短編小説「月に触れたくて」

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1:素人:2013/07/14(日) 22:06 ID:axo

 手の届かぬものに手を伸ばしたいと思うのは、人が人たる所以だろうか。
そうして人類は、様々な偉業を成し遂げてきたのかもしれない。
 
 かくいう僕も、星という手の届かぬものに触れたくて、望遠鏡が欲しくて
たまらないのである。というか、その望遠鏡自体、カタログの向こうの、手
の届かぬものなのであった。

2:素人:2013/07/14(日) 22:08 ID:axo

 しかし、人間というものは偉大なるもので、届かぬものだったそれは、
おじさんの力で僕の手に渡った。望遠鏡だけに、僕にとって天文学的で
あった(笑いどころです)ことを、おじさんはあっけなく成し遂げてしまった。
こりゃあ、人間が月に行けるわけだ。
 というわけで、初めて望遠鏡で見た月を、僕は忘れない。妖美で、雄大で、
それでいてひっそりとたたずんでいる月に、僕は魅了された。
 それから毎晩、僕はかかさず月を見ていたのである。

3:素人:2013/07/14(日) 22:09 ID:axo

 ある日、僕は月の周りに、何体かのUFOを見た。宇宙人の乗った円盤かわからないが、
明らかに不自然な光の玉だったそれは、未確認飛行物体としかいいようがないだろう。
となると、UFOである。こう見ると、UFOという言葉の意味は、一般的な頭の中では
実に曖昧である。
 僕は、星を見るときとはまた違った気分で、それらを眺めていた。

4:素人:2013/07/14(日) 22:09 ID:axo

 またある日、月の周りで、不可解なことが起こっていた。月の周りの宇宙空間で、
SF映画さながらの戦闘シーンが繰り広げられていたのを目の当たりにしたのである。
 月での地上戦はないようだったが、きれいな月が汚れてしまわないか、僕は心配だった。

 ついでに言うと、その日、衛星放送が見られなくなった。

5:素人:2013/07/14(日) 22:10 ID:axo

 そんな、誰かによる宇宙喧嘩が一週間ほど続いたが、ある日、また望遠鏡をのぞくと、
月の周りには何かの機械の残骸がぷかりぷかりと浮かんでいるだけで、先日までのSFまがいの
大げんかは、嘘のように静まり返っていた。
 しかしある日、それらの残骸は、地球に奇襲を仕掛けてきたのであった。地球の引力に
導かれて、人類史上類を見ない大粒の雨が降り注ぎ、僕の家はそれで引っ越した。

6:素人:2013/07/14(日) 22:11 ID:axo

 それから時が流れ、僕はそれらの出来事を元にしたSF大作漫画を描いて、
一躍売れっ子になった。上流階級の仲間入りをした僕は、今はなにを隠そう、
月面のドーム型居住地区に住んでいる。驚くほどハイテクな街は、なんとも
リッチである。
 そうしてわかったことだが、月とは結構住み心地がいいのである。夜は必ず
ロマンチックだし、人工重力がしかれているものの、それでも重力の大小は
多少なりとも影響するようで、地球よりも身軽に動けてらくだ。
 きっと、子どもの頃に見たあの人々も、月での生活を夢みて、月を奪い合
っていたのであろう。

7:素人:2013/07/14(日) 22:12 ID:axo

 月とは、これほどまでに人を魅了するらしい。

8:素人:2013/07/14(日) 22:17 ID:axo

お読み頂いた方、ありがとうございます。
コピペするにあたり、必然的にさらっと読み返したわけですが、
これは一人称小説の類いのようですね。

セリフがない、というか全部セリフといってもいいのではないか、
というような感じでしたが、いかがでしたでしょうか。

前作、「雨」よりはよっぽどましかと思います。

では、失礼いたします。
読んでいない方も、貴重な時間をどぶに捨てるのは
ごめんでしょうが、お暇でしたら読んでいただいて
もよろしいですか!

9:あみる:2013/07/15(月) 03:20 ID:ApQ

コメント禁止だったらごめんなさい。あみるです。

あなたのペンネームではありませんが、ドド素人の私ですが。
この作品を見て、芸術性にがあるものだと思いました。
(ちなみに私も月が好きです)
私は、だらだらと説明文を書いたり何度も手直しするタイプなので、
こんな起承転結がスッキリした作品を書ける素人さんがちょっとうらやましいです(笑)

素敵な作品、ありがとうございました。では……。

10:素人:2013/07/16(火) 00:47 ID:axo

コメントありがとうございます!
歓迎しますですよ!

芸術性を感じていただけたのは、ほんとに
うれしいです。
ブラックユーモアな雰囲気を出そうとして、
少し不思議な作風になったようですね。

ありがとうございます!
僕は、長々とした説明的な文章も好きです。
森見登美彦みたいな!

見ていただけてうれしいです。
ありがとうございました!


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