**群青色の宇宙**

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1:紅& ◆MVj6:2014/01/18(土) 09:53 ID:W9c

こんにちは。小説歴一年の初心者、紅です。

今回は『**群青色の宇宙**』という
小説を描かせてもらいます。
宇宙は、そらと読みます。


*rule*
・荒らし、中傷、暴言や相手を傷付ける様な
発言はご遠慮願います。
・アドバイス、感想等は大歓迎!


更新は週に、2〜3回出来るか出来ないかくらいの、
のろのろカメさんです。

それに、誤字脱字もあると思います。
そこは温かい目で御覧いただけると幸いです。


それではstart*です!

>>2 プロローグ
>>3 人物紹介

注意・レス禁

2:紅& ◆MVj6:2014/01/18(土) 10:04 ID:W9c


*プロローグ*

「世界は平和ね」
彼女は言った。

穏やかに何もなく過ぎてゆく時間。
彼女といられる幸せ。

それは僕にとっては平和で、
僕の頬は自然と緩んだ。


「世界は残酷ね」
彼女は言った。

何故、彼女はそんな事を言ったのか。

別に知りたいとも思わなかったし、
気にもならなかった。

それに僕には難しい議題だったから。



でも、これを読んでいる今の君は
分かるかな?

3:紅& ◆MVj6:2014/01/18(土) 10:43 ID:W9c

*人物紹介*

花川 明日香 -hanakawa asuka-
16歳の高校二年生。
黒髪で肩にかかるくらいの
ショートヘアー。
小柄で、いつも冷静沈着。

牧野 夏夜乃 -makino kayano-
17歳の高校二年生。
黒髪のミディアムヘアーを
いつも後ろでまとめている。
明日香とは仲が良い。

水野 華胡 -mizuno kako-
不登校の女の子。
高校二年生。
黒髪のロングヘアー。
それ以外は正体不明。

4:紅& ◆MVj6:2014/01/18(土) 11:13 ID:W9c


半開きの窓から生ぬるい風が吹いて
私の髪の毛を撫でた。

今日は猛暑日で気温は上がる一方。
まだ朝だというのに、教室内にいる
数人のこめかみや背中には
しみが広がっていた。

全く雲は何をしているんだ。
ちゃんと働いてもらわないと困る。

雲の役目は空を覆って、太陽の光を防ぐ
事だろう。

どんなに雲や太陽に文句を付けても、
やはり夏なので気温が下がる事はない。

このままだと、日焼けするし熱中症で
倒れてしまいそうだ。
下敷きでパタパタと風を送り込んでいると


「明日香、おはよ」

横に首を傾けると、そこには私の親友、
牧野 夏夜乃が鞄から教科書を出している
最中だった。

「夏夜乃………おはよう」
「暑いねー。今日、37度だって!」

教科書を机にしまい終えた夏夜乃は
私と同じ様に下敷きをうちわ代わりにし始めた。


「明日香って学校来るの早いよねー。
私、遅いから満員電車で苦しいよ」

「あー、満員電車嫌なんだよねー。
ぎゅうぎゅう詰めにされる感じが。
暑苦しいもん」

「あれ?電車通学だったっけ?」

「歩くの面倒臭いから、電車にした」


他愛のない会話をかわしていると、
夏夜乃が誰も気にした事のないような
話題を切り出した。

5:紅& ◆MVj6:2014/01/18(土) 11:50 ID:W9c


「水野さん、今日も来てないね。」

下敷きで仰いでいたのを辞め、
真っ直ぐ私を見て言って来たので
一瞬驚いたが、すぐに頭の中には
クエスチョンマークが浮かび上がった。


「水野さんって、誰?」

そう言うと今度は夏夜乃が面食らったような
顔をした。

「水野さんだよ⁉ほら、あのー…
不登校の!」

そう言って指差した席は、確かに
誰も座っておらずポツンと取り残されている
様だった。


“水野さん”を思い出すため私は記憶を探り始めた。
パッチワークを縫い合わす様に、過去の記憶を
縫い合わす。


「あ…………あのロングの?」
「そう!」

水野さん………水野 華胡は、
二年のクラス替えの時以降
学校に来ていない不登校の女の子だと言う。


不登校の理由は分かっておらず、
いじめだとか精神的病気だとか色んな
噂があるらしい。


私はクラス替えの表に水野さんの名前、
“水野 華胡”と書いてあるのを見て
可愛い名前だ、と思ったのを覚えている。


「明日香は一年の頃、2組だったから
分からないかもしれないけど、私水野さんと
同じクラスだったの。
その時は来てたんだよね、学校。でも、
秋の終わりくらいから休みがちになってさー」


ふーん、と適当な返事を返し私は
机に突っ伏した。

頬に触れた机は冷たくて気持ちが良かった。

6:紅& ◆MVj6:2014/01/18(土) 13:47 ID:W9c

「プリントは自習が終わったら提出する
ように!」


数学担当の上田がそう言い放ち
教室を出て行った。


面倒臭い、と思いつつもシャープヘンを
握りしめカッコの中を埋めてゆく。


窓から射し込む光が皮膚をジリジリと
焼く。

ちゃんとエアコン効いてるの?この部屋。


半分ほど終わり、軽く息を吐く。
だるい。背中にべったりと張り付いた
制服が気持ち悪い。


もう一度、息を吐きペンを握りしめた時__
横から視線を感じた。
それも、ものすごい鬱陶しいやつ。


「…………何?」


さすがに、イラっとして隣にいる人物___
夏夜乃に問うと、夏夜乃はニヤリと笑った。


「何でもない。」


何でもない訳ないだろう。
と思ったが、口を開くのが面倒臭かったので
呑み込んだ。


「ねぇ、夏夜乃はプリント終わったの?
それに、そんなに見ないで。鬱陶しい」

「ちょっと、最後の一言余計!
私は終わったよ〜」


数学苦手のくせに本当か?とチラリと
夏夜乃のプリントを見ると全部
埋まっていた。


「あんた何か、見たでしょ?」


そう言うと、またニヤリと夏夜乃は
笑った。


「だってそのプリントって全部、
教科書に答え載ってるもん」

「丸写しかよ…………」


私が呆れると夏夜乃はまあね、と
自慢気に笑った。
いや、褒めてないから!


私はもう一度、夏夜乃を呆れた目で
見ると夏夜乃はドヤ顔をしてきて
私はまた息を吐いた。

7:紅& ◆MVj6:2014/01/18(土) 14:26 ID:W9c

「ねぇ、明日香は水野さんが
何で学校来ないと思う?」


昼休み。教室の日の当たらない所で
購買で買った“りんごたっぷり!アップルパン”を
食べながら私は顔をしかめた。


どんだけ、水野さんの事を気にするんだ夏夜乃は。


私は水野さんと話した事もないし、そもそも声も
聞いたことないし、どんな人かも知らないし、
関わりのない人なのだ。


それなのに人の事に首を突っ込むのは
良くないと思う。

そう言うと夏夜乃に、「ドライだね」と
返された。

「そもそも何で夏夜乃は、そんなに
水野さんの事、気にかけるの?」

夏夜乃は、少し考えると


「水野さんってさー、笑うと
すごく可愛いの。一年の頃、
委員会の時一緒でさ、それで私が何か言って
水野さんが笑って、その笑顔が
可愛いくてね!
いつも下向いてるから分からなかったけど
水野さんすごい美人なんだ!」


「うん………それで?」

「だから、あんなに美人で笑うと
可愛いのに不登校って言うから、
何か辛い事あったのかなって………
もう笑わなくなっちゃったのかなって……」


「それでか………」


私は夏夜乃にかける言葉を必死で探した。
夏夜乃は、正義感がすごく強く
見知らぬ人でも困っていたら助けるような子だ。

きっと水野さんを心配しているけど、
何も出来なくて悔しいのだろう。


大丈夫だよ、とありきたりなフォローを
すると、ありがとう、と蚊の鳴くような声で
返ってきた。


私がもう一度フォローしようと、
口を開きかけた時、チャイムが鳴った。


*追記*
言い忘れてましたが、
レス禁解除です!

8:紅& ◆MVj6:2014/01/19(日) 12:09 ID:W9c

〜*放課後*〜


「夏夜乃、帰ろう」

「あ、ちょっと待って!図書室寄ってからでいい?」

こくりと頷いてから、夏夜乃について行く。
二年生の教室から図書室はすごく遠い。
だからほとんどの人が図書室には
行かないのだが、図書室の先生が厳しく
期間内に返さないと、こっぴどく
叱られる。
なので生徒達は仕方なく図書室に足を運ぶのだ。

「お二人さぁ〜ん………」

後ろから声がしたので、私達は振り返った。
そこには、息を切らしている
生徒会の江本さんがいた。


「…ちょっと、…お願いがあるんだけど…いい?」


江本さんは、眼鏡でそばかすがあり小柄な子だ。
誰からでも好かれて小動物のよう。


「私……今から話し合いがあるんだけど……
この本返してくれないかなぁ?」


江本さんは、一冊の分厚い本を差し出した。
その時、私は少し何か引っ掛かった。


「いいけど……江本さん、昨日図書室行ってなかった?
なら、まだ期間があるんじゃ……」


江本さんは、まん丸の目を大きくして、

「あー、この本は私が借りたのじゃなくて…………
……水野さんの!」

“水野さん”
二年生には、この苗字は2〜3人いる。
でも、私の頭の中で一番に浮かび上がったのは_________



____不登校の“水野 華胡”さんだった。

9:紅& ◆MVj6:2014/01/22(水) 17:32 ID:W9c


「水野さん………?」

私が問うと、

「そうそう!名前何だっけなー?
えーと、はな………はなこ?」

江本さんは頭をポリポリと掻きながら、
顔をしかめた。

「華胡……じゃない?華やかの華に
湖のさんずいを抜かしたやつ。」


「ああ、そうそう!華胡だ!水野華胡さん!」


あれで、かこって読むのね、と江本さんは
一人感心している。
そんな事より私は何故、不登校の水野さんが
本を借りているのかが、知りたいのだ。


「ねえ、江本さん。水野さんって
不登校じゃないの?もしかして、学校に
来てるんじゃ……」

「違う、違う〜!えーっと、ね。
私、水野さんと家が近くって
手紙とか連絡とかをするの頼まれてるの。
それで、水野さんの頼みで私が代わりに
本を借りてるの。」


そうだったんだ……
そう思いつつ、夏夜乃を見ると、
夏夜乃は目を見開いて固まっている。

「だからさ、本返してきてくれない?
そして「昼の少年と夜の少女」って本を
借りてほしいの。
そのあとは本は私の机の上に置いてて構わないからさ」


江本さんは両手を合わせ、お願いポーズ。
私が口を開こうとすると、

「分かった。」

と、夏夜乃が先に答えていた。
いいよね?と目で合図してくる夏夜乃に
私は頷いた。

「ありがとう!じゃあ、お願いします。」

「あ、江本さん待って!」

夏夜乃はどうしたのか江本さんを引き止めた。

「本も私が水野さんに届けるよ。だから、
家の場所教えてくれない?」

何を言い出すんだ、この子は。
呆気に取られていると、江本さんは
嬉しそうに眉を上げた。

「本当⁉助かるー、ありがとう!
家の場所はねー、近くのコンビニの
向かい側の茶色い屋根の家だよ。」

「コンビニの向かい側の茶色い
屋根の家…………分かった、そこが
水野さんの家なんだね?」

「ええ。じゃあ、私は話し合いが
あるから。ばいばい、お願いしまーす。」


私なんてそっちのけで、話を進められ
しかも決定してしまった。
別に嫌ではないのだが。


「明日香、これで水野さんの何か
分かるかも!」

水野さんの何かって………
私は溜め息を吐いて、図書室に向かった。

その後ろを夏夜乃が追いかけてくる。

私が横を向いた時、蝉が一斉に鳴き出して
顔をしかめたのを覚えている。

10:紅& ◆MVj6:2014/02/01(土) 14:39 ID:W9c

〜*図書室*〜

図書室は静か過ぎて、逆に落ち着かないと
夏夜乃に愚痴を零した覚えがある。


江本さんに頼まれてから、私と夏夜乃は
図書室へ向かい今は、「昼の少年と夜の少女」という
本を探している。


水野さんは随分と古い本を読むのだな。
本を探し始めてから、20分は経っているはずなのに
全然見つからない。


「昼の少年と夜の少女」という本なんて
この学校で見たこともないし、
タイトルも聞いた事もないし、そもそも存在するの?


先生にあるか聞こうかとカウンターの方を見ると
運悪く先生の姿はない。


軽くため息を吐いていると
カウンターの横に置いてある一台のパソコンが
目に映った。


その瞬間に、力が抜ける。
何だ……検索して探すという方法もあったじゃないか……


今度は深いため息を吐いて、
カウンターの所へ向かった。



−―――――――――――――――――――――

*追記*

お久しぶりです。
>>1に書いたように
本当に更新がのろのろカメさんのなってしまい
すみません……


コメントも何もないので
読者様がいるのか心配なのですが……

もしこんな未熟な作品を読んでくださる方が
居るのなら本当に感謝感激です!!

コメントくれると嬉しいです(*^^*)

11:匿名さん:2014/02/02(日) 02:13 ID:oHo

kk

12:紅& ◆MVj6:2014/02/02(日) 08:59 ID:W9c

>>11 匿名さん

意味のあるコメントなら、嬉しいのですが
意味のないコメントなら
無駄レスになってしまうので
おやめください。

13:紅& ◆MVj6:2014/02/10(月) 07:44 ID:W9c



「えーっと、ひるの……しょうねんと…
よる……の…しょうじょ……」


カーソルを動かして、「検索」を押すと
直ぐに本の情報が出てきた。


「933.6のジだって。」

そういいながら、私は画面右上にある
赤い×をクリックし、夏夜乃と私は
その本がある場所へ向かった。



背表紙を撫でながら、題名を目で追っていると
横から小さな声が聞こえた。

「あ、あった。」

「えっ」

横を向くと、夏夜乃が一冊の本を
見つめていた。
こちらの視線に気付いたのか、
本を顔の所まで持ち上げて、にへらと
笑ってみせた。


たしかに、その表紙には「昼の少年と
夜の少女」と書いてあり、やっと見つかったと
いうのと、夏夜乃より先に見つけられなかったという
両方の意味でため息を吐いた。

14:紅& ◆MVj6:2014/02/13(木) 20:01 ID:W9c

〜*水野さんの家へ*〜


「いやー、本を見つけるのは
私が先だったね!流石、私!」


そう言う夏夜乃は、午前の授業で
見せたドヤ顔より上をいくドヤ顔をして来た。



「あー、はいはい。そうですねー。」


「棒読み、ひどー。明日香って、
ほんと負けず嫌いだよねー」



夏夜乃は、呆れたのかどうなのか
肩をすくめた。



「悪かったね、負けず嫌いで」


「褒めてるんだよ〜
でも、私が勝ったけどね。」


「馬鹿にしたようにしか見えない」



私を馬鹿にする夏夜乃はほっといて、
水野さんの家を探す。


コンビニの向かいの茶色い屋根の家………



「あっ、見っけ」


「えっ?どこ?」


夏夜乃が、きょろきょろと辺りを
見回す。



「家を見つけるのは、私が先だね。
ほら、あの家じゃない?」


仕返しの言葉も忘れずに言うと、夏夜乃は
悔しそうな顔をしたが、水野さんの家を
見つけはしゃぎだした。



「あの家だ!はやく、行こう!」


夏夜乃に手を引っ張られて私は
水野さんの家へ向かった。

15:匿名さん:2014/02/13(木) 21:57 ID:Mpk

面白いです。
自分のぺースで書いていって下さい。

16:紅& ◆MVj6:2014/02/13(木) 22:42 ID:W9c

>>15 匿名様


コメントありがとうございます!


面白いの一言、心に響きました!


のろのろマイペース更新ですが、
一昨日くらいから一日一回を心がけています(たぶん)


ありがとうございました(*^^*)

17:紅& ◆MVj6:2014/02/22(土) 20:15 ID:W9c

*追記*


お久しぶりです。


そして、ごめんなさい。


何が「一日更新」だ。って感じですよね……
コメントくれた匿名様、すみません……


自分でもこんなに忙しかったんだと
驚いてます。


ほんと、のろのろカメさん更新です。話が
進むの遅いんで、後ろから蹴っ飛ばしていいです。


はい、ごめんなさいm(._.)m
そして、頑張ります!

18:紅& ◆MVj6:2014/02/28(金) 22:25 ID:W9c


「水野」というネームプレートを見つけ、
ここが水野さんの家だと確信した。


「ねぇ、明日香。チャイム押してよ」


「夏夜乃が押せばいいじゃない」



私は夏夜乃のぐちぐち文句を無視して
改めて水野さんの家を隅々見つめる。



草花がきちんと手入れされており、
綺麗な家だ。


ふと、上を見上げると二階の部屋が見えた。
薄いピンクのカーテンで、しっかりと
窓を塞いでいて中は見えない。
光を拒んでいるようだ。


__あそこが、水野さんの部屋だろうか。



そう思いながら、私は夏夜乃に向かって
呟いた。



「チャイム、押さないなら私が押すよ?」



「どうぞ、どうぞ。」



あら、珍しい。私が押す!とか言いそうなのに……


キョトンとする夏夜乃を、ほおって私は
チャイムを鳴らした。


―――――――――――――――――――――

*追記*

こんばんは(*^^*)
書けた!


良かった〜書けました!

感想、いただけると嬉しいです!

19:紅& ◆zg:2014/03/20(木) 19:07 ID:W9c


カチャリと金属音がし、ドアが開いた。
自然と背筋が伸びる。


ドアから顔を出したのは、30代半ばぐらいの
女の人だった。
綺麗に染まっている焦げ茶色の髪の毛を
低い位置で一つにまとめている。


「……? もしかして華胡のクラスメイトの
子達……?」

カチャリと金属音がし、ドアが開いた。
自然と背筋が伸びる。


ドアから顔を出したのは、30代半ばぐらいの
女の人だった。
綺麗に染まっている焦げ茶色の髪の毛を
低い位置で一つにまとめている。


「……? もしかして華胡のクラスメイトの
子達……?」


私達が無言なので不思議に思ったのか
その女の人――たぶん水野さんのお母さん――は
首を傾げた。
高めの少し優しい声。


「えっとー…はい。水野さん………華胡さんの
クラスメイトです。今日は江本さんの代わりに
来ました」


夏夜乃が簡潔に説明してくれた。
お母さんが、微笑む。


「わざわざありがとう。お名前聞いても
いいかしら?」


「あ、はい。牧野 夏夜乃です」


「花川 明日香です」


お母さんは目元にしわを寄せ、
もう一度微笑んだ。


「二人とも可愛い名前ね。よかったら
あがって……?」


驚きの一言に私達は顔を見合わせる。
少し面食らっていた夏夜乃だったが直ぐに
目を輝かせて


「いいんですか!では、では…」


と早速、玄関に足を踏み入れ始めた。

おい、おい。少しは遠慮ぐらいしなさいよ。


なんて内心ツッコミながらも水野さんのお母さんが
微笑みかけてくるので私も「おじゃまします」と
入れさせてもらった。

20:紅& ◆zg:2014/03/20(木) 19:10 ID:W9c


カチャリと金属音がし、ドアが開いた。
自然と背筋が伸びる。


ドアから顔を出したのは、30代半ばぐらいの
女の人だった。
綺麗に染まっている焦げ茶色の髪の毛を
低い位置で一つにまとめている。


「……? もしかして華胡のクラスメイトの
子達……?」


私達が無言なので不思議に思ったのか
その女の人――たぶん水野さんのお母さん――は
首を傾げた。
高めの少し優しい声。


「えっとー…はい。水野さん………華胡さんの
クラスメイトです。今日は江本さんの代わりに
来ました」


夏夜乃が簡潔に説明してくれた。
お母さんが、微笑む。


「わざわざありがとう。お名前聞いても
いいかしら?」


「あ、はい。牧野 夏夜乃です」


「花川 明日香です」


お母さんは目元にしわを寄せ、
もう一度微笑んだ。


「二人とも可愛い名前ね。よかったら
あがって……?」


驚きの一言に私達は顔を見合わせる。
少し面食らっていた夏夜乃だったが直ぐに
目を輝かせて


「いいんですか!では、では…」


と早速、玄関に足を踏み入れ始めた。

おい、おい。少しは遠慮ぐらいしなさいよ。


なんて内心ツッコミながらも水野さんのお母さんが
微笑みかけてくるので私も「おじゃまします」と
入れさせてもらった。


****

>>19のミスです
すみません。
こっちが正しいのです。すみません。
お詫び申し上げます。

21:紅& ◆zg:2014/04/01(火) 15:23 ID:W9c



中は、とても静かだった。



テレビの音も喋り声も聞こえない。
頭上でカチコチと音をたてる時計が
うるさいくらいだ。


もしかして、水野さんのお母さん一人で
何かしてたのかな…


「好きな所に座って。いま、お茶を準備するから」


「あ、はい。ありがとうございます」


リビングは、とてもシンプルだった。
部屋の中央にテーブルとイスが置いてあり、
大き目サイズのテレビが一台。
もちろん、画面は真っ黒だ。


棚の上には、水野さんの趣味なのかお母さんの
趣味なのかは知らないが、観葉植物が置いてある。


そっとイスを引き、腰掛けた。
夏夜乃も同じように腰掛け、キョロキョロと周りを
見回す。


「アイスティーは好き?」


部屋を見回すのに、夢中になっていたから
声をかけられ、心臓が飛び上がった。
脈が速くなるのがわかる。


「はい、好きです。ありがとうございます。」


ドッドッという鼓動を抑えながら、私は笑顔で
返した。
というか、夏夜乃が家に入って全く喋っていない。
水野さんの家に行こう、と言ったのは夏夜乃だろう。
緊張して黙り込んでいるのかな。


「あ、あのっ、水野さんのお母さん‼」


黙り込んでいると思ったら、夏夜乃が口を
開いた。


「なに? あ、そういえば、まだ名前言って
なかったわね。華胡の母、水野 幸子です」


水野 幸子。
とても、名前と容姿が合っている。

と次の瞬間、
にっこりと微笑む幸子さんに、夏夜乃は
NGな質問をためらいもなくさらっと言ってみせたのだ。



「華胡さんは、なんで不登校なんですか?」

22:嶺亜 ◆KU:2014/04/01(火) 17:34 ID:dco

面白いですね!
頑張ってください!



って、初対面じゃないですね(笑)

23:紅& ◆zg:2014/04/01(火) 18:23 ID:W9c

>>22

覗いてくれて、ありがとうございますうう(ry

初対面じゃありませんねw
頑張ります!

24:嶺亜 ◆KU:2014/04/01(火) 19:46 ID:dco

いやぁ←

リア友の小説に書き込みしにきたところ、見つけたちゃいました☆←



頑張ってください!
覗きに来ますw

25:紅& ◆zg:2014/04/02(水) 19:07 ID:W9c



「華胡さんは、なんで不登校なんですか?」



シーン……と静まり返る。


夏夜乃……何言ってるの⁉
ただでさえ、娘さんが不登校で悲しいはずなのに
そんな事なんで訊くの!


じわりと手に汗が滲む。
幸子さんは口を開かない。

なんとかフォローしようと、私は
遠慮がちに言葉を発した。


「あー……、ゆ、幸子…さん?す、すみません。
変な事聞いて……答えなくて、大丈夫ですから。
アイスティーありがとうございます。私達、
帰りますんで……」


夏夜乃の制服の裾を掴んで、私は玄関の方へ
向かった___その時。


「待って………」


静寂を破るように、発せられたその一言。
夏夜乃の掴んでいた制服を離し、私は
振り返った。


「…待って……わからない。わからないの」


悲しげな表情で、同じ言葉をくり返す。
なんと言おうと言葉に迷っていると、


「えっと………じゃあ、学校でなにか
あったとか……華胡さんの様子とか……」


「華胡は、毎日が楽しそうだったわ。
笑顔で帰って来て、楽しそうに今日あった
出来事を話してくれた」


「じゃあ……なんで来なくなったんだろう…」


「わからない………ごめんなさい。」


「いえ、謝ることじゃないですから‼」


私が言うと、幸子さんは、ありがとうと
呟いて私達に座ってと微笑みかけて来た。


もう一度、腰掛けると幸子さんは
水野さんのことを話しだした。


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