはそれを聞くと、にんまり微笑んで言った。
「ウチは負けへん。別に決める必要なんてないわ。ほな始めるで」

アマネが五本指を立て、一本ずつ減らしていく。……三、二、一。
その合図と共に、寂れた辺りに鈍い金属音が響いた。アマネと僕の剣がぶつかったのだ。

13:蜘蛛 ◆kumo:2013/07/16(火) 21:29 ID:okU

>>12
三行目、冒頭は『アマネはそういうや否や』、です。
すみませんでした

14:凛:2013/07/16(火) 21:33 ID:Q4Y

読ませていただきました

良いと思いますよ

私も人の事言える立場ではないので!

空色という小説かいてるんですよ!!
いつか見てみてくださいね


また来ます

15:凛:2013/07/16(火) 21:33 ID:Q4Y

読ませていただきました

良いと思いますよ

私も人の事言える立場ではないので!

空色という小説かいてるんですよ!!
いつか見てみてくださいね


また来ます

16:依蓮 hoge:2013/11/07(木) 19:44 ID:7Ws



こんばんは(´-`*)
このスレッド貸してもらうね、蜘蛛ちゃん♪

じゃーあー!
これからここは、依蓮(エレン)の物だからね?
お願いしまーす☆-(´▽')ゝ


ここのスレッド、翡翠の穹で小説を書くよ〜♪
もちろん、蜘蛛ちゃんとはリアの友なので許可をもらって使うから安心してね!
書き方と内容は保証しませーん!

>>17 人物紹介
>>18 物語の始まりでーす!

17:依蓮 hoge:2013/11/07(木) 23:28 ID:7Ws


巳寅 楠方(みとら なお)
13歳の中学2年生。末っ子の長女のためか甘えん坊、少しワガママ。
容姿は綺麗というより可愛いほう。ツインテールで、この中に1人、妹がいるの雅がイメージです。

巳寅 東(みとら あずま)
社会人(国語科教師)、24歳の長男。ぽやぽや。
容姿は格好いい。髪色は黒で、黒ぶち眼鏡を愛用。

巳寅 西(みとら せい)
大学2年生の20歳で、二男。大雑把。
容姿は焦げ茶に染めた髪で、少しだけ長くピアスも開けてる。

巳寅 南(みとら みなみ)
高専4年生で18歳の三男。どこかズレてる。
髪色は地毛で焦げ茶色、眼鏡かコンタクト。

巳寅 北楠(みとら きくす)
高校1年生で16歳の四男。クール。
チビで黒い髪、女顔をしており、それがコンプレックス。

18:依蓮 hoge:2013/11/08(金) 23:27 ID:7Ws

1. 東兄(あずまにい)



ヤバイ、どうしよう。
このままじゃ、100パー殺される……。


そんな後悔だとか、恐怖だとかの渦に呑み込まれても、もう時すでに遅し。


午前2時をまわり、いつもなら気持ちよく眠っている頃。
アタシ、巳寅 楠方は玄関の前で、中で点っている電気に怯えていた。



何が悪かったのかを思い返せば、やはり門限を7時間もオーバーしたこと……
いや、その前に友達の家に寄ったことが……
そもそも、カラオケに行くこと自体が間違えだったのかもしれない。



今更後悔しても遅いのに……ああすれば、こうすればと頭によぎるのは後悔ばかり。

こうしている間にも、中で待ち構える鬼は怒りを募らせているのに……


「…………っ」


最後の覚悟が決まらない。
今日、何度ドアノブに手を掛けようとしただろうか。

なんならもう、いっそ友達の家に泊まれば良かったかも。


「ハァ……」

ポツリと溢れる溜め息の後、急に中の鬼でも、私でもない声が響いた。


「何やってんだよ、楠方。そこ邪魔、ってか、ンな時間に何やってンの?」


「……北兄(きたにい)っ!!」


背後でした声の主は、文化祭の前夜祭で遅くなると言っていた北兄のものだった。
振り返ると、トテトテ掛け寄った。というか、半分泣きついていた。


「北兄〜、門限遅れちゃったぁーー」


でも、頼った相手が悪かった。
西兄(せいにい)なら、そうかそうかと笑って許してくれるし、南兄(みなみにい)もそれに関しては怒らない。
でも、北兄は……


「お前が悪いんだろ? 東兄に叱られて来い」


と無情な言葉を吐き捨て、ほぼ押すようにしてアタシごと家に入れた。


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