風ノ学園

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1:蜘蛛 ◆kumo:2013/07/06(土) 18:59 ID:lG2

初めまして、蜘蛛(チシュ)といいます(・▽・´)ゞ 
あ、「クモ」じゃないですよ 漢字の書きは同じですがね(笑)

ノートに書いている小説の番外編になりますが、今までとタイプ変わってユルユル小説です
笑いを狙った小説なんで、全然深刻系じゃない学園コメディーになります

コメもアドバも募集してますので、どうぞ宜しくお願いします<(__)>

2:蜘蛛 ◆kumo:2013/07/06(土) 20:31 ID:lG2

Story One

「日馬(クサマ)、ちょっと来なさい」

 穏やかな昼下がり。古い伝統を持つこの学校でも、やはりこの時間は賑わうものだ。そん
な中で、教頭が穏やかでない口調をして、ハゲた頭を光らせて言った。屋上に向かって踏み
出した足を止め、俺はそちらを見る。

「なんスかー? 頭光らせちゃって。育毛剤なら買ってきませんよ? 忙しいんで」

そう言うと、教頭は青筋を立てて言った。

「い、育毛剤はバッチリです!! そんなことよりも大事な話があるんだ」
「育毛剤あるんスか。そりゃ、良かった。ってか髪より大事な話って……ま、まさか!? す、
スミマセン先生。俺、そっちのケないんです」
「何の話だ!? と、とにかく来い!!」
「へーい」

結局、腕を掴まれ、ほぼ強制的に連れて行かれ、俺は教室を後にした。


 そして、辿り着いたのは生徒会室前。北校舎ということもあり、妙な静けさがある。そこ
で、俺と教頭は佇んでいた。

「先生、質問です」
「何だね、日馬」
「……俺。もしかして、……頭良過ぎるんで生徒会に入って的な勧誘受けるんスか!?」
「違うよ!? むしろ逆だからね、うん!」
「ですよネー」

予想通りの返答に少し、肩を落とした。やはり、これは一学期の中間テストが原因といえる
だろう。



 テスト当日。俺は、あの時馬鹿だった。いや、今でも馬鹿だが、本当にあの時はヘマった。
多分、甘く見てたんだよな、勉強してないとか。しかも前日真夜中の夜中までゲームすると
か。案の定、一日目、一回目のテストが終了したことにすら気づかず寝、全て0点確実となっ
た。流石にヤバイと思った俺は、その日「寝る間も惜しんで」勉強し__見事に2日目も全
て寝た。うん、最高に気持ちよかったよ。テスト用紙という枕は。



 んー。全て思い出したよ。まあ、これが原因だね。「あの制度」が有効となった理由って
のは。……「あの制度」__それは、この学校の名物ともいえるもの。秀才が生徒会に勧誘
され、馬鹿は、その生徒会に一年間コキ使われる。で。その馬鹿ってのが俺。ま、受験して
入るような学校のテストで全て0点って……あり得ないからな。

「それじゃあ、日馬。後は中で聞いてくれ」
「あ、待ってください」

俺が、職員室へ帰ろうとする教頭を呼び止めると、教頭は何だ、と言いながら振り返った。

「先生。……逃走ってありっスか?」
「駄目だよ!? 普通に考えて駄目だよね!? 何なら一緒に行こうか!?」
「あ、いいです。さっさと行ってください」

そう言うと、俺はシッシと手で教頭を追い払った。そして、一人静かになった廊下で溜め息
を吐くと、ゆっくりとドアを開けた。

3:蜘蛛 ◆kumo:2013/07/07(日) 01:19 ID:lG2





中に入れば、ピカピカな部屋。いや、装飾品があるんじゃなくて、埃一つとしてなく、ある
のは誇りといったところだろうか。システムデスクに座った青年と目が合い、頭を下げられ
た。黒縁の眼鏡だが、真面目のガリ勉くんですオーラではない、爽やかな印象だ。

「こんにちは、日馬くん。お昼時に悪かったね。まあ、座ってくれる?」
「本当ですよ。屋上で食べられなかったじゃないっスか」

そう言いながら、青年が移動し座ったソファーと平行に置かれた椅子に座った。

「日馬くん、口は慎んだ方がいい。それから屋上は生徒出入り禁止のはずだ」
「スンマセンね、流石に言い方がありましたわ。でも、屋上の件はなー」

そう言って、周りを見回す。顔も写りそうなほどに磨かれた床には、思わず驚きを通り越し、
気持ち悪さすらした。

「日馬くん、人の目を見て話すのが常識だろう? それから、屋上で昼食ん摂るのは今後一
切禁止。せめて、ここでだ」
「へーい、へい」

口煩いことからして、コイツが会長さんだと見ていいだろう。眼鏡を、こう……クイッと上
げるのも様になっている。そうボンヤリと思いながら、手に持っていた購買のパンにかじり
ついた。

「…………まあ、昼食を摂りながら話を聞くのは多目に見るとして、だ。僕は雀部成士(ササ
ベ マサト)。現、生徒会長だ」
「でしょーネ。俺は知ってと思うけど日馬淳(クサマ スナオ)。身長161で3月27日生まれ
の牡羊座、AB型。肉と女が好きで、嫌いなのは規則と勉強……あ! ピーマンも。ついで
に彼女無しです」
「そんな細かいところまで要らない。特に最後のは何だ」

やはり煩い会長さんを無視し、もう一度パンを口へ運んだ。シャキッと挟まれたレタスが音
を奏で、ウインナーもいい具合にパリッと音を立てた。すると、同時に予鈴も鳴り響く。

「さて、戻るか。じゃあ、日馬くん、放課後に」
「えー!? それ決定っスか__って、もういねぇし」

立ち上がり、ドアの前でそう述べた会長さんは、俺の気持ちなどお構い無しに部屋から出て
行った。ああ。俺が生徒会雑用委員というのは、もう変えられぬ事実のようだ。


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