NEW・新撰組

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1:野薔薇:2014/01/21(火) 21:43 ID:1jE

長編書きます。
短編も書いているので、良かったらそちらにも顔を出してみてください。
下は私の短編スレURLです。
http://p.tl/f-TS

2:& ◆tEkM:2014/01/21(火) 21:47 ID:1jE

名前がこれから出ません(汗)
&◆〇〇〇というのは、全て野薔薇になります。
では、少しずつ、行きます!

3:& ◆tEkM:2014/01/21(火) 22:36 ID:1jE

戦乱の時代が、幕を開けた。
男も女も関係無く、剣を手に相手に立ち向かう。
―300X年。
技術や科学が進むにつれ、昔を見直す考えが生まれた。
そして、急に人々は「戦争」という言葉に目を向けた。
平和だった世界に、争いがどんどん広まって行った。
この戦いに、意味は無い。
ただ、人を殺傷するのを楽しむのだ。
美しい草原は残骸で埋め尽くされ、青かった空は赤色と化した。
こんな世の中を、皆可笑しいと感じなかった。
……ある二人を除いては。

4:& ◆tEkM:2014/01/21(火) 22:38 ID:1jE

少し怖い話になります。
残酷な描写は出来るだけ避けますが、苦手な方は逃げてください。

5:& ◆tEkM:2014/01/22(水) 19:12 ID:1jE

>>〇という記号を書くようにしますが、それは前回のものです。
また、これから出すキャラを載せます。
完全一発描きです……、お許しを。

http://kie.nu/1CM3

6:& ◆tEkM:2014/01/22(水) 19:22 ID:1jE

>>3

「NEW・新撰組!?」

その声は、人気のない大学の図書室からのものだ。

声の主、リースはもう一度ちらつく蝋燭の炎にその紙を見直した。

お世辞にも上手いとは言えない字で、確かにそう書いてある。

―どんだけダサいチーム名なの!?

リースは真ん前に居る、優しげな顔立ちの男を見上げた。

その男……、タルクは整った髪を恥ずかしそうに掻きむしった。

「だってほら、昨日、『しんせんぐみ』が良い、なんてリースが言ってたからさ。」

その言葉で、リースの頭は昨日のこの時間に巻き戻った。

7:& ◆tEkM:2014/01/24(金) 19:03 ID:OA6

>>6

「お風呂、上がったよー。」

リースはパジャマ姿で、髪を拭きながら何やら考えているタルクに声を掛けた。

何を考えているんだろ……。

覗くと、紙一杯に文字が羅列している。

……読めない。

「僕達のチーム名、何が良い!?」

唐突だ。

しかも、どうせ二人なんだから決めなくても良いじゃん。

そう思ったが、タルクは穏やかな外見とは裏腹に、一度決めたら貫き通す頑丈者だ、ということはリースが一番よく知っている。

でも、急に言われたって思い付かない。

だがタルクの目は、早くして、と言っていた。

「新鮮な感じにしてよ。」

何となく浮かんだ言葉が、それだったのだ。

8:& ◆tEkM:2014/01/24(金) 19:04 ID:OA6

>>6
この時間、じゃないですね。
昨日のこと、に変更します。

9:& ◆tEkM:2014/01/24(金) 19:18 ID:OA6

>>7

うん、確かに言った気がする。

……いや、言った。

でも待てよ、まさかそのままグループ名にするとは、思ってもいなかったし、『しんせんぐみ』という単語は発した覚えがない。

「リースの案聞いて、『新撰組』ってあったなあ、って。でも、新しい新撰組でも、『新・新撰組』は可笑しいから、英語にしたんだ!」

ああそうだ、忘れていた。

こいつは、一度思い込んだら進むのみ、純粋すぎる阿呆だったのだ。

しかも、れっきとした漢字馬鹿なのだ。

「で、ユニフォームのはっぴ、夜こっそりと作ったんだ。」

うん、知ってる、おかげで昨晩うるさくて眩しくて寝れなかったんだよ……というのは取り敢えず心に仕舞う。

同じ家にいるんだから、わざわざ学校で渡す必要はないのに、とは思うがタルクはリースをびっくりさせたかったのだろう。

リースは驚いた振りをして、わざわざタルクが包んだ紙袋を開けた。

10:& ◆tEkM:2014/01/25(土) 10:58 ID:.d2

>>9

「……何これ…………?」

はっぴであることは理解していたが、そう言わずには居られなかった。

……とにかく、デカイ。

丈はリースの膝くらいまであり、横が広かった。

私、ここまで太ってないから!と心の中で頬を膨らませる。

デザインは某新撰組と全く同じだった。

絵の具か何かを使ったのだろう、色が少し混じっていた。

裏返して見ると、リースは思わず吹き出してしまった。

11:& ◆tEkM:2014/01/25(土) 14:53 ID:.d2

>>10

後ろには、『誠』という漢字を書いた……つもりだったのだろう。

「これ、右側が『感』の上になってるーっ!!」

大きく書いてあるその漢字は、見事に間違っていた。

爆笑が止まらないリースにつられてタルクも笑う。

そのとき、ぐうう、とタルクの腹の虫が鳴った。

顔を少し赤らめたタルクに、リースは微笑んだ。

「この問題解き終わったら帰ろうか。」

「うん!」

タルクは笑顔で頷いた。

少し急ぎ目に問題を解き、リースは蝋燭の火を吹き消した。

12:& ◆tEkM:2014/01/26(日) 12:04 ID:GMM

>>12

―ずっと前から、一緒だった。

隣同士の、幼馴染み。

よく、二人で遊んでいた。

……幼い頃、二人とも両親を亡くした。

リースは赤い水晶、タルクは緑色の水晶を、形見として残された。

それが、唯一つの、親の形見だった。

不思議と、寂しくはなかった。

隣に、人が居たから。

親戚もなかった二人は、いつの間にか同居する様になった。

貸家だったリースは、一戸建てであるタルクの家に引っ越した。

幼い子供が、たった二人で過ごせただなんて、奇跡なのかもしれない。

そうして時は過ぎ、同じものを食べ、同じことを学び、同じ時を過ごした。

奨学金を受け、高校や大学に進学した。

大学生になり、間もないころ。

急に、剣での戦争が盛んに行われる様になった。

狂った世界。

何も変化しなかったのは、不思議なことにリースとタルクだけだった。

朝も夜も、ただ戦う。

仕事をする人が居なくなり、電気は止まり、食べ物も底を尽きた。

リース達は大量な買い置き、節約のため食べ物の栽培を行っていたため無事だった。

今や刺されて命を落とす者より、餓死の方が多くなっている。

13:& ◆tEkM:2014/01/26(日) 13:53 ID:GMM

>>12

NO!→>>12

YES!→>>11

ごめんなさい……。

14:& ◆tEkM:2014/01/26(日) 20:15 ID:GMM

>>12

釜戸に火を着け、米を炊く。

本当は太陽光電池が発達し、電気が通らなくても使えなくはないのだが、法律で進んだ技術を使用してはいけない、となっているのだ。

とは言っても、警察だって戦場に居るのだから、法律なんか無いも同然だ。

でも、真面目な二人は可笑しい法律だと思っていても、違反することは避けていた。

午前は大学の人の居ない図書室で自習し、午後はお互いテストを出し合う。

戦闘の決まりで剣を持っていない者は襲ってはならない、また、建物に入ってはいけない、というものがあるので二人は怪我無く生活していた。

「このままじゃ、いけないと思うんだ。」

タルクは、いつもそう言った。

リースも同じ思いだ。

このままでは、世界中の人の命が無くなってしまう。

今までの戦いの歴史を見ると、何かの取り争いであるのに、今回は違う。

報奨は何一つ無く、ただただ戦うのみなのだ。

これには何か訳がある、と二人は考えていた。

この狂った世界で、正常なのはたった二人なのだ。

「明後日、此処を去ろう。」

「……え!?」

タルクの急な話にリースは驚いた。

「戦場で戦うことが、何かのヒントになると思うんだ。」

「でも……、明後日にしなくても!」

「こうしている間にも、沢山の命が馬鹿げた戦争によって落とされている。……違う?」

その通り、だった。

その準備の一貫として、タルクはあのダサいグループ名を考え、はっぴまで作ったのだ。

「新撰組は、幕府のためにと働いて、逆賊となった。でも、僕らはNEW・新撰組だ。」

一呼吸置いて、タルクは言い放った。

「皆の楽しみを奪う悪者から、命を救うヒーローとなるんだ。」

……全く、こいつには敵わないなあ。

リースは頭を掻いた。

―でも、ちょっと違う。

「そうじゃないでしょ。最初から最後まで、私達は正義のヒーローだよ。」

そう言うと、タルクはあの優しげな笑みを浮かべた。

15:瑠璃 ◆WUeQ:2014/01/26(日) 21:04 ID:.0w

こんにちは!
題名に惹かれてやってきました。((←
やっぱり野薔薇さんの小説は上手すぎて本当に尊敬します。
その文才力わけてほしi((蹴
更新頑張ってください。
またコメントさせて頂きますね!!
期待してます^^*

16:& ◆tEkM:2014/01/26(日) 21:29 ID:GMM

>>15
わわわ!
わざわざコメありがとうございます!!
短編スレにも来てくださって……。
本当に色々すみません。←
こんな駄作でよろしければ、これからもお付き合いお願いします!

17:& ◆tEkM:2014/01/28(火) 20:50 ID:hds

可愛い系のリース描きたくて、看護師にコスプレさせました。
完全、趣味ですね、はい。
クラスの男子に勝手に見られ、変わっていると言い放たれました。
はい、私はすごく変わってます。←
男の子描けなくて、タルク載せられずごめんなさい。

http://kie.nu/1DAE

18:aribaba chiaryrain@s7.spaaqs.ne.jp:2014/01/29(水) 16:15 ID:bQY

かわいいですね^^
タルクのほうは勝手にチョーイケメン想像してます。

19:& ◆tEkM:2014/01/31(金) 20:10 ID:jag

>>18
わわわ!
ま、またもやコメ、ありがとうございます!
更新してなくてごめんなさい……。

20:& ◆tEkM:2014/02/01(土) 16:21 ID:07I

その後が大変だった。

今まで勤めていたバイトを辞め、食料を保存食として機械にかけた。

この頃は、食料をある機械にかけると、一日分の水分やエネルギーを凝縮し、一粒のカプセル状にする技術があったのだ。

その一粒で、一日中何も食べずに生活できる、という優れものだが、味はイマイチなのだ。

本当は法律違反ということもあり使うことを迷っていたが仕方無い。

貯めてあったものや栽培したものを豪快に機械に詰め込む。

また、家の掃除もした。

もうこの家には、帰れないのかもしれないのだ。

色々と支度をしていると、もう夜になっていた。

続きはまた明日、と二人は布団に潜り込むと、安定した鼾をたてた。

21:& ◆tEkM:2014/02/01(土) 16:23 ID:07I

>>20

>>14を着け忘れていました(汗)。

22:& ◆tEkM:2014/02/02(日) 10:34 ID:07I

>>20

朝、目が覚めるとタルクはもう起きていた。

「これ……。」

と、躊躇しながらリースに何かを見せる。

「え……、剣!?」

其処には、大きな剣が二本置いてあった。

「護身用に、て思って買ってたんだ。使えるかな?」

いつの間に、とリースは驚いた。

一緒に暮らしてても、知らないことってあるもんなのね……。

剣が無いと、どうしようもない時代になっているのだ。

恐る恐る持ち上げる。

……何これ、重っ!?

小柄なリースでは両手で持つのが限界だった。

何度か練習すると、片手でも持てる様になった。

「でさ、ちょっと良い?」

リースが持てる様になったことを見届け、タルクは問い掛けた。

「僕達、どうすれば皆を救えるんだろ?」

確かに、とリースも首を傾げる。

色々調べてみたが、一向にそれらしきものは見付からなかったのだ。

「とにかく行ってみなきゃ分かんないんじゃない?」

リースがそう答えると、タルクはすっきりしない顔で頷いた。

23:& ◆f8Qs:2014/02/02(日) 13:23 ID:07I

>>22

着々と時間は過ぎ、もう夜となった。

バイト代はポケットにつめる。

今までは、誰も来ない店の番をして、レジからお金を出していたのだ。

真面目な二人はきっちり数えて財布に入れたのだ。

戦いの場で、もしかしたら使えるかもしれない。

この家にはもう帰れないかもしれないので、貯金も全てつめ込んだ。

……帰れないかもしれない、か。

リースは家をぐるりと見渡した。

タルクと思い出を重ねてきたこの家とも、お別れか……。

涙腺がほどけた。

うっ、うっ、と嗚咽が漏れる。

怖いよ。

本当は少し嫌なのだ。

でも、この世界を救えるのは私たちだけ……。

皆、敵となるなんて。

涙が、床に落ちた。

24:& ◆tEkM:2014/02/02(日) 20:49 ID:07I

>>23

風呂上がりのタルクは泣いているリースを見て驚いた素振りを見せた。

そして、やや躊躇しながら、リースの手をそっと握った。

涙腺が更に柔らかくほどける。

そうだった。

昔、お互い不安なことや嫌なことがあったとき、こうやって手を繋いでいたのだ。

年を重ねるごとにその回数は減り、いつの間にかやらなくなっていたけれど。

久々の手の感触。

前は、ふわふわしてて柔らかかったのに。

かたくて、おっきくなったんだね。

きゅ、っと手を握り返す。

涙がタルクの手に溢れ落ちた。

その途端。

タルクは、リースの首に腕を回した。

ふわ、っと肩にタルクの吐息がする。

肩にリースの顔を押し付けて、とんとん、と優しく頭を叩かれた。

抱き締められた、と状況を理解したのはその腕がほどかれた後だった。

タルクは恥ずかしそうに、そのまま階段を上がっていってしまった。

とくん、とくん、と胸の鼓動が激しい。

まだわずかに感触が残る頭に手を置く。

……あったかい。

こんな感情を抱いたのは初めてだ。

リースは呆然と、その場に突っ立っていることしか出来なかった。

25:& ◆tEkM:2014/02/03(月) 09:01 ID:07I

やっと物語が始まりますね!
いやー、こんくらいにしないと100いかないと思うので(笑)
色々すみません。

26:& ◆tEkM:2014/02/04(火) 20:13 ID:CNg

>>24

「っ、動き始めたか……。」

言葉にならない罵声を上げ、女は右手を閉じた。

見つめていた大きな画面はたちまち姿を消した。

黒いドレスが女の手に吸い込まれた途端出た風でなびく。

「まだ動いていなければ、あの水晶は時期に壊せた……。」

女は右手を上に挙げ、手を開いた。

またもや、スクリーンの様なものが現れる。

そこに映し出されたリースの胸とタルクの腕に、女は忌々しげに殴る振りをした。

スクリーンは透け、女の手が貫く。

あの水晶さえ、無くなれば……。

そう呟くが、変化は起きない。

突然、女は倒れた。

女と同様に黒い男達が部屋に入ってきて、その腕を支える。

よくあることだ。

「あれもこれも、全部あのせい……。」

女は立ち上がりながら、スクリーンを睨んだ。

27:& ◆tEkM:2014/02/04(火) 21:09 ID:CNg

時期、じゃないです(笑)
漢字間違いすみませんm(__)m

28:& ◆tEkM:2014/02/06(木) 14:11 ID:w3k

短縮URL作ったので、もしものとき使用して下さい。
http://urx.nu/6Bed

29:& ◆tEkM:2014/02/07(金) 21:42 ID:kMQ

>>26

「準備完了!」

着替えや食料等の必要最低限のものはリュックサックに詰め込んだ。

そして……、忘れちゃいけない。

リースはぶかぶかのはっぴを羽織った。

ネックレスとして持ち歩いている赤い水晶を所定の位置に戻す。

少しドキドキしながら、剣を持った。

―人を殺したくはない。

これで斬ることのない様に、と懸命に祈る。

タルクは、緑色の水晶が通された腕でゆっくりとドアを開けた。

その途端―、辺りが、広い広い草原と化した。

30:& ◆tEkM:2014/02/08(土) 11:55 ID:kMQ

>>29

「……え、どう言うこと!?」

建物も何もない……草原。

草だけでなく、崖や川もある。

今まで都会だったこの場所。

え、何で。

呆然としている二人に―。

31:& ◆tEkM:2014/02/08(土) 11:58 ID:kMQ

>>30

ドタドタドタッ!

後ろから大きな足音。

振り向くと……、沢山の人が、剣を振りかざし、一斉に襲って来た。

え………な、なになに!?何起こってる?!

リースは混乱し、その場から動けなかった。

剣の先がリースに向かう。

リースは怖くて、ぎゅっ、と目を瞑った。

32:& ◆tEkM:2014/02/08(土) 12:06 ID:kMQ

>>31

「リース、危ないっ!」

……え、これって、どういう、こと……?

膝と脇に腕が通り、リースを支えていた。

……お、お、お姫、お姫様、抱っこ………!?

顔が真っ赤になっているのが鏡を見ないでも分かった。

タルクは顔色一つ変えず走り、誰も居ないところで自動式テントを立てた。

33:& ◆tEkM:2014/02/08(土) 13:19 ID:kMQ

よし、明日までにこのスレ終わらせます!←無理無理
とにかく、全然進んでないんで、頑張りますよー!

34:& ◆tEkM:2014/02/08(土) 14:21 ID:kMQ

>>32

……怖かった………………。

リースはそう呟き、肩を震わせた。

襲いかかる剣の先。

見ず知らずの人の形相。

剣が、太陽に反射して輝いていて。

……光は、希望だと思っていた。

でも……、違った。

光があれば、闇もあるのだ―。

35:& ◆tEkM:2014/02/08(土) 16:09 ID:kMQ

>>34

タルクが、そっと肩を抱いた。

「大丈夫。僕が居る……。」

そう耳元の囁く声が優しい。

少し恥ずかしかったけど、「ありがと。」と呟いた。

その時。

テントの中に、小さな竜巻が起こった。

36:& ◆tEkM:2014/02/08(土) 17:02 ID:kMQ

>>35

「え…、何これ!?」

タルクは肩から手を離した。

……ちょっと寂しいな。

その気持ちは抑え、リースも立ち上がった。

竜巻が収まると、人影が姿を現した。

37:& ◆tEkM:2014/02/09(日) 12:00 ID:7vw

>>36

……美人、だ。

黒いドレスを身に纏った女性は、竜巻が収まってから少しずつ姿を現した。

「あら、生き延びたのね。」

そう言い、長い指をリースの顎に触れさせた。

一瞬肩が上がったリースを庇う様にタルクは女を睨んだ。

「あら、良い度胸じゃないの。」

女はふふふ、と薄く笑った。

38:& ◆tEkM:2014/02/09(日) 13:26 ID:7vw

>>37

「私はネイブ。クリスタル族の皆さん、ご機嫌如何?」


ネイブ、と名乗ったその女はふふふ、と笑った。

ちょ、っと待って、クリスタル族って何……?

「あら、自分の種族も知らないの?」

ネイブは赤い爪をぱちん、と鳴らした。

「じゃあ教えて差し上げましょう。」

貴方達の祖先を―。

39:& ◆tEkM:2014/02/09(日) 15:07 ID:7vw

>>38

クリスタル族は、戦乱の時代に生まれた小さな種族だ。

国同士の争いを止める。

それがクリスタル族の使命であった。

クリスタル族は勇敢に戦い、神から水晶(クリスタル)を授かった。

その水晶には不思議な力があり、それは計り知れないものであった。

その水晶は代々受け継がれて行ったが、血縁が途切れた者が多く、今はたったの二人だけ、となった。

40:& ◆tEkM:2014/02/09(日) 15:17 ID:7vw

>>39

その二人、は……、もしかして。

「そう、まさにお前達のことだ。」

「……待てよ!」

その証拠は。

タルクが言うと、ネイブは怪しげな笑みを溢した。

「名前にある。必ず、クリスタルの名が入っているのだから……。」

名前……。

リースははっとした。

クリスタル、のリスが変化してリース、クとタルが変化してタルク、となっているのだ……。

41:野薔薇:2014/02/09(日) 15:44 ID:7vw

>>40

「まあ今更足掻いても無駄だな。もう少しで私は世界の上(トップ)に立つのだから……。」

え……っ、今何て!?

そのときネイブはよろけた。

すぐに立ち直る。

「くっ、その水晶さえ無ければ……!」

手を伸ばしたネイブに、二人はとっさに水晶を握った。

「っ……、まあいい。南に進め。私はそこで待っている……。」

かすれた声で言い残し、ネイブ姿を消した。

42:& ◆tEkM:2014/02/09(日) 16:21 ID:7vw

ネイブは!です!(汗)

43:& ◆tEkM:2014/02/09(日) 17:14 ID:7vw

~どうでもいい話~
何も考えず書いてるので自分でも先が分からない私はどうかしてます(笑)。←
さてさて、小説に関連した本当にどうでもいい話を暴露します。
この後は真面目に書くので許してください……。

・ネイブは最初男のつもりだった
いつの間にか女になってますた。
・剣は「つるぎ」といつも変換させている
ほんっと、どーでもいいことには気にかけてるんだから。
・名前はいつもテキトーです。
クリスタルは何となく。ネイブは何かの英語だった気が……←忘れた。
・最初は短編にしようと思っていた
何か長くなりそうなんで。
・本当に一発書きです
筋を決めないのでいつもグダグダ(笑)。
・このスレは50行くか行かないかの瀬戸際
まあ、何とかなりそうなんで良かったです。
・今だ3~4日くらいしか経ってない
ここまで行くのにどんだけ時間かかってんだか。
・たまに自分で立てた設定が分からなくなる
あれ、これって未来の話なの?二人は大学生!?(笑)
・この話には季節が決まってない
そういえば決めてなかったなー。

本当にどうでもいい話すいません。
お付き合いありがとうございますた。

44:& ◆tEkM:2014/02/09(日) 17:23 ID:7vw

>>41

南、か……。

「リース…………。」

大丈夫?が抜けている。

答える代わりに強く頷く。

「やる。―やれる。」

宣言すると、タルクも大きく頷いた。

「行こう……、南へ!」

45: & ◆tEkM:2014/02/09(日) 20:11 ID:7vw

や、やっと話が……!(作者嬉し涙)

46: & ◆tEkM:2014/02/10(月) 19:26 ID:cJo

>>44

嘘なのか、と言う程人気がしない。

これは罠なのだろうか、それとも……。

そう考えている時間も惜しい。

方位磁針の針が示す先に歩き続ける。

途端、後ろでガサッ、と音がした。

「誰だ!」

タルクは剣を構えた。

47: & ◆tEkM:2014/02/10(月) 19:30 ID:cJo

>>46

「ふにゃ!」

……猫!?

いや、今のは完全に人の声だった……はずだ。

草影から人が飛び出した。

幼児体型だがリース達より年上の様だ。

剣を持ち直した時、水晶が太陽に反射してキラッと光った。

その途端。

「あ、猫だ!」

彼女は剣を落とし、リースを指差した。

48: & ◆tEkM:2014/02/10(月) 19:34 ID:cJo

>>47

「ね……猫!?」

自分は少なくとも猫っぽくない、と思いつつ聞き返した。

「猫たんだ、猫たーん!」

彼女は先程の様に、にゃあ、にゃあと鳴き真似を続けている。

とにかく、今剣を彼女は持っていない。

戦闘は不可能。

タルクは彼女を陰に連れた。

49: & ◆tEkM:2014/02/10(月) 20:02 ID:cJo

>>48

「その水晶、綺麗だにゃ。」

唐突にそう言われ、タルクは腕の水晶を見つめた。

あの「不思議な力」の一種がこれなのかもしれない。

人の心をを戻す力。

一時的で、ネイブの力よりは弱いかもしれないが。

50:& ◆tEkM:2014/02/10(月) 20:45 ID:cJo

50行ったああ!←
長編書きますです。
http://p.tl/I_wC

51:& ◆tEkM:2014/02/10(月) 21:00 ID:cJo

>>49

太陽が眩しさを増した。

彼女は急に立ち上がった。

「分かりました、ネイブ様。」

何らかの指令を受けた様だ。

二人を振り替えると、寂しげに、にゃ、と鳴いた。

「もう、お別れだにゃ。さよにゃら、猫たん。」

ちょ、っと。

リースは何も考えず彼女の袖を引っ張った。

52:& ◆tEkM:2014/02/10(月) 21:02 ID:cJo

>>51

「どうして行くの?こんな世界、可笑しいと思わないの!?」

タルクがリースの肩を引いた。

やめろ。

そう言っている。

リースは敢えて抗った。

「無意味な戦争を、したくないとは思わないの!?」

彼女の肩が一瞬、ぴくっ、と動いた。

53:& ◆tEkM:2014/02/10(月) 21:15 ID:cJo

>>52

「……それは、思うにゃ。でも、」

そこで詰まると、彼女はリースに剣を向けた。

目には涙が溜まっている。

「にゃあはネイブ様の弟子にゃ。だから、逆らうと殺す。」

固まったリースを見据えた目は、悲しげな眼差しだった。

「……さよにゃら。」

彼女は剣を仕舞うと、とぼとぼと立ち去った。

54:& ◆tEkM:2014/02/10(月) 21:23 ID:cJo

>>53

リースは一気に力が抜け、へなへなと座り込んだ。

……私、馬鹿だった。

呆然としている顔を叩く。

涙が一粒溢れ落ちた。

―何ともない。

私は、大丈夫。

「タルクごめんなさい。……進みましょう。」

頼りないがリースには精一杯の笑顔を見せると、タルクは黙って頷いた。

55:& ◆tEkM:2014/02/10(月) 21:36 ID:cJo

>>54

何日も何日も、二人は歩いた。

南へ、南へ。

人を殺したくない二人は、剣で受け流す方法を覚えた。

じりじりと照る太陽。

何も考えず、ただひたすら。

針の指す方向へ進んだ。

56:& ◆tEkM:2014/02/10(月) 21:37 ID:cJo

>>55

ある日。

いつも通り剣を受け流しながら進んでいた。

……人が来ない。

何か不吉な予感がして、二人は身を寄せた。

―何か来る。

そう感じた。

57:& ◆tEkM:2014/02/10(月) 21:39 ID:cJo

>>56

何の音もしない。

一歩ずつ、前に進む。

その時だ。

「うおおおお!!」

何人もの集団が、二人に襲いかかった。

58:& ◆tEkM:2014/02/10(月) 21:42 ID:cJo

>>58

キーン!

剣が重なる音。

……強い!

小柄なリースは重い剣を懸命に動かした。

息が苦しい。

はあ、はあ、と息切れが激しさを増す。

タルクも同じ様に、必死に戦っていた。

その時―!

59:& ◆tEkM:2014/02/10(月) 21:52 ID:cJo

おおふ!
NO!…>>58
YES!…>>57

またやってしもうた…!

60:& ◆tEkM:2014/02/11(火) 17:49 ID:cJo

>>58

タルクの背後から、剣を振りかざし……。

剣の先を一気に下に

「危なあああああああい!!!!!!!!!」

リースは生まれてから一番大きな声で叫んだ。

61:& ◆tEkM:2014/02/11(火) 17:54 ID:cJo

>>60

その後はスローモーションの様だった。

リースは何も考えず剣を振り回した。

すると剣は相手の背中を捕らえた。

ぐにゃ、っとして感触。

その跡から飛び出る赤い液体。

その時……、それを見たとき、リースは人を斬っているのだ、と理解した。

声にならない叫び声を上げ、相手は倒れた。

その男は、その後立ち上がることは無かった。

62:& ◆tEkM:2014/02/11(火) 19:59 ID:cJo

>>61

リースはがくっ、と膝を付いた。

……私が、人を、殺した。

何が正義で何が悪、なんて関係無い。

人の命を奪った。

この事実は一生変わらない。

涙が止まらない。

止めどなく溢れ出すものを拭くことも忘れ、リースは自分のした事の結果を見つめていた。

63:& ◆tEkM:2014/02/11(火) 20:10 ID:cJo

>>62

テントで、リースは涙を必死に拭っていた。

……タルクが罪悪感を感じない様に。

タルクは何も言わず俯いていたが、急にリースを抱いた。

何かを躊躇する様に、軽く。

「……もっと、強くして。」

嗚咽を漏らしながら呟いた。

涙、と言うのは不思議だ。

思ったことを、何でも言える……。

タルクは一瞬驚いたが、ゆっくりと、強く抱いた。

それでも、小柄なリースが痛く無い様に力を加減しているのが分かる。

―大事にされてる。

それを認めざるを得ない様な。

きゅ、っと肩を身体に寄せると、リースはその胸に顔を預けた。

64:& ◆tEkM:2014/02/11(火) 20:23 ID:cJo

>>63

次の日から、二人はまた歩き始めた。

タルクも人を殺したが、あまり気にしていない様だ。

……男の人はそんなもんなのかな。

まだ少し剣を使うのに抵抗があるリースは単純に考えていた。

でも、夜に一人で嗚咽を漏らしていることもある。

―我慢、してるのかもしれない。

ぎゅ、っとタルクの手を握る日々が続いた。

65:& ◆tEkM:2014/02/11(火) 20:26 ID:cJo

>>64

キーン!

剣の音。

……妙に長く続く。

朝、目をこすりながらリースは外を見た。

1対1、男と女の戦い。

……力を加減、しているのだ。

長く戦って来たリースはそう感じた。

……もしかしたら、と思い、リースは外に出た。

66:& ◆tEkM:2014/02/11(火) 20:28 ID:cJo

>>65

二人は急に現れたリースに目を見張っていた。

朝日がリースを照らす。

きら、っと水晶が光った。

二人はそれを見た瞬間、剣を離した。

67:& ◆tEkM:2014/02/11(火) 20:30 ID:cJo

>>66

「俺達、今まで何を……?」

リースは的確に現状を伝えた。

わざと隠したりはしなかった。

「私達が戦って……!?」

おお、と女性は目頭を抑えた。

68:& ◆tEkM:2014/02/11(火) 20:32 ID:cJo

>>67

「ごめんよ、お前……。」

男は女の頬に軽く口づけた。

……この二人は恋人同士、なのだ。

リースはそう悟い、二人に話を聞くことにした。

69:& ◆tEkM:2014/02/11(火) 20:37 ID:cJo

>>68

二人はその日、一緒に出掛けていた。

―婚約指輪を見に。

その時、ぱっ、と太陽が急に眩しく輝いた。

「戦え。そして、殺せ……。」

低いその声が人々の耳に届いた。

喋っている者は誰一人居ない。

ネイブ、と言う名はなぜか頭に焼き付いていた。

「はい、ネイブ様。」

一斉に人々は言い、立ち上がった。

空から剣が舞い降り、人々の手元に届く。

その剣で、人々は「戦い」を始めた―。

70:& ◆tEkM:2014/02/11(火) 20:44 ID:cJo

>>69

……そこから先は覚えていない、と言った。

「ネイブ様は、魔法を持っていらっしゃる。……でも、あなた方の様なものは持っていない。」

男はそう言い切った。

……魔法使い、か。

もしかしたら、ネイブはこの国の者ではないのかもしれない……、とリースは思った。

たどたどしい言葉、リース達とは違う髪色や体型。

見たことの無い人間、だった。

「でも、いつかはまた、ネイブ様に支配されてしまうのね……。」

女はそう呟いた。

この水晶の力は一時的、ネイブの魔法よりも弱い。

これは、どうしようもない定めなのだ。

この定めを変えようと二人は戦っている訳で、リースとタルク自体に大きな力は無い。

71:& ◆tEkM:2014/02/11(火) 20:47 ID:cJo

>>70

ありがとう、と言い、二人は去った。

これからどうするのだろう。

私は二人に会わなかった方が良かったのかもしれない。

そう感じたが、会っても会わなくても二人は戦いを続けるのだ。

何てややこしい、と呟き、リースはテントに戻った。

72:& ◆tEkM:2014/02/11(火) 20:51 ID:cJo

>>71

タルクはもう起きていた。

怪訝な顔をしていたので説明すると、タルクは考え込んだ。

「魔法使い、か……。」

普通なら可笑しな話、で終わるが何が起きているのか分からない世の中である。

魔法使い、は本当だと思うとタルクも頷いた。

「……じゃあ、行こうか。」

タルクはテントを畳み、歩き出した。

リースはもやもやしながらも、タルクの後に付いた。

73:& ◆tEkM:2014/02/11(火) 20:53 ID:cJo

>>72

少し進んだその時だ。

「……!」

急にタルクが声に成らない悲鳴を上げ、立ち止まった。

リースもタルクの視線の先を見る。

「っ…!!」

上げかけた悲鳴を、リースは必死に抑えた。

74:& ◆tEkM:2014/02/11(火) 20:57 ID:cJo

>>73

……先程出会った二人が、倒れていた。

―串刺しとなって。

剣は男性のものだった。

二人の体を貫き、剣は赤色に染まっていた。

二人のその手は繋がっていた。

……いつまでも一緒に。

何て、何て穏やかな顔なのだろう。

リースとタルクは何も言わず手を合わせ、また歩き出した。

75:& ◆tEkM:2014/02/11(火) 21:00 ID:cJo

>>74

…崖、だ。

下は川。

上流なのだろう、流れが急だ。

「縄を向こうの木にかけて……。」

作戦を立てている二人に……、悪魔の影が近づいていた。

76:& ◆tEkM:2014/02/11(火) 21:03 ID:cJo

>>75

背後から、剣が降った。

「危ない!」

タルクは驚くべき早さで縄を向こうの木にくくりつけた。

敵はどんどん襲いかかって来る。

タルクはリースの身体に縄を縛り付けた。

「……タルクは!?」

リースの問いに、タルクは答えなかった。

77:& ◆tEkM:2014/02/11(火) 21:06 ID:cJo

>>76

腕の紐を噛みちぎり、リースの手に押し込む。

「水晶……、何でよ!?ねえ!?!」

「二人では助からない。せめてリースだけでも……。」

そう言い、タルクは後ろを向いた。

敵はもうすぐそこだ。

「……好きだった。さよなら。」

タルクは強引にリースの唇を奪うと……、リースを無理矢理押し出した。

78:& ◆tEkM:2014/02/11(火) 21:09 ID:cJo

>>77

「タルクーーーーーーーっ!!」

悲鳴なのかも分からない声を上げた。

自分は今、泣いているのだろうか。

声が上手く出ない。

背後で……、「うわああっ!」とタルクの声がして……、ぼちゃん、と無惨な音がリースの頭に鳴り響いた。

79:& ◆tEkM:2014/02/11(火) 21:11 ID:cJo

>>78

テントの中でタルクを待った。

……分かってる癖に。

何を自分は期待しているのだろうか。

―もう、タルクは居ないんだよ。

あの川に。

川の奥深く、あるいは下流に。

タルクは沈んでいるのだ。

うわああああ、と子供の様な声が出る。

80:& ◆tEkM:2014/02/11(火) 21:15 ID:cJo

>>79

あの顔。

あの声。

あの眼差し。

全部、全部愛しい。

帰って来てよ。

お願いだから……。

リースは泣きながら、やっと自分の気持ちに気付いていた。

―私、タルクが好きだったんだ。

でも、遅すぎる。

もう、届かない。

もう、伝えられない……。

81:& ◆tEkM:2014/02/11(火) 21:19 ID:cJo

>>80

二つの水晶に、リースの涙が一滴落ちた。

すると……、タルクの水晶が、緑色の輝きを放った。

『リース、リース……。』

リースを呼ぶ、懐かしい声。

タルク……、どうして、行っちゃったの。

かすれた声で彼を呼ぶ。

『ずっと…、見守ってる。側に、居るよ。……ずっと。』

……タルク、タルク。

そう呼んだが、それ以上、リースに声は聞こえなかった。

82:& ◆tEkM:2014/02/11(火) 21:22 ID:cJo

>>81

紐を外し、二つの水晶を通した。

……ここに、タルクが居る。

ぎゅ、っと、水晶を握る。

もう、後戻りは出来ない。

タルク……、見てる?

私は、やり遂げるよ。

「NEW・新撰組」の名にかけて。

83:& ◆tEkM:2014/02/11(火) 22:00 ID:cJo

>>82

はっぴを着直し、リースは走った。

皆のためにも。

私のためにも。

……タルクのためにも。

―南へ。

84:& ◆tEkM:2014/02/11(火) 22:03 ID:cJo

>>83

人が全く来ない。

不審に思ったが構っている暇は無い。

……黒い影が見えた。

ネイブだ。

息を整え、リースはネイブの前に立った。

85:& ◆tEkM:2014/02/11(火) 22:06 ID:cJo

>>84

「あら、二人じゃなかったかしら?」

この声は明らかに事情を知りながら言っていた。

「死にました。」

ここで涙を見せてはみっともない。

リースはぐっと顔を上げ、はっきりと言い放った。

86:& ◆tEkM:2014/02/11(火) 22:09 ID:cJo

リースの想像図です!(今更)

http://kie.nu/1FAY

87:& ◆tEkM:2014/02/11(火) 22:12 ID:cJo

>>85

「あら、それはご愁傷さま。」

ふふふ、と薄気味悪くネイブは笑った。

「それじゃ、あなたがいなくなればこの世界は私のものなのね。」

その水晶の力がなければ私の魔法であなたも私の支配下だったのに、とネイブは呟いた。

やはり……、ネイブは、魔法使いだったのだ。

88:& ◆tEkM:2014/02/11(火) 22:14 ID:cJo

>>87

「さあ、ショーの始まりよ。」

ネイブは赤く塗った爪を鳴らした。

ぎゅ、っと剣を握る。

……いよいよ、この時が来た。

89:& ◆tEkM:2014/02/11(火) 22:16 ID:cJo

>>88

リースの周りに……、数万人、いや、億を越えるネイブが輪を作った。

「この中に私は一人。さあ、見つけてご覧……。」

ふふふふふ、と大量のネイブは一斉に笑った。

90:& ◆tEkM:2014/02/11(火) 22:19 ID:cJo

>>89

リースは勘で、近くに居たネイブに剣を向けた。

いつまでも慣れない感覚。

そのネイブは倒れ……、普通の人間に姿を変えた。

「……え、どういうこと!?」

91:& ◆tEkM:2014/02/11(火) 22:22 ID:cJo

>>90

「不正解なら、私に姿を変えた普通の人間なの。」

……ネイブ以外は、罪のない人々、なのか!

リースはがくぜんとした。

この大量の……、世界中に住んでいた「偽」ネイブは、

うっかりすると殺してしまうのだ。

どうすれば良いのだろうか……。

92:& ◆tEkM:2014/02/11(火) 22:24 ID:cJo

>>91

剣は、簡単に人の命を奪う。

どうしよう……、どうすれば。

みんなを、助けられるのだろうか。

93:& ◆tEkM:2014/02/11(火) 22:25 ID:cJo

>>92

瞼に、タルクの優しげな顔が映った。

……タルク。

私を、皆を、

助けて……。

ぎゅ、っと目を瞑った、その時だった。

94:& ◆tEkM:2014/02/12(水) 21:08 ID:kG.

>>93

水晶が、





赤と緑の光が、




リースを包んだ。




そのはっぴの「誠」の文字。





漢字は間違ってるけど、タルクが一所懸命、書いてくれたもの。







……私は、新しい新撰組だ。

95:& ◆tEkM:2014/02/12(水) 21:12 ID:kG.

>>94

目を閉じる。






……大丈夫。







タルクが、守ってくれている。









根拠はない。








―それでもいい。













リースは、剣を目を閉じたまま、人に向けた。






























「お前がネイブだーーーーっ!!!!」

リースは力一杯、剣を突き刺した。

96:& ◆tEkM:2014/02/12(水) 21:13 ID:kG.

>>95

「うわあああああああ……。」






















体は、変わらなかった。
















ネイブは、しゅううう、と剣の刺さった腹部から消えていった。

97:& ◆tEkM:2014/02/12(水) 21:15 ID:kG.

>>96

景色が、段々元に戻って行く。

剣もリースのもの以外は姿を消し、人々は呆然と座り込んでいた。

―平和が、戻った。

98:& ◆tEkM:2014/02/12(水) 21:19 ID:kG.

>>98

変化無く日々は過ぎて行く。

変わったのは、タルクが居ないこと、赤茶の毛の野良猫が住み着いたこと、若いカップルが隣に越して来たことくらいだ。

でも、リースはもやもやした気持ちに包まれていた。

どんな理由があるとしても……、リースは、人の命を奪ったのだ。

それは一生変わらない事実。

リースは悩んだ末、ある決断を下した。

99:& ◆tEkM:2014/02/12(水) 21:22 ID:kG.

>>98

剣を取り出す。
















……この剣で、命を奪った。
















―最後は、私の番だ。



















お腹の前に剣を構える。

















……さよなら。












リースは、ぐっ、と腹に剣を突き刺した。





















苦しくは無かった。













その手には、緑と赤の水晶が握られていた。

END

100:& ◆tEkM:2014/02/12(水) 21:26 ID:kG.

ちょうど>>100で終わりました!
実は、ここにスレを立てただけで作家の様な気分になっておりまして。
いやー、馬鹿だな私。
そうして、こんな駄作になってしまいました。
長い様な短い様な登場人物とのお付き合いでした。
タルクもリースも死ぬ、と言うのは最初から決めていたことなので悔いはないです。
でも、最後の方駆け足になってしまった。
ごめんなさい。
とにかく、これで完結です!
こんなものにお付き合い頂きありがとうございました。
これからも、宜しくお願いします。

2014.2.12 野薔薇


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