初恋*

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1:雪猫:2013/08/16(金) 15:04 ID:oSs

恋愛に興味がなかった私が…初恋…?
      有須川 杏      
    (アリスガワ アン)    
        ×        
      大橋 蓮也      
    (オオハシ レンヤ)    
勘違いすんなよ。お前の事なんて…。

こんにちは、『初恋*』作者の雪猫です
初心者ですがよろしくお願いしますm(_ _)m
あと、感想とかもらえると嬉しいです

2:雪猫:2013/08/16(金) 15:21 ID:oSs

キャラクター紹介
【有須川 杏(アリスガワ アン)】
・国立花咲高校の1年生
・運動音痴
・勉強は平均点ギリギリ

【大橋 蓮也(オオハシ レンヤ)】
・国立花咲高校の1年生
・遅刻が多い
・まともに授業を聞いていない

【池宮 奏海(イケミヤ カナミ)】
・杏の親友で国立花咲高校の1年生
・光輝の彼女
・あるトラウマを抱えている

【岩見 光輝(イワミ コウキ)】
・蓮也の親友で国立花咲高校の1年生
・奏海の彼氏
・運動神経が良い

こんな感じです
途中でキャラが増える場合もあるので
どうかご了承願います

3:雪猫:2013/08/16(金) 15:37 ID:oSs

「あっ、奏海ー!」

「会いたかったよ杏ー!」

今日は夏休みが終わって始業式の日。

久しぶりに奏海と会えたからとても嬉しい。

「お前ら仲良いな」

岩見君…。

「光輝も声かけてくれればいつでも遊んであげるのに」

「奏海も小学生じゃないんだからさぁ…」

正直に言うと奏海と岩見君の方が仲良しだと思う。

クラスの中でも『理想のカップル』って

言われている位だし…。

4:リンゴ☆:2013/08/16(金) 15:47 ID:z2U

面白そうですね♪すごく続きが気になってしまいます!

続き早く読みたいです♪

byファン第一号w

5:雪猫:2013/08/16(金) 15:52 ID:oSs

>4
リンゴさん、ありがとうございます!

6:雪猫:2013/08/16(金) 17:58 ID:oSs

ドンッ

「痛っ…」

廊下で話しながら歩いていると誰かと肩がぶつかった。

「あ、ごめん…。大丈夫?ケガとかしてない?

保健室連れていこうか?無理とかするなよ?」

あれ…この人…。

「蓮也…?」

「なーんだ。ただの有須川かよ。

ケガしてないんだったらさっさと歩け」

私だと分かった途端に急に態度が変わった。

まぁ、ケガもしてないし自分で歩けるけど…。

「蓮也もちょっと優しく接しようよ」

「俺は杏なんかの彼氏じゃないから

優しくなんてする訳ないだろ。

光輝は池宮ちゃんと言う優しくする相手が居るからな」

7:雪猫:2013/08/16(金) 19:04 ID:oSs

「私だって蓮也なんかの彼女なんてなりたくないわよ!

絶対嫌だからね!100万円貰えるとしても嫌!」

99.9%ムリだよ…。

「杏も蓮也君も子供じゃないんだから…。

ほら、教室着いたよ。行こ」

ガラッ

奏海の一言で教室のドアを開けるといつも通りの教室。

スポーツの話をしたりファッションの話をしたりと

いつもワイワイ騒がしい。

これが私の教室、1-Cの特徴の1つでもある。

「早く席に着けー」

先生の声が聞こえると今までの騒音はピタリと止み、

皆の顔が黒板に向いた。やっぱりこの席慣れないなぁ。

だって、私の隣の席の人はアイツ。蓮也だから。

蓮也は一番後ろの窓際で私はその隣。

「なんだよ。ジロジロ見んな」

「何よ!別に蓮也の事見てるんじゃなくて

わたあめみたいな雲を見てるの!」

8:雪猫:2013/08/16(金) 19:38 ID:oSs

「おい、有須川と大橋!早くしろ!」

えっ?

蓮也と話しているといつの間にか皆が廊下で整列していた。

「今から始業式をしに体育館へ向かうんだろ!

ボーっとしてると成績落とすぞ」

先生っていつも本気で言っているのか

冗談で言っているのか分からない。

「はーい、今から並びまーす」

もう、早くすれば良いんでしょ。

「こうなったのは蓮也のせいだから責任とっ…あっ…!」

トンッ…

椅子につまづいて転んだと思ったら、

頭に優しい物が当たって顔を上げた。

「〜!?」

9:雪猫:2013/08/16(金) 20:41 ID:oSs

え…蓮也の胸に飛び込んでた…。

「なんだよお前…バカか?」

転んだ弾みでこんな事しちゃったんだから

あまり言い返せない…。

「杏ちゃん、コレはきっと

運命の出会いだよ、良かったね」

いやいや、勘違いだよ。

「杏ったら大胆〜」

そういうつもりじゃなくて…!

「違うって!そもそも私、恋愛とか興味ないし…」

「そうそう、有須川は一生独身で

アラフォーとして生き続けるんだよ」

アラフォーの意味本当に分かってるの?

「出発するぞー」

え、ちょ、先生置いて行かないで!?

10:雪猫:2013/08/17(土) 10:31 ID:oSs

私は学校が終わった後、ただいまも言わずに家へ入り、

ベッドへ寝転んでいる。

「疲れた…」

やることないし…。

~♪~♪~♪

メール…?奏海からだった。

<1週間後に光輝とデートするからお互いに

プレゼント交換する事になってて、

杏にも手伝ってほしいなーと思って!

それで、OKなら今からショッピングモールで

待ち合わせ出来るかな?30分後に!>

デートかぁ…。奏海は昔からモテてたからね…。

今日、一緒に帰る時も奏海の靴箱に

ラブレター入ってたし…。

<OK!ショッピングモールで待ってるね!>

このメールを送って私は家を出た。

11:雪猫:2013/08/17(土) 10:53 ID:oSs

あ、来た来た。

「早く行こっ!」

「うん」と言う暇もなく奏海に手を引かれて

雑貨屋へと向かった。

「ねぇ、コレはどう?」

あー、ジグソーパズルか…。

「それ良いじゃん!買っちゃえ!」

「そう?じゃあ買っちゃう!」

意外と早くプレゼント選びが終わった。

こんなに早く決まるなら

私居なくても良かったんじゃ…。

「あ、はい、それとラッピング付きで…

メッセージカードですか?じゃあそれもお願いします」

奏海は会計を済ましている。

メッセージカードって良いよね。

ここの雑貨屋って可愛い物いっぱい置いてあるし

奏海センス良いなぁ…。

12:リンゴ☆:2013/08/17(土) 14:19 ID:ucY

またまた来ちゃいました♪

杏ちゃんかわいいです!

この後のはなしに期待しますっ!

頑張ってくださいね♪

dyファン第一号!

13:雪猫:2013/08/17(土) 15:14 ID:oSs

>>12
またまたありがとうございます!
杏ちゃん可愛いですよね
はい、頑張ります!

14:雪猫:2013/08/17(土) 15:34 ID:oSs

「プレゼント買い終わった次ね!」

また奏海に手を引かれてお店に入った。

まだプレゼント買うのかと思ったらカフェ…?

「ご注文をどうぞ」

ウェイトレスがペンとメモを持ちながら立っていた。

「レモンティーとパンケーキで」

私は何にしよう…。

「じゃあ、オレンジジュースと…イチゴゼリーで…」

「少々お待ち下さい」

そう言ってウェイトレスが下がると

奏海が耐えていた笑いを我慢しきれずに笑い始めた。

「あははっ、杏って面白い物選ぶんだね、ははっ」

私は奏海の笑っている理由が分からなかった。

「なんで笑ってるの?」

すごく疑問…。

「だってオレンジジュースとイチゴゼリーでしょ?

幼稚園児みたいでちょっと可笑しかったから」

「私、保育園児だよ」

「どっちでも良いよ、まとめて言うなら

杏は子供っぽい…かな…!」

今思い出してみると確かに子供っぽい。

うわ…恥ずかしい…。

15:雪猫:2013/08/17(土) 15:57 ID:oSs

「お待たせ致しました〜!

こちらの方がレモンティーとパンケーキ、

こちらはオレンジジュースとイチゴゼリーですね!」

ウェイトレスさん、あまり

そんな大きな声で言わないで下さい…。

「ジュースとゼリーとか

マジでウケる〜、一体あの子何歳?」

「ねぇ、お母さん。あのお姉ちゃんの

オレンジジュース、僕と一緒だね」

「コラ、指しちゃダメでしょ」

あのカップルとか親子も見て笑ってるし…。

「杏は食べないの?」

いつの間にか奏海はパンケーキを食べていた。

んん〜!やっぱりゼリーは美味しい。

「それで提案なんだけど、

私と光輝と杏と蓮也君でWデート行かない?」

「うぐっ!?げほっげほっ…」

驚きのあまり飲んでいた

オレンジジュースを吹きそうになった。

16:雪猫:2013/08/17(土) 18:20 ID:oSs

「杏、汚いよ〜」

いやいや、さっきのは奏海の原因だよ?

「それは奏海のせいだから…!どうしてWデートなの?

二人の仲を邪魔したらいけないし、

蓮也となんか付き合ってもないし…」

「邪魔なんかじゃないよ、人数多い方が楽しいし、

杏は蓮也君とデートして仲を深めて

距離を縮めるチャンスじゃん!」

だから…。

「私は蓮也の事好きなんかじゃない…!」

「杏、顔赤いよ?私は杏が

蓮也君の事好きなんだと思ってた」

私はバッグの中から手鏡を取り出した。

あ、本当だ…顔が赤くなってる…。

「もう高校生だよ?杏は昔から

恋愛なんて一切無関係の私に彼氏なんて要らないって

言ってるけど、そろそろつくった方が良いよ。

杏も、もうちょっと素直になって成長しないと」

奏海は私の事を心配して言ってくれているの…?

17:雪猫:2013/08/17(土) 18:45 ID:oSs

「と、言う事で決定!

1週間後の午前9時に学校の前で集合、

そこから電車を使って遊園地まで行ってWデート開始!

あ、お金はもちろん持ってきて!

その日が無理になった人は私、光輝、杏、蓮也君の中で

誰でも良いから最低1人、

午前8時までに連絡しておいて

光輝はもう知ってるから杏は蓮也君に言っておいてね」

もう計画立ててるんだ…。

「あ、うん…分かった」

「じゃあ、私はこれで。

今から図書館行かないといけないから」

奏海は速い足でショッピングモールの中を走っていって

いよいよ姿が見えなくなった。

図書館かぁ…きっと奏海は

料理の本とか借りるんだろうなぁ…。

あ、蓮也誘わないと。

今から蓮也の家に行くのは面倒だし

明日、口で伝えれば良いよね。

あー…宿題しないと…。

18:あみる:2013/08/17(土) 21:29 ID:/mI

こんにちは。あみると申します。

読んでて楽しい小説ですね〜。(ワタシニハデキナイ……)

ファン2号になってよろしいでしょうか?(リンゴ☆さんが1号なので……)

19:雪猫:2013/08/17(土) 21:50 ID:oSs

>>18
あみるさん、ありがとうございます!
あみるさんも絶対書けますよ!
この下手な私を1000倍もこえる
神レベルの小説が…
ファン2号もちろん大歓迎ですよ!

20:雪猫:2013/08/17(土) 22:48 ID:oSs

「何か用?」

「あのさ、1週間後の日曜日にデート…」

この先が言いにくい…。

「はぁ?デート?俺は行かねぇよ」

やっぱり言われちゃった…。

「蓮也君、それは勘違い。

私と光輝で遊園地に行くの。

それで杏と蓮也君も誘おうと思って

杏に蓮也君を誘うように私が言ったの。

杏には悪気はないから…」

前の席に居た奏海が振り向いた。ナイスフォロー!

奏海と岩見君が前の席で良かった。

今は授業も終わって昼休み、

弁当を食べている途中だから

話しかけやすいと思ったんだけど

蓮也に嫌われたのかな…。

「あぁ、そういう事か…。

有須川もちゃんと言いたい事あるなら言えよ。

池宮ちゃんが居なかったら俺、誤解してたんだから…」

頭にポンッと手を置かれた。

「私はもう子供じゃないのに…」

「ごめんごめん、子供みたいだったからさ」

笑いながら言うのにはムカつくけど

いつもよりちょっと優しいと

感じたのは私の気のせいかな…。

21:雪猫:2013/08/17(土) 23:30 ID:oSs

明日は土曜日…日曜日に宿題ためて夜やろうかな…。

でも、また補習になるし…。

「あー、もう、勉強なんかなくなっちゃえ!」

皆の視線が私に向かった。

「ちょっと杏…大声出しすぎだよ…」

私は心の中で言ったハズなのに

いつの間にか口で言っちゃってたの?

「よし、分かった。お前はバカだ」

ひどっ。

「まぁまぁ、蓮也。そういう事もあるよ」

「そういう事もある有須川が可笑しい」

「馬鹿」の字も書けないバカな高1女子ですがなにか。

そう言えば蓮也に「Hey!天然ガール!」って

言われた事何回かあったっけ。

確かに間違ってはいないんだけどね。

私の代わりに勉強してくれる

ロボットでもあったら良いのにな…。

いや、ロボットなんか居なくてもまともに

授業を聞いていない蓮也が居るじゃん!

私ってこういう時は頭良い!かも…。

22:雪猫:2013/08/18(日) 10:50 ID:oSs

数学とか面倒…。

数学って何の為にあるの?ねぇ?

「この問題は…有須川に聞こうか」

あの雲ハートの形みたい…。

「有須川聞いてるのか?」

私も雲になりたいなぁ…。

「有須川生きてるのか?」

雲になったら空に行けちゃうし…。

「おい有須川!」

私の名前呼ばれちゃったー。

「はいっ!」

「お前授業ちゃんと聞いてたのか?」

雲にみとれてたよ…。

「もちろん聞いてました」

嘘だけどね。

「じゃあ、この問題解いてみろ」

何この問題…。

奏海がメモ用紙を私の机に置いた。

「えっと…sinA=5/13.cosA=12/13.tanA=5/12です

先生、この答え合ってますよね?」

「あ、あぁ…有須川にしては凄いな。

まだ習っていない問題を出したハズなのに」

いやいや、奏海からもらったメモ用紙に

答えが書いてあったから分かったんだけどね。

23:雪猫:2013/08/18(日) 11:29 ID:oSs

答え教えてもらったから自動販売機で

ジュースおごらされたし…。

先生と居残りするよりかはマシだけど…。

今日も1日疲れた…。

もう、「疲れた」しか最近言ってない…。

~♪~♪~♪

今日もメール…また奏海から…。

<来週の日曜日は用事出来ちゃってさ、

今週の日曜日…つまり、明後日に変更するから

蓮也君にも伝えておいてね!>

明後日ってすぐきちゃうよ…。

明日は土曜日だし学校で蓮也に伝えれないから

家に行くしか…あれ?落ち着け自分。

メアド交換してる事に気付いてなかった。

<遊園地の事だけどさ、奏海に用事出来ちゃって

明後日に変更されたからよろしく>

Wデートって言う事は蓮也には秘密だし…。

まぁ、良いや。とりあえず[送信]っと。

24:雪猫:2013/08/18(日) 12:17 ID:oSs

意外と日曜日は早くきた。

服装OK、髪型OK、笑顔OK…笑顔は要らないよね。

「行ってきまーす」

勢い良くドアを開けると明るい景色。

学校は近いから今日は

自転車じゃなくて歩いて行こうかな。

「あ、有須川か」

振り返ると蓮也が居た。

いつも制服を着ているから

私服だとちょっと違和感ある…。

「じゃ、一緒に学校行くか」

「別に一緒に行ってあげても良いけど…」

ツンデレみたいな言い方になっちゃった///

「あ、そう。だったら1人で行くから」

冷たい…。

「え、ちょ、そんなつもりで

言った訳じゃないんだけど!?」

「はいはい、面倒な奴…」

本人は小声で行ったつもりだと思うけど

ハッキリ聞こえちゃってるからね?

25:雪猫:2013/08/18(日) 16:25 ID:oSs

「杏と蓮也君来た!」

もう奏海と岩見君は学校に来ていた。

「じゃあ、今から駅に行くから」

奏海が歩いていった。

「着いていけ」って事?

「あ、そうそう。皆、お金持ってきたよね」

「「「うん」」」

持ってきてなかったら今ごろ電車にも乗れないし

ソフトクリームも買えなくなっちゃうよ。

「あ、蓮也…」

「あ”?」

「あ”?」って言うの止めてもらえるかなぁ〜。

ヤンキーみたいで感じ悪いよ。

「帽子落としてるよ」

帽子を落とす人始めて見た。

「馬鹿もたまには役立つんだな」

馬鹿は間違ってないけどさぁ…。

「阿呆に言われたくないね」

馬鹿と言う人はもちろん阿呆でしょ。

「蓮也、杏ちゃん、もう着いたよ」

あ、そうだったんだ…。

26:雪猫:2013/08/18(日) 17:00 ID:oSs

電車に乗ると普通って感じだね。

少なくとも多くともない人数だし。

「ここ4席ちょうど空いてるよ」

岩見君凄い。

「僕、ここ座るー!」

いきなり駆け込み乗車してきた子供が

奏海が座ろうとした席に思いきり座った。

「おいそこのガキ」

「あぁ、蓮也君。別に良いから」

怒鳴ろうとした蓮也を奏海が止めた。

「じゃあ、私は真正面の席座るから」

奏海が私の真正面に座った。

奏海は優しいなぁ…。蓮也とは全然違って。

「すみません、うちの子が…」

「いえいえ、気にしないで下さい」

男の子のお母さん、まだ奏海に謝ってるし。

「奏海、席変わろうか?」

「別に光輝は無理しなくて良いよ」

あぁ…岩見君も優しい…。

本当に仲が良いカップルだね。

27:雪猫:2013/08/18(日) 20:55 ID:oSs

蓮也side

「池宮ちゃん、あと何駅?」

「えっと…6駅かな」

6駅か…。

「分かった、ありがとう。意外と遠いんだな」

有須川が俺の肩に寄りかかってきた。

「遊園地…遊園地…」

もう寝てるのかよ…。寝言とかマジ有り得ないわ。

有須川もいつもこの位大人しかったら

少しは可愛いのになぁ。

俺も寝よっかな…。

カクンッ

肩に寄りかかっていた有須川の頭が俺の膝にきた。

いわゆる膝まくら状態。

いやいやいやいや…これはさすがにヤバいだろ…。

「おーい、有須川ー?」

「遊園地…」

あ、気付いてないな。

まぁ、良いや。俺も寝よ…。

28:雪猫:2013/08/18(日) 22:24 ID:oSs

「杏、もう着いたよ」

私は目を擦りながら開けてみる。

景色が横になってる…?

「ん、もう着いたのか」

右耳から蓮也の声がした。

あれ、蓮也って左に座ってなかったっけ。

左を見てみると足。と言う事は…。

私は慌てて体を起こした。

「なんで蓮也に膝まくらされてるの!?」

「はぁ?お前が俺の肩に寄りかかって

更に自分から膝まくらをする様な形になったんだろ」

嘘…私、全く覚えてない…。

「あの時の寝顔は面白かったな。

あ、顔に落書きするの忘れてたー」

最悪…。

「仲が良いところお邪魔するけど

杏も蓮也君も置いていくよー」

奏海、仲は良くないからね、そこは勘違いしないで。

あと、私を置いていかないで!?

置いていかれキャラとか絶対嫌だからね?

「ほら、行くぞ」

「あ、うん…」

蓮也のくせにちょっと生意気…。

29:雪猫:2013/08/19(月) 09:01 ID:oSs

「ねぇねぇ、先に何乗るー?」

奏海が皆に聞いてきた。

「メリーゴーランド!」

「有須川は子供だな」

別に絶叫系も乗れるけどさ…。

「俺はジェットコースターが良い、光輝は?」

なんで勝手に話続けられてるの!?

「俺はなんでも良いよ」

「ジェットコースターは今、ちょうど空いているが

池宮ちゃんはどうだ?」

本当だ。待ち時間5分しかないよ。

「うん…ジェットコースター…乗ろうか…」

奏海が暗い顔になった。

「奏海、もしかして…」

「その通りだよ杏ちゃん、奏海は絶叫系が苦手なんだ」

あぁ、やっぱり…。

「言わないでよ光輝…」

昔から嫌いだったよね…。

「俺も乗るからさ、奏海も乗ろうよ?」

「分かった…」

彼女を慰める良い彼氏だね…。

「何名様ですか?」

「多分4人」

多分って何よ蓮也…。

「4名様ですね、ではこちらへどうぞー」

30:雪猫:2013/08/19(月) 10:25 ID:oSs

「よりによってなんでお前が俺の隣…」

仕方ないでしょ。奏海と岩見君が隣なんだから

邪魔したらいけないし。

「それでは楽しんで下さいねー」

係員の声と共にグゥーンとジェットコースターが動く。

「もう落ちる?手、繋いで…」

「まだまだだから安心して」

二人の会話が親子みたいで少し笑える。

「おぉ…登ってる登ってる…

有須川、今から急降下だ」

本当だ、登ってる…。

「皆、カウントダウン」

岩見君ナイスアイデア…!

「「「「5!4!3!2!1!…ギャァァァァ!」」」」

ハイスピードで降りていく。

「恐い恐い恐い恐い…」

「手を繋いでいるから大丈夫だって」

ラブラブだね。

「すげぇぇぇぇぇぇ!」

蓮也は余裕そうに手を上げた。

奏海と岩見君との雰囲気台無しじゃん。

31:雪猫:2013/08/19(月) 11:22 ID:oSs

「もう乗りたくない…」

奏海は半泣き状態。

「じゃあ、なんか買いに行くか?」

「うん…」

ハンカチで出てきそうな涙を拭いた。

「じゃあ、俺と奏海はなんか買いにいくから

蓮也と杏ちゃんは好きな物乗っといで良いよ」

そう言うと二人で遊園地の

フードショップコーナーへ向かった。

「何乗る?」

「コーヒーカップ!」

すかさず私は答えた。

「いつまで経っても有須川は子供だな」

子供で良いもん。

「俺はスリルを味わいたいものだが

まぁ、スリルのない平和な乗り物も

たまには良いだろう」

「うん!」

私と蓮也はフードショップコーナーとは逆の方向にある

コーヒーカップ乗り場へと向かった。

32:雪猫:2013/08/19(月) 18:10 ID:oSs

「カップル1組でしょうか?」

「「違います!」」

私と蓮也の声がちょうど重なった。

係員さん眼科行った方が良いと思うよ?

「それは失礼しました」

なんで蓮也をカップルと間違えるかなぁ。

入ったけど、どのコーヒーカップも人が乗っていて

あと1つしか空いてなかった。

「…やっぱり今は止めてまた後にする?」

「乗ろうよ」

え…。

「お前が乗りたいって行ったんだから乗ろうよ」

まさか蓮也がそういうとは思わなかった。

「でも、良いの…?」

「何がだ?」

気付けよ鈍感っ!

「ううん、何でもない」

ここはお言葉に甘えて遠慮せず乗る事にしようか。

いや、仕方なくだからね。あくまでも仕方なく。

33:雪猫:2013/08/19(月) 21:31 ID:oSs

「安全バーを下ろし、コーヒーカップが動いている時は

立ったり、乗り物の外へ出るのはご遠慮下さい」

こういう事する子もたまには居るからねぇ…。

「お、動いた動いた」

すると楽しい音楽も流れて

周りに居る人の声が一層大きくなる。

ついにこの時を私は待ってた…!

「やっちゃうよ?」

「え、あ、有須川、何が…うわぁぁぁぁ!」

私は思いきり銀色のハンドル回した。それに合わせて

コーヒーカップが思いきりグルグル回る。

「え、ちょ、おま、急になにするんだ…!」

「いつも私を馬鹿にしたお返しだよ〜」

10倍返しだもんね。

「分かったから今すぐ止めろ…!

気持ち悪くなってきた…」

やだやだ、絶対止めなーい。

「有須川がそうするなら俺だって…」

「何をやっても無駄無駄…きゃぁぁぁぁ!」

私の手の上に蓮也が

自分の手を置いてハンドルを回し始める。

私の力よりも強いからさっきよりもスピードが速い。

「ちょっと蓮也止めなさいよ…!」

「お前も止めなかっただろ?お返しのお返しだ!」

グゥーン。

コーヒーカップの動きも止まり、

楽しい音楽も止まった。

「皆さん、ご乗車ありがとうございました。

安全に気を付けて降りて下さい」

コーヒーカップって「ご乗車」って言うのかな。

「もう終わったのか…つまらないな…」

確かに…。

「ねぇ、もう一回乗る?」

「でも光輝と池宮ちゃんが待ってる」

そっか…。

私達は渋々コーヒーカップ乗り場を出た。

34:雪猫:2013/08/20(火) 12:07 ID:oSs

「奏海、蓮也と杏ちゃんが来た」

「本当だ!ここだよー!」

奏海はさっきジェットコースターに乗って

半泣き状態とは違ってすごく明るい表情だった。

5mしか離れてないんだから

大声で呼ばなくても普通に分かるよ…。

「それでデートはどうだった?」

デート?

「ほら、手だよ」

奏海が言った一言で私の左手を見ると

幼馴染みの様に蓮也と手を繋いでいた。

「何するのよ!」

「それは俺が言いたい!」

二人同時にパッと手を話した。

「奏海がそんな事言うから良いムードが台無しに…」

違いますから!岩見君、誤解です誤解!

良いムードとか私と蓮也からしたら

結構最悪モードなんですよ!

何度も言いますけど付き合ってません…!

「そんな事よりさ、チュロス買ってきたよ」

奏海からシナモンチュロスが渡された。

「やったー!チュロスだー!」

美味しそう…!

「はぁ…単純な奴…」

蓮也もそう良いながら食べてるじゃん。

「蓮也、そのココアチュロス一口頂戴!」

「あ”?良いけど」

それを奏海がジーっと見ていた。

「もしかしてアーン?」

「「違うから!」」

これもまた二人同時に言った。

「池宮ちゃん冗談はよそうな?」

そう言って蓮也は口をつけていない方を

手でちぎって私にくれた。

「ココアも美味しい!」

チュロスって何味でも美味しいよね、

メロン味とか予想できないけど…。

35:雪猫:2013/08/21(水) 09:54 ID:oSs

「ゴーカート行きたいな…」

岩見君らしい…。

「ゴーカート良いね!杏と蓮也君も賛成?」

奏海は賛成か…。

「おう」

「じゃあ乗ろうかな」

乗りたいって訳でもないけど皆がそうするなら…。

皆がチュロスを食べ終わって、紙をゴミ箱に捨てた。

「よっ…」

蓮也、小学生みたいに投げて入れないでよ…。

「今から東に行くからね〜」

うん…。

皆で東へ歩いていくと

だんだんゴーカート乗り場が見えてきた。

「アレじゃないの?」

「杏ちゃん、多分そうだよ」

当たってた!

「バーカ、その位で喜ぶんじゃねぇよ。

誰にでも分かる事だろ」

はいはい。蓮也は黙っててよ。

「杏と蓮也君は一緒に乗ってね」

え、嫌だ。絶対一緒に乗りたくない…。

微笑みながら言葉を発する彼女には

どこか企みがあるようにも思う。

でも、奏海が言うならしょうがないよね…。

36:雪猫:2013/08/21(水) 13:24 ID:oSs

「光輝!ハンドル操作だよ!」

「うん、分かってるよ。

奏海もしっかりシートベルトしてね」

車を走らせる前から結構ラブラブな二人。

それを写真に納めて皆に張り出してあげたい位。

ゴーカートと言っても遊園地全体を囲む様な

道路に二人乗りの車を走らせるだけの

シンプルなゴーカート。

「こういう車じゃなくて本物の車が良いんだよなぁ…」

蓮也それ絶対捕まるよ。

私達1番の車を運転するのは蓮也で

奏海達2番の車を運転するのは岩見君。

「安全に気を付けてね」

「いや、所詮大きいおもちゃの車だし

非常の時は係員がラジコンみたいな物で

遠隔操作してくれるから。

そんな事も知らないなんてやっぱりバカだな」

へぇ…ここの遊園地のゴーカートは進化してるね…。

蓮也の最後の一言は余計だったけど。

私、ゴーカート初めてなんだよね。

他の3人は乗った事あるって言ってたから

結構慣れてるのかな…。

37:雪猫:2013/08/23(金) 12:15 ID:oSs

「3、2、1、GO!」

係員の合図と共に蓮也は車を走らせた。

あぁ、風が気持ち良い…。

「このハンドル持ちやすいな」

持ちにくいハンドルなんか見たことないよ。

「いつまで遊園地開いてるっけ?」

蓮也が運転しながら話しかけてきた。

「10時まで開いてると思うよ」

パンフレットちゃんと見れば良いのに…。

「そうか。じゃあ、アレも乗れるな」

「アレ」って言う乗り物なんかあったっけ?

「アレって…?」

「さぁな。お楽しみだ」

勿体ぶらずに教えてほしい。

そんな事を話しているうちに一周した。

奏海達の車との差はほとんどない。

ここから二人が楽しく笑いながら

会話しているのが見える。

きっと二人で次のデートの日とか

考えているんだろうなぁ…。

「よそ見すんなよ、有須川が安全確認する係だろ」

いつからそんな事誰が決めたの。

でも、安全確認係も案外悪くない…かも。

38:雪猫:2013/08/25(日) 19:42 ID:oSs

「超楽し過ぎる!光輝あと一周だな!

絶対抜いて差をつけてやるからな!」

いつの間にか三周目まできていた。

「え?あぁ、うん。が、頑張ろうね」

ゴーカートごときで本気になる高1初めて見た。

岩見君ちょっと引いちゃってるし…。

「スピードMAX!」

あー、もう。耳元でうるさいってば。

「え、ちょっと、蓮也。

そんなに急カーブしたら危な…きゃっ!」

私の頭が蓮也の胸に当たった。

「ちゃんとシートベルトしてるか?」

「…してるもん」

失礼ね…。

「じゃあ、起き上がれ」

私だってそうしたいよ…。

「蓮也の手が邪魔で起き上がれないの!」

少しはこういう事も考えてよ…。

「今運転してるから手を離したら危ないな…。

よし、有須川。お前は絶対ゴーカートが

終わるまでずっとその状態で居ろよ」

えぇ…!?

39:雪猫:2013/08/26(月) 00:38 ID:oSs

抱きつく姿勢でゴーカートなんか乗りたくないよ…。

「しっかり捕まってろよ」

はいはい…。

「うっ、ちょ、有須川。くすぐったいんだけど…」

いや、そんな事、私に言われてもね…。

「しっかり捕まってろよ」って言ったのは

確実に蓮也だよね?ね?

「杏達、イチャイチャしているところ悪いけど

そろそろ私達も抜いちゃうよー!」

「池宮ちゃん、そうは行かないなー」

蓮也が更にスピードを上げた。

さっき「スピードMAX!」って言ってたのに

更にスピードを上げる事って出来るんだ…。

「おおっ、蓮也君の車と

差が大きくなっちゃうよ光輝!」

奏海も本気になり出した…。

「そうだね、蓮也ってラジコンとか

物を操作するのは得意だからさ。

たまに先生も蓮也の発言に操られてるよね」

ラジコンかー、知らなかった。

「あの先生かー、蓮也ってSじゃない?あははっ」

そう言いながら笑う奏海もSのオーラが…。

40:雪猫:2013/08/26(月) 22:04 ID:oSs

「あとちょっと!コレは絶対勝つ!」

勝っても賞金もらえる訳じゃないから…。

「ゴール!」

係員さんも声大きい…。

もう昼なのにテンション高いね。

「負けちゃったー」

苦笑いしながら言っている岩見君に心の中で一言。

蓮也が色々迷惑かけてなんかごめんね。

あ、これじゃ私が蓮也の母親みたいな言い方。

やっと抱きつく体勢からも解放される。

「楽しかったねー、杏」

「あ、うん」

もちろん蓮也が居なかったらの事だけどね。

「次はフードコーナーで昼ご飯ね」

何にしようかな…行く前から迷う…。

「おい有須川、ヨダレ垂れてるぞ。だらしないな」

「え、嘘!?」

慌てて口の周りに手を触れてみる。

あれ、ヨダレなんかないよ。

「あっ…あははっ!」

急に蓮也が笑い始めた。気持ち悪い。

「なんで笑うのよ」

「いやー、騙されてて面白かったからさー、ははっ」

騙されてたの!?蓮也の嘘に引っ掛かるなんて

今日は最悪。ツイてないなぁ…。

41:雪猫:2013/08/27(火) 11:24 ID:oSs

「何にする?私はカルボナーラで良いや」

カルボナーラまで置いてあるんだ…。

「俺は醤油ラーメン」

「じゃあ、きつねうどんで」

洋食と中華と和食って

皆、頼むジャンルがバラバラだね。

「私はナポリタンとハンバーグと

リンゴジュースとオレンジゼリーが

セットになってるやつね」

私の好きな物だらけだから。

「杏、本当にそれで良いの?

それ、お子様ランチだけど…」

メニュー名をよく見てみると

…本当だ。お子様ランチって書いてある。

しかも小学生以下限定って…恥ずかしい…。

頼んだら店員さんに引かれるだろうなぁ…。

「それ止めてやっぱりオムライスで良いや」

「オムライスも子供っぽくて笑えるな」

良いじゃん子供のままで。

年を取って息を引き取るよりかはずっと子供で良いよ。

不老不死は嫌だけど。

「一応言うけどこれは食券制ね」

へぇ…オムライスは売り切れてないね。

42:雪猫:2013/08/31(土) 14:22 ID:oSs

「美味しい!」

オムライスなんて久しぶりに食べたよ。

「あれ、皆…」

皆の選んだ物って…。

「「「何?」」」

「なんで皆麺類なの?」

私だけ麺類じゃないってKYかな…。

「本当だね、杏ちゃん凄いよ」

「岩見君ありがとう」

なんだか誉められると嬉しい…。

「有須川にしては中々観察力あるな」

「えへへ…な訳無いでしょ!

なんでそんな上から目線なのよ」

ジーッ

蓮也がじっくり私の顔を見つめてきた。

気持ち悪いからそんなに見ないでよ…。

「な、何よ…」

「付いてる」

え?

「何が?」

「ケチャップが」

そんな訳無いじゃん…。

「またどうせ嘘でしょ?

また引っ掛かるとでも思ったの?」

「いやいや、信じろよ」

信じれない…。

43:リンゴ☆:2013/09/07(土) 22:17 ID:z2U

すごく!面白い!

早く続きが読みたいよ〜!

待ってるよ!

      ファン第一号!

44:雪猫:2013/09/08(日) 22:19 ID:oSs

>>43
夏休みは宿題に追われていて
中々更新出来ずにorzでしたw

45:雪猫:2013/09/11(水) 20:13 ID:oSs

「杏、蓮也君の言ってる事本当だよ〜。

お手洗いに鏡ついてるから見てきたら?」

奏海も説得するって事は蓮也は嘘ついてないんだ。

私は急いでお手洗いに駆け込む。

「杏ちゃん子供みたいで可愛いね〜」

岩見君、私にわざと聴こえるように

言っているのはバレバレだよ。

「もちろん親友としての可愛いだよね?」

そんなに奏海も本気にならないでよ。

えっと…口の右下あたりのケチャップも取ったし…。

「でもやっぱり杏の将来の彼氏は

当然蓮也君に決まってるよね〜、あははっ」

なん…です…と…!?

私は急いでハンカチをバッグに

しまってテーブルに戻る。

「私は蓮也なんかを彼氏にしたくない!」

「やだ〜、杏ったら〜。

本当の事言われた位で怒らないでよ〜」

この奏海のノリは完璧に冷やかされてる。

「まぁ、俺も有須川の彼氏に

なれるように努力しないとな」

えっ…。

「ちょっと…今なんて…」


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