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1:水宮:2013/11/21(木) 21:35 ID:xhw

赤、青、黄、紫…。

人には人の色がある。

「そんなのあるわけないよ〜。」なんて笑い飛ばす者もいるだろう。

まぁ、普通の人はそう思うだろう。

普通の人は、ね…。

2:水宮:2013/11/21(木) 22:03 ID:xhw

私には生まれつき謎の性質がある。

人の“色”が見えるんだ。

これは小学生の時、物心がちょうど付き始めた頃の話だ。

私にも好意をよせている男子ができた。

だけどその頃人と話すのが苦手だった私は彼のことを見ているだけだった。

だけどある日―。

「はぁ。また話せなかった。」

放課後、帰る準備をしながらため息をついた。

窓のカーテンから差し込む夕焼けがあたりを一層輝かせている。

そしてその話せなかった。という男子は近藤拓海という男子だ。

成績と運動神経と顔は中の上、という女子がもっとも好みそうな男子だった。

「あれ、まだ残っている人がいたんだ。」

突然の声に「きゃっ!」と情けない声をだし、無様に尻餅をついてしまった。

その声の主は私が好意をよせている男子、拓海くんだった。

「大丈夫?」

拓海くんとわかったとたん、先ほどの尻餅のこともあり、まるで水に墨汁を垂らしたかのように羞恥心が沸き立った。

もうその教室にいることも恥ずかしくなり、すぐに逃げ出しそうになった。

だけど逃げられなかった。

「…あれ?」

私はある違和感に気づいた。

先程から拓海くんからなにかいろが見える。

なんだろう…。

よく見れば、だんだんその色がわかってきた。

それは―。

血のように生々しく、赤黒い色だった。

「ひっっ!」

拓海くんからでているその禍々しい色に、行為などまったく湧いてこなくなった。

「大丈夫!?急に怯えて…。」

差し伸べられたその手には、禍々しい色が、鬱陶しいほどついていて、そこにはもう恐怖しか沸かなかった。

「っいやっ!」

そしてそのまま夕焼けと赤黒い色に染まった教室から、まるで妖に追われているかのように逃げ出した。




小学生の噂の流れというものは早い。

あの時の教室を誰かが覗いていたらしく、学校中に私が拓海くんを振った、私が拓海くんを襲った、など、さまざまな噂が立ち込めた。

その噂が拓海くんのファンクラブにも伝わってしまったらしく、放課後呼び出された。

そのデタラメな噂の誤解を解こうとしたが、なぜかファンクラブの女子たちからも同じ赤黒い色がみえ、なにも言い返せなかった。

それからの日常はつらかった。

靴を隠される、机に落書きを書かれる、放課後呼び出され殴られ蹴られする。

クラスメイトとあまり仲良くしようとしなかったから、もちろん助けてくれるクラスメイトはいない。

拓海くんが助けようとしてくれるが、そのたびに嫌がらせが悪化する。

こんな生活が小学生時代はずっと続いていた。


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