鏡ノ国伝説

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1:sonia:2013/11/30(土) 10:28 ID:h4U

では、書いていきます^^


これは、数億年前の、ある別の世界で起こった出来事。
今では語られることのない、誰も知らない『伝説』である。
嘘か本当かもわからないこの『伝説』を今、貴方の胸に刻み付けようー・・・

2:sonia:2013/11/30(土) 10:47 ID:h4U

〜登場人物〜

*ゆな*
性格:男っぽい。半分男になりかけ女子
年齢:14歳
特技:運動・コーディネート

*あゆり*
性格:女性らしく、誰にでも敬語を使う
年齢:14歳
特技:勉強・家事全般

伝説はこの二人が主役です。

3:ブラック ◆Gozk:2013/11/30(土) 11:25 ID:jBM

来たよ!!来たよ!!!

楽しみにしてるね♪

4:sonia:2013/11/30(土) 11:29 ID:h4U

>>ブラック
ブラック〜〜〜〜!!!
来てくれてありがとう!!!
うわ〜、本当に嬉しい^^こんな駄作を楽しみにしてくれてるなんて、感謝です!!

5:sonia:2013/11/30(土) 13:03 ID:h4U

★第1章 〜メール〜◆

柔らかな風が吹いている、満開の桜の木の下で、俺はあゆりと歩いていた。
「ゆな、今日はなぜここに来たのですか?」
「なぜって・・・、花見だろ。どう考えても」
「ふふっ、まさかゆなにそんな趣味があるなんて、知りませんでした♪」
「うっせー、俺だって花見くらいするわ!!」
そういって、俺は思いきりあゆりを叩いた。
「痛いです・・・。どうしてそう、ゆなはー・・・」
♪〜〜〜♪♪〜〜♪♪♪〜〜〜〜♪♪
二人の携帯に同時にメールの着信音が流れた。
あゆりは自分の言葉が遮られたようで、少し不満気な表情をした。
「なんですか・・・?」
あゆりはスマホを開いた。
「ねえ、ゆな・・・。ゆなのスマホも見ていただけますか?」
「は?ま、いーけど。」
俺はスマホを開いた。
届いたメールは、見たことのない、メアドだった。

6:しょこら:2013/11/30(土) 13:11 ID:Htg

sonia来たよ〜!
小説おもしろい!これからもがんばれ!!

7:sonia:2013/11/30(土) 13:27 ID:h4U

>>しょこら
Thank you!!!
まだまだこれから頑張るね♪

8:sonia:2013/11/30(土) 13:45 ID:h4U

暇なんで続き↓↓

「誰だ?このメール・・・」
「なんか、開くの怖くないですか?」
あゆりが不安気な顔をして聞いてきた。
「ああ・・・まぁ、な」
「どうしますか?開けますか?」
迷っていると、何故か勝手にメールが開いた。
「はあ!?」  「なに!?」
俺とあゆりは一斉に声が出た。
「こ、怖い・・・」
あゆりがぎゅっと俺の袖を掴んできた。
「お、落ち着けって・・・。俺が見てやるから。な?」
あゆりはコクンと頷いた。
あゆりが落ち着いたのを確認して、俺はメールを読んだ。

『もー、開くの遅いってば!!早く開いてくんなきゃ困る!!おかげで私が気強制的に開くことになったじゃん!!』

「・・・・は?」
俺もあゆりも、目が点になったような気がした。
い、いきなりクレームかよ・・・
「続きは?」
「は?え、ああ。読むよ」

『で、本題に戻るんだけど、もうすぐそっちの世界に台風が来るんだー。しかも君たちの地域にね。で、そこで提案♪こっちの世界に避難しない??
返信待ってまーす(★∀†)』

「あ、頭おかしいのですか?この人・・・」
俺は今、いままで体験したことのない、感情に襲われていた。
「ま・・・まさかこのメールは・・・!!!」

9:sonia:2013/11/30(土) 15:31 ID:h4U

「すっげーー!!!未来余地!?」
目を輝かせてしまう。あゆりはそれを「キモ・・・」という目で見てくる。
「ゆな・・・。あなた、馬鹿じゃないですか?」
「はぁ!?だって、すげーじゃん、これ!!返信しよーぜ!!なっ、なーー!!??」
「嫌です。きっと詐欺です。こんなメールは。やめましょう。行きますよ」
「あゆり〜・・・」
先に進んでしまったあゆりを見て、俺はガクンと肩を落とした。その瞬間。
♪〜〜〜♪〜〜♪♪♪〜〜♪〜〜〜〜♪♪
またメールだ。あゆりは気がついていないらしい。
好奇心の愚者となった俺は、メールを開いた。
『今、返信してくれる気になったでしょ!?いいよ〜!!ありがとね♪じゃあ、もうすぐ迎えにいくから、しっかり、あゆりちゃんと手を繋いで待ってて〜!!ゆなちゃん、女子だから問題ないよね!!』

いや、俺一度もあゆりと手ェ繋いだことねーよ!?
・・・ん?待てよ。なんで女子だってばれてんだ?しかも名前まで・・・

10:sonia:2013/11/30(土) 15:43 ID:h4U

『早く手繋がないと、一人になっちゃうよ?』

メールは立て続けに着信されていく。

『あゆりちゃんと離れる?』

『そんな勇気もないの?』

『もー、じれったいなぁ!!ゆなちゃんが手を繋いでくれないと迎えに行けないじゃんかぁ><』

あーーーーーーーーーうるせぇ!!!!!!!!
わかったよ、手でも何でも繋いでやるよ!!!

「あ、あゆり!!!」
「なに?」
あゆりは振り向いた。俺は何故か顔が桜色に染まる。
「て、て、て・・・手、かして!!」
「どうしたんですか?・・・はい。」
手を差し出してくる。
俺は震える手で、あゆりの手を繋いだ。
「ゆな!?急にどうしたんですか!?」
なにも言えない。言葉が見つからない。
その時、俺達の上から声がした。

【キャハハ!!じゃ、行こっか♪】

何一つ言葉を発することができず、困惑する俺達を包み込んだのは、桜の花びらが混ざった、生暖かい優しい風だった。

11:sonia:2013/11/30(土) 15:55 ID:h4U


俺達は一体どうなったのだろう・・・

なんだっけ・・・。確かメールが来て、変な命令されて、ああ、そうだ。なんか、生暖かい風が俺たちを包み込んだ。


「って、なんだよ、その漫画みてぇな展開は!!!!!!!!!」

「あ、起きた。起きた〜!!」

誰だ?なんだよ今の甘ったるい声は。

ゆっくり体を起こすと、何処かわからない家のベットで寝ていたようだ。

「ゆな〜〜!!よかった、目が覚めて^^」
「誰だ!?」

横を見てみるも、誰もいない。

「おーーーいい!!ここだってぇ><」

声のした方向を見た。
そこには、132センチほどの人形のような可愛らしい少女がいた。

12:sonia:2013/11/30(土) 17:22 ID:h4U

「ちっちゃ!!」
「むっかぁ〜〜〜〜〜〜!!!!!!!!!!」
みるみる顔が赤くなっていく少女。
俺は慌てて言う。
「わりぃ!!まぁ、そう怒んなって^^;」
「ゲキおこぷんぷんまるぅ〜〜〜!!!!」


「うっせーよ・・・」

どこからか、男の声がした。

「うるっさいのはどっちよ!!」
そう言って少女が指差した先を見ると、スラッとした背が高そうな美青年がいた。

「指を指すんじゃねーよ。」
「アンタが悪いんでしょーが!!!」
「俺は悪くねー。お前が煩くしなきゃいい話だろーが。」
「ああああああ!!!!!!ムカつく!!アンタ本当に何様のつもり!?」
「俺様。」
「はあぁぁぁぁ!!??っざけてんじゃないわよ!!!」

俺は話に入ることが出来ず、ただ呆然としていた。
しかし、大切な何かがない気がする。
なんだったかな。すごく大切で大切なー・・・・。

「・・・・あゆり!?あゆりは!?」

少女と美青年はこちらを向いた。

13:sonia:2013/11/30(土) 17:36 ID:h4U

「あゆりなら、隣の部屋で意識を失ってるよ。」

「そ、そうか。いるんだな・・・」

「ごめんね〜、この馬鹿なラムのせいで、恥ずかしいとこ見せちゃってぇ」
「おい、悪いのはチェリーの方だろ?俺のせいにすんなボケ」

「ラム?チェリー?」
ラム酒のこと?サクランボのこと?

「私達のな・ま・え♪私がチェリーで、あの男子がラム!!」
「そ、そうですか。」

「あ、あの!!」
「何?ゆな」
「あゆりは・・・どうして意識を失ってるんだ?ここは何処だ?それとー・・・」
「す、ストップ!!!落ち着いて。1つ1つ説明していくからね」

「まず、ここは『鏡の国』!!もちろん、鏡だらけの国だよ^^」

そういえば、部屋のあちこちに鏡がある・・・。

「で、あゆりが意識を失ってる理由は、ここに来てしまったから。」

「は?じゃあ、目は覚めるんだろ?」

その質問に、チェリーとラムが顔を曇らせた。

14:sonia:2013/11/30(土) 17:40 ID:h4U

ここで人物紹介

*チェリー*
性格:お菓子好きのマイペース。
年齢:10歳

*ラム*
性格:俺様主義。いつもクールだが・・・
年齢:18歳

15:sonia:2013/12/01(日) 16:15 ID:OY2

「ゆな・・・。あなたは認められたんだよ。この世界に。」

「は?意味わかんねぇよ。あゆりとどう関係があるんだよ」

チェリーは顔を伏せた。そのかわりにラムが続けた。

「いいか。アイツは死ぬかもしれねーんだ。」

「は?」

死ぬ?あゆりが?
嘘だ、そんなのありえねぇ。きっとなにかの冗談だ。こんなの、悪い夢に決まってる。

「お前はこの国の勇者だ。人一人死ぬくらい、動揺すんな。」

「お前!!ざけんじゃねーぞ!!!」

「まあ落ち着け。死んだとは決まってないんだ。」

俺は今、目の前のラムへの怒りより、自分への罪悪感の方がはるかに上回っていた。

俺のせいであゆりが死ぬかもしんねーなんて・・・。
もしあゆりが死んだら俺はどうする?親に何て説明する?あゆりの気持ちはどうなる?

・・・俺には何もできない

16:しょこら:2013/12/02(月) 18:27 ID:Htg

…あゆり死んじゃうのかなぁ?はやく続き読みたいぃ〜

17:sonia:2013/12/03(火) 16:56 ID:EHo

>>16
見てくれてありがとう!!
オホホホホホ・・・。お楽しみに♪

18:sonia:2013/12/03(火) 17:13 ID:EHo

「チェリーーーーーー!!!!!」

この部屋の向こうから声がした。どうやら、男の声のようだ。
その声に驚いて俺は顔を上げた。

「あああん!!!???なによ、この忙しい時にぃぃぃ!!!!!」

そう言って慌ただしく部屋を出て行った。

「ったく・・・。うっせーなぁ・・・」

ラムがイライラしたようにつぶやいた。
俺は訳が分からなくて、ただ茫然としていた。

「あー・・・。なんかわりぃな、騒がしくて。」

「は!?・・・あ、いや、いいんだ。気にしするな。」

すると、ラムがチェリーのクローゼットをおもむろに開いた。

「!!???」

男が勝手に女のクローゼットを開けたら・・・!!!

「ちょ、ラム、お前何やってんだよ!?」

「・・・。一応俺、年上だからな。」

「は?なんだよ急に」

「いや、わからないならいい。」

「はぁ?・・・ってゆーか、クローゼット開けちゃだめだろ!?」

「別にいいんだ。チェリーにお前が起きたら服を貸してやれって頼まれてたからな。」

「そうか。」

すると、チェリーが思い切りドアを蹴り開けた。

バアアアン!!!

鈍い音が部屋に響く。

「あっ・・・、扉壊れちゃった・・・」

「お前なにやってんだよ!!昨日も壊しただろうが!!」

「すぐ直るからいいじゃん!!」

チェリーはこの事態を無視するかのようにこっちを向いた。

「ゆな・・・。じつはね、あゆりが・・・」

大丈夫。きっと大丈夫だ。

「息、してないの。」

19:しょこら:2013/12/04(水) 17:00 ID:Htg

…はい?え?あゆり?え?w死んだフリ?え?wwあゆりぃぃぃぃ!!!!!!!!!!!!

20:sonia:2013/12/05(木) 16:58 ID:7L.

>>19
読んでくれてありがとね〜

21:sonia:2013/12/05(木) 17:11 ID:7L.


俺の体は、まるで糸が切れた操り人形のようにガクンとうなだれた。

「ちょ、ゆな!!??」

もはやチェリーの声も俺の耳には届かなかった。

あゆりが死んだ?息をしていない?
そんな馬鹿な。俺達はまだ、まだ生きていてもおかしくないはずだ。なのに、なんであゆりが死ぬんだよ・・・!?

すると、部屋のドアが開いた。

「チェリー、ラム!ゆなは?」

「あ、ニャロメ、ニャンのすけ!」

「ゆなはかなり精神状態がやべぇ。ニャンのすけ、お前の出番だ。」

「う、うん!」

急に腕に痛みが走った。

「っ!!」

「ゆな、だいじょうぶ!?」

「ん・・・。誰だ?」

「僕はニャンのすけ。医者だよ。今の痛みは精神安定剤を打ったからなんだ。」

「大丈夫かニャ?」

「・・・ネコか?」

「違うんだ。ニャロメは名前の通り育ってしまって、語尾にニャが付くんだよ」

「そっか・・・。」

俺は意識が虚ろで、目の前のぼやけた風景を見つめるしかなかった。

22:しょこら:2013/12/05(木) 17:37 ID:Htg

>>sonia
面白いよ!あゆりはどうなったっっ!?

23:sonia:2013/12/05(木) 18:11 ID:kHA

「あの・・・。あゆりは?」

「死んだって、言わなかったけ?」

そう厳しい発言が聞こえてきた。
声の方向を見ると、女性が二人、立っていた。

「あんたは・・・?」

「私ら?ウチの名はルウナさ。」

「私はラティア。」

すると、チェリーが驚いたように声を上げた。

「ルウナにラティアさん!?」

24:sonia:2013/12/07(土) 11:00 ID:ISM

人物紹介

*ルウナ*
性格:少し男っぽい。マイペース
年齢:20歳

*ラティア*
性格:毒舌
年齢:20歳

25:sonia:2013/12/09(月) 16:41 ID:LVI

「さっきからあゆりの所にいたんだけどね、助かりそうにもないし、助からないわけでもないんだ。」

「どーゆーことですか!?」

チェリーが詰め寄っていった。
すると、ラティアがこういった。

「近寄り過ぎ。邪魔。説明するから、どいておチビちゃん。」

チェリーは少ししょんぼりしてそっとラムの横へ行った。

「で、説明するけど、王女アイのもとへ連れて行って、容体を見てもらったら何かわかるんじゃないかなと思ったんだ。」

王女アイ?誰だ?

「王女アイは鏡の国の王女のことよ。」

「私の妹なんだけどねwww」

チェリーがワハハと笑いながら頭をかいた。

「じゃあ、チェリーは王族のむすめ!?」

頭がはっきりし、内容が頭に入ってくるし、理解も出来る様になった。

「そーゆーことだよ〜!もっとも、私は冒険がしたくて城を飛び出してきたんだけどねwww」

「いや、笑いごとじゃねーし!!」

いつもの調子でチェリーにツッコミをいれると、チェリーはにこっとして、俺を見た。

「良かった^^少しでも回復できた?」

「んなわけねーだろ!!俺は!俺は・・・」

周りがシン・・・とした。

26:しょこら:2013/12/09(月) 16:51 ID:Htg

いつも見てるよ読んでるよ〜!これからもがんばって!

27:sonia:2013/12/09(月) 17:09 ID:LVI

>>26
ありがとう!!頑張るよ〜!!

28:sonia:2013/12/09(月) 17:19 ID:LVI

「と、とにかく!!ゆな!王女アイのもとへ行こうか!」

「・・・分かった。ここから遠いのか?」

「まぁ、20Kmはある・・・よ。」

「やっぱやめだ。」

「あああ、大丈夫!!瞬間移動できるから!」

「は?」

そういった瞬間、ルウナがポケットから鏡を取り出した。

「王女アイのもとへ、瞬間移動!!」

そう叫んだと思ったら、体がやけに軽くなった。
まるで浮いている」ような・・・。
そう思って下を見ると、地面が遠かった。

「う・・・うわあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!」

「ちょ、ゆなうっさい!!」

そう言ってラティアに空中で頬をたたかれた。

「いって〜!!」

そういった瞬間、激しい痛みが腰に走った。

「うおっ!」

「大丈夫?」

そう言って手を差し伸べてくるチェリー。

「ヤ、チェリーじゃ小さいから、いい。自分で立つ。」

そう言うと俺をキッとにらんだが、俺はたいして気にしなかった。

29:sonia:2013/12/09(月) 17:42 ID:LVI

「ずいぶん騒がしいですこと」

声が聞こえた方を見ると、無駄に豪華な王座に堂々と座る少女が居た。
すると、ラティアが片膝をつき、こういった。

「大変な御無礼、申し訳ありません。以後気を付けます。」

丁寧に謝罪したラティアを無視して、持っていた宝石がシャラシャラなる扇子を俺に向けてきた。

「ルウナ。こちらが次の勇者?」

「はい、その通りでございます。ゆなと言います。」

「もう一人はどちらに?」

・・・あゆりのことだ。

30:sonia:2013/12/11(水) 17:20 ID:OeA

「王女アイ。実は、もう一人の勇者が死んでしまったかもしれないのです。」

「なんですって?死んだ?」

王女アイの目つきが変わった。そして、ルウナに扇子を向けた。

「ほんっとに役立たずね!!あんたはなにをやってるの!?」

急に怒り出した王女アイ。俺は何に対して怒っているのかわからなかった。

「あ、あの!!」

俺は王女アイに向かって行った。

「あら、何か御用?勇者様。」

俺はなぜかむしょうに腹が立った。

「その言い方は好んでいません。普通にゆなとお呼び下さい。
 そして、俺は勇者がなんなのかもわかっていません。」

王女アイは眉を寄せた。

31:sonia:2013/12/13(金) 23:56 ID:h4U

「ならば何故ここへ入らしたの?まだ来るには時期が早すぎでしてよ?」

「あゆりが助かる方法を聞きに来ただけです。それ以外貴方に用はありません」

そう言い放った瞬間、ざわめきが起こった。

「なんて無礼なことを!!」
「失礼なお方!!」

周りにいる召し使いが口々に言っていた。
すると、王女アイがこう言った。

「お黙り。いいですわよ、教えてあげても」

32:sonia:2013/12/14(土) 09:21 ID:h4U

「本当ですか?」

この態度の急変に俺は疑いを抱いた。
すると王女アイは高笑いをすると、ニヤリとして俺を見た。

「オホホホホホホ・・・・・。本当に失礼な方ですこと!!私を疑うなんて、国の恥ですわよ!!」

「国の恥だからなんですか?俺はただあゆりを助けたいだけです。それに、俺はこの国に住んでいるわけじゃありません。この国の国民ではないので、恥だとも思いません。」

王女アイは一瞬顔色を変えたが、すぐに落ち着きを取り戻し、俺を見下したように微笑みを見せた。

「うふふっ。そうですわね、私が悪うございました。」

「本当に悪いなんて思っていないのはわかっています。なので早く助ける方法を教えて下さい。今、この時間も無駄にできないので。」

「いいですわよ。ただし条件がございますわ。」

「やはりそうでしたか。」

「ここで私に【デコレーション魔法】をご覧においれなさい」

なんなんだ、その【デコレーション魔法】は。魔法?そんなもの俺には使えない。非現実的すぎる条件だ

「待って!!」

大広間に鋭い声が響いた。
その声は、俺が起きてからずっとそばにいた、聞き覚えのある声だった。

33:sonia:2013/12/15(日) 16:21 ID:K8I

「なにか御用でして?お姉さま。」

「待ってって言っただけじゃないの。」

待ってと言ったのは、10歳の少女、チェリーだった。
そういえば、姉妹だった。

「だから、何に対してお待ちになればよろしくて?」

「【デコレーション魔法】のこと。まだゆなは魔法の事もステッキの出し方も知らないの。
無理に決まってるじゃない。」

「あら?勇者様じゃ無かったのですの?」

「ゆなは正真正銘の勇者だよ。だから『人間』でも鏡の国で生きていられるんでしょ?それは一番アイがわかってるはずだよ。』

まったく訳が分からなかった。
『人間』でも生きていられる?勇者とかいったい何の話なんだよ。

34:sonia:2013/12/15(日) 17:06 ID:K8I

「じゃあ、少しの間期間を差し上げますわ。その間に魔法を完成させていらっしゃっい。」

「ダメだ!!その間にあゆりがしんじまうだろ!?」

俺はなによりもあゆりの命が大切なんだ。

「ならば、あなたの命をここに授けますか?」

「俺の命?」

ということは俺が死ぬと言う事か。あゆりじゃなくて俺が・・・。

「分かった。俺の命であゆりが助かるのなら、死んでもいい」

その瞬間、ラティアが俺の腕をつかんだ。

「何言ってんのよ!!あんたバカじゃないの!?」

「なんでだよ!!全部俺の責任なんだ!なのに、なんで俺が死んじゃいけねーんだよ!」

つい大声が出てしまった。その場にいたラティア以外全員がビクッとしたのが分かる。

「あんたはまだ死んじゃいけないはずよ!」

「うっせーな!!自分の死ぐらい自分で決めさせてくれよっ!!」

そう言った瞬間、ラティアに頬を叩かれた。


「あんた本当にそう思ってるの!?そんなのただの自己中心な考え方じゃない!!」

胸倉をつかまれた。

「仮にあゆりが生き返ったとしてもお前がいないのよ!!」

「だからそれで・・・」

「真実を知ったあゆりはどうなる?自分のせいで死んでしまったあゆりはどんな気持ちになる?たった一人ぼっちのあゆりは何をすればいい!?」

全身の力が抜けた。胸倉から手を離されると、その場に座り込んだ。

「いい!?お前が死んでも、あゆりが死んでも同じなんだよ!!」

そんなの分かっていた。俺だって『人間』なんだ。
あゆりが死んでも俺が死んでも結局どっちの心も癒えるはずがない。
これは『人間』ならではの感情なんだ。

35:sonia:2013/12/15(日) 17:34 ID:K8I

しばらくその場がシン・・・となった。
俺は何も考えることもできず、放心状態と言ってよかった。
ラティアは俺を叩いた手をじっと見つめていた。
チェリーは王女アイと見つめ合っていた。
ルウナはその場に立ち尽くし、何かを考えるような表情だった。
ラムは目を瞑り、腕を組んでいた。
ニャロメとニャンのすけは困ったように眉を垂れ下げていた。

「じゃあ、俺は何をすればいいんだよ・・・」

その呟きは広い大広間に儚く吸い込まれていった。


お城から出る際には、なぜかラムにおぶってもらった。
いや、正確には覚えていない。真っ白な頭になにか考えようとしていた。
なにも浮かばない俺の頭はまるで人形だった。


「ゆな?」

36:sonia:2013/12/19(木) 16:03 ID:13o

「なに?」

俺は何もなかったかのようににこっと微笑んだが、チェリーの顔が歪んだ。

「我慢してるの?別にいいんだよ。」

「いや、年下に甘えるなんて恥だし、どこのだれかも分からない人に縋り付く何てな。」

「人?あははははははは!!人はあんたでしょ?」

「なに笑ってんだよ!!うっわ〜・・・気持ち悪。引くわ〜」

「だって、ゆなが私たちを人間なんて言うからでしょ〜?」

「当たり前だろ?」

37:sonia:2013/12/26(木) 17:10 ID:h4U

「なんでよ〜!!私ら、ネコだよ〜?」

「ふーん、あっそ。悪かったnー・・・ネコぉ!?」

「うん、ネコだよ?ラムから聞いたでしょ?ね、ラム」

チェリーはラムを見た。ラムはめんどくさそうに首を振った。

「え、言ってないの!?」

「「うるせーよ」」

ラムと俺はピッタリ同じタイミングで言い放つと、チェリーはしょんぼりして部屋をあとにした。
しかし、その入れ替わりのようにスラリとした美しい女性が入ってきた。

「ラム、チェリーってばどうしちゃったの?」

「知らねー。」

いつものような冷たいものの言い方だったが、心なしか、声が弾んでいるような気がした。

38:sonia:2013/12/26(木) 17:32 ID:h4U

すると、女性はこっちを向いた。

「ルウナ!!起きてたんだ、よかった♪」

「あの・・・」

突然の女性のハイテンションに頭が回らない。

「アン、いいから自己紹介しろって。」

ラムが静かに言った。

「ごめんね。私はアンって言うの!」

アンという女性はいかにも子供です!って言う感じのしゃべり方だった。見た目はできる感じのバリバリな女性なのに・・・

「よろしくお願いします・・・」

「よろしくね!!あ、アンって呼んでね♪あと敬語も要らないから!!同級生にしゃべってるようないつもの感じでいいからね」

「失礼なこと聞きますが、おいくつですか?」

「それ、聞いちゃう?19だよ」

19・・・。成人かと思ってた

「ラムと同級だよ^^」


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