君と僕の境界線

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1:鼓楼:2013/09/08(日) 19:38 ID:.9c

君と僕の境界線

plorougue

「ハア……ハア……」
 口から零れる白い吐息が、冷たい大気に溶けていく。
 辺りはクリスマス一色。早くなった日の入りの町に、煌々とカラフルな電球が華やぐ。
どんな人でさえも虜にしてしまいそうな光景だったが、僕はそうなる余裕すらなかった。

「いたぞ!! 捕まえろ、人通りがなくなれば、発砲の許可も出ているからな!!」
 後方から聞こえてくる野太い声に、とにかく逃げていく。こんな餓鬼一人捕まえるのに
銃器を使うなど理解しがたい行為だが、逃走する側に文句を言う権利などない。一刻も早
く、ここから立ち去ることが先決だ。

「右に曲がったぞ!! ここらは入り組んだ造りだ! 見失うなよ」
 そうだよ。ここらはお前らに付いて来れない作りなんだよ。そう心の中で呟くと、僕は
もう一度、十字路を右に曲がった。

 ある程度撒けば、仲間が迎えに来る予定になっている。
 今回も目的を果たすことは出来ていない。悔しいが、死んでしまえば元もこうもない。
君と僕の距離は、案外これが正しく、僕が均衡を崩そうとしているのかもしれないし、こ
うやって追い続けることが必然なのかもしれない。
 けれど、僕の中の均衡が崩れるほどに、僕は君に会いたいのだ。“あのとき”の選択を
後悔しているわけではない。ただ、君に――


「蓮!! こっちだ、早くしろ」
 頭上で声がした。驚きと安心で見上げると、そこには同僚である柊の姿があった。一瞬
この場に残ってしまおうかなどという想いが頭を過ぎったが、追手の声ですぐに我に返っ
た。
「ああ」
 そう呟いて、彼のこちらに伸ばす手を掴んだ。ああ、また僕らの居場所に還る――。


          *


 ここに愛はなく、あるものと言えば、武器だとか厳しい規則だとか……。気に入らない
ことはないし、全ては僕らの為のもので、僕らを守ってくれる場所でもあるんだ。皆温か
くて、同じだからこそ、深い絆がある。
 だけど……、君はここにいない。君は“今”という時の流れにいて、そこで生きている。
僕らのいる“永遠”という空間にいるわけでないから、君が僕を想ってくれたとしても、
その感情も風化して、またすぐに消えてしまう。君は、僕とは違う。

 能力に目覚めて、この“空賊”に入ってあちらこちらを飛び回ってる僕。未来に向かっ
て、地に足を着け、歩いていく君。天と地は交わらない。君と僕の正しき距離は果てしな
い。これが常識、これが普通、これが必然。

 これが……、君と僕に引かれた境界線。

2:鼓楼:2013/09/08(日) 20:06 ID:.9c


■注意
・読みにくい改行等につきましては一切文句を受け付けません
・他の方の迷惑になるようなことはご遠慮ください
・荒らし、中傷はご遠慮ください
・当作品の更新は不定期となっております

■前書き
 初めまして、鼓楼(ころう)です。ややパニック障害になってからはネットから離れてい
ましたが、最近は調子が良いので新たに書いていこうと思います。発作があると来れない
ので、更新は不定期となりますが、どうぞ宜しくお願いします。

3:亜梨子 hoge:2013/11/28(木) 18:11 ID:7Ws

がん

4:亜梨子 hoge:2013/11/28(木) 18:12 ID:7Ws

>>3
すみません書き途中でした……
頑張ってください!


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