【趣味全開で】その恋は確かにオレンジでした。【オリジナル創作】

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1:みった:2013/12/25(水) 18:25 ID:fTM

タイトル「その恋は確かにオレンジでした。」

苦手な恋愛ものに手を付けたうえ、学園ものはやめておこう!
と断言したくせに高校生の青春を書くという投げやりっぷり。

なんだかもういたたまれなくなる下手さですが、
できるだけたくさんの方に見ていただけると嬉しいです。


とりあえず舞台設定。

・舞台・

市立の普通科高校。
ちなみに主人公たちは高校一年生。
その他モブキャラは学年バラバラ。


・登場人物・

主人公
斎藤 裕也(さいとう ゆうや)

ヒロインちゃん
天野 志穂(あまの しほ)

ヒロインちゃんの幼馴染
中尾 慶一(なかお けいいち)

主人公の友達
木田 基弘(きだ もとひろ)

その他モブキャラはまた今後登場します。


それではこっそりちまちまと更新していきます。
よろしくお願いします。

2:みった:2013/12/25(水) 19:49 ID:fTM


綺麗なオレンジ色だと思った。
とても綺麗で凛としていて、強さを感じた。

『これより平成25年度、第67回入学式を―――』

それを見つけたのは、記念すべき俺の高校生初日のこと。
人が豚小屋のように詰め込まれた体育館での話だった。

「・・・あ、」

綺麗で、強くて、美しい。
だけど、何かが心に引っかかるようなオレンジ。
どうしてだろう。

美しい強さの裏に、儚く脆い氷のような何かを見てしまった気がした。

声を、聴きたい。
オレンジ色の君は、見た目通り澄んだ少女の音をしているのだろうか。
無性に声を聴きたいと思った。

3:みった:2013/12/25(水) 19:55 ID:fTM

「何?」

目が合った。
まじまじと見つめすぎて、不審に思われたのだろうか。

「え、いや・・・その、オレンジ色の・・・ピアス。」

オレンジ色のピアス。

を、付けている君。


「ああこれ・・・先生にバレる?」
「あ、ああ、この距離でも、けっこう見えるぞ・・・。」
「・・・そう。」

同じブロックの隣に座っているということは、きっと同じクラスになる子なんだろう。
周りの女子の髪はだいたい明るめの茶色に染まりきっているというのに、そのオレンジピアスの子だけは
少しこげ茶がかった地毛の色をしていた。

耳たぶに収まってしまうくらいの、ちいさなちいさなピアス。

「先生に見つかったら・・・まずいんじゃないのか?」

はげかけた入学式司会のおっさんの声を遮らないように、ひそひそとまた声をかける。
けして良心からではない。
ただ、もう一度声を聴きたいと思ったのだ。
想像よりも少しだけ低くて、大人っぽい声だった。

4:みった:2013/12/25(水) 20:27 ID:fTM

「ばれたら・・・没収かな。」

おお、なんだそんな表情もできるのか。
年相応に不安そうな顔を浮かべた彼女が、また余計に美しく見えた。
「多分・・・ていうか、ここであんまり話さない方がいいか、すまん。」

「おいそこ、あんまり無駄話するな。」

俺と彼女が話していると、後ろの方から先生の注意する声がした。
ああ、ほら、言わんこっちゃない。
ごめんなさい、と心の中で呟きながら、また彼女のほうを見た。
するとそのオレンジ色のピアスはいつの間にか髪で隠れていて、さっきまで露出していた耳も見えなくなった。
先生の声を聞いてとっさに隠したのだろう。
茶色っ気のある黒髪のセミロング。
顔はまた無表情に戻っていて、何事もなかったかのようにしれっとしている。

「(真っ黒だったら、タイプだったんだけどな・・・)」
なんて余計なことを考えているうちにも、入学式は淡々と進んでいくのだった。

5:みった:2013/12/25(水) 21:01 ID:fTM

「あれ、裕也同じクラスだね?一年間よろしくー。」

入学式も終わり、ここで一年間過ごしていくのか・・・と、新しい教室に入って一人まじまじと部屋の中を見渡していた時。

「・・・基弘じゃん。」

幼小中と連れ添った幼馴染の木田基弘に声をかけられた。
「裕也も無事二組なんだね。」
「無事ってなんだよ無事って!これでも俺は真剣に進学コース狙ってたんだ!!」
「ははは、だから、無事進学コースの二組に入れたじゃんか。おめでとう、昔はバカで有名だった斎藤君。」
「うっせえバカにすんな!」
「あはは、ごめんごめん。」

こいつは昔っから人をバカにするのが得意だ。
悪いやつではないし、こいつも加減というものは理解している。
ただ、頭がいいだけに相手の嫌がることを表情やしぐさで読み取ることができる(本人談)ため
他人をイライラさせる達人だと思われている。
「ったく、男前な顔しやがって・・・。」
「ん?なになに?僕のこと?ねえ裕也、僕のこと?」
「だああああうっせええええええ!」
本当に、顔はいいのにそうやって人をおちょくるから彼女ができないんだよ!

そう言ってやろうかと思ったが、さすがに言ったらマジ切れされそうだ。

6:みった ◆gkPk:2013/12/30(月) 17:51 ID:fTM

俺が今日から通う高校は、普通科の進学コースだ。
市内ではまあまあいい方の学校。
各学年一組から七組まで成績順で並んでおり、三組までが進学コース、四組から七組までが特科コースとなっている。
その中で、俺は進学コースでも中の上となる二組に入ることができた。
だが、昔っから頭のよかった基弘まで二組になるとは思っても居なかった。

「お前のことだから、学年トップですんなり一組〜ってことになるかと思ってた。」
俺の右側でまだにやにやと笑っている基弘に声をかける。
こいつは本当に頭だけはよくキレる奴だ。小学校でも常に学年上位にいて、中学では三年間すべての定期テストを制した男だと思っていたのに。
「ん?いや、だって、いくら僕が中学で学年一位だったからって、高校でそれが通用するかどうかは別の話だろ?」
「まあ・・・そうだな、間違いねえ。」
さすが、天才の言うことは違う。

ん・・・?ってことは、そんなこいつと一緒のクラスにいる俺って、けっこうすごいんじゃね?
滑り込みで二組だと思っていたが、意外と俺だって頭良かったり・・・?

「裕也、またバカなこと考えてるだろ。」
きしし、と悪戯っぽい笑い声をあげながら、基弘に見下げられた。
基弘と俺とは10pほど身長差があり、残念ながら俺はこいつに見下ろされる立場だ。
「・・・バカとか言うなよ。」
「ははは、裕也って結構わかりやすいよ。」
「うっせ!!」

7:みった ◆gkPk:2013/12/31(火) 12:02 ID:fTM

そんなバカな会話をしていると、騒がしい教室内にキラッと光るものが目に入った。
窓から入る太陽の光が反射したような光。

「まぶし・・・っ」
「裕也どうした?」
ほんの一瞬だったのに、かなり目にきた。
少しだけちかちかしたが、瞬きをすれば収まるだろう。
「いや、なんか光が入って。」
「誰か鏡で遊んでるんじゃないのか?」
「そんなんじゃなくて、なんかこう・・・。」
オレンジ色っぽい光が・・・。

まだくらくらする両目で人の多い教室内を見渡す。
すでに新しく知り合いを作ってワイワイと楽しんでいる奴、一人机に突っ伏している奴、突っ立っている奴。
黒板に落書きをし出す奴や、俺たちのように中学から知り合いだった奴同士らしき者もいる。

「うわっ・・・僕も目に来たよ・・・。」
ほんの一瞬の光の反射が、基弘にも当たったらしい。
「大丈夫か?」
「結構きついね・・・オレンジっぽくなかった?」
やはり、俺と同じ光が目に入ったらしい。
「・・・ん?オレンジ?」
そこまで考えたところで、ふと入学式のあの光景が脳裏によみがえってきた。
オレンジ色のピアスをした、女の子。
「窓際にいる誰かじゃないかなあ。」
隣では基弘が何かつぶやいているが、俺は確信した。

8:みった ◆gkPk:2014/01/06(月) 11:41 ID:fTM

あの子だ。
入学式で見かけた、オレンジピアスの可愛い子。
「あいつか・・・。」
「あれ?裕也知り合い?」
基弘も気が付いていたみたいで、その子のことを指さして眺めていた。
「式の時席が近かったんだよ。」
「へー、かわいい子じゃん。」
「顔はいいよなー、ちょっと冷たそうだけど。」
彼女は一番窓際の席らしく、何度かピアスが反射した光の線が教室に入り込んできた。
しかし本人はそんなこと気づいていないようで、何食わぬ顔で一人席に座り呆けている。
「・・・裕也、教えてあげなよ。『ピアス反射してるよー』って。」
「なんで俺なんだよ。」
「僕そういうの無理だし。」


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