1日1物語

葉っぱ天国 > 小説 > スレ一覧 [書き込む] Twitter シェアする? ▼下へ
1:宵 ◆m9xA:2013/12/06(金) 21:49 ID:7Ws


1日1お絵描きならぬ、1日1物語です
1日1物語というくらいですので、勿論短編集です

三題噺スイッチというサイト様を利用して
書いていきたいと思います

コメントとか色々と楽しみにしてますので
宜しくお願いします

2:宵 ◆m9xA:2013/12/11(水) 20:19 ID:7Ws

*登場人物

物語では以下の人物、またはその人物に関係のあるものを中心に進みます
目を通しておくと、分かりやすいと思います


浅海 ハジメ
154cm/43kg/16歳/高1
能天気。短絡思考。ボクっ娘。まあよく物語にいるような女子。

葉里 シズク
146cm/38kg/15歳/高1
大人しい。地味。一人称は私。これもよくいる女の子。

真光 ヒロト
173cm/61kg/17歳/高2
真面目クン。口煩い。一人称は僕。ここまできたら、もう定番だよね。


苗字の読みですが、載せるの面倒なんで、分からなかったら聞いてください。

じゃあ、皆さん。よろしくっス!
結構遅れたっスが、僕の性格が大雑把なので、今日から1日1物語で!
それじゃあ、スタート!!

3:宵 ◆m9xA:2013/12/11(水) 22:40 ID:7Ws

*12/11『100円玉』

「どれにするー? シズクちゃん」

 昔ながらの駄菓子屋さん。奥にはお好み焼きをする学生の姿もある。
小学生が群れる、メインのお菓子の売り場に飛び出る頭が2つあった。

片方は、ガムやらゼリーやらを袋いっぱいにして、にこにこ笑う女子高校生。
もう一人は、百円玉を手のひらで遊ばせる、制服がなければ小中学生にも見える女子高校生だった。


「……迷夢です」

百円玉少女__シズクは、そう呟くと、百円玉の模様を穴が開くほど見つめた。
そして、お菓子少女__ハジメはふむふむと頷くと、シズクに向かって指を差した。

「そういうときは、ボクと一緒に分けよ! そうと決まれば、ボクの買ってないこれとこれと……」

顎に手を当てて計算はせず、感覚で百円の範囲内からお菓子を小さな子供用のカゴに入れた。
その様子を見ながら、また、迷夢ですと呟くと、シズクもハジメの横に立った。

「おばちゃーん、これくださーい」

ハジメそう言うと、横からちょこりと百円を差し出すシズク。
ずっと握りしめていたせいか、まだ暖かい百円を受け取ると、店の主は微笑んで丁度、と言って袋を寄越す。
ハジメはそれにカゴの中身をひっくり返して入れると、ありがとーと言いながらシズクの手を握り外に出た。



「遅いぞ」

そう言って店先で待っていたのは、時計を見て怒る制服姿の青年__ヒロトだった。
それに駆け寄るハジメと、それを追いかけるシズク。
手に持っているお菓子の入った袋が、ガサガサと音を立てた。

「お蔭で僕ら、いい買い物出来ましたよ!」

「…………迷夢です」

それを見てから、袋にヒロトは目を移して、疑問を覚えた。

「お前ら、百円しか使わないんじゃなかったのか?」

その量は二人合わせて二百円分とは思えなかった。
それを見て、にんまりと微笑むハジメ。

「良いっしょ、センパーイ! 今週は閉店セールで半額なんですよー」

「…………閉店、か。どんどん駄菓子屋が減ってくな」

先日、この駄菓子屋以外に通っていたところが閉店したばかりだったので、少し悲しげに呟くヒロト。

「サクラ……」

そんなとき、唐突にシズクが呟いた。
指をピンと張って、何かを差す。その先にあったのは小さな地蔵と、添えられた桜草だった。

それを見て、にっこりと笑って顔を見合わせるシズクとハジメ。
ガサガサと袋を揺らして、中からあるものを取り出すと、そのお地蔵さんに駆け寄って供えた。

「…………センパイ」

くるりと振り返ると、ハジメが笑いながら言った。

「次の駄菓子屋行きましょ! ほら、グズグズしてたら閉まっちゃいますよ」

そのまま、シズクと一緒に走り出す。
その後ろを驚いたように追いかけ出すヒロト。

残ったのは、まだ人が多く残る駄菓子屋と、百円玉の形のチョコと桜草が供えられたお地蔵さん。
キラリと、百円玉チョコの桜が光った。


書き込む 最新10 サイトマップ